特集

TEXT:鈴木亮介

今波に乗るガールズロックバンドにスポットを当てる特集「rock girly parfait」。2019年に結成10周年を迎え、全国ツアー真っ只中のGacharic Spinの4回目をお届けします。
 

 
Gacharic Spinは2009年6月にF チョッパー KOGA(Bass)と高校の同級生であるはな(Vocal & Guitar)を中心に結成。その後TOMO-ZO(Guitar)、オレオレオナ(Keyboard)の加入を経て2014年10月にメジャーデビュー。フジテレビ系アニメ「ドラゴンボール改」のエンディングテーマや、ハウスウェルネスフーズ“メガシャキ”CMに楽曲が起用。渋谷公会堂をはじめ国内外でのライブ活動は年間100本ペースを記録。その後メンバー脱退などを経て2019年2月に17歳の現役女子高生、アンジェリーナ1/3がマイクパフォーマーとして加入。さらに2019年3月、新メンバーとしてドラマーのyuriの加入と、結成以来ドラムを叩き続けてきたはながボーカル&ギターに転向することを発表し、話題となりました。
 
結成10周年を迎える2019年は3月27日に入門編・中級編・上級編の3タイプからなる『ガチャっ10BEST』をリリースしたほか、ほとんど毎週末にかけて全国を回るワンマンおよび対バンのツアーを開催。その集大成として10月14日(月・祝)に東京・中野サンプラザでのワンマンライブを控えています。
 
そんな結成10年を迎えてもなお攻め続けるロックバンド・Gacharic Spinを本誌BEEASTでは大特集!ここまでメンバーの対談記事を3回にわたって掲載してきましたが、今回はついにメンバー6人全員が登場。2019年10月5日(土)の大阪・松下IMPホールで行われるツアーセミファイナル公演、そして10月14日(月・祝)に東京・中野サンプラザで行われる10周年特別ワンマン(ツアーファイナル)公演の開催を間近に控え、ライブが何倍も楽しくなるGacharic Spinの楽曲にまつわる情報、そしてここまでの40本近いツアーを経ての発見・成長などメンバー自身が感じていることを語ってもらいました。
 

Gacharic Spin プロフィール
リーダーのF チョッパー KOGAをはじめ、はなTOMO-ZOオレオレオナyuriアンジェリーナ1/3、6人からなる全力エンターテイメントガールズバンド。
 
2019年3月に発売のベストアルバムのジャケットには、手塚プロダクションとのコラボレーションが実現!!ピンチをチャンスに変えて来たGacharic Spinのイメージにぴったりの不死鳥と一緒に10周年に挑む!!
 
年間100本以上のライブをこなすライブバンド。2015年にはフジテレビ系アニメ「ドラゴンボール改」のエンディングテーマを担当。2016年~2017年にハウスウェルネスフーズ“メガシャキ”CM曲としてオンエアされた、メジャー3rdシングル「シャキシャキして!!」がスマッシュヒット。2018年4月サードアルバム『G-litter』をリリース。国内のみならず海外のフェスやイベントにも出演。

 

 

— 今回は楽曲の話を中心に伺えればと思いまして…5期が始動して(インタビュー時点で)わずか6カ月で既に38本のライブを行っているわけですが、ここまでの38本のライブで披露された楽曲を集計してみました。「More Power」が最も多く37回。4月7日の沖縄公演2日目以来、全てのライブで演奏されています。次いで「LosT AngeL」が34回、「Redline」と「赤裸ライアー」がそれぞれ32回。

 
はな:うちらがうまいのがこの順番ってことか(笑)
 
KOGA:中野のセットリストこの順番でいこう!(笑)
 

— 改めて、「More Power」はどのようにして出来た曲なんですか?

 
はな:初期からある曲ですね。最初のライブでやったかは覚えてないけど…
 
TOMO-ZO:私のオーディションのときの曲が「More Power」でした!
 
はな:ちょいちょい進化していて、TOMO-ZOが入る前にも1回エンディングを変えたり、2014年にもリアレンジして出したり、2019年になって私の新しい楽器を入れたりとか…すごい進化を遂げまくってる曲ですね。
 
KOGA:今毎回ライブでやってるのは、この曲の中ではながエアロフォンに挑戦しているので、新しい楽器を見せるということで入れてます。他にもエアロフォンを使ってる曲はあるんですけど「More Power」が定番になりつつありますね。
 
オレオ:ベースソロの後に「モアパワー!」って言うところがあるんですけど、去年まではかっこいい感じではなちゃんが叫んでたんですけど…
 
はな:2019年からオレオが某ドラえもん風に…
 
アンジー:某…言っちゃってる!
 
オレオ:ドラえもん風にKOGAさんのソロを締めて、ラストのサビに向けてスイッチを押すっていう係をやっていて。
 
はな:それお客さん気づいてるのかな?最近また似てないもん。
 
オレオ:そうだね。群馬(8/18の高崎club FLEEZ公演)あたりで似てきたんですけど…中野までには仕上げたいと思います(笑)
 

— そして「LosT AngeL」もほとんどのライブで披露されていますが、この曲も初期からある曲ですよね。

 
はな:そうですね。しかも、今年『ガチャっ10BEST』をリリースした際に新メンバーアンジーの声を録音した2019年の第5期バージョンだから、たくさん聴かせたいなと思って毎回ライブでやっています。
 
KOGA:逆に前の体制のとき「LosT AngeL」あんまりやらなかったよね。
 
はな:そうだね。
 
KOGA:この体制になって鉄板曲になった!
 
アンジー:「LosT AngeL」は本当に第5期が表されている曲だって私も思ってて。「戦っていくんだ」という歌詞に強さも感じるし、音の厚みもさらに強くなった感じ!
 

— メンバー6人それぞれの思い入れのある曲を教えてください。

 
TOMO-ZO:私は「Stay Gold…」。今の心境とすごくリンクして、自分の気持ちが歌詞に乗ってステージに発散できて、すごく熱い気持ちになれます。まさに今、メンバーで一緒に頑張っているという気持ちがこもった曲になっていると思います。
 
yuri:私も「Stay Gold…」はGacharic Spinに加入してライブで一番初めにやった曲なので、印象に残ってます。
 
はな:私も「Stay Gold…」かな。新体制になってからずっと演奏してきた曲だし、ギターソロで自分の見せ場もあるし、5期になる前にそんなにやっていなかった曲をお客さんとみんなで歌えているっていうのはなんか嬉しい。
 
KOGA:そういう意味では、去年までライブでほとんどやっていなかった曲がセットリストに入ることが多くなりました。「TAMASHII」とか「タリナイヤ」もそんなにやってなかったよね。
 
はな:「Peacefully」とか「どうする事も出来ない愛の行方」とかもね。
 
KOGA:確かに。私の思い入れがある曲は「今を生きてる」ですね。この曲ができたのはGacharic Spinがピンチのときで、パフォーマーを入れて新しい挑戦をしていこうという時期でした。今も新体制で新たな挑戦という気持ちなので、このメンバーで演奏できるのが嬉しい。だから本当はライブで毎回やりたいんです。
 

— バンドの体制が変わることで曲もバージョンアップしていますよね。

 
KOGA:そうですね。パフォーマーがいる時は、楽器チームだけで表現することが多かったんですが、今は6人全員で、過去最多人数でこの曲を表現しています。今ならではだなって思います。
 
オレオ:私は「逆境ヒーロー」。自分たちで「逆境ヒーロー」って言えるくらい、バンド+パフォーマーという形のガチャピンが去年完結して、2019年の初め、これからどうしていこう?ってなってからアンジーyuriという仲間を見つけるまでの、この状況から這い上がっていったときのことを思いながら演奏出来ていて、私はこの曲をライブでやるとグッときます。
 

— バンドの今がそのまま曲になっていますよね。

 
オレオ:やりながら(自分たちを)奮い立たせてる感じ。
 
アンジー:私が特に思い入れがあるのも「逆境ヒーロー」!自分が初めて声をちゃんと入れた曲だし、2番のAメロにメンバーのみんなが私のことを考えて作ってくれた歌詞があって。「無傷なヒーローだけど痛みを知って強くなりたい」…私はバンド経験がなくガチャピンに入ったけど、ここから色んなことを経験して強くなりたいって思いをみんなに届けたい!と思って歌ってます!
 

— アンジェリーナ1/3が新生Gacharic Spinにとってのヒーローだ、という歌詞は嬉しい反面プレッシャーにもなりませんでしたか?

 
アンジー:いや、逆に私はプレッシャーじゃなくてすごい背中を押されたというか、私はここで頑張っていくんだって強く思えたので、この歌詞に出会えて良かったって思ってる!
 
yuri:私はどの曲も好きなんですが「ハンティングサマー」が特に思い入れがあって…ワンマンで初めて前に出て歌った曲なんです。それまでドラムを離れてステージに立つということをしたことがなかったので、そういう意味では新しい挑戦をできたので印象深いし、対バンライブでは今までのようにオレオさんが歌うこともあるので、同じ曲でも違うボーカリストが歌えるというのが、ガチャピンの幅広さを出せる曲だなと思って好きです!
 
はな:エアロフォンのある「More Power」もですが、この体制でツインギターという見せ方ができるのは、「MUSIC BATTLER」や「Stay Gold…」はツインソロがあるので新体制の見どころだと思います。歌についてはアンジーがマイクパフォーマーとしてガッツリ歌うし、yuriも歌えるし…全員で歌うパートがある「ダンガンビート」や、みんなのコーラスを入れた「宝物」など、声を使えるパートが今まで以上に増えたので、そのコーラスワークも見どころです。
 

— 改めてすごいなと感じるのが、セットリストが毎回のライブで異なって、しかも「ちょっと部分的に変える」のではなく1回1回が全く異なりますよね。

 
KOGA:セットリストが覚えられない(笑)。真ん中だけ少し変えるとかアンコールは違う曲にするとかじゃなくて、ガチャピンは前の日は1~2曲目に持ってきた曲を次の日は後半とか、全然ありえるので。
 
TOMO-ZO:同じ曲でも前半にやるのと後半にやるのとでテンションも全然違うし、煽り方も違ってくるから、お客さんも色んな楽しみ方ができるのかな。
 

— 今ツアー中に多く演奏されている曲を確認すると、3月にリリースされた『ガチャっ10BEST』の2枚目(中級編、上級編にのみ収録)に入る曲が多い印象です。「More Power」、「LosT AngeL」、「ハンティングサマー」、「BROKEN LOVER」、「ダンガンビート」、「今を生きてる」など…

 
KOGA:確かに。「初級編」にも入っている1枚目がメジャーデビュー後にリリースした曲で、2枚目はインディーズ時代の曲が収録されています。
 

— 進化しつつも、原点に帰ってきた部分もあるというか。ロックバンド然とした、力強い曲が表に出ることが増えたように思います。

 
オレオ:ボーカリストが前にいることで、全然今までと違う。はなが歌っているのは変わらないんだけど、ドラムのところで歌っているのと、前で歌っているのとでは伝わり方が違うのかなと、この体制になってすごく思います。
 
TOMO-ZO:同期を減らしてオレオが弾いたり、私とはなの二人でギターを弾いたりといった生っぽさ、ロックっぽさも伝わるようになったのかなと思います。
 

— ここまで毎週末のようにツアーをやってきた中で、”進化”を感じることはありますか?

 
KOGA:進化しているのももちろんなんですが、逆に私にとっては「バンドを最初に始めたときの感じを10年目にして感じられた」というのがすごく大きいです。進化とはまた違う感覚なんですけど、普通10年目は「馴れ合い」「集大成」ってなることが多い中、そのタイミングでバンドを始めた頃の感じだったり空気感があるのはすごく新鮮で、こういう状況ってなかなか普通味わえないと思うんです。
 
はな:確かに。
 
KOGA:周りには10年経たずにやめちゃうバンドもいっぱいいるし、こうして10年続けられることはありがたいし、そういう気持ちになれるのは嬉しい。
 

— 新メンバーの視点でも…アンジーさんはどうですか?

 
アンジー:加入したときももちろんなんだけど、ステージに出てみんなの前に立つたびに、絶対Gacharic Spinで大きなステージに立っていきたいっていう気持ちがどんどん強くなってきているし、その思いをライブでぶつけることができるようになってきたと思ってる!
 

— そして30本以上のツアーの中ではツーマンライブも多々ありました。対バンを通して得られた経験、感じたことなどがあれば教えてください。

 
KOGA:今回のツアーでは対バン相手と事前に動画配信で一緒にトークする機会が多くありました。何年も知っているバンドやよく共演していたバンドでも、その人たちの思いやバンドの背景とか、「あのとき実はこうだったんだよねー」っていう深い話をできるタイミングが意外になくて。
 

— そうですね。

 
KOGA:それを今回色んなバンドさんと話して、その後にライブが出来たので、それぞれのバンドの抱えている思いが理解できたり、その気持ちに刺激を受けることができたので、対バンのライブがあったのはすごく大事だったなって思います。
 
はな:新体制になって…もうワンマンやってるの?って言われたりもしたね。
 
KOGA:活動のスピードは上げなきゃいけないって思ってるけど、ハタから見たら「もうやってるんだ」ってなるんだなと。自分たちの中でマヒしちゃってるところがあるんですけど、そういう意味でも色んなバンドさんと対バンすることは大事だなって改めて思いましたね。
 

— ツーマンで一対一だからこそ深く関われますよね。

 
TOMO-ZO:対バンの方が先にステージをやるんですけど、すごく全力でやってくださるので、私たちも負けない!っていう気持ちが…ワンマンももちろんなんですが、対バンだといっそう強くなります。みんなの気持ちが一つになりやすいのがツーマンライブなのかなって思います。
 

— 同じ楽器同士、分かり合える部分があったり、全然違う!って部分もあったり。

 
はな:まぁでもドラムからギターに変わった人はあんまりいないですね。
 
KOGA:みんなにびっくりされるよね!
 
yuri:毎回びっくりされてる(笑)
 
はな:私はパートが変わったんですけど、ドラマーも見ちゃうしギターボーカルはみんなどういう風に表現してるのかなとか、見るものがより広がった感じです。
 

— 元々ドラムボーカルも人口としては多くないですし、そこからさらに転向するというのはレアケースです。そりゃぁみんな驚きますよね。

 
はな:いなくなった?と思われることも(笑)。オレオもイメチェンしたし、私も髪の毛が青から変わって楽器パートも違うから、「キーボードの子とドラムボーカルどこ行った?」みたいなことがたまにあります。
 
KOGA:いるよ~(笑)
 

— この半年間のライブの中には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019』の出演もありました。振り返っていかがですか?

 
はな:Gacharic Spinとしては10年目になりますが5期としての知名度はまだ全然低いと思うので、こういう大きいステージをチャンスとして、5期はこんなライブやっているよというのが届けられて、多くの人に好きだと思ってもらえるように…という思いがより強くなりますよね。
 
KOGA:新たに知ってくれるお客さんも増えましたし、ガチャピンが10年続けていく中で一度離れてしまったお客さんの中にもまた新しいガチャピンを観たいと戻ってきてくれている人もいるし、色んな人がいる感じです。それって10年やっているからこそなのかなと。
 

— 5期になって、特にお客さんからの反応が大きい曲ってありますか?

 
KOGA:なんだろう…去年まであんまりやっていない曲を聴けて嬉しいという声は多いですね。ライブで初めて聴いた!とか。
 
はな:あとはアレンジをガラッと変えた曲も反応がありますね。「JUICY BEATS」は元のアレンジと全然違ってハードに、第5期でやれるツインギターがあったり、キーボードの見せ場があったり、ちょっとトリッキーな間奏があったり、そこにアンジーの歌声も乗って…今までと全然違う「JUICY BEATS」になっていて、それをすごくかっこいいって言ってもらっている印象がありました。
 

— ちなみに、ツアー中のセットリストをチェックすると「WINNER」は全18回(取材時点で)、いずれもアンコールで披露されていますね。

 
オレオ:昔は1曲目にやったこともあったね。
 
yuri:えー!
 
KOGA:なかなか中盤ではやりづらいよね。頭か終わり。
 
TOMO-ZO:確かに(笑)
 

— その他、バラードは対バンだとあまり登場していませんが、「白がこの街と僕を染める」が5月の東京ワンマンなどで披露されています。

 
KOGA:ツアー前半の方ではやってましたね。
 
オレオ:バラードだと最近よくやっているのは「宝物」。頭のワンコーラスだけははなの歌と私のピアノだけで聴かせたりとか、
 
はな:元々は途中からシーケンスと合わせてやっていたんですけど、今は完全にそのときのテンションのテンポ感でやるようにしてて。その日の空気をそのまま出せる曲なのかなと思います。
 
オレオ:岐阜のライブのとき、最後のワンコーラスで他のメンバーがはけてピアノとボーカルだけで演奏したんですが、それが個人的にはこのツアーの中でも記憶のかなり上位に残るくらい、いい感じのライブの終わり方でした。
 
はな:今までになかった終わり方!
 
KOGA:考えつかなかったもんね。
 

— このツアー中、そうした良い意味での想定外、ハプニングみたいなものは結構ありましたか?

 
はな:ハプニングじゃないけどドッキリで(アンコールの「WINNER」で)TOMO-ZOを走らせたり、yuriも…
 
yuri:512(=5月の東京ワンマン)、走った!
 
KOGA:あとは9月の長野ワンマンでアンジーが鼻血出しながら歌ってたね(笑)
 
アンジー:アンコールのときに鼻血が出て!
 
はな:興奮した?
 
アンジー:熱さとか興奮とかで鼻血が止まらなくて、鼻栓したまま「シャキシャキして!!」を歌って、煽って、踊った!(笑)
 
TOMO-ZO:肩脱臼した日もあったよね(笑)
 
アンジー:1曲目で脱臼して、その曲はやり通したんですけど痛すぎてオレオさんに「痛~い!」って訴えて(笑)
 
KOGA:ハプニングっていっぱいあるわけじゃないですか。体のことにしろ機材のことにしろ。それを、ある程度ライブ経験があると慣れているから「このときこういう対応しよう」とか「ネタにしよう」って考えられますがアンジーが肩を脱臼したときはまだそこまで余裕がなかったよね(笑)
 
アンジー:うん!
 
KOGA:でもライブ経験を積み重ねてきて、この間鼻血が出たときにはちゃんとネタにできてたので、成長したなぁって(笑)
 
アンジー:そこで?(笑)
 
KOGA:ライブで起きるハプニングさえも楽しいものに変えようっていう力がついたな!って。今だったら肩外れても何とかできるね(笑)
 
アンジー:そのときも興奮してたの!思いっきり動いたら前方脱臼してた(笑)
 
KOGA:あと「ハンティングサマー」でyuriがスカートを脱いでショートパンツになる場面があるんですけど、脱いでバッと投げたスカートがそのまま私の顔にかぶるという(笑)
 
angie2オレオ:すごかったね!演出かのように。
 
はな:花嫁みたいだったよ(笑)
 
yuri:それ私気づかなくてずーっと歌い続けてて(笑)
 
KOGA:あれはミラクルだった!
 

— いよいよ10月の大阪・東京ワンマンが近づいています。

 
KOGA:大阪と中野は今のGacharic Spinが伝わるライブになると思います。インディーズ時代、初期の曲もやるのでGacharic Spinの歴史もわかってもらえると思うし、バージョンアップして届けているので、たくさんの人に来てほしいなという思いでいっぱいです。
 

— Gacharic Spinが10年続けていることは、バンドを続けている人たちにとっても大きな希望になると思いますし、ファンも嬉しいですよね。

 
TOMO-ZO:そう思って頂けていたら嬉しいです。
 

— 続いてくれることはもちろんですが、ずっと同じことをしていても飽きてしまうので、逆境が続くことで…もちろんメンバーの皆さん自身が望んで逆境に立っているわけではないと思いますが(笑)

 
KOGA:確かに、ピンチが自分たちの進化だったり、強くしてる部分があると思います。だから続いているのかもしれない。もし全部が安全安心に行ってたらとっくにバンドは終わってたかもしれないし。
 
オレオ:守りに入らないよね。常に。
 

— そんな攻め続ける6人皆さんそれぞれの、大阪・東京ワンマンに向けた意気込みを最後にお聞かせください。

 
アンジー:この5期で作る音楽をみんなに届けたいという思いが日に日に強くなっていて、大阪と中野は5期の本当の意味でのスタートになると思うし、40本以上のツアーを経ての集大成を全部ぶつけたいと私は思っていて…なんだろう、自信しかない!今のGacharic Spinがかっこいい自信。誰が何と言おうと一番かっこいいバンドだと思っているから、その思い、魂をぶつけて大阪、中野は6人とお客さんみんなだからできる空間を作りたい。頑張るぞー!
 
yuri:この6人が出会えたこと、私がバンドに加入できたのもすごいタイミングで、いろんな奇跡が重なって生まれたことだと思います。10周年、ガチャピンが作ってきた歴史をこのツアーを通して私自身たくさん吸収してきたつもりだし、この5期でも作ってきたつもりなので、それを全部出せるように中野と大阪、楽しんで頑張りたいと思います!
 
TOMO-ZO:5期になって一番難しかったことがドラマーが変わったことで、最初はyuriを見ながら合わせるのが難しかったんですが、最近はもう見なくてもビート感がわかるようになってきて。それはたくさん練習してきたし、たくさんの時間を一緒に過ごしてきたからで。このインタビューから大阪、中野までの1カ月間でもっともっと一体感を出せるように頑張りたいと思うので、皆さんぜひ遊びに来てください!
 
オレオ:5期になって…バンドに入って7年目なんですけど、初めてキーボーディストとしてステージに立つんだって…
 
はな:初ライブ!(笑)
 
オレオ:それがこのバンドの10周年。それって、奇跡!かなって。キーボーディストとしてステージに立てるのって、すごくいいなって思う。踊ったりハンバーガーやったり紆余曲折を経て…遂に(笑)。大阪のIMPホールや中野サンプラザといった、昔だったら考えられなかった大きなステージに、尊敬できるメンバーとそれを見守ってきてくれたファンとスタッフと一緒に立てることは、自分にとってご褒美だと思ってます。
 
はな:みんなのコメントを聞いていてようやく現実味が湧いてきた!中野サンプラザに立てることのすごさや、事の重要さを…わかってはいたんですけど今日このインタビューで再確認できたので、より頑張らなくてはいけないなという思いですね。10周年なんですけどこのメンバーがそろったことによって、初めてバンドを組んだ!くらいの、好きなバンドを自分で組んで好きなメンバーとさぁやるぞ!っていう、そういう思いが強いんです。だから余計なことを考えずにひたすらライブを頑張るっていう感覚でいれてることが本当にすごいことで、それの最終形をファイナルで出すだけだなっていう感覚です。不安よりも、「やりたい!」って気持ちが強いです。
 
KOGA:ガチャピンを始めるときに10年後こんな風になってるなんて本当に想像もしてなくて。その前で言えば、自分たちもみんなそれぞれ楽器を始めた頃に、自分たちがこの年齢でこういう状況でこういう挑戦をしてるなんて誰も思ってなかったんじゃないかな。
 

— でもそれができている。本当にすごいことですよね。

 
KOGA:バンドを続けるためには「このメンバーと一緒に続けたい」と思える人がいないとできないことで、それがこのタイミングで6人集まって、しかも今まで挑戦してなかった中野サンプラザのような大きいステージに立てることはすごく嬉しいことです。今までの集大成の部分ももちろんありますが、そこで新しいGacharic Spinが始まる、ゴールとスタートが一緒?脱皮する?
 
はな:脱皮ってなんか怖い(笑)
 
KOGA:この10年間でなかった感覚なんですよね、それが。
 
yuri:脱皮?
 
はな:わかるよ。蝶になる。
 
オレオ:今さなぎってこと?
 
KOGA:うん。さなぎからちょうちょ。これまでも体制が変わって、出会いと別れを繰り返してきたんですけど、今はこれまでにない感覚があって、それを大阪IMPホールと中野サンプラザで表現できるのが嬉しい。今の私たちを見てもらえればGacharic Spinの10年の歴史もわかってもらえる部分がいっぱいあると思うし、本当にたくさんの人に来てほしいです。
 

※本記事内使用の写真はオフィシャル提供によるものです。ライブフォトの撮影:Teru
 
◆ライブ情報
全国ツアー”ガチャっ10LIVE 2019”
「最高最強伝説」

・2019年10月05日(土)【大 阪】松下IMPホール -TOUR SEMI FINAL-
・2019年10月14日(月祝)【東 京】中野サンプラザ -TOUR FINAL-

◆Gacharic Spin 公式サイト
http://www.gacharicspin.com/
 

 

 
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