|
|
|
TEXT & PHOTO:鈴木亮介
さてロック1年生、12回目となる今回は中学の同級生で結成されたBaSO4(硫酸バリウム)をご紹介します。メンバーは西野朝来さん(Vo.&Ba.)、岩倉美生夏さん(Guitar)、小西美加里さん(Drums)の3人。本格的に演奏を合わせ始めたのは数か月前ということですが、実は3人が楽器を手にする前に、既にオリジナル曲が出来上がっていたのだとか。その真相は?5月のある日曜日、朝9時から立川のスタジオに入って練習中という3人を直撃しました。 —まず皆さんが音楽を始めたきっかけを教えてください。
西野:私は小1から小3までピアノをやっていました。でもピアノが嫌いだったので、いつも先生がピアノを弾いてくれて、それに合わせて剣玉をやっていました。剣玉にハマったのは学童クラブで流行っていたためで、負けず嫌いだった私はひたすら剣玉に没頭しました。その結果、なんと学童の中で「女帝」になりました! その後、小6の頃からTHE BEATLESを寝る前に流してくれと親に頼んで、いつも聴いて寝ていました。それから日本のアーティストにも興味を持ちます。特にBUMP OF CHICKENが好きになり、中2の時に岩倉に誘われてライブに行きました。そこでステージのかっこ良さに衝撃を受けて「私もミュージシャンになりたい!」と思い、バンドを組むことにしました。
小西:私は小3から小5までピアノ教室に通っていました。その時、ピアノの傍らでドラムも時々教えてもらっていました。当時は面白いなぁと思う程度で本格的に続けようとは思っていませんでした。その後、しばらく楽器から離れていましたが、中3の時に西野、岩倉の2人に誘われて、ドラムをやることになりました。 —皆さん幼少期から音楽に触れる機会が多かったようですね。バンドを始めたのは親御さんの影響もあったのでしょうか?
西野:私の父(41歳)もバンドでベースをやり、スタジオミュージシャンのようなこともしていたようです。私の場合も、自分がベースを始めた後でこのことを知りました。特に親からやれと言われたわけではないのに、「バンドの子はバンド」なんでしょうかね。 岩倉:父がバンドを組んでいたことは幼少期から聞いていたのですが、それが影響で始めたというわけではありませんでした。たまたま親子でやりたいことが一緒だったようです。父が自分の好きなアーティストを教えてくれるというよりは、むしろ父の方が私の聴く曲に興味を持つようで、最近父から「今○○がラジオに出てた」と私の好きなミュージシャンを見つけては電話をかけてきます。それが授業中にもかかってくるんですよ!
—親子でバンドをやっていたとなると、演奏に関するアドバイスもあるのでは?
小西:そうですね。母からリズムの取り方は教えてもらいました。父は昔のことを思い出したのか、自分の使っていた楽器を引っ張り出してきて自慢しています。弟(中2)がやらないかなぁと思っているのですが…。 岩倉:うちの弟(中2)もバンドを始めたのですが、いきなり難しい9mm Parabellum Bulletをやっていたので生意気だなと思いました(笑) 西野:家ではいつも音楽がかかっていました。母(41歳)はCDを山ほど持っていて、袋に入れて持っているのですが、例えば「The Beach Boysってどんな曲?」と母に聞くと、「あぁそれならあるよー」と袋から出してくれて。大体何でもそろっています。 —バンド結成の経緯について順を追ってうかがいたいと思います。まず、一番初めにこの3人がそろったのはいつでしょう?
—お笑いですか?それはまた珍しい!いったいなぜ?
岩倉:中2の時クラスが荒れていて、私たちはいつも窓際で「このままじゃ暗い人生になってしまう。何かやらなきゃ!」と話していて、で、なぜかお笑いをやることになりまして。当時、ポッキーのCMでガッキー(新垣結衣)が漫才をやっていたので、私たちもそれを真似してやっていました。 西野:その後、BUMP OF CHICKENのライブを観たことがきっかけで、お笑いから音楽へ。バンドを組むことにしたのですが、「バンドは4人編成だろう」とまず形から入ることにしました。メンバーも決まらないうちから「4人」ということでバンド名をBaSO4と決めて。 —早々にバンド名が決まっていたのですね。
西野:はい。アルファベットが入るとかっこいいな、というだけの理由で、化学式の中から探してこの名前にしました。そして次にパートを決めるわけですが、岩倉がアコギを持っていたのでギターをやることにして、私はボーカル以外をやろうと考えました。二択に絞った末、ドラムは難しそうだと思って、ベースをやることにしました。そして、ドラムがいないので、直感で小西を誘うことにしました。 小西:私は最初バンドに興味がなくて、半年くらい嫌だと断り続けていました。でも、2人が茂みに隠れて待ち伏せしたり…熱心に(笑)しつこく?誘われた結果、バンド入りを決意しました。それが中3の春です。本当はもう一人、ギターボーカルも入れる予定だったのですが見つからず。しかもみんな楽器を持っていなかったので、そのまま月日が流れ、結成はしたものの何の活動もしないまま中学を卒業しました。
—楽器を弾くこともなく?
小西:スティックは買いました。電子ドラムを買ってくれと親に頼んだのですが、まずはジャンプ(コミック雑誌)を叩けと言われて…表紙のNARUTOの顔に穴が開くまで叩いたら買ってあげるという約束をしたので、それを信じて日々練習。でも、今度は「お母さんも学生時代は持っていなかったから」と言われ…いまだに買ってもらえません。 西野:私の場合、バンドを組むことにしたからベースを買ってくれと親に頼んでも、受験だからということで許可が下りなかったのです。そこで、出来ることはオリジナル曲を作るくらいだなと思った私は、作曲を始めました。 —楽器を持つ前に曲を作るというのは珍しいですね!どうやって作っていたのですか?
岩倉:元々は3人で交換ノートを回していたんですよ。内容は、受験のうらみつらみ。「あぁもう一日がつらい」とか「数学やって、数学やって、わからなくて、寝る」といったことを書いて…それがだんだん歌になっていたのです。 西野:作曲は鼻歌です。多摩川に行って、考えて、家に帰ってトイレに入った時に曲が降りてくるんです。ギターで曲を作ったりすることは今でも難しくて、頭の中で作っています。 —そして3人は高校生になりますが、本格的に動き出したのは最近のようですね。
岩倉:私と小西は同じ高校に進学し、一緒に軽音楽部に入りBaSO4とは別にバンドを組みました。それから本格的に演奏を始めて、文化祭のライブに出たりもしました。一方、BaSO4はギターボーカルが相変わらず見つからなかったので、活動は停止状態。西野の家に集まって遊んだり曲を解読したりはしていましたが。 西野:それで結局、作曲していたのが私で、録音して二人に聴かせる時に歌を吹き込んだことから、私が歌うことになりました。この3人で合わせ始めたのは今年に入ってからです。 小西:閃光ライオットに出場しようと決めて、今年の2月頃にスタジオに入ってようやく作っていた曲のアレンジを始めました。まだ合わせ始めて数か月です。
—現在の活動頻度はどのくらいでしょうか?
西野:私が2人と違う学校に通っていることもあり、練習は月2~3回程度です。今は6月の初ライブに向けて練習中です。また、今年は色んな大会に出てみたいと思います。来年は高3で受験生になってしまうので、今年は思う存分バンドを楽しむつもりです。 —最後に、今後の目標を教えてください!
西野:目標は、ミュージシャンになること。BaSO4で!今、憧れているミュージシャンに会えたり、共演できたらいいなぁ…。 岩倉:6月のライブがBaSO4にとっては初ライブなので、成功させたいです。そして、目標は友達を増やすこと!音楽も好きだし、また絵も同じくらい好きなので、将来はそういったことに関係する仕事ができたらと思います。 小西:一番近い目標としては、次のライブを成功させることですね。また、閃光ライオットに応募しているのですが、本選に出られるといいなと思っています。そして私個人の目標としては…将来は音楽関係の仕事に少し憧れを持っています。近いところでは、留年しないこと?!次のテストで赤点を取るとバンドが出来なくなるので、勉強も何とか頑張ります! 西野:バリウム旋風を起こしますよ! 3人の素朴でほのぼのとした雰囲気と、ボーカルの可愛らしい歌声が特長のBaSO4。オリジナル曲以外には、かつてアニメ「キテレツ大百科」のオープニング曲として人気を集めた「すいみん不足」を真っ先にカバーしました。その選曲理由について西野さんは「歌詞が私たちにぴったり」「メロディーがなんとも言えず素晴らしい」と語ってくれました。確かにぴったりな選曲!敢えてこの曲を選ぶあたりも、BaSO4ならではです。初ライブを成功させ、夏の大会ではぜひ好成績を収めてほしいと思います!
ロック一年生の記事一覧 |