特集

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TEXT:桂伸也 PHOTO:ヨコマキミヨ

新たな時代の風雲児となるべく奮闘を続けているロック男子たち。その姿を追う新しい特集「ROCK SAMURAI STORY」。記念すべき第1弾は、「江戸前四重奏」というキャッチフレーズからも本特集にふさわしいサムライ4人組、快進のICHIGEKIを、4回のシリーズでお送りする。
 
以前、「BEEAST太鼓判シリーズ第5弾アーティスト『快進のICHIGEKI』」でも紹介した彼らは、今年で結成10年目を迎えるグループ。そのインパクトのあるバンド名と、地道な活動の積み重ねにより着実に実力と知名度を上げている、今最も注目すべきバンドだ。動画などのさまざまなメディアが氾濫し、ライブステージの注目度低下が危惧されている昨今でも、ライブに高い評価を受けている彼らのステージは、常に盛り上がり必至。ロックならではの魅力を強烈に放ち続けている。この5月には、自身初となる東名阪ツアーを行うなど、さらにテリトリーを拡大し、常に意欲旺盛に活発な活動を続けている。
 
そんな彼らの魅力を、この特集ではインタビューやステージ取材等により徹底的に探っていく。本特集は大きく4回(Part1~4)の特集記事の中で、表と裏の二面的な構成でお届けしたい。まずSide Aとして、快進のICHIGEKIという一つのグループにスポットを当て、その正体を探る。そしてSide Bとして、バンドを構成するメンバーへのパーソナルインタビューにより、さらにバンドの内面を深く追求してみよう。Part1のSide Aでは、メンバー4人に対するインタビューによって、彼らはいかにしてここまでの道程を歩んできたのか?その経緯と彼らの内面にあるものを深く掘り下げてみたい。また、合わせて昨年末に発表された彼らの最新アルバム『其の四』の内容についても語ってもらった。
 
◆メンバーリスト:(トップ画像左→右)
久雄(Guitar)、コータ(Vocal)、(Bass)、佑一(Drums)
 

快進ICHIGEKIのツアースケジュールについては、編尾のライブ情報を参照。

hana
 

快進のICHIGEKI:
 
小学校からの幼馴染みだったコータ久雄が中学卒業と同時に同級生たちとバンドを結成。何度かのメンバーチェンジを繰り返す中で、佑一と合流。2003年に「ティーンズミュージックフェスティバル」出場をきっかけにバンド名を快進のICHIGEKIとした。コンテストの入賞をきっかけに本格的な活動を目指したがギタリスト、ベーシストが脱退、その後メンバー募集を行いベーシストとしてが合流。2004年に現在の体制が確立された。
 
その後、積極的なシングルリリースとツアーを繰り返し、2007年に初のフルアルバムとなる『音座芸夢』をリリース。そのタイトルチューンである「音座芸夢」は現在でもステージで決定打を与える彼らの代表曲となっている。
さらにツアーだけでなく積極的な変化、進化を求め、2008年にイベント『「爆音革命」7DAYS』を実施し、7日間連続豪雨というハプニングの中で計1000名の動員を記録。2009年には韓国遠征や関西初のワンマンライブ等、活動の場をより大きく広げていった。リリースもミニアルバムやライブアルバム、DVDに加え、ベストアルバム『輪廻転生』を2010年にリリース、精力的な制作活動を続けた。
 
2011年には満を持して制作されたアルバム『快進のICHIGEKI』をリリース。再録された「音座芸夢」は、フジテレビ系「たけしのコマ大数学科」のエンディングテーマに起用された。また、それまでもステージで披露されていた和的なコスチュームや演出を、この時期より「江戸前四重奏」というキャッチフレーズによりさらに明確に打ち出し始めた。2012年にはライブ活動以外にもフジテレビ系ドラマ『カエルの王女さま』への出演や、『Tokyo Guitar Show』、『EFEEXPO’12』(『EffEXPO ~見て、聞いて、弾いて、学べる、エフェクターの祭典~』参照)等、メディアへの露出も活発化し始めた。
 
合わせて久雄が音楽誌でRoland製品の機材レヴューを行ったり、佑一がシンバルのブランドZildjian、久雄、潤が弦専門メーカーROTO SOUNDとのエンドース契約や、ギター&ベースのブランド[KTR]とのサポート契約を結んだりと、ミュージシャンとしても高い評価を受け始めた。自身の活動としても、2012年7月から年末にかけて自身のマンスリー企画『大江戸大決戦』を実施、さらに2012年末には二枚組みとなる新作『其の四』をリリース。そして、2013年5月に東名阪を巡るワンマンツアーを敢行する。

 

1) 「俺たちは日本のバンドだ!」ということをインパクトとして前面に出そうと思っていました。

 

—バンド結成の経緯をうかがいいたいのですが、最初はコータさんと久雄さんがバンドの発端となり、その後に佑一さんがバンドに合流したということですが、佑一さんが2人を見たときにどんな印象を持たれましたか?

 
佑一:当時「俺も別の学校でバンドをやってみようか」と思っていたときにコータたちのバンドに入らないか?という話をもらっていました。その頃、たまたま地域の祭りか何かでライブイベントの機会があって、そこで自分のバンドもコータたちのバンドもライブをやるということになったので、そのときに彼らのステージを見たんです。
 
そのときは、とにかく久雄のギターがずば抜けてうまいという印象が強かったけど、コータに関しては…まあ、本人はカッコをつけるというよりは「バンドをやっている」という意識が強かったと思うのですが、なぜかレースのカーテンをバッ!って持っている奴が出てきてビックリした記憶があります、「すっげえ奴がいるな!?」って(笑)。
 

—レースのカーテン?すごい衣装ですね…それはなぜそんな格好で?

 
コータ:あのデーモン閣下を当時猛烈に崇拝していたからなんです。ちょうど聖飢魔IIの「白い奇跡」のPVを見た後で、そんな白い服を「何てカッコイイ衣装だ!」と思って、同じような格好をしたくなったんです。だからそういうマントとか衣装的なものが欲しくて家の中を見回したとき、たまたま見つかったのがそのレースのカーテン(笑)。「あっ、これだ!」って(笑)
 

—なるほど、強烈なインパクトですね(笑)

 
佑一:インパクトありましたね。当時は高校一年で、格好的にもオシャレしたい!という時期だったし。まあ今ほど洒落っ気もない頃だったけど、久雄なんかは革パンに小豆色のロングコートみたいな格好をしていたんです。当時はサラサラのロンゲっぽいヘアスタイルで、それも衝撃的だったな。それを見て、「オレ、本当にこんな奴らと一緒にプレイできるのか!?」と思いつつ(笑)、その頃は家にドラムセットも置いていたので、音出しをやりながらバンドが始まったんです。くっついたり離れたりしながら、バンドが本格的に始動し始めた18歳の頃からはずっと一緒にやってきました。
 

—「江戸前四重奏」というキャッチフレーズは前作『快進のICHIGEKI』をリリースした頃に明確にしたイメージですね。でもその以前から衣装やSEでかなり和的イメージを打ち出されていましたね?もともとそれをバンドに織り込もうと思った理由は何だったのでしょうか?

 

佑一:もともとが入る前に5人でやっていたときは、革パンなんかを履いていたんですよ。でもその後、コータが一時京都に行ったことがあって、帰ってきたときに手に羽織袴を持ってきて「コレでステージ出ようぜ!」って(笑)。買って来たものをただ出されて、「これでライブやろうぜ!」って。やっぱり目がテンになりましたが(笑)。でもまあ、それが結果的に自分たちに染み付いて今に至ったという感じですけどね。
 
コータ:あのとき、京都の清水寺の近くにあるみやげ物屋の通りを歩いたことがあったんだけど、そこで新撰組の衣装が置いてあるのを見て、衣装を見たときに「あっ、ヤベエ!すげえかっけぇ!」「これしかねえや!」って思ったんです。その次の瞬間にはレジに行っていました(笑)。でも正直な話、和的イメージというものは厳密に言えば後付けなんですけどね。
 
久雄:きっとレースのカーテンのヒラヒラが忘れられない感覚と同じ(笑)。まあ、成り行きですよね。もともと最初からそういう和的な印象のプレイをしようとかいう思いがあったわけではないです。ただ、「俺たちは日本のバンドだ!」ということをインパクトとして前面に出したい、ということは思っていました。
 

–ハードなサウンドのバンドで和的イメージとは、どちらかといえば、たとえば陰陽座のように様式美にこだわる傾向があると思われるのですが、快進のICHIGEKIはまた違った方向でそれを打ち出しているように見えます。もっと感性や内面にそれを盛り込んでいるということでしょうか?

 
コータ:そうですね。まあ初期段階でそういう衣装を着たからということも強く影響していると思います。衣装でパフォーマンスや見せ方って変わってくるじゃないですか?その頃からこんな格好でやっていたので、そんな見せ方が自分たちの中で染み付いたということがあるかもしれません。それで「じゃああえて言うならば日本!日本人だからこういう服装で」というところ。それをさらにわかり易くしたのが「江戸前」というキャッチフレーズです。
 
潤:「サムライ」的なね。「ライブは戦場!」というイメージ。
 

—でもたとえば昔やられていたように、途中で「やっぱり革パンにしよう」とか、別のスタイルにしようという考えはなかったのでしょうか?

 
久雄:いや~どうだろう?…まあ「私服でもいけるぜ!」とは全然思っているけど、特にそういうことは頭にはなかったですね。
 
佑一:バンド名もバンド名ですし。バンド名にパンチがあって、今更迷彩パンツにタンクトップなんて、ちょっと違うんじゃないかな?(笑)
 
潤:もともと日本語のメタルだしね。
 

 
快進のICHIGEKIのメンバーが、お互いに対して持っている印象をそれぞれ聞いてみた。
 
1)久雄
 
潤:メンバーの中では一番真っすぐな性格だと思います。音楽的にもピュアな感じで、本当にバンドの中では一番真っすぐな性格だと思いますね。
 

—ギタリストって、バンドの中ではヴォーカルの立ち居地にいろいろチョッカイを出すイメージもありますが(笑)

 
潤:そういう意味では、器用な面もありますね。

 
久雄:チョッカイなんて出さないですよ(笑)
 
 
2)潤
 
コータ:快進のICHIGEKIが正式に結成される前にもいろいろなバンド活動はあったけど、それを含めた中でも強く印象として持っているのは、俺、久雄、佑一だけでは知りえることのできなかった感性やフィールドを快進のICHIGEKIに持ってきて、ガッチリその穴を埋めてくれたということですね。
 
久雄:一番行動力があってアクティブ。音楽ってある面、自分で楽器なんか持っていたら演奏ができるので、別に誰かにアプローチしなくても済むけど、それを「世に出て行く」とすれば、そうはいかないですよね。その上で自分の目的がどうあるべきか?人とどうつながっていくか等というところを彼は自分の頭で考えながら行動できる。そんな印象が、出会った頃から変わっていないですね。
 
佑一:フットワークは軽いよね。
 
久雄:それと一番客観的に自分たちを見られる存在でもあります。一歳だけ年上ということもありますが、性格的にすごく出ていると思います。

 
 
3)佑一
 
潤:個人的には、一番タフだと思っています。体力的にも、メンタル的にも。それと4人の中で唯一、良くも悪くも冷静だと思うんです。ドラムだからというところもありますが、他の3人がアイデアや意見を結構ノリで言っちゃうことがあるけど、佑一はそうではないんです。
 
コータ:俺なんかは結構大ざっぱで感性重視なんだけど、彼は逆に緻密でしっかりした感じがありますね。
 

—「彼がOKなら、すべてOK」みたいに、寄りかかれるところがあるのでしょうか?

 
コータ:それはあると思います。ただあくまで「良くも悪くも」、絶妙な部分でぶつかることもあります。
 
潤:あとは視点というか、3人とは違う視点を持っているし、本当にマメな感じ。

 
4)コータ
 
久雄:二文字で終わりますね。「良くも悪くも」ですが(笑)
 

—それは何ですか?

 
久雄:「馬鹿」ですね(笑)
 
佑一:あ~オレ、「ナントカと紙一重」というもう一方のほうだと思っていた、「天才」って(笑)。ヴォーカルが曲に歌詞を作って送ってきたときに、それを見せられて意味不明と感じることってそんなにないと思いますが、彼が「歌詞ができた!メールで送る!」と送られたものを見たときにはとにかく疑問符。「あ~こういう意味の歌詞なんだ」とかいう認識ができなくて「これ、本当に曲になるの?」って(笑)。それが曲になるのだから、本当に天才だと思っています。
 
潤:LADY GAGAの「Judas」のカバーをやったときに、彼が歌ったのを聴いていたんですが、「変な英語だな」って思っていたら、全部日本語訳詞を英語っぽい発音で歌っていたという(笑)。そういうユニークな発想とかね。毎回持ってくるものに対して「よくこんなものを作ってきたな」って思うことが多いんです。
 
久雄:ただ、自分で何かしたいということを突っ切る力があれば、すごいことが起こせるアイデアとか存在感を持っているけど、具体的じゃない(笑)。だからフロントマンは絶対こいつ!って思うけど、それ以外にいろいろできる楽器の人が必要(笑)。こうだ!と決めたら一直線に進むけど、何もなくてポカーンとしてたら一週間でもそのままというか(笑)
 
潤:ありとあらゆる面でそうですね。だから良くも悪くもKYですよ(笑)。どんなときも空気を読まない。でもそれがライブのときには好転するんです。さらに面白いのは、彼は自分で「空気が読める」と思っていることなんです(笑)。

 

 

—普段、バンドの曲作りはどのように進められているのでしょうか?詞はコータさんが作られている(記事後半のパーソナルインタビュー参照)ということですが、曲作りに関してメインソングライターを立てているのでしょうか?

 
久雄:いや、各々がアイデアレベルのデモを作って持ち寄り、それをスタジオで、皆で作る出す格好でやっていますね。作曲自体のアイデア出しはコータと俺、3人それぞれで行っています。
 

—そのアイデアは、大まかにも一曲の形として構築しているのですか?

 
久雄:そうですね。一ネタから広げるというよりは、デモの段階である程度「こんな曲」という形になっています。
 

—バンドの世界観を構築するにあたっては、どのような意識で取り組まれているのでしょう?快進のICHIGEKIの詞は、どちらかといえばシリアスで現実的な内容。でも、曲として聴くととてもポジティブな印象に変化するところに不思議な感覚を覚えました。

 
久雄:シリアスというか「ダメ出し」みたいなところを語った上で、最終的にはプラスにもっていく形は多いかもしれませんね。感覚として身についていると思います。
 
潤:まあ、確かに詞のイメージとして重い、暗いというところはあるかもしれません。ただもう長くこんなスタイルで続けていることもあって、自分たちとしては「暗い」というようなイメージはあまり感じられなくはなっていますけどね。
 
コータ:文字要素的には、たとえば一般的なJ-POPの楽曲に比べると暗いかもしれない、ネガティブなワードは多いかもしれません。でも一見退廃的に見えて実はポジティブなんです。常に前向きなメッセージを発信していきたい。ただ、前向きなメッセージを発信する中でも、現実をたたきつけてやらないと意味はない。「現実」という言葉自体が今この時代にはとてもマイナスなイメージがあるし、とても退廃的じゃないですか?でもそこをたたきつけないと前向きなことも言えないという思いが俺の中にはあるんです。もちろん聴く側があっての音楽だけど、やっぱり出す側がそれなりのポリシーがあったものを打ち出さないと響かないですし。
 
佑一:タフな内容ではありますね。でもコータが書く詞はドンズボで当てはまる人にはグサッと突き刺さるようなことが多いんです。ファンの人にも結構「詞の内容がとても自分とカブってグサっと来た」ということをネットやSNSで書いてくれることがよくあります。
 
そんな人にはとてもキャッチーに感じるし、とても力づけてくれる、という印象を持ってくれるんじゃないかと思います。ただ逆にグサっとこない人には、詞の破天荒な部分だけが目に止まって「この詞の内容はいったいなんのこっちゃ」って感じるかもしれませんが(笑)
 

—今結成10年目ということですが、ご自身ではここまでの活動の経緯をどのように受け止めていますか?

 
久雄:そうですね…10年とはいいつつ、環境や関わってきている人はその時々に変化していることもあって、一つのところで止まってはいなかったんです。そういう意味ではそれなりに歳はとってきているけど気持ちはわりとフレッシュ、かついつもそうありたいと思っています。10年過ぎたから大きなことができるとか、そんなことをしようとも思わないし、その都度そのときにある目標に向けて突き進む気持ちは、特に変わっていないと思っています。
 
潤:実はここ3年くらいはこの10年の中でも明確にスタイルを打ち出したり、全然違うことをやっていたりしている気がします。3年前くらいに一度バンドを解体して、また一からやり始めているような感じ。だから長くやってはいるけど、全然違うバンドになった気もするし、以前が別物のように見えていて、逆に自分でもビックリするくらい。だから久雄が言うように気持ちはフレッシュだし、もがいているというよりは、突っ込んでいる感じですね。
 
佑一:外からはもがいているように見えるかもしれないけど、人が言うほど自分たちはもがいているとは思っていないですしね。
 
コータ:バンドをやっている上だと、もがき要素を見てしまったらキリがないですよね。そこを見てしまったら終わりだし、だからこそ気持ちを折らないようにはしています。まあいろいろあるけど「遊びじゃないけど楽しく」、基本的にはそんなスタンスを崩さずに進むだけ。そうすればおのずと方向性は見えてくると信じていますし。
 

 

2) そのときにできたベストのものを作るしかないと考えています。

 

—今回リリースされたアルバム『其の四』についてお話をうかがえればと思います。このアルバムを制作する上で、何か特別に目指したコンセプトはあったのでしょうか?

 
コータ:いや、実は今回のアルバムに収録された一曲一曲は、すべて最初からアルバムを視野に入れて作ったというものが逆にあまりないので。曲によってはフルアルバムを作るずっと前から作っていた曲もあるんです。
 

—確かに「SHURABA音頭」や「華々しくパラリパッパ」等は、リリースされる以前のライブでもよくプレイされていましたよね。でもやり方としては特殊な感じもします。

 
潤:そうですね。実は前回のアルバムから期間が空いているけど、前回のアルバムリリースからすぐに制作に入っていたんです。ちょっとスタジオに入ってはちょっとずつ録って、という繰り返しで。曲作りからカンパケまで、約1年半。
 
久雄:そういう意味で、今までのアルバムに関しては全然新曲じゃないくらいのキャリアを持っている曲もあります。そういった面では、確かに不思議に感じるかもしれませんね。
 

—では、どちらかというとアルバムという制作が一つの区切り、というよりは、たとえば今回はこの一年のように「曲作り、ライブを含めた活動」というのが一つの区切り、という意味合いもあるのでしょうか?

 
コータ:そうですね、それはあります。
 
潤:ただ、前作の『快進のICHIGEKI』を出した後に、次のアルバムを作ろうという話を最初に出したときの思いを覚えていますが、「もっとライブ感のある作品を作ろう」という意向はなんとなく持っていました。前作も今作と同じくらいに曲調の幅が広いアルバムでしたが、わりとライブでやるもの、やらないものがはっきり分かれていて。だから今回はどの曲でもライブでちゃんとできるものを作りたいな、って思っていたんです。だからかなり聴き易く感じてもらえることを意識しました。ただ、作り方としてはバンドアンサンブルを重視し、ライブでプレイすることも強く意識しましたね。
 

—普通はアルバムが出て、それに対してツアーを行う、みたいなケースが多いかなと思いましたが。

 
コータ:そうですね。ただ、俺たちの場合はライブバンドということが売りなので。自分たちの曲は、スタジオで煮詰めるよりはライブで成長していくものだと思っているし。だから最終的に形にするのであれば、ライブでプレイしつくした曲のほうが完成度が高いと思っています。
 

—アルバムを出していく毎に、「新しい面をドンドン出していかなければならない」ということをアーティスト側としては考えることがあると思うのですが、それは快進のICHIGEKIとしてはまた違う考え方があるのでしょうか?

 
久雄:あると思います。あえて新しくとか、「誰も聴いたことのない音楽を作ろう」とか、そういう頭は持っていないです。いろんな影響を受けた人間が集まって作っているので、そのときにできたベストのものを作るしかないと考えています。
 
コータ:昔と比べたら、やっぱり歴然と変化したと思う点はあります。でもそれは俺たちの中では自然に変わっていったところでもあり、ある程度この4人のバンドサウンドの中でロックというものを奏でる上では、幅的にどんなことをやっても「快進のICHIGEKIらしいものにできる」という自信もあります。それは昔から一貫性のあるものだし。だから今回『其の四』を作る上で極端に「こういうことをしてみようぜ」ということは、特に掲げていなかったですね。
 

—では、逆にできたものを聴いてみて、「おや?これは」と、何か想像してなかったことに気付いたり、感じたりした点はありますか?

 
久雄:そうですね…楽曲ができて、レコーティングをして、というところではまあ、ほぼ予想どおり。でも新曲ができて、ライブでやったときに自分たちの価値観と見る側の価値観が随分違うな、と気がつくことはよくありました。「なんでこんなに盛り上がるんだ!?」とか(笑)。
 
よく軽いノリで盛り上がるような曲ってありますが、それは別に自分たちが狙って作った曲じゃないケースが多いんです。でも、それを見て「おお、スゲエ!こういうのがみんな好きなのね」ということが後々にギャップというか驚くことがよくありますね。
 

—「赤色の生命」というバラードがありますが、特にアルバムの中では印象に残っています。快進のICHIGEKIの楽曲の中でメジャーキーの楽曲はあまり聴いた記憶がないのですが…バラードだけど、結構重い感じもあるし。

 
久雄:そうですね、重さという面はかなりありますね。俺たちのバラードは「暗いバラード」なので(笑)
 
潤:まあ厳密にはメジャーキーでも作ったことはあると思います。でも確かにちゃんとクオリティを保って作った曲としては、この一曲かもしれませんね。
 
久雄:そうはいっても、あれも単にバンドの中で「一曲バラードを作ろう」という流れの中で作った曲。大体のバックは俺が作った曲ですが、「バラードを作るし、アコギを持って作ったらこんな感じ」という要件ででコード進行を作って、それをエレキでデモにしたらこんな感じ、というところで曲ができたというだけ。特に大きな意識もなく。あの曲も、前作の『快進のICHIGEKI』を作った直後くらいにはできていた曲なんですよ。
 

—ではやはり、アルバム全体として細かいところは多々あれど、「できるべくしてできた」というスタンスですか?

 
久雄:そうですね。もう曲作り自体がそういうスタンスなので。自分が作る割合は多いけど、全員の意見が入って初めて曲が完成する格好で、それは昔から今の今まで一貫しています。
 

 

—インストナンバー「居合斬り三重奏」もかなり聴かせるナンバーですよね。

 
久雄:そう、それも「インストを作ろうぜ!」という流れがあって(笑)。もともとリフとメインのフレーズがあって、リズムの変化はスタジオで合わせながら作ったんです。
 

—やはりインストだけあってギターはかなり弾きまくっている感じですが、この曲だけがアルバムの中で浮いているようにも聴こえないので、やはり曲作りの上で他の曲とのバランスをかなり意識されたのではと感じました。

 
佑一:まあ意識というか、「浮かない感じにはしよう」ということは作ったときには言ってましたね。快進のICHIGEKIっぽさが消えるようなコテコテなインストは違うんじゃないか?って。周りからすると「これはインストじゃない」くらいのことを言われるかもしれないけど、まさしく「快進のICHIGEKI流」というスタンスで作っていました。
 

—でも先ほどの話にもありましたが、コータさんの歌が乗るだけでその「快進のICHIGEKIっぽさ」というものが出てくるので、逆にこういうところでは個を出したい、という気持ちもあるのではないかと想定しましたが…

 
潤:まあドラムなんかは、細かいところでは「歌が入ったら絶対できない」ようなことは結構やっていますけどね。ギターはメインメロを弾いているし。そういう意味では主張した部分はあると思います。変わらないのはオレだけ(笑)
 
久雄:確かにそうしたい気持ちもあるかもしれません。でも、もともとどちらかというと歌メロのあるヘヴィロックをメインに聴いて育ってきたので、作るものも歌メロっぽく作るほうがしっくり来る。そんな感覚なので、作るものも歌メロっぽく作るほうがしっくり来る。で、そんな中に佑一DREAM THEATERなんかも好きなので、ちょっとフックで変拍子を入れてみたり、ベースソロを入れてみたりという遊びを見せてはいますが、「オノレのテクを見せ付けるゾ!」というようなスタイルは、快進のICHIGEKIとしては違うのかなと思っています。
 

—ギターはこれだけサウンドが前に出ているからそうなのかなとも思いましたが、ベースとドラムは特に快進のICHIGEKIの中では常に堅実なリズムを刻んでいるので、こういうときこそ何か主張したい部分もあるかと思いましたが…

 
潤:いやいや、インストだしギターが前に出てドラムもそこそこやっているから、ベースだってオイシイところでちょっと出てくればというくらいの意識です。軸はやっぱり地道にベースが弾かなければいけないと思うし。インストだから「ソロを入れなければ」というほどの意識もないですね。
 
久雄:結局、普通の楽曲を作る流れと似ていると思います。それほどドンドン展開していくみたいなのでは自分たちのスタイルとはね…
 
佑一:本当のインストを作ろうとしたら、たとえば変拍子入れまくりみたいなことを考えるけど、それはやっぱり快進のICHIGEKIのスタイルじゃないと思います。それにあの曲を作った時点で、「リズムの数え方をこうしてくれ」という話を久雄に投げても、「わからねえよ!」って話が進まなかったから、このまま説明してもいつまでたってもできねえなって(笑)。やっぱりわかり易さも必要だし。
 
潤:自分たちとしては、「快進のICHIGEKIとして必要なことがあればいい」というところをやればいいんじゃないかと思うんです。
 
久雄:グチャグチャでノれない曲をやるよりは、初めて聴いたときでもコレ(腕を振り上げるポーズ)ができるもののほうがね。おかげさまで今はワンマンライブでも、突然インストをやっても盛り上がってくれるので、このスタイルも快進のICHIGEKIにあってもいい要素だと思っています。
 

 

—今回は2枚組でもう一枚がアコースティックバージョンというのも、構成としてヴォリューム感とバラエティが出ていいですね。

 
佑一:コータが歌い上げること自体が、実はすごくいい味を持っているんじゃないか?という意見を出してくれたスタッフがいて、「アコースティックで歌を聴かせてもいいんじゃないか?」という発想が出てきたのがこの発端だったんです。そこで実際にアコースティックをやってみたら、やっぱりバックがガチャガチャしていない分コータの歌がまた違って面白く聴こえたので、試しに作り始めました。作ってみるとドンドン曲数も増えたし、放っておいたら『其の四』と同じ位の構成になっていたかも(笑)
 

—歌い方はアコースティックに対して変えるようなことはしていますか?

 
コータ:ほぼ変えていないですね。変えたとしても細かいニュアンスや微妙な発声法で。
 
潤:アコースティックだからといって、もろにアコースティックを意識していないんですよ、実は。アコースティックだからおとなしくしなければいけない、というセオリーもないし。アコースティックアレンジをしながらも、基本的にはロックな感じは消したくなかったし。
 

—バックを聴くとベースもドラムも、わりと容赦なく勢いをもって弾いているなという感じはありましたね(笑)

 
潤:そうそう!(笑)。良くも悪くもですけどね。逆に別の世界、別物を聴きたいと思った人からすると、「違う」と思うかもしれませんが。
 
久雄:だから俺たちはアコースティックライブでもお客さんを立たせちゃうし(笑)。楽器が変わっただけ(笑)
 
コータ:ライブハウスでやったときには、モッシュまで起きちゃったしね(笑)
 

—このアルバムを、どんな風に聴いてもらいたい、どんな風に受け止めてもらいたいと思われていますでしょうか?一番強いところは先ほどの話でもあった「ライブ感」というところかと思いますが。

 
久雄:そうですね…ロックが好きな人は、今はジャンル分けを元に好みのものを聴かれていると思いますが、ジャンルにくくらないもっと別のものを聴いてみたいという人に対してもすべてぶち当たるように作っているという自負をもってこのアルバムを作ったので、いろんなものを聴きたいという方に是非聴いてもらいたいと思っています。
 

—もともと快進のICHIGEKIというバンドが、「こういうものだ」と予想していたいう垣根は取り払ってもらいたい、という感じなのでしょうかね?このアルバムに限らず、常にそうなのかもしれませんが。

 
久雄:それはありますね。もともと快進のICHIGEKI自体、ジャンル分けが難しくて「ライブはいいよ、すっげー」とかいう風に締めくくられることが多いバンドなので(笑)。どのジャンルとくくれないけど、だからこそ「アコースティックだけ好きな人」は無理かもしれないし。でも、ロックバンドが好きな人には一度触れてみてもらいたい。「まあ、こんな音楽もあるのか」と思ってもらえればと思います。ある意味いろんなことをやってアコースティックも入った2枚組だし、バリエイション豊かなアルバムになったので、本当に形容しづらいロックアルバムだと思います。でもだからこそ、どんな人にというよりは多方面のバンドミュージックファンには何かしらつなげられる要素がある音源になっているので、そういう人たちに幅広く聴いてもらえれば。その延長でライブがあればと思いますが。
 

—では最後に、間もなく行われる東名阪への意気込みに続けて、バンドとしてどんな目標を達成していきたいかをひと言ずついただければと思います。

 
久雄:ライブではウチのお客さんがチームのような団結力を持っているので、その輪をドンドン広げていけるようになっていきたいです。東名阪に限らず、たとえば東北の方でも輪ができて、そこでワンマンができて、さらにチームもできるというように、広げていければいいなと思っているんです。そこでたとえばオリコンチャートのようなものとは別の次元として、音楽で生きていけるような仕組みができるといいな、って。
 
潤:意気込みはもう、「頑張ります!」というひと言に尽きますね。東名阪のワンマンというのは近々にあった一つの大きな目標であり、常に思っていた事なので、今はとにかくそれを成功させたい。その先は、わかり易く言えばさらに大きなステージですよね。さらに大きなステージに立っていきたい。ワンマンでO-EASTとか。今できるできないは別として、それを目指すくらい、頑張っていきたいです。
 
佑一:目標はやっぱり、大成功。みんなが「大成功だ!楽しかったよ!」くらいに思ってもらう。その先は潤も言ったけど、まずたとえば動員4桁(1,000人単位)になるような大きなところでやりたい。今はまだ400~500人規模の会場は経験があるけど、それ以上を目指していきたいですね。リアルに見えるところでは、近々そんなところにいければ。
 
コータ:以前何かのインタビューでも書いていただいたのですが、東名阪に限らず今の快進のICHIGEKIでしかできないライブというのがあると俺は思っているんです。それは過去にも、何年後かの未来にもできなくなっていることだと思うし、そんな2013年の今でしかできないライブというのをここにぶつけていきたい。無理して背伸びしたり原点回帰したりするわけでもない、今の時代を生きている快進のICHIGEKIだからこそ出せる音やメッセージがあると思うし、それができる4人が集まってできているのが今のこのバンドだと思っているんです。
 
だからそれを前面に出してリアルに感じてもらえれば、おのずといいライブができると思っています。目標としては、会場規模の大きさや新しいことというのもできると思うけど、もっと自分たちを掘り下げて自分のできることを見つけていきたい。そうすればちょっとでもお客さんの目に触れる機会も増えるだろうし、自分たちの活動の幅も大きくなっていくものだと思います。
 
hana
 
インタビューで感じた彼らのイメージは、自分たちの音楽に対して取り組む姿勢のひたむきさ。もちろんオフステージで見せる彼らの素顔はとてもフレンドリーで、緊迫したステージの中とはまた違った表情を見せているが、その芯にはあくまで背伸びせず、ありのままの自分に向き合い、今進むべき道を進むというストイックな姿勢が見られる。
 
快進のICHIGEKIの魅力はそのバンド名のインパクトだけではない。それは堅実に夢を追い続けた結果作られたものといえるだろう。その真価はライブで発揮される。その意味でもこの5月に行われるワンマンツアーは、要チェックだ。
 

予告

次回、Part2のSide Aでは東名阪ワンマンツアーの、東京公演の模様を密着取材にてお送りします。お楽しみに!
 

◆ライブ情報
 
2013年05月10日(金) 【東 京】 新宿LOFT
快進のICHIGEKI 東京/名古屋/大阪 ワンマンツアー
2013年05月17日(金) 【大 阪】 心斎橋CLAPPER
2013年05月25日(土) 【愛 知】 名古屋ell.SIZE
2013年05月31日(金) 【東 京】 渋谷Star Lounge

ザ☆メンテナンス × 快進のICHIGEKI 2MAN SHOW
2013年06月18日(火) 【愛 知】 名古屋ell.SIZE
2013年06月20日(木) 【東 京】 渋谷Star Lounge
2013年06月21日(金) 【宮 城】 仙台HOOK
(※6月21日のスケジュールは、イベント『actsound×Deathperad presents「Subversive-ACTivity」』への出演になります。)

 
◆公式サイト
http://k-ichigeki.com/
◆トピックス


 
1.ギターマガジン6月号で、久雄がデモプレイを披露!
ギターマガジン6月号(5/13発売)の付録CDに、久雄のエフェクターサンプル演奏が収録された。内容は、BOSS最新コンパクトエフェクターの特集企画として、各機種の多彩なサンプルサウンドを久雄の演奏により紹介するというもの。是非チェックしてみてほしい。
公式サイト:
http://www.rittor-music.co.jp/magazine/gm/


 
2.ギター&ベースのブランド[KTR]のサポートバンドに選出!
ミュージックランドKEYオリジナルギター&ベースのブランドである[KTR]のサポートバンドに快進のICHIGEKIが選ばれた。[KTR]とはミュージックランドKEY、ハイエンドギター&ベースのメーカーとして有名なCrews Maniac Soundと、こだわりの製品を提供し続けるピックアップメーカーのK&T MODERN VINTAGE GUITARSのコラボレーション。既に久雄はこの楽器をステージでも使用、パンチのある強烈なサウンドを響かせている。彼らのサウンドの源に興味のあるフリークは、是非チェックしてみてほしい。
公式サイト:
http://www.musicland.co.jp/content/ktr/


 
3.『TOKYO GUITAR SHOW 2013』に出演決定!
6月29日、30日にベルサーレ渋谷ガーデンにて行われる『TOKYO GUITAR SHOW 2013』で楽器メーカーRolandのブースにおいて、快進のICHIGEKIのデモンストレーション出演が決定した。『TOKYO GUITAR SHOW』への参加は昨年度に続いて2度目、しかも2日間両日共の出演となる。また、合わせて楽器販売店であるMUSIC LAND KEYのブースにも登場する予定。『EffEXPO ~見て、聞いて、弾いて、学べる、エフェクターの祭典~』への出演等、近年特にプレイヤーとして高い評価を受けている彼らだけに、このイベントも注目すべきポイントだ。
公式サイト:
http://tokyoguitarshow.jp/2013/artist/


 
4.『エマージェンザ・ジャパン2012-2013』の決勝進出が決定!
世界最大のバンドコンテストといわれている『エマージェンザ』。その2012-2013年度の代表を決める『エマージェンザ・ジャパン2012-2013』が開催中。その中に快進のICHIGEKIも参戦し、4/14に行われた予選で見事に決勝進出を決めた。決勝進出者は7/6に渋谷のO-EASTで行われるFinal 大会で決勝戦を行う。O-EAST公演は、快進のICHIGEKIとしてはBEEASTでも以前報じたFLYING CAT presents SUPER ROCK BOMB!~Hard & Soul~以来の出演でもあり、その行方が注目されている。
公式サイト:
http://www.emergenza.net/


 

快進のICHIGEKI『其の四』
通販、ライブ会場にて発売中
(2013年6月12日より全国流通開始)
MCIC-0003~0004/2,500円(税込)
収録曲:
CD1
M01. 暴奏セッション
M02. 華々しくパラリパッパ
M03. MASAKAレボリューション
M04. キラキララ
M05. 赤色の生命
M06. 欲しがりまshow勝つまでは
M07. Public Enemy#1
M08. 君にBANG!
M09. 斬り込み戦隊ブシデンジャー
M10. 少年ダイナマイト
M11. 本音ストリップ
M12. Public Enemy#2
M13. 居合斬り三重奏
M14. 前を向いて歩こう
M15. SHURABA音頭
 
CD2 -ACOUSTIQUE-
M01. サンキューバイバイ
M02. 大人子守唄
M03. 四季-喜怒哀楽-
M04. ビューティーラバーStyle
M05. 人類デストロイヤー
M06. 乳母車

 

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