特集

lead_mind7

TEXT & PHOTO:鈴木亮介
~卒業~ SCANDALの背中を追い続けた、ある女子高生のストーリー

Photo「夢は、言葉にすれば叶う」―――3月3日、大阪城ホールで叶った、SCANDALの夢。スタッフの夢。そして、集まった1万人の夢…。その中の一つ、あるファンの夢を、今回はご紹介したい。
 
登場するのは、宮﨑瑶希さんと大橋美保さん。ともに18歳で、この春高校を卒業した。休刊前のBEEASTを知る読者の中には、2人を記憶にあるという方も多いだろう。連載「ロック1年生」 エントリーNo.18でご紹介した、ビタミンぱんだのメンバーだ。
 
インタビューを行った当時は高校1年生だったメンバー、その後約1年の活動を経て、受験勉強のため活動休止。そして昨秋の文化祭で演奏したのを最後に、バンドは解散した。SCANDALに憧れてバンドを続け、コピバンコンテストにも出場。バンドメンバーの中でもSCANDALを愛してやまない瑶希さんと美保さんの2人は、2010年~2011年のSCANDALツアーは毎回出席。バンド休止後も受験勉強をSCANDALとともに闘う。晴れて進路を決め、3月3日の大阪城ホールライブも、他校の友人とともに参戦する。
 
そんな2人に、大阪城ホールを1週間後に控える2月下旬、久々に再会し話を聞いた。
 

★ビタミンぱんだ
メンバーは沼澤咲(Vocal & Guitar)、大橋美保(Guitar)、高田ゆかり(Bass)、宮﨑瑶希(Drums)。2009年に高校の同級生で結成。
http://www.beeast69.com/serial/firstyear/702
Photo

 

 

—そもそも2人がSCANDALファンになったのはいつ頃、どんなきっかけですか?

 
美保:私は瑶希経由で知りました!
 
Photo瑶希:私が初めてSCANDALを聴いたのは、アニメ「鋼の錬金術師」をたまたま観ていて、主題歌として流れた「瞬間センチメンタル」を聴いたのが最初ですね。何回か観ているうちに気になってきて、調べたら女の子4人バンドということで「え?」と興味を持って。その頃既にバンドを組んでいたのですが、次の曲何やろうかーと選ぶ時に、「じゃあSCANDALにしてみようか」と、美保と一緒に楽譜を探したんだよね。
 
美保:そうだね!それが高1の春頃ですね。
 

—なるほど。SCANDALをやる前はどんな曲をやっていましたか?

 
瑶希:実は後から知ったのですが、偶然私たちもSCANDALと一緒で、初めてコピーしたのは「タイムマシーンにお願い」(サディスティック・ミカ・バンド)なんです。その後、アニメ「けいおん!」の曲を何曲かやっていました。
 

—SCANDALのどんな所が好きですか?

 
瑶希:既にバンドを組んだ後に知ったので、最初は女の子で、4人で、演奏もうまいしかっこいいなぁと音楽面で好きになりました。その後ジャケットを見るとみんなかわいくてびっくりして!それで、どんどん好きになっていきました。
(※右下の写真は瑶希さん愛用の「RINAモデル スティック」)
 
Photo美保:私も曲が好きだったし、コピーを始めた当時SCANDALは制服を着ていたから親近感もあったし…かわいいし、でもかっこいい、という所が好きですね。
 
瑶希:結局、SCANDALの曲は「瞬間センチメンタル」と「少女S」と「SCANDAL BABY」と「DOLL」をやって…
 
美保:あとは、SCANDALがカバーした「六本木心中」(アン・ルイス)を私たちもカバーして…あと、「Sunny Day Sunday」(センチメンタル・バス)も、私たちもコピーしたね!
 
瑶希:ビタミンぱんだでコピーしたのが通算15曲ほどなので、その半数がSCANDALのコピーでした。高2の時にSCANDALコピーバンドコンテストにエントリーして、2次審査まで残りました!
 

—「けいおん女子」目線で、プレイヤーである2人に教えてほしいのですが、他のミュージシャンの曲と比べて、SCANDALの曲はどういう印象がありますか?

 
Photo瑶希:やっぱり一番しっくりきます。やりやすいというか、自分たちにとって合ってるなと思うのはSCANDALの曲です。SCANDALばかりやりすぎて、他のバンドに「SCANDALビタミンぱんだの曲だからできない」みたいに言われたりもしました(笑)男性ボーカルも、曲がかっこいいからやりたいのですが、なんかしっくりこないというか…
 
美保:女性ボーカルでかっこいい曲って少ないと思います。他の女性ミュージシャンの曲だと落ち着いちゃうというか…盛り上がるのはやっぱりSCANDALですね。
 
瑶希:私たちのライブを通じてSCANDALを知って、好きになってくれる人も結構いて、曲を覚えてきてくれて盛り上がるので嬉しかったですね。
 

—その後、SCANDALのライブにも足を運ぶようになるわけですよね。初めて行ったライブって覚えてますか?

 
瑶希:一番最初は高2の時で、「Dreamer」だったね!6月くらいだったかな?
 
Photo美保:そう、ZEPP TOKYOに観に行ったよね。暑かった…
 
瑶希:SCANDALをコピーするようになって、同じSCANDALファンでバンドをやっているという栃木の同級生とブログで知り合いました。その子に誘われて、美保と3人で観に行きました。
 
美保:初めてのSCANDALは…近かった!そして、やっぱり生の音っていいなぁって思いました。
 

—それから、ライブはどのくらい行きましたか?

 
瑶希:「COLORS」(ESP学園主催のライブイベント/2011年7月)も行ったし、ゲリラライブも走って行った!
 
美保:あと、ライブじゃないけど公開収録も観に行ったよね。その後、「BABY ACTION」の中野サンプラザも行ったね!その後…
 
瑶希:その後、武道館!そして、「LIVE IDO LIVE」。去年の「Queens are trumps -切り札はクイーン-」だけ行けなかった!
 
Photo

—確かに去年の秋は受験勉強真っただ中ですしね。

 
瑶希:受験勉強の時もずっと曲は聴いていました。
 
美保:勉強しながら、SCANDAL(笑)
 
瑶希:初期の頃の曲はよく聴いていたし、『Queens are trumps-切り札はクイーン-』の「声」とか「ビターチョコレート」はずっと聴いてました。
 
美保:「ビターチョコレート」は私も好き!SCANDALとともに受験を乗り切りました。

実は大阪城ホールの翌日、3月4日は彼女たちの通う高校の卒業式!さらに3月2日は卒業式の予行とのことで、3月3日の大阪城ホールは彼女たちにとって高校卒業に挟まれたメモリアルデー。これまでのどのライブよりも忘れられないスペシャルライブとなることだろう。
 
2人は前述の「初ライブに一緒に行った同級生」中村早希さんとともに、夜行バスで一路、大阪へ。3日早朝に到着し、道頓堀観光などを楽しんだ後、午前11時のツアーグッズの販売開始に合わせて大阪城公園入り。「今回もツアーグッズは絶対買いたい!」と話していた瑶希さんと美保さん。無事、手に入れることはできたのだろうか…
 

 
 


 


 

 

—いやー大変でしたね!どのくらい並びましたか?

 
瑶希:3時間待ちですね!11時からのグッズ販売開始に合わせて来たんですけど、結局すごい並んじゃいました。
 

—さすがSCANDALです。ちなみに何を買いましたか?

 
瑶希:タオルとTシャツとキーホルダーです!
 
美保:私のTシャツは瑶希と色違い!
 
早希:タオルとキーホルダーと、パスケースを買いました!
 
ちなみに、早希さんは栃木・宇都宮在住の高校3年生。SCANDALはデビュー当時にミュージックステーションで観て以来のファンで、SCANDALに憧れてギターやベースを弾き、バンドを組んだとのこと。同じSCANDALファンをアメブロで探していて瑶希さんたちと出会い、一緒にライブに行くようになったのだという。こうして同世代のライブ仲間を増やせるのも、SCANDALの持つパワーの一つと言えよう。
 
 


 


 

 
さぁそして午後4時、大阪城ホールの扉が開く!開演まであと1時間…熱い思いを持った1万人のファンが、続々と入場していく。さて、ここからは3人の「けいおん女子高生目線」で、大阪城ホールの「Wonderful Tonight」を語ってもらおう。
 

※本誌BEEASTの大阪城ホールレポートはこちらの記事へ↓
http://www.beeast69.com/feature/60182

 

M01. SCANDAL BABY
来たああああ!って感じでした(笑)てぃもが涙堪えながら歌っていたのが印象的でした。(瑶希
 
M02. スペースレンジャー
この公演のテーマでしたね!注意事項のアナウンスの時にびびっと来ました。(瑶希
 
M03. LOVE SURVIVE
好き!速いからノリやすいし、何よりこの曲のギターが好きなんです!(美保
 
M04. 星の降る夜に
大好きなのでテンションめっちゃ上がりました。生で聞いたのは二回目?てぃものスラップがかっこよすぎました。(瑶希
 
M05. 瞬間センチメンタル
テンションMAX!! 私の1番の思い出の曲!私のバンドのテーマソング?でもありましたから笑(美保
 
M06. 少女S
自分のバンドで演奏したことがあるので、余計にほかの曲より思い入れがあります!(早希
 
M07. 太陽スキャンダラス
キターーーー!って感じになりました!夏じゃなくても関係ないぜ!(美保
 
M08. 恋のはじまりはダイエット
まさか聞けるとおもってなかったです!!!RINA可愛すぎです。(瑶希
 
M09. Rock’n Roll
実は初めてこれ、生で聴いたんですけど、いいですね!生はやっぱり迫力が違いました!(美保
 
M10. Queens are trumps
はる姉がギター置いてマイクだけもって歌ってるのがかっこよかった!(瑶希
 
M11. カゲロウ
個人的にこの曲、特に好きです。歌詞がかわいすぎて、切なすぎて…!(美保
 
M12. HARUKAZE
もう春なんだーと思って、自分の卒業をこの曲を聴いて初めて実感しました。(美保
 
M13. one piece
テロップの歌詞を見ながら泣きました(笑)感動的。(瑶希
 
M14. Welcome home
すごい癒されました!これからもSCANDALと共に生きたいな。(美保
 
M15. Very Special
SCANDALに明日からまたがんばろうっていう元気をもらった気がします!(美保
 
M16. Shining Sun
ライブの時のイントロがすごく好き!テンション上がりました!あと風船の演出も斬新!楽しかった!(瑶希
 
M17. 太陽と君が描くSTORY
いつ聞いても夏のうきうきした気分になれる大好きな曲です。受験勉強の時にも無理やり気分を夏仕様にしてテンションをあげてました(笑)タイキミ最高!(瑶希
 
E01. サティスファクション
サビがすごい好きです!なのでライブ終わった後もサビが頭の中で無限ループしてました笑 風船、この曲にあってますよね!(美保
 
E02. DOLL
とくにこの曲サビでファンのみんなでタオルを振り回すノリが、すごく好きです。(早希
 
E03. EVERYBODY SAY YEAH!
もう完全燃焼(笑)頑張って50センチくらい飛びました(笑)(瑶希
◆ライブを振り返って…
SCANDALの夢が叶う瞬間を見られて本当によかったです!感動しました。泣きそうでした。でもまだここで終わらないと言ってくれてこれからもSCANDALを追い続けたいと感じました。(美保
 
今までのSCANDALの活動の映像が最初に流れてきたときは、とても泣きそうになった。セットリストの選曲も、いつものライブとはまた違った感じがし、カップリングの曲を結構 聴けたので新鮮だった。彼女たちの夢の舞台でのライブを自分の目で見て、素敵な時間を共有できたことは 一生の宝物です!(早希
 
まずは感動しました。本当に行けて良かった。SCANDALの夢とは少し違うかもしれないけど、自分も大学受験終えたばかりで、高1の頃から行きたかった大学に入学出来ることになったんです。メンバーがことあるごとに「夢は大阪城ホール」って言っていたみたいに私もずっと公言していて(笑)はる姉が舞台上で「これからが本当のスタート」って言ったとき、「あ、私もこれからだ。頑張らなきゃ」って思えました。卒業式の前日だったので、弾丸ツアーだったけど、行けて良かったです。(瑶希

 

 

 
卒業式が翌日ということで、ライブ終了後は大阪グルメを堪能する余裕もなく、新幹線に飛び乗った瑶希さんと美保さん。楽しい時も、時に辛い時も、SCANDALの背中を追い、SCANDALとともに歩んできた。そんな彼女たちにとっても、この春は高校卒業という一つの節目、そして新たなステージへの第一歩を踏み出す、特別な春だ。
 
美保さんは理学部応用化学科に進学し、将来は薬学系の企業か学校の先生か…と模索中。そして、瑶希さんは建築士を目指して、創造理工学部の建築学科に進学。「いつかは家を建てたい」と目を輝かせていたのが印象的だ。
 
大学に入って、またバンドを組むかもしれないし、もしかしたらもう楽器に触れることはないかもしれない。それでも、彼女たちにとってSCANDALはいつまでもヒロインであり続ける。卒業おめでとう。そして、「これからが本当のスタート」。これからも、SCANDALの4人と同様、キラキラ輝き続けてほしい。

 


 

 

—2人にとって、SCANDALとは?

 
瑶希:憧れですね!ずっと追いかけていたい。高校生活の一部でした。好きにならなかったら…と思うと怖い!こんなに高校生活楽しくなかったと思います。
 
美保:私の高校生活はSCANDALと共にあった気がします(笑)。私のバンドと似ているところが多く、失礼かもしれませんが自分のバンドと重なって見えていたし、SCANDALは目指すべき先輩という感じでした。なので私にとってSCANDALとは私の高校生活の一部でした!
 
 


 


 

◆スペシャルコレクションアルバム「ENCORE SHOW」
2013年2月6日~発売中

 
◆SCANDAL 公式サイト
http://www.scandal-4.com/


◆関連記事
【特集】大盛りレポ!ロック増量 Vol.1 SCANDAL OSAKA-JO HALL 2013 「Wonderful Tonight」
http://www.beeast69.com/feature/60182
【特集】第3回 SCANDALコピーバンド&ボーカリストコンテスト
http://www.beeast69.com/feature/50726
【レポート】SCANDAL「Queens are trumps -切り札はクイーン-」
http://www.beeast69.com/report/50588


 
 
  コラムニスト
The HIGH
さかもとえいぞう
2018年11月14日更新
人生の宿題その3
The HIGH
2019年4月17日更新
第15回「LAST ONE OK?」
mondo
中村 “MR.MONDO” 匠
2019年5月25日更新
第十二回「マニア道」
PINK SAPPHIRE
PINK SAPPHIRE
2019年4月3日更新
第20回「AYA」
永川敏郎
永川敏郎(Toshio Egawa)
2018年12月7日更新
Progressive Man 第41話