連載

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TEXT:鈴木亮介 PHOTO:吾妻仁果、矢沢隆則
Section 05. NAONのYAON 2014

Photo元祖ガールズバンド・SHOW-YAがプロデュースし、世代やジャンルを超えて幅広い女性ミュージシャンが一堂に会する「NAONのYAON」。そのオープニングアクト出演をかけた若きガールズたちの奮闘を追う連載、「目指せYAON!Cute Girls Live最前線」。今回はいよいよ2014年4月29日、NAONのYAON本番だ。
 
NAONのYAON 2014の本編でもちらっとご紹介する予定のオープニングアクト5組の勇姿を、こちらの記事ではステージ写真もテキストもたっぷりとレポートしたい。また、出番直前/直後の舞台裏の模様を写真でお届けするほか、5組の出演者を代表して「Cute Girls Live」2014年度グランプリの浮遊スル猫のコメントムービーも記事後半に掲載する。
 
この記事を通じて、期待の新星5組の魅力、そして喜びと緊張で爆発寸前な彼女たちの心拍数をお伝えできればと思う。また、「Cute Girls Live」は今後も続く。大舞台での活躍を夢見る若きガールズミュージシャンたちに、この記事が来年のNAONのYAON出演を目指すきっかけとなれば幸いである。

Merpeoples

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午後2時の開場からまもなく、まだ多くの観客が着席していない中で全出演者の先陣を切って野音のステージに立ったのは、”アートパンクバンド”Merpeoples(マーピープルズ)だ。4月5日、Cute Girls Liveの決勝のステージから新調した衣装は日比谷の木々に見事調和して、4人のキュートさ、ポップさを引き立てている。
 
シオリ(Drums)が沈黙を破り、イクコ(Bass)のベースも加わり、シャルロット(Vocal & Guitar)もギターを鳴らしつつ挨拶。そしてサヤカ(Keyboard)が和音を奏でると、一気にトップギアに入る。演奏する曲は「Shaman」。テレビ朝日のバラエティ番組「笑う妖精」のエンディングテーマにも起用された、彼女たちの代表曲だ。
 
野音の広いステージに、心地よいスネアのビートとキーボードの鋭利な音が響き渡る。そこに加わる、六弦と四弦のガレージなサウンド。キャンバスの上で系統の異なる色が混ざり合い、躍動し、化学反応を生み出すかのように、単調ではない広がりを見せる。シャルロットの伸びやかなボーカルも野音という大きな舞台に映える。
 
突如始まったMerpeoplesの独創的な世界に、「オープニングアクトの1組目からこんなにハイレベルなのか」と度肝を抜かれた観客も決して少なくなかったようだ。トップバッター、しかもわずか1曲のステージながら、Merpeoplesは確実に爪痕を残した。

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Photo◆Merpeoplesよりメッセージ

NAONのYAON、1番手でオープニングアクトを飾らせていただいたマーピープルズです!野音のステージ、気持ちよかった~!あの日の誰もが楽しめる素晴らしい空間を作り出し、そこにオープニングアクト枠をたくさん設けてくださったSHOW-YAの皆さん本当にありがとうございました。私たちも同じ女性としてこれからますますパワフルに活動して行きます。そしてまた野音のステージに立ちたいです。
 
私たちはアートと音楽の融合をテーマに活動しているバンドです。今年の4月から、リスナーの皆さんと作る『衣装プロジェクト』を開始しました。(詳しくはこちらの動画をご覧ください:
http://youtu.be/hXxvA2OtxoI
 
3ヶ月に一度開催する自主企画では、まっさらな布にvo.シャルロットのデザインしたプリントが施されたものを用意します。そこにお客さんが曲を聴いて感じたイメージの色を絵の具でペイントしてもらい、完成した布を使って衣装を作ります。その衣装を着て、私たちはライブをします!次回開催は7月13日下北沢ReGにて。スリーマンで見応えたっぷりなのでぜひ遊びにきてください。

◆Merpeoples 公式サイト
http://merpeoples.p1.bindsite.jp/
◆インフォメーション
・2014年05月20日(火)【代々木】Zher the ZOO
・2014年06月15日(日)【下北沢】MOSAiC
 ※「FAMILY GIRLS 2014」への出演
・2014年06月23日(月)【代々木】Zher the ZOO
・2014年07月13日(日)【下北沢】ReG

CREA

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続いて2組目の登場はCREA(クレア)。Miku(Drums)、Aiko(Guitar)、サポートのERY(Bass/KiLLKiLLS)が順々に登場し、セッティングの段階で一音一音鳴らす毎に歓声が起こる。ステージ最前に集まったファンは、早く暴れたくて仕方がないといった様子。その熱気は、Naki(Vocal)が登場すると最高潮に。客席後方にもその熱は広がりを見せる。
 
演奏するのは「LINK」。2012年9月リリース1stアルバムの表題曲にして、大人の女性ならではのかっこいいロックを追究するCREAというバンドを象徴する一曲だ。Nakiはその真紅の衣装のままに、激しく燃え上がるボーカルとパフォーマンスで観客を煽る。Aikoのギターはパワフルかつメロディック、凛とした女性ならではのハードロックサウンドだ。
 
笑顔いっぱいのMikuも、後方から力強くバスドラを踏む。ERYは長いブロンドをなびかせながら心臓に突き刺さる低音をキメてくる。夢見た野音のステージを心底から楽しんでいるという表情の4人。誰よりもまず自分たちがステージを楽しむことで、その楽しさを客席にも届け、一流のエンタテインメントに昇華させている。オープニングアクトと侮るなかれ。ホンモノのロックバンドのライブが、ここにはある。

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Photo◆CREAよりメッセージ

NAONのYAONにO.A出演し、ますます「本編に出たい!」という思いが強くなりました!
それは、出演者の皆さんの誰もが、大きな会場を沸かせる実力を持っていたので、CREAもそうなりたいと思ったからです。

満員の会場と、豪華すぎる出演陣のステージは、圧巻でした。
女のロックの聖地である「NAONのYAON」は憧れだったし、
そのステージに立てたことは今後のCREAの原動力となり、新たな目標も与えてくれました。

一歩ずつ進んできたCREAだからこそ、今回のO.A出演がとても嬉しくて、出演者全員でステージに上がったあの瞬間は、もの凄く感動しました。

あの光景をまた見れるように、これからも頑張っていきます。

◆CREA 公式サイト
http://www.crea-music.com/
◆インフォメーション
・2014年05月22日(木)【渋 谷】LUSH
・2014年05月31日(土)【渋 谷】CLUB CRAWL
・2014年06月14日(土)【渋 谷】aube
・2014年 秋 ミニアルバム発売決定
 and more!

當山みれい
Photoバンドのお姉さま方に挟まれて3組目に登場するのは、本日全出演者の中で最年少、15歳の當山みれい(とうやまみれい)。”ダンサーソングライター”として活動する彼女は、アメリカの名門ゴスペルチーム「Gospel For Teens」に唯一のアジア人として所属し、リードボーカルにも抜擢された経歴がある。
 
お団子頭に、黒のタンクトップ、白のパンツスタイルで登場。ルックスは等身大の15歳の少女そのもの。どこにでもいる15歳…といったら失礼だろうか。しかしひとたびステージに立つと、アーティストとしてのオーラはその小柄な体に収まりきらず、あふれ出てくる。
 
歌う曲は4月5日、Cute Girls Liveの決勝のステージでも披露したオリジナル曲、「Memories」。のびやかに、泰然と歌い上げるが、15歳とは思えないソウルフルな歌唱はただ歌が上手という次元ではない。そして、間奏ではマイクを足元に置き、キレのあるダンスを披露。観客の目を釘付けにする。
 
6月25日にデビューが決まっている當山みれい。「一歩踏み出すんだ」という歌詞の通り、この日のステージは大きな飛躍の一歩になっただろうが、それもこれから来る大ブレイクの序章に過ぎないだろう。今後のさらなる飛躍が期待できそうだ。

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Photo◆當山みれいよりメッセージ

今回、NAONのYAON2014にオープニングアクトとして出演する事ができて本当に嬉しかったです。
 
尊敬するアーティストの方々と同じステージに立てて幸せでした。お客さんがすごく暖かく、気持よく歌うことが出来ました。皆さんありがとうございました。
 
私は6月25日に、両A面シングル「Fallin’ Out/I Wanna NO feat.SHUN」をリリースします!今、デビューに向け毎日頑張っていますので、もしちょっとでも気になった方がいれば是非フェイスブックなどチェックしてください!これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
◆當山みれい 公式サイト
http://www.teammirei.com/
◆當山みれい 公式Facebookページ
https://www.facebook.com/team.mirei

 

Mary’s Blood

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4組目は本格的なHeavy Rockサウンドで人気の4ピース・Mary’s Blood(メアリーズ・ブラッド)。真っ白の衣装で統一した4人は、登場からして既に鮮烈。MARI(Drums)がチャイナシンバルを叩いて観客を煽り、SAKI(Guitar)が激烈な早弾きを披露、RIO(Bass)も同調すると、ステージ前に陣取ったファンが拳を挙げて応える。準備は整った。そこにジャンヌダルクよろしく大きなフラッグを持ってEYE(Vocal)が登場!
 
一瞬にして野音のボルテージが上がると、8月20日リリースのメジャー1stフルアルバムにも収録予定の新曲「Marionette」を演奏。SAKIのギターが絶叫!EYEは雄たけびならぬ雌たけび(?)を上げ、ありったけの力を込めて歌う。
 
RIOMARIのリズム隊の重厚なサウンドも心地良い。「Oi!Oi!」…刻むビートに合わせて会場が一つになる。往年のSHOW-YAファンと思しき、SHOW-YAグッズに身を包んだ観客たちも拳を突き上げ、熱烈歓迎している様が印象的であった。

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Photo◆Mary’s Bloodよりメッセージ

Mary’s Blood初の野外ライブ!とにかく思いっきりやろう!そして少しでも多くのお客さんにMary’s Bloodのライブならではの勢いを伝えられたらという思いでステージに上がりました。
 
新曲『Marionette』を演奏しましたがイベントの雰囲気と野外の開放感で、もう一曲でスティックが折れそうなくらいの感覚でした。これからもMary’s Bloodとして女性ならではの表現やロックを追求し続けて、またぜひこの素敵なイベントに参加出来たらと思います。
 
そして、私達Mary’s Bloodは2014年8月20日にメジャーデビューアルバムの発売が決まりました!とにかく激しく重くというコンセプトのもと、最強のアルバムをお届けしたいと思っています。
 
発売後のライブではさらにパワーアップして皆さんにお会いしたいと思っていますのでぜひ楽しみに待っていて下さい。
◆Mary’s Blood 公式サイト
http://www.marysblood.jp/
◆インフォメーション
メジャーデビューアルバム 発売日決定!
(タイトルは近日発表)
発売日:2014年08月20日(水)
販売元: 日本コロムビア
初回生産限定盤(CD+DVD) COZP-952~3
 価格:¥3,500+税
通常盤(CD) COCP-38676
価格:¥3,000+税
浮遊スル猫

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そして5組の最後に登場するのは、Cute Girls Liveでグランプリを獲得した3ピースバンド・浮遊スル猫(ふゆうするねこ)だ。さはら(Vocal & Guitar)、やがわいちる(Bass & Vocal)、おみ(Drums)の3人がセッティングを完了すると、ステージ脇から寺田恵子が登場!「優勝したバンドを紹介したいと思います。OK?浮遊スル猫!」
 
「地上の世界にお住まいの皆さま、どうもこんにちは。地下から来ました、浮遊スル猫と申します」…いちるの挨拶に、あちこちからレスポンスが返ってくる。既に本編がスタートしているかのような盛り上がりだ。おみがカウントし、さはらのギターがディレイし始める。
 
「準備運動しましょう。手を挙げて!」観客を煽る。すると刹那、野音の隅から隅まで、観客の手が動く。2000人以上の手拍子に、鳥肌が立つ!演奏するのはやはりこの曲、彼女たちを野音に押し上げたダンサブルナンバー、「虚栄心パラドックス」。
 
ドラマーとして野音に立つことを目標の一つにしてきたおみ、いつも以上に前のめりで頭を振り、全身全霊ドラムを叩く。ギターロックファンたちもイチコロ、瞬殺のリフを刻むさはら、表情はクールながらもモニターアンプに片足を乗せ、ギタリスト然としたプレイ。マグマ爆発、ゴリゴリの低音を奏でるいちるは、何か使命感を帯びたというか、憑依したようにさはらおみをけん引し、観客に真っ向立ち向かっていく。サビでクロスする2人のボーカルも、さはらが引き、いちるが押し、いつも以上にエモーショナルだ。
 
あっという間の6分20秒。最後、いちるは満員の客席に向けて、言い放つ。「NAONのYAON 2014、幕開けだ!」

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◆浮遊スル猫よりメッセージ

 

◆浮遊スル猫 公式サイト
http://fuyuneko.com/
◆インフォメーション
・2014年05月19日(月)【代官山】LOOP
・2014年05月23日(金)【下北沢】GARDEN
・2014年05月30日(金)【心斎橋】FANJ
・2014年06月22日(日)【新 宿】Motion
・2014年06月25日(水)【下北沢】Club251
・2014年06月28日(土)【名古屋】新栄DAYTRIVE
Photo5組のステージはそれぞれわずか1曲。しかも開演前の時間ということで、まだ観客が入場途中だったり、トイレや物販に並んでいるという状況。その名を知らない観客も少なくないという中、それでも5組の選ばれしミュージシャンたちは、全力を出しきった。
 
出番を終えた直後の浮遊スル猫に舞台裏で話を聞いたのだが、とにかくあっという間だった、短かった、と連呼していた。野音のステージに立てた充足感は、すぐに「もっと長く演奏したい」という悔しさ、「次はSHOW-YAと一緒にやりたい」という希望へと変化していたようだ。
 
今やガールズバンド日本代表の地位を不動にしたSCANDALも、実は2008年にオープニングアクトとしてNAONのYAONに出演している。ということは、この5組の出演者が5年後、10年後には”日本代表”になっている可能性も十分にある。NAONのYAONのオープニングアクトを賭けた「Cute Girls Live」は今後、ガールズミュージシャンの登竜門として、さらに認知度を高めていくだろう。
 
一瞬に全てをかけるその姿は、勇ましく、美しい。本編の出演者たちに負けず劣らず、記憶に残るステージを披露した5組の前途は明るい。
 
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★『NAONのYAON 2014』テレビ放送決定!

NHK BSプレミアム
「NAONのYAON 2014~おんなだらけのROCK SHOW~」

・2014年05月18日(日) 23:00~24:29放送予定


◆NAONのYAON 公式ホームページ
http://naonnoyaon.net/
 
◆インフォメーション
NEW DVD『歴代シングル全曲披露!暴れ倒しGIG』リリース

2014年4月30日(水)~発売中 5,800円(税別)
 
SHOW-YA 2014夏のツアー開催決定!
・2013年06月21日(土)【梅 田】AKASO
・2014年06月22日(日)【名古屋】Electric Lady Land
・2014年07月27日(日)【赤 坂】BLITZ
 全公演 OPEN 16:30 / START 17:00


 
◆関連記事
【連載】目指せYAON!Cute Girls Live最前線 バックナンバーはこちら
http://www.beeast69.com/category/serial/yaon
 
【特集】大盛りレポ!ロック増量Vol.4 NAONのYAON 2013
http://www.beeast69.com/feature/68447
【特集】BEEAST太鼓判シリーズ第15弾アーティスト『Mary’s Blood』
http://www.beeast69.com/feature/46599
【特集】BEEAST太鼓判シリーズ第25弾アーティスト『浮遊スル猫』
http://www.beeast69.com/feature/93110
【PHOTOレポ】CREA × CLUB CRAWL presents『GIRLS CARNIVAL ~3MAN決戦~』
http://www.beeast69.com/report/65992
【特集】TOKYO BOOT UP! 2013(浮遊スル猫、Merpeoples)
http://www.beeast69.com/feature/92681


 
 
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