コラム
Super Funny Life of Super Guitarlist
Kelly SIMONZ
14歳の時、兄の影響でギターを始め、高校生になって精力的な活動を行う中ラウドネスのオープニングアクトオーディションに合格し、ギター歴わずか3年で憧れのラウドネスと同じステージに立つ。
高校卒業後、単身渡米し、ハリウッドのMIに入学、ロスを中心に活動する。その後東海岸に活動拠点を移し、24歳までアメリカで音楽活動を行う。 以降、数々のジャンルを超えたリリースとライブ活動でその卓越した音楽センスと驚異的なギター・テクニックを披露、また、後進の指導にも精力的に取り組み、全国のギター・キッズを魅了し続けている。

第4回 『日本人なのに外国人名』が語る外国語論


ドモ!皆さん猛暑の日が続いておりますが、如何お過ごしでしょうか?
 
夏といえばやはり今思えばロスの気候って本当に過ごし易かったのだとつくづく思いますね…なんせオレの乗っていた車は大概エアコンが壊れている上に、ほとんどが黒のボディでしたからね(苦笑)、それでも走り出せばなんとかなるのがロスの気候でした。
 
まず何より湿度が低いのと西海岸は海流が日本と違い寒流なので水が冷たい分海からくる風も冷たくひんやりしています。日差しは日本より暑いかもしれませんが、日陰に入るとホントに涼しいんですよ…もちろん真夏はかなり暑いですが、もともと砂漠地帯だけに夜はかなり冷え込みます。今は分かりませんが、自分が住んでいた1990年前後には夏も革ジャン着ている人がいるぐらいですから…まぁこれだけ衣替えがはっきりしているのも日本ならではだと思いますがね。何より日本ではそんな格好だと何より他人に見られてしまうという感覚のほうが強いですし…「目立ちたがり屋だけど恥ずかしがり屋」なんですよね日本人は(笑)
 
ホントにカリフォルニアはアウトドア好きならたまらないでしょうし、大してアウトドア派でもないオレでさえ海へ行ったり山へ行ってスキーしたり、今では日本でも一般的になりましたが、アメリカではそれこそ近所に遊びに行く気分でゴルフが出来たりしました。スキーもジーンズのままの格好、もちろんゴルフも近所へ買い物へ行くような格好で行きます。これも日本では全て形から入りますよね…考えてみると日本ってこんな小さな国なのに国内だけで経済がそれなりに成り立つのはこういった形式文化だからなのかもしれないなとアメリカへ行って思いましたね…まぁ拘りを持つ部分とかモノの価値観が違うといってしまえばそれまでですが、やはり日本人のほうがいろいろと細かく考えてアイデアを生み出しているような気がします。
 
音楽にもそういった事がいえると思うのは、もちろん英語圏以外の国は当然母国語で歌うわけですが、やはり自分にとっては憧れたほとんどのアーティストが外国人だったし、LOUDNESSは英語で歌っていた事もあり、最初から日本語で音楽をやるという選択肢はありませんでした。「英語ってなんとなくカッコいいでしょ」というようなチンケな感覚ではない事だけ理解してして頂ければと思いますが(笑)…今でこそ日本語をそれなりに発音して音に乗せるというアーティストは増えましたが、やはり自分にとって日本語での音楽は「歌謡曲」であり、歌詞が聴き取り易いのが一番だと思っていました。そうなるとハードロックにはどうにも詞を乗せるのが難しく感じたこともあります。バラードなら数曲日本語の歌詞も作って歌っていますが(http://soundcloud.com/kellysimonz/forever-of-the-moment)。やはり日本語は明確に伝わるような唄い方を心がけたいものです。
 
英語で歌うのは本当に難しかったです、高校生の頃から一生懸命CDを聴いては真似をして、英語の授業でも多くの人が恥ずかしいが故にわざとアクセントを日本風にする中、笑われながらも一生懸命発音していました。だからそれなりに自信があったのですが、なんせ全く分からないしこちらの言う事も通じません…渡米した最初の数ヶ月は一人だっただけにノイローゼになりそうで、ブツブツと一人家で日本語をしゃべっていました。結局それでは水道やガス、電気も契約できないので、生きるために必死に覚えました…日本で駅前留学してもせいぜいアメリカ人の外国人と付き合えるかぐらいしか特典はなく(それすら特典にならないかもしれませんが)、結局人間身につまさる状況に追い込まれて初めてなんとかなる生きものなんですよ(笑)…そこからとにかくなんとかしなければと思い、生きるための英語を学べた気がします。
 
そして日本に戻るとすっかり忘れるんですねこれが(苦笑)…だから定期的に勉強しておかないとホントまずい事になります。英語は特に単語というより文節で1つの塊として話すので、日本のアーティストが英詞にしてもあまり雰囲気が出なかったりするのは大抵この文節の区切りの問題が大きいと思います。特に英語はその区切りで捉えているので、どれだけちゃんと発音しても通じなかったりするのに少しぐらいアクセントがおかしくても通じたりするものです。日本でよく取り沙汰される英検のハイレベルな資格を持つ人でも必ずしも発音が美しいわけではなく、そのあたりをしっかり理解しているという感じです…ただし歌になれば話は別で、やはり通じる通じないよりも「流れ」が大切になるとオレは考えていました。当然ネイティヴだからといって、ホント訛りはかなり地域によってありましたし声を潰して歌ったりしてると聴き取れないものも少なくありません、それは日本語でもすぐには分からないシンガーが居たりするのと似たようなものです。
 
日本人は英語になると何故かやたら完璧を目指そうとします。だから何もいえなくなるんですよね…This is a penの勢いがあれば実際何とでもなったりしますよ(笑)。日本にいると「自分の上手くない英語が聞かれたらどうしよう」とかそれが恥ずかしさにつながるようですが、世界有数の英語がしゃべれないわが国においてそんな事は恥ずかしがる必要はないと思います。
 
オレも実際YOUTUBEなどで撥音に対して文句をつけてくるのは、ユーロ圏の人が多いですね…それもイギリス以外の(笑)…この意味が分かりますか?要するに自分もコンプレックスを持っている人たちなのですよこれは(苦笑)。アメリカ人にとって日本人であるオレが完璧に英語を話したとしても、生まれたときから話していないので絶対に母国の人とは思われないんです。日本にも流暢に日本語を話す外国人がいますが、それは外国人だから流暢に思えるのであって、流暢だと思っている時点で日本人ではないわけですからね。それにちょっとぐらい日本語がおかしいからといって「そこ間違ってるよ!」とか「ちゃんとしゃべれよ!」とは言わないですよね(笑)…だから英語の撥音に厳しいのは英語がネイティヴじゃない外国人もしくは日本人になるわけです。
 
特に日本人は英語でスピーチしているだけで凄いと感じます…その逆にちょっとでも文法が間違っているとすぐに追求する人もいたり…そんな事をしているから結局しゃべれないんですがね(笑)。今の時代外国人が日本に憧れ漢字の名前をわざわざ名乗る時代にまでなりました。まぁそんな時代なんで、せめて日本人なら日本語ぐらいはしっかり話したり書いたりしたいとつくづく思います。
 
以上、『日本人なのに外国人』の小さな願いでした(笑)

さて、今月よりメールマガジンが発行されます☆
Kelly SIMONZ「超絶ギタリストへの道」by まぐまぐ
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あと今月28日に高円寺SHOWBOATでライブがあります☆
今回はベーシストに若手最有望株、川崎哲平氏を迎えての超絶ライブです☆
●Kelly SIMONZ presents 「超絶・壮絶・悶絶サマーライブ2012☆」
2012年8月28日(火)
高円寺SHOWBOAT
Kelly SIMONZ (Vo&Gt)
川崎哲平(Ba)
Yosuke Yamada(Dr&Pec)
坂本学(Gt&Cho)
チケットはイープラス他、会場(高円寺SHOWBOAT)に直接お問い合わせ下さい。
 
-ギタークリニック-
 
8月4日(土) 島村楽器広島パルコ店
http://www.shimamura.co.jp/hiroshima/index.php
8月5日(日) 島村楽器イオンモール綾川店 
http://www.shimamura.co.jp/shimablo/ayagawa/index.php?itemid=27830
8月12日(土) 島村楽器八王子店
http://www.shimamura.co.jp/shimablo/hachioji/index.php?itemid=27906



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