コラム
Super Funny Life of Super Guitarlist
Kelly SIMONZ
14歳の時、兄の影響でギターを始め、高校生になって精力的な活動を行う中ラウドネスのオープニングアクトオーディションに合格し、ギター歴わずか3年で憧れのラウドネスと同じステージに立つ。
高校卒業後、単身渡米し、ハリウッドのMIに入学、ロスを中心に活動する。その後東海岸に活動拠点を移し、24歳までアメリカで音楽活動を行う。 以降、数々のジャンルを超えたリリースとライブ活動でその卓越した音楽センスと驚異的なギター・テクニックを披露、また、後進の指導にも精力的に取り組み、全国のギター・キッズを魅了し続けている。

第5回 NO EAT NO LIFE !!


よく音楽好きな人たちがNo Music, No Lifeと謳っているのを見かけますが、個人的にはまずは衣食住の次に音楽といった感覚があり、違和感を抱きます…まぁこういうコピーは大抵何か商業的な戦略があってのことなので深く考える必要はありませんがね(笑)
 
着るものもなく、家も吹きさらしで、今日を生きる糧もない・・そんな状況で声高にNo Music No Life!!という人がいたらある意味感動すると思いますが、そんなことはまずありえませんからね・・やはり音楽というのは豊かな心があってこそのものだと思います。音楽を糧にすること…これがプロフェッショナルといわれる所以だと思いますが、今の時代なかなか音楽だけを糧にして生きていくには難しい時代ではないかと思います。
 
自分は20年前から今の(当時1990年代)音楽産業のままでは続かないと感じていました。自分で出来ることは極力自分でやっていこうと考えたのもそのぐらいのときです。もちろんどんな仕事にも人とのコミュニケイションやコネクションは大切ですが、それがなくてはやっていけないような方法では絶対に続かないと考えたからです。
 
日本では「貧乏人が苦労して大成する」というサクセスストーリーが好まれますが、コレも実際そうでもない現実があり、音楽をやるには何よりお金がかかるので貧乏人ではまず音楽を始められません(笑)、そのために沢山バイトで身を粉にして働きそのお金を機材につぎ込むというセルフデフレスパイラルに陥るのが一般的な上京したてのミュージシャンだと思います・・ライブでノルマをこなすために身を粉にしたバイト料を継ぎ足し、それでも足りない場合は友人を無理に誘い、その関係も悪化させるという厳しい現実があるのです。
 
それでもNo Music No Life!!と声高に叫べるかというと、なかなか難しいと思います。音楽というものは生活とは切っても切れないものであるのは確かですが、だからこそ自然に関わるべきだと思っています。音楽で飯を食う!と息巻いている人もその理由が明確でない人も少なくありません。どんな仕事も楽しいことばかりではありませんし辛いと思うことも人それぞれです。よく、「趣味を仕事にすると余計に辛い」という人がいますが、これは器用貧乏と一緒で趣味を仕事に出来なかった人(諦めてしまった人)の言い訳だと思っています(笑)・・結局どんな仕事も楽ではないということです。逆に好きなことを仕事にしているからこそ耐えられることは沢山あります。正にモノは考え様なのです。
 
レコードからCDになったときに、もっとしっかりとミュージシャンも気づくべきだったのです、CDが、レコードが小さくなったような形をしていたのもある意味罠だったのかもしれませんがね(笑)・・同じドーナツでもCDはその形に絶対的必要性はなかったわけですから・・単なるデジタルデータなのでコスト的に安くなればどんな形でもよかったのだと思います。現に今の時代USBメモリなどの媒体も加わりましたし、さらにDLも通信回線が高速になったお陰でMP3どころかCDより高音質でDLが出来るようになりました。
 
音楽は絵画や彫刻、陶芸などと同じ「芸術」でありながら一番容易にコピーしやすい作品なので商業的な成功を収めてきました。しかしながらその容易さが価値を見出しづらくさせた原因でもあると思います。モノというものは手に入れるのが困難であればあるほど価値を感じたりしたますからね。
 
自分はずっと自分の好きなことをやってきたので、仕事とも思っていないしそれで飯が食えなければまた別のことをやればいいと考えています。現状音楽が仕事になっていますが、それ以上に音楽はもっと自分の身近にあるものであり、体の一部のようなものなので、声高に叫ぶ必要もなく自分がしっかり生きていれば音楽は常に存在すると思っています(笑)
 
生まれたときから誰に指図されることもなく、人間は様々な音楽を愛し歴史を作ってきました。音楽は人間に喜怒哀楽を与えてくれるものです・・そしてそれを与える側のミュージシャンは何より自分自身が心豊かで充実した人生を過ごしていなければいけないと思っています。
というわけで、何よりしっかり食べて、充実した人生を送ることがミュージシャンになるための重要な要素ということになります。
 
とはいえ何事もホドホドにお願いします(苦笑)
 
-Live Information-
 
~関谷友貴のLIVEソムリエ bottle.4~
11月7日 Last Waltz by shiosai
教則本「超絶ギタリスト養成ギプス」が大ヒット中の
Kelly SIMONZとの歌心溢れる超絶なステージをお楽しみにくださいませ。
【出演】
Kelly SIMONZ(Gt &Vo)、坂本学(Gt)、内田佳宏(Cello)、山田陽介(Dr)
関谷友貴(Ba &Produce)
開場18:30 開演19:30
全席自由 予約¥3,000 当日¥3,500(税込み ドリンク別)
http://lastwaltz.info/2012/11/post-4816/
 
田川ヒロアキ GUITAR NIGHT with Kelly SIMONZ
11月13日 高円寺SHOWBOAT
open19:00/start19:30
会場前売3500円/当日4000円
【出演】
田川ヒロアキ(Gt&Vo)、高仁範(Dr)、仮谷克之(Ba)、石黒彰(Key)、スペシャルゲスト Kelly SIMONZ(Gt)
チケットはこちら
 
島村楽器 presents
ケリーサイモン超絶ギタリスト養成ギプスセミナー

11月10日 市川コルトンプラザ店
http://www.shimamura.co.jp/colton/
11月17日 福岡イムズ店
http://www.shimamura.co.jp/fukuoka/
11月18日 久留米店
http://www.shimamura.co.jp/kurume/index.php