コラム
JunkoのHollywood Confidential
ジュンコルイス
ロックスター「フィリップルイス(L.A.GUNS,ex GIRL)」の妻にして生粋のロック姉さん。 国内外のロックシーンを網羅し、ロックな日常をハリウッドにて送っている。バンドとともにツアー同行したり、世界中のロックファンと接点を持っている。

Confidential File No.14


皆さんこんにちは。さて今回はLA Gunsのニュー・アルバムのレコーディング風景を細かくお届けしたいと思います。

現在LA Gunsは約7年振りのフル・アルバムのレコーディングにとりかかっています。アルバムは今年の春から初夏あたりにクレオパトラ・レコードからリリースされます。まだアルバム・タイトルや曲名は内緒ですが、このアルバムのために約20曲も用意されました。

珍しくドラマーのスティーヴが持ち込んだ曲や、ステイシースコッティがそれぞれ作詞までも担当した曲、そしてもちろんフィルの書いた曲、その他数曲のカバー曲。その中にはなんとスペイン語の1曲も!

1月は毎日のようにリハーサル・スタジオで音を出していましたが、2月6日から正式にスタジオ入りしたメンバー達。プロデューサーはLed ZeppelinRolling Stonesなどを手がけ、この業界では伝説的存在であるAndy Johns氏。彼とは4枚目の作品になります。最初の2日間は大きなスタジオでスティーヴのドラムとスコッティのベース録り。ステイシーのギターとフィルのボーカルは仮レコーディング。

 
 

3日目からはエンジニアのBruce Witkinのホーム・スタジオへ移り、ステイシーのギター、フィルのギターと歌、キーボードなどを録音しました。このスタジオにはパーム・トゥリー、スイミング・プールもあり、かわいい犬たちが走り回り、いかにもカリフォルニアな雰囲気の中、楽しく作業が進んでいきました。

プロデューサーのAndy Johns氏から過去のいろいろな貴重なエピソード(Mick JaggerEric ClaptonGeorge Harrisonなどとの、ここでは書けないようなお話!)を沢山聞きながら、私もフィルと一緒に毎日のようにスタジオに入り、ビデオや写真を撮っていました。これはいつの日かドキュメンタリーとしてDVDになるかもしれません。

 
 

先日は幸運にもフィルの作った曲に私がキーボードで参加させてもらいました。数曲分練習して行ったのですが、やはりLA Gunsの音楽にはキーボードは殆ど必要ないという皆の判断で、実際は1曲だけで終わりました。なので、実際ミックスされたら私の音は耳を澄まさないと聞こえない程度にしぼられているかもしれませんけどね。

残念なことにレコーディングを始めた20曲中の何曲かは途中まで録音したにも関わらずボツになってしまったようです。もともとその為に多目に曲数を用意してたようですが、レコーディングしているうちに自分達の想像していた物とかけ離れてしまったのかもしれません。

今回のアルバム・カバーにはKahla Walkoskiさんのデザインが起用されることになっています。彼女は若く才能のあるアーティストでここ数年LA Gunsのフライヤーやポスター、ピックネックレスなどいろいろデザインしてくれました。70年代のクラッシック・ロック風のかっこいいジャケットになる予定で、彼女がデザインするカバーには、元GirlのギタリストのGerry Laffyの十代の息子のコナーくんが撮った写真が使われるようです。(注:Gerryは息子と呼んでいますが、実際血縁関係はないそうです。)

クレオパトラ・レコードはLA Gunsの新作をCDやiTunesだけではなく、LPレコードとしても販売します。これは限定版でコレクターズ・アイテムになりそうですね。

今回のレコーディングには東海岸からわざわざオリジナル・ベーシストのKelly Nickelsも参加しました。

 

更にはオリジナル・ギタリストのMick Cripps参加の噂もあり、そうなるとLA Guns黄金期のオリジナル・メンバーの5人中4人が揃うという、話題を呼ぶ作品になりそうです。

レコーディング風景のフォトアルバムはこちら⇒(私のFB

そんな大忙しのレコーディングの中、LA郊外のResedaで先日久々にLA Gunsのライブがありました。待望の新曲が2曲演奏され、最後の4曲にはKelly Nickelsがベースで参加して大変盛り上がり、楽しいコンサートになりました。

 
 

LA Guns Set List at Webers Place in Reseda, California Feb 17.2012
M01. Over The Edge
M02. Sex Action
M03. Never Enough
M04. I Wanna Be Your Man
M05. Queenie(新曲)
M06. You Better Not Love Me(新曲)
M07. My Koo Ka Choo
M08. Nothing Better To Do
M09. Sleazy Come Easy Go
M10. Showdown
M11. Electric Gypsy
M12. Ballad of Jayne
M13. Rip N’ Tear
M14. No Mercy
(M11-14 Kelly Nickels on Bass)

このライブのフォト・アルバムはこちら⇒(私のFB

これからのレコーディング過程としては、もうすぐミックス・ダウンの作業と細かな手直しになります。先日は高音のコーラスの部分にLorraine Lewisさん(元Femme Fetaleの女性ボーカリスト)が参加してくれました。

新譜のプロモーションやプレス・リリースに向け、LA Gunsの写真撮影がもうすぐ予定されています。その後にはビデオ撮影もあります。これはハリウッドのとある会場を貸し切り、3曲のパフォーマンスを撮影する予定です。出来上がるビデオには他に個人的な映像なども加わるかもしれません。

クレオパトラ・レコードと契約できたお陰でこれまで自分達だけでは不可能だった事もいろいろ実現できるようになるので、本当にありがたいです。これを機会にこれまでLA Gunsをあまり知らなかった人達にもニュー・アルバムを聞いてもらえると嬉しいです。

Los Angeles, CA

話は変わりますが、今回ご紹介するフィルと私のお勧めLAスポットとしてGetty Centerがあります。http://www.getty.edu/

ここは美術館なので時期により展示物が異なる部分もあります。天気の良い日には豪華なお庭を散歩することもお勧め。カフェテリアでのランチ・メニューも日替わりでお手頃な値段でお楽しみ頂けます。美術館に行くぞと気合を入れなくても、まったくアートに興味がなくても、ちらっと行って雰囲気や眺めを楽しめる、LAの中のオアシス的場所です。フィルと私は気が向いたらバイクに乗ってGettyへランチしに行ったりします。皆さんも機会がありましたら是非足を運んでみてください。

次回はLA Gunsの写真撮影、ビデオ撮影の様子、そして気になるニュー・アルバムについて発表できる限りの事をお伝えしたいと思います。お楽しみに!!