演奏

lead_7

TEXT:鈴木亮介

 
今年結成10周年を迎えた7!!(セブンウップス)。5月に8枚目のシングル「メロディ・メーカー」、7月に9枚目のシングル「スタートライン」、8月には2ndアルバム『STARTLINE』と立て続けにリリースしたが、その間には幼稚園の卒園式へサプライズ登場したり、渋谷の女子高生が選ぶ次に流行るアーティストランキングで3冠を達成したり、本誌BEEASTとミューズ音楽院との公開インタビュー企画に登場したり(参照:7!!×MUSE音楽院×BEEAST メジャーアーティストにインタビュー体験しよう!)…。
 
さらには、エプソン品川アクアスタジアムのキャンペーンソングやtvk『saku saku』2014年度オープニングテーマ、テレビアニメ「金田一少年の事件簿R」エンディングテーマ、日本テレビ系「PON!」のエンディングテーマなどに楽曲が続々起用されたりと、多方面で常に話題を提供し続けた。
 
そんな7!!の魅力は、何といっても観る者全てを笑顔にするライブ。『STARTLINE』のリリースに合わせて全国ツアーが東京、札幌、仙台、大阪、名古屋、金沢、広島、長崎、福岡、沖縄と文字通り全国各地で開催されたが、その初日となったのが東京の渋谷公会堂だ。2014年8月17日、7!!にとっては初のホールワンマン。親子連れの姿も多く見られ、いつも以上にハートウォームなライブとなった。
 
7!! メンバー:
NANAE(Vocal)、MAIKO(Drums)、KEITA(Bass)、MICHIRU(Guitar)、
大坂孝之介(Keyboard/※サポート)、後藤秀人(Guitar/※サポート)

午後5時半、暗転。ステージ上には5人のミュージシャンが続々と現れたが、NANAEの姿だけがない。今回の渋公ワンマンでは、後藤秀人キンモクセイ)がサポートギタリストとして参加。ギター2本で厚みの増したサウンドがこの広いホールに響くことを思うと、一瞬にして鼓動が高まる。そして最後にNANAEが登場すると、大歓声が!6人そろったところで、MAIKOが4カウントし、演奏スタート。10周年の記念ライブ@渋公での記念すべき1曲目は、映画『高校デビュー』主題歌であり7!!のメジャーデビューシングル「フォーリン・ラブ」だ。NANAEは曲の主人公の女の子(参照:BEEAST太鼓判シリーズ第19弾アーティスト『7!!』)になりきって、広いステージでのびのびと歌う。
 


続く2曲目は分厚いロックなギターが轟く、1stアルバム『ドキドキ』収録の「虹色」。「渋公行くよ!」NANAEの掛け声に触発されて、観客の熱量も高まっていく。間髪入れず3曲目は「ラヴァーズ」。MAIKOの豪快なドラムが心地良い。
 
最初のMCではMAIKOから公演名に採用された「ばんみかちぇー」について解説。簡単に言うと「ぶちかませ!」という意味のウチナーグチ(沖縄方言)ということで、観客と一緒にタイトルコール!これでますます勢いづいた7!!が4曲目に持ってきたのは心拍数が急上昇する「ドキドキ」!MICHIRUのギターも踊るように、楽しそうに、主旋律を奏でる。
 
5曲目「My ダーリン」が終わると、KEITAのベースがこれまた跳ねるように陽気なフレーズを奏でる。6曲目は「Please Please」。NANAEがタンバリンを軽快に鳴らすと、客席のボルテージもいっそう高まっていく。
 
 
 

   

「みんなの着てる上着をびっちょんびっちょんのぐっちょんぐっちょんにするから、よろしく!」NANAEが宣言すると、4人が個々にニューアルバム『STARTLINE』のエピソードを語る。レコーディングの合間にはもっぱらマンガを読んでいたというKEITAは、こだわりのベースラインが多々詰まっていることをMICHIRUから明かされ、はにかむ。そのMICHIRUも、レコーディングにはこのアルバムができたら死んでもいいという気持ちで臨んだそうだが、今の心境を聞かれ「死にたくない。まだまだみんなに聴いてほしい曲がいっぱいある」と語り、集まったファンを喜ばせる。
 
そんな、まだまだここが出発点、スタートラインだという明るい展望が聞けたところで、沖縄の夏を想起させる明るいナンバー「太陽にKiss」からライブは再開。日本テレビ系情報番組「PON!」のテーマ曲にも起用されたこの曲はロックなギターが冴える。続く8曲目「メロディ・メーカー」はみんなで一緒に体を揺らしてサイドステップ。MAIKOのバスドラもいっそう高揚し、9曲目は「愛の言葉」。ハイボルテージなステージが続いたところで、MCはMICHIRUKEITAによる「ゆんたくタイム」(※「ゆんたく」=沖縄弁でおしゃべりの意)。渋谷公会堂は座席があるので、メンズ2人による「ウチナーグチ講座」を座ってゆっくりと楽しめる。
 
 

着座のまま、「スノーマン」、「ブランコ」、「I Stay」としっとりとした楽曲が続く。「スノーマン」は厚みのあるロックバラード。「ブランコ」ではアコギに持ち替えた後藤秀人の音色が加わることで、7!!の新境地開拓。ニューアルバム『STARTLINE』収録の「I Stay」はNANAEの透明感あふれる歌声にピアノが寄り添う。ドラムやギターのリフレインも粉雪にそっと吹きつける風のように優しい。
 
13曲目もNANAEのソプラノが美しい「ノスタルジア」。前曲まで一面銀世界のイメージだったが、パッと太陽の光が降り注ぐようにステージが明るくなる。個々のパートの音が個性的で、それがサビにかけて大きくなりミックスしていったときの面白さが印象的な曲だ。結成10年を経た表現力の進化を象徴する1曲。体の芯からじわじわ温まっていく7!!の切なくスローテンポな楽曲たち。渋谷公会堂という天井の広いホールで演奏されることで、いっそうその魅力を増しているようだ。
 


「後半もアゲアゲでいきたいと思います!今乾いたその汗、もう一回滝のように流します!」再び観客も立ち上がり、彼らの原点「サンライト」で再び”ばんみかす”!スカのリズムに乗せて、KEITAのベースも軽快!続く「スウィート・ドライヴ」、「さよならメモリー」とアップテンポナンバーで畳み掛けると、NAANEがタオルを持つよう促す。終盤、7!!のライブでは欠かせなくなった、「弱虫さん」。映画『今日、恋をはじめます』のエンディングで起用されたこの楽曲をきっかけに7!!を好きになったというファンも多いだろう。それぞれの熱い思いがタオルに込められ、渋谷公会堂一面をぐるぐる旋回。
 
タオルの風が止むや否や、MAIKOがバスドラを踏み、それに合わせて客席全員で大きく手拍子。MICHIRUの心躍るギターフレーズが鳴り響く。18曲目は「バイバイ」。”マイナス1度”の透き通った歌声と音楽が、温かく包み込む。
 
「こんな形で結成10周年を迎えられて本当に嬉しい。最初は4人で音を鳴らすことが本当に楽しくて、ただただ一緒にいることが本当に楽しくて毎日を過ごしてました…」NANAEが10年を振り返り、言葉を詰まらせながらも胸に持つ思いを伝える。「音楽ってどうやって伝えるんだっけ」と思い悩み、5年以上どん底を這い続けた4人。でも、「あきらめずに続けてきたら、4人だった7!!が1人1人と増えていって、たくさんの人に支えられて、ライブも10人20人とたくさんの人が集まってくれるようになった」とNANAEは目に涙を浮かべながらも笑顔で話す。
 
7!!を渋谷公会堂につれてきてくれてありがとう、そう礼を言うと、最後は7!!の10年間がギュッと詰まった、そしてメンバー自身はもちろん聴く人の背中も押してくれる、「スタートライン」を演奏。涙の雨が止んで、綺麗に晴れ上がった瞳。そこに映る渋谷公会堂のステージは、大きな虹がかかったようだった。
 
 

アンコールでは7!!の4人だけがステージに登場。彼らのもう一つの持ち味である、アコースティックスタイルで「ReReハロ~終われそうにない夏~」と「この広い空の下で」を披露。続いてダイエット検定の1級と2級に合格したMAIKOによる”倖田來未のマネをするやしろ優のモノマネ”により「ダイエット講座」が唐突に開かれ、渋谷公会堂は大きな笑いに包まれる。
 
サポートメンバー2人を招いて、演奏再開。MAIKO作詞の「この雨が降る前に」、間奏の掛け声の「ハッハ~」が印象的な「君と私のバラード」。さらに、最後は三線奏者の宜保和也も招き入れて、「弱虫さん(うちなーVer.)」で沖縄の風を吹かす!アコースティックにトークに琉球音楽にと7!!の魅力を余すところなく詰め込んで、豪華5曲のアンコールは幕を閉じた。
 
 

「楽しさ」「笑顔」が7!!の毎回のライブではキーワードになっているが、「楽しさ」という言葉ほどシンプルで、なおかつ奥深い言葉は他にないだろう。あらゆる面から「楽しさ」を追求し、ここからまた5年10年と走り続けてほしい。そして、ともにその背中を追い、走り続けたい。そんなことを思う、メモリアルなライブになった。
 


 

◆セットリスト
M01. フォーリン・ラブ
M02. 虹色
M03. ラヴァーズ
M04. ドキドキ
M05. My ダーリン
M06. Please Please
M07. 太陽にKiss
M08. メロディ・メーカー
M09. 愛の言葉
M10. スノーマン
M11. ブランコ
M12. I Stay
M13. ノスタルジア
M14. サンライト
M15. スウィート・ドライヴ
M16. さよならメモリー
M17. 弱虫さん
M18. バイバイ
M19. スタートライン
-encore-
E01. ReReハロ~終われそうにない夏~(Acoustic Ver.)
E02. この広い空の下で(Acoustic Ver.)
E03. この雨が降る前に
E04. 君と私のバラード
E05. 弱虫さん(うちなーVer.)feat. 宜保和也
 
◆7!! オフィシャルサイト
http://7oops.com/
◆7!! オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/7-oops/
◆7!! オフィシャルLINEアカウント
LINE ID: @7oops
 
◆宜保和也 オフィシャルサイト
http://gibokazuya.com/
 

 
◆ライブインフォメーション
『saku saku』presents冬のプレミアムライブ2014 ~Yokohama Night~
・2014年12月09日(火)【横 浜】関内ホール 大ホール(横浜市市民文化会館)
 
冬のChelsy企画ライブ「Chelsy presents ワタシたち恋のキュン♡ピッド」
・2014年12月15日(月)【渋谷】WWW
 
FM AICHI presents STAND UP!
・2014年12月20日(土)【名古屋】ell.FITS ALL
 
 
◆リリースインフォメーション
映画『アオハライド』コンピレーションアルバム
『アオハライド “MUSIC RIDE”』

・2014年12月10日発売
7!!の新曲「アオイハナビラ」収録!

 
 
2ndアルバム『STARTLINE』
・2014年08月13日~発売中

 ◆関連記事
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