演奏

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TEXT:ヨコマキミヨ

佐藤タイジがオーガナイズする『THE SOLAR BUDOKAN』プロジェクトの第3弾『THE SOLAR BUDOKAN 2014 IN SHIBUYA Vol.3』が2014年5月28日に渋谷CLUB QUATTROにて行われた。今回はシアターブルックFLYING KIDSのツーマンというプログラム。ファンキーでソウルフルなサウンドを持ち味とする両バンドを一度に見られるというスペシャルなステージとなった。佐藤タイジFLYING KIDS浜崎貴司は30年来の友人だということもあり、なお密接な関係にある両バンド。今回はこのステージの模様をお送りしよう。

1.スタート前
 
まさに初夏といった晴天のこの日も、太陽光パネルによる電源供給を行いながら駆動する音響専用電源を使用してイベントは行われた。160wのパネルを渋谷CLUB QUATTROの屋上に13枚設置、最大およそ2kwの発電量だ。音質にこだわったパーツを厳選して制作された蓄電池は、1台あたり約7.5kw/hの電力を蓄積する。その出力は3kw。今回のライブではこのユニットが3台使用された。
 
スタート前にはDJのプレーが観衆の興奮を程よく高めていた。この日のDJは、Dj LYNOzzy OzbourneRATTといったHEAVY METAL中心の選曲で、開演前の温度をどんどん上げていった。
 
  

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2.FLYING KIDS
 
◆メンバーリスト:
浜崎貴司(Vocal)、丸山史朗(Guitar &Chorus)、加藤英彦(Guitar &Chorus)、飯野竜彦(Keyboards &Chorus)、伏島和雄(Bass &Chorus)、中園浩之(Drums)

 
2012年に日本武道館で行われた『THE SOLAR BUDOKAN』のステージにも登場したFLYING KIDSは、今年結成25周年というベテランバンド。そのプレーからは、円熟を感じさせながらも、ますますパワーアップしている印象を観衆に与えた。音響専用電源によるサウンドは、その凄みにさらなるパワー感を与え、ステージの彼らを大きく映し出していたようにも感じられた。
 
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この日彼らがプレーした曲は全12曲。クライマックスには「風の吹き抜ける場所へ」や、彼らといえばこれ!と言っても過言ではない定番ナンバー「幸せであるように」と、代表曲も披露。安定したプレーと会場全体に広がるパッションは、観衆の気持ちを大きく揺さぶり、彼らならではのゆるぎないカッコよさを強くアピールしていた。
 
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◆ 公式サイト
http://fk6.jp/

◆セットリスト
M01. JOY
M02. 我想うゆえに我あり
M03. セクシーフレンド・シックスティーナイン
M04. HESOの下☆WORLD
M05. 毎日の日々
M06. SO-MO SO-MO
M07. スコール
M08. 歌の思い出
M09. ドマナツ
M10. 心は言葉につつまれて
M11. 風の吹き抜ける場所へ
M12. 幸せであるように

3.シアターブルック
 
◆メンバーリスト:
佐藤タイジ(Guitar &Vocal)、中條卓(Bass)、沼澤尚(Drums)、エマーソン北村(Keyboards)

 
佐藤タイジ率いるシアターブルックは、新曲「ドリームキャッチャー」をこの日初披露した。スリリングなリズムとハーモニー、そして力強さを感じさせる曲だ。『THE SOLAR BUDOKAN』のライブは、蓄電池による専用電源を使用することから格段に音質が良い。それこそはこのイベントにおける大きな魅力のひとつでもある。そんな演奏環境もあいまってか、クリアかつ鮮明に響くシアターブルックの演奏と、佐藤タイジの歌声には、観衆もいつも以上に心を揺り動かされていたように見えた。
 
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中盤は「CALM DOWN」「1st Man Walking」といった、彼らのファンキーかつソウルフルな雰囲気を色濃く表すブルージーなセットで、サウンドをじっくりと観衆に聴かせていた。対して後半は「How do you do Mr.president」から「ありったけの愛」というダンサブルなノリの流れで、会場をひとつにした。この流れもまさしくシアターブルックならではのもの。その見事な流れにピッタリとはまり、観衆も大きく体を揺り動かしながら、彼らの音に浸っていた。
 
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◆ 公式サイト
http://www.theatrebrook.com/

◆セットリスト
M01. キミを見てる
M02. 明日のかけら
M03. ドレッドライダー
M04. ドリームキャッチャー
M05. CALM DOWN
M06. 1st Man Walking
M07. How do you do Mr.president
M08. ありったけの愛

4.アンコール
 
アンコールでは、シアターブルック浜崎貴司が加わり、2人で制作したという「グローバリズム」、そして『THE SOLAR BUDOKAN』のライブでは、このイベントのカギともなる重要なナンバー「もう一度世界を変えるのさ」を熱唱、熱い空気が蔓延する中、ステージは幕を下ろした。
 
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◆セットリスト
M01. グローバリズム
M022. もう一度世界を変えるのさ

佐藤タイジは今年5月、「全ての録音作業を100%太陽光発電を活用して行う」という新たな試みにも挑戦した。さらにミックスまでの行程をアナログテープレコーダーで録音する「ソーラー&アナログレコーディング」という画期的な取り組みだ。
 
この音源を再生すると、オーディオデバイスを問わず非常にクリアに、臨場感にあふれていることを感じるだろう。その音には、どれほど丁寧に大切に録音されているかが伝わってくるほどだ。そこからはまるで目の前で演奏しているかのようだ。レコードとも従来のデジタル録音されたCDとも違う、新しい可能性を秘めた音源といえるだろう。この試みは彼らの今後のミニアルバム制作も視野に入れているとのこと、その作品には大いに期待したいところだ。
 
まだ残暑が続くこの季節だが、9月にはいよいよ中津川で今年2回目の開催となる野外フェス『THE SOLAR BUDOKAN2014』が開催される。タイムテーブルとセッション内容も発表され、今年も昨年同様100%ソーラー電源を使用し、食べ物の放射線量もわかりやすく表示されるとのことだ。「これは『We as 1』をメインテーマに、観客とアーティスト、すべての参加者が同じ目標を目指す仲間だと実感できる、未来をたぐりよせるPARTY」。そんな佐藤タイジからのメッセージをぜひ一読し、興味を持ったロックファンは中津川へ出かけてほしい。
 
また、10月6日にはビルボード東京にて、このフェスの後夜祭が行われることも決定した。季節が変わっても佐藤タイジとソーラーパワーの夏は勢いを失わずに走り続けていくことだろう。
 

中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014 


会場:中津川公園内特設ステージ(岐阜県中津川市茄子川1683-797)
開催日時:
Day1:2014年9月27日(土)開場10:00/開演11:00
Day2:2014年9月28日(日)開場10:00/開演11:00
※ 雨天決行(荒天の場合は中止)
主催:中津川THE SOLAR BUDOKAN実行委員会
Supported by 楽天エナジー
Cooperate with 株式会社デンソー / 楽天チケット / 株式会社エクソル
特別協力 (社)ザ・ソーラーチルドレン / サンデーフォークプロモーション
Energy Supporters:enenova /(株)中央物産 / RA / (株)Forchile
Planning&Produce:プールトラックス / ワイズコネクション
お問合せ サンデーフォークプロモーション
http://www.sundayfolk.com
TEL 052-320-9100(10:00~18:00)

 
◆ 関連サイト
中津川THE SOLAR BUDOKAN2014
http://solarbudokan.com/2014/

出演:
2014年9月27日:
Char/Dachambo/堂珍嘉邦/Dragon Ash/DJ ダイノジ/FLiP/FLYING KIDS/GOMA&The Jungle Rhythm Section/the HIATUS/インディーズ電力/THE MAN/森山威男 Presents SOLAR JAZZ SESSION feat. bird&堂珍嘉邦/仲井戸“CHABO”麗市/RIZE/さかいゆう X 中津川JAM/SOIL&“PIMP”SESSIONS/10-FEET
2014年9月28日:
シアターブルック/ACIDMAN/a flood of circle/bird/Caravan/THE COLLECTORS/THE King ALL STARS(加山雄三、佐藤タイジ、名越由貴夫、古市コータロー、ウエノコウジ、武藤昭平、タブゾンビ、高野勲、山本健太)/LIVE FOR NIPPON [高野哲(nil、THE JUNEJULYAUGUST、インディーズ電力&ZIGZO)、和田唱(TRICERATOPS)、佐々木亮介(a flood of circle)/真心ブラザーズ/蜜/MY LIFE IS MY MESSAGE[ 矢井田瞳、おおはた雄一、山口洋(HEATWAVE)、仲井戸“CHABO”麗市]/SCOOBIE DO/SUGIZO/東京スカパラダイスオーケストラ/TRICERATOPS/U A
Village Of illusion 9.27 sat -LIVE-:
うじきつよし、岡野弘幹、高野哲、marron+Izpon+eiji、柳川タカシ+堀嵜ヒロキ、渡辺大知(黒猫チェルシー)
Village Of illusion 9.27 sat -DJ-:
Kaoru Inoue、社長(SOIL&“PIMP”SESSIONS)、冷牟田竜之(THE MAN)、DJ 吉沢Dynamaite.jp、Dj LYN
Village Of illusion 9.27 sat -DANCE SHOW-:
sdl caravan、KANAKO、紫式舞
Village Of illusion 9.27 sat -Lighting deco-:
SHINKI-LOW
Welcome Stage 9.27 sat:
dmg(dusty mellow gold)、molls、ヤセイコレクティブ、The Cavemans、イーリャダスタルタルーガス、Maika Leboutet(マイカ・ルブテ)

 


 
佐藤タイジからのメッセージ
http://solarbudokan.com/2014/guide/message.html
 
シアターブルック ソーラーレコーディングプロジェクト「もう一度世界を変えるのさ」
http://www.j-wave.co.jp/jcm/detail.php?project_id=255

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【連載】新譜るLIFEダイアリー インディーズ電力『はじめての感電』
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THE SOLAR BUDOKAN
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SOLAR POWER FESTIVAL 2014
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