コラム
ロックは現場で起きてるんや!〜三原流ライブ参戦記〜
三原勇希
中学生の頃モデルとしてデビューし、tvkの音楽バラエティ番組「sakusaku」のMCを三年務めたのち、日本テレビ「シューイチ」でトレンドレポーターなどのお仕事をしてきました! おしゃれと体を動かす事が大好きな、自称かなりのアクティブ女子です。ライブやダンスも大好きです☆ 出身地:大阪府 血液型:AB 星座:牡羊座 趣味:おしゃれと呼ばれる物全般・料理・散策

15/08/18 D’ANGELO & THE VANGUARD


2015年の夏も終わりましたね。
すっかり肌寒くなった今でさえ、余韻がしっかり残っている一夜がありました。
D’Angelo & The Vanguard の単独公演@Zepp Tokyo。

 


ディアンジェロの来日公演。
ずっと昔からファンで、前回の来日から20年間もこの日を待っていたファンが何人もいた。
私はそのファンたちとは違うけど、
彼の凄さは一聴してわかったし、一瞬で虜になった。
聞いてるうちに溶けて液体になっちゃうんじゃないかってくらい、
濃厚で上質な黒いグルーヴ。
最初に聞いたのは友達に教えて貰った「Africa」
その日のうちに 伝説的アルバム「Voodoo」を買って、
掘れば掘るほど好きになったし、
彼を知る前から好きだったJ Dilla, Common, Q-Tipとどんどん繋がった。
同年代の友達とも、ディアンジェロの話で盛り上がった。
そんな時に『Black Messiah』がリリースされた。

最初は驚いた。アルバムの前半は特に、J Dillaみたいな”Drank Drams(酩酊ドラム=めちゃめちゃゆるい後ノリ)”が特徴的なR&B的なイメージから、より太く鋭いサウンドに進化していた。もっとファンクで、ギター寄りなものに。ドラムやベースはズンズンと響いてくるけど、中層も、高層の繊細な音も、それぞれが際立ってる。例えるなら・・・256層パイ生地を重ねて、”buttery(※)”な香りもアーモンドの香ばしさもたっぷりあるけどサックリとした高価なパイ生地みたいに?(笑)、音の層が増えてた。これが”& The Vanguard”なのか。

でもあのエロさとか、上質なベロアのような質感はしっかりあって…いやむしろ進化していて、やっぱり最高だった。ロック、ソウル、ファンク、ブルース、ゴスペル、ジャズとか? …これら全部を感じるブラックミュージックは、これまで聴いたことがなかった。前作から冬眠を経て15年のブランクがあるなんて到底思えなかった。本物はやっぱり本物なんだ。

こんな風にして、わたしのディアンジェロ熱は『Black Messiah』で最高潮に達したのです。
 

サマソニ出演決定で歓喜したけど、
単独公演が発表された時には「何がなんでもチケット取らなきゃ!」と
チケット発売時をスケジュールに書きアラームをセットしました。
チケット発売日の前には友達にも「明日の10時に発売開始だからね!!!」と
リマインドする気合の入りよう。こんなの初めてかも。
絶対絶対絶対行きたかった。

そして、そのチームワークでなんとか
正規ルートで3枚のチケットをゲット!
チケットは即完。夢のようだった・・・・。
コンビニで発券したチケットを見て実感が湧いてきた。
その紙切れはまさしく宝物で、
持つだけで本当にちょっと震えた。

ライブ当日は会場の少し前、開演の1時間以上前に着いたけど
すでにもの凄い人だった。興奮した。ニヤニヤが止まらなかった。
客層は大人の男性がほとんど。女性は2割くらいかな、
私たちくらいの若者も2~3割くらいはいた!

「チケット譲ってください」と書いた紙を持った人がたくさんいた。
ネットでは数万円に跳ね上がっていたそう。
今日来た人は皆、今日を心待ちにしていた人で
チケットとれなかったけど諦めきれなかった人の思いを考えると
顔を見ることができないくらいだった。

そんな状況なのに、列に並んでいるときになんと
落ちているチケットを拾ったんです。

信じられない。
こんなとこでチケット無くして入れないなんて
可哀想すぎる・・・!不幸すぎる!

整理番号を見て
「7◯◯番のチケット落ちてますよ!!!」と
友達と大声で探した。
それが波及して周りの人も大声で探してくれて
持ち主は無事見つかった。

あの場で大声を張り上げること
見知らぬ人との連携プレー
それも全部ディアンジェロだからみんなできたんだと思ってしまう。

会場に入って、結構前のポジションを確保できた。
ここでディアンジェロが体感できるって考えるだけで夢のよう。
SEはずっとJ Dillaの『Donuts』がかかっていて、気持ちは高まるばかり・・・!
 

予定時刻の19:30になった。
始まらない。
”SE止まるか?=始まるか?!”みたいな雰囲気が何度かあって、
その度にオーディエンスは声をあげて拍手した。
でもまたSEは普通に始まって・・・
今度はこっちから拍手でディアンジェロを引っ張り出す!的なムードになったけど
彼はやはり現れず・・・

でもこのSEのじらしさえ、
彼独特の”タメ”で演出なんじゃないか?なんて
ちょっと本気で思ったり。

「どれだけ遅れても全然待つけど、この時間何してたかだけ教えて欲しい」
って話したり(笑)
完全に、親バカならぬ「ディアンジェロバカ」になってた。
 

そして待つこと45分。やっと、本当にライブが始まった!!!
 

だけどごめんなさい、こんだけ言っといて
始まりの瞬間は正直どんなだったか覚えてない。
とにかく興奮したんです。
ディアンジェロでかかった。音もでかかった。歓声もでかかった。上着が変だった。笑
The Vanguard” バンドメンバー一人一人の神々しさもすごかった。
その興奮は、音を浴びるうちにだんだんと至福に変わり、そのままずっと増幅しながらひとときも途切れず続いた。どの曲がどうだったって言い難い。すべてが本当に素晴らしかった。

ディアンジェロはきっと最初から最後まで全開で絶好調だったと思う。
期待をはるかに超えたそれが嬉しかった。
やわらかいファルセットも、吐息交じりのタメも、指揮のようなシャウトも。他のどんなアーティストよりも「生」を感じた。一人でピアノとギターを操りマイクパフォーマンスをし、激しくも暖かく、バンドを完全に率いてた。
「The Charade」も「Brown Sugar」も一緒に思いきり歌ったし「Betray My Heart」では指でハートを作る振り付けを一緒にやった。Zeppの満員の客席みんなが英語で大声で歌ってた。あんな光景はなかなかないはず。20年ぶりの来日のタイミングで、こんなディアンジェロを見られる喜びを何度もかみしめました。ノリにノッたディアンジェロと会場全体のハッピーな雰囲気が、ただただ最高、でした。
 

D’Angelo&The Vanguardはドラムス、ギター2人、ベース、キーボード、コーラス3人、トランペット、サックスの計10人+ディアンジェロで11人。好きな人に言わせると、Vanguardメンバーだけでヨダレもののメンツだそう。予習として名前や経歴はチェックしてたくらいでメンバーの他でのプレイを観たことはないけど・・・プレイはやはりすごかった。コーラスの女性の動きに見とれた。全身でソウルミュージックを奏でていた。只者じゃないってことをそれぞれがソロで見せつけた。アンコールの最後の曲ではメンバーを順番に一人ずつ紹介し、ディアンジェロとハグをして去っていく。アツいなぁ。JAMの映像を見てもその深い信頼関係がひしひし伝わってきます。

アンコールは2回!「Chicken Grease」や「Left And Right」も聴けるとは予想してなかった。ここでディアンジェロ様お得意の”タメ”炸裂。歌い出しそうでなかなか歌わない。「・・・・・ァ 」みたいな(笑)、高音でくすぐられてるような吐息交じりの声。もーやめてー!って言いながら、そ、それ、もっとやってぇぇ・・・ってなっちゃうあのもったいぶり方。エンターテイナーだなぁ。。。タメすぎて思わず客席から笑いが起きた時なんて、たまらなく幸せを感じました。笑 2回目のアンコールは、最後のバラード「Untitled」。どんどん脱ぐから、最後にはMVみたいに裸になっちゃうかと思っちゃった。ステージからひとりずつ去り、ピアノを弾きながら歌うディアンジェロが最後に残った。”How Does it Feel~ ” とみんなで歌った。”How Does it Feel”ってあんたそりゃあ、最高でしたよ、、、、!
 

ビートルズとかマイケルジャクソンとか、ジェームス・ブラウンだとかプリンスだとか、ジャンルは関係なく、伝説とかカリスマとか言われる、私も好きなアーティストのライブを生で見たというおじさん達の自慢は楽しいけど本当に羨ましくて辛いのだ!笑 だってみんなもう生では見られないから。でも今日はそんな気持ちがわかってしまった。これからその地位に君臨し語り継がれるであろう、ディアンジェロの、しかもあんな小規模でのライブ。最高だった。今日の体験だけは、あらゆる音楽好きにも、孫の代までも自慢したい。昔のライブは生では見てないけど、きっと今はディアンジェロの全盛期だと思うから。全盛期がずっと続いたら嬉しいけど。

次にディアンジェロを見られるのが何十年後であっても、なんとしてでもチケット取るんだから。


 


◆三原勇希 インフォメーション

【レギュラー】

・スペースシャワーTV「SPACE SHOWER COUNTDOWN」出演中
 放送 毎週金曜日22:00~23:00リピート
 毎週土曜日17:00~、毎週火曜日11:00~
http://www.spaceshowertv.com/program/regular/space_shower_countdown.html

・テレ玉ほか「フィッシング倶楽部」出演中(不定期)
http://www.fishing-club.jp/

・MBSラジオ「オレたちゴチャまぜっ!~集まれヤンヤン~」
 毎週土曜深夜 1:50~4:30 出演中
http://www.mbs1179.com/ore/

・NIKE 「JUST DO IT.」 出演中
http://www.nike.com/jp/ja_jp/c/justdoit2015/yuki-mihara

・雑誌『走るひと2』 発売中
・雑誌『ROLA(ローラ)』2015年07月号 発売中

・上田ハーローFX 「三原勇希のFX COLLEGE」開講中
http://uhfx.jp/college/

 

◆三原勇希 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/yuki-de/

【レポート】「聖澤女学院物語 ラストディーバ」
http://www.beeast69.com/report/104747
【レポート】「東京タワー Club333 Night View DJ」
http://www.beeast69.com/report/92370
【レポート】BEEAST presents 三原勇希のロック女子会vol.1
http://www.beeast69.com/report/62822
【連載】ロック社会科見学 sakusaku 4代目MC・三原勇希に突撃取材!
http://www.beeast69.com/serial/sociology/29232


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