特集

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TEXT:長澤智典

国内のロックシーンの最先端を駆け抜け、輝き続けるフロンティアたちの横顔に迫るインタヴュー特集「ROCK ATTENTION」。第52回に登場するのはNoBNoBの歩みは35年前に遡る。LOUDNESSのドラマー樋口宗孝のソロアルバム『破壊凱旋録』及びハードロックユニットM’tFUJIのアルバムにヴォーカリストとして参加し、活動をスタート。
 
MAKE-UPのヴォーカルとして、メジャーデビュー。アニメ「聖闘士星矢」の主題歌「ペガサス幻想」は、今や世界中のアニソンファンに浸透している。その後も、GRAND-PRIXX JAPANPATAと共に活動したP.A.Fなどを通し、活動。93年には、ソロシンガーデビューも果たしている。現在は、ハードなロック色を前面に押し出したバンドDAIDA LAIDAを中心に、URUGOMEOSAMU METAL 80’sのメンバーとしても活躍。同時に、アニソン/特撮ナンバーを歌うシンガーとしても数多くの作品へ歌唱/作家として参加。アニソン/特撮ナンバーシンガーとしては、世界を舞台に活躍し続けている。
 
NoBは、今年デビュー35周年を迎える。一つの区切りとなる時期を記念し、総合プロデューサーにMarina del rayHirofumi(Kacky)Kakigawa、サウンドプロデューサーにPSYCHIC LOVERIMAJOを迎え、25年ぶりとなるソロアルバム『No Regrets』を制作。7月4日(水)に発売する。参加ミュージシャンも、ギターにIMAJO(from PSYCHIC LOVER)、Bassに寺沢功一(元BLIZARD/from Rider Chips)、ドラムに藤井修(from OSAMU METAL 80’s)、もう一人ドラムにJOE(from DAIDALAIDA/DAZEIN)と豪華な面々。全部で7曲を収録したアルバム『No Regrets』の魅力を、NoBを中心に、IMAJOHirofumi(Kacky)Kakigawaも交えて話を伺った。

NoB ONLINE

NoB Official Website:https://www.nobuo-yamada.net/
NoB twitter:https://twitter.com/NoBofficial_
DAIDA LAIDA Official Website:http://daidalaida.jp/
 


NoB New Album 『No Regrets』

2018年07月04日(水)発売!
2,500円(税込)
レーベル:JT STUDIO akihabara(JTCD-0008)
 
収録曲
M01. Shades of love
M02. No Regrets
M03. メビウスの歯車
M04. Paranoia blue
M05. Unison~凄愴の轍~
M06. 時の旅人
M07. Untitled the song
 


『No Regrets』Release Live

1528084597971▼2018年08月04日(土)【大阪】日本橋J.Bridge(開場16:15 / 開演17:00)
https://tiget.net/events/30200
▼2018年08月18日(土)【東京】両国SUNRIZE (開場16:30 / 開演17:00)
https://tiget.net/events/30201                              
 
 
 
出演/Vocals:NoB 、Guitar:IMAJO (from PSYCHIC LOVER) 、
Bass:寺沢リョータ(from DECAYS) ※8/4のみ出演、Bass:寺沢功一(from Rider Chips) ※8/18のみ出演、
Drums:藤井修(from OSAMU METAL 80’s)
楽曲が成り立つうえでバンドとソロでは異なりますけど、自分を出すというスタイルはすべての活動に於いて一貫していること。

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—1stソロアルバム『NoB』から数えて、なんと25年振り。2ndアルバム『No Regrets』が完成しました。現在は、DAIDA LAIDAとしての活動及びアニソン/特撮ナンバーを歌うシンガーとして活動中のNoBさんですが、何故、このタイミングでソロアルバムを作り上げたのか、そこから教えてください。

 
NoB:今年がデビュー35周年ということで、キリの良い数字というのもあったんですけど。一番は、今回のアルバムのプロデューサーであるKacky(Hirofumi[Kacky]Kakigawa)から「ソロアルバムを作りませんか?」という話をいただいたことがきっかけ。デビュー35周年という自分にとっての記念YEARを刻むうえでも良い話だと思ったことから、今回の制作が始まった形でした。
 
これが10周年ならまだしも、5年刻みで物事を括るのはどうかな?と思っていたように、35周年だから何かをやろうというのは最初は考えていなかったこと。でも、同期の連中が「35周年ライブ」などをやっているのを見たり、こうやってKackyから話をいただいたことで、「それも有りだな」と思ったのも事実。結果的に、作って良かったなと思っています。
 

—NoBさんは今、DAIDA LAIDAを自身の音楽性を反映させる場として軸に据えています。今回はソロシンガーとして作品制作へ臨んだわけですが、DAIDA LAIDAとソロシンガーNoBとの違いをどのように捉えているのでしょうか?

 
NoB:楽曲が成り立つうえでの編成はバンドとソロでは異なりますけど、根本となる部分は一緒というか。言ってしまえば、自分を出すスタイルはすべての活動に於いて一貫していること。自身のパーマネントな音楽性を提示するバンドとソロとでは何が違うかと言えば、バンドはメンバーとの共同作業であれば、バンド内での表現枠をつねに設けていること。ソロシンガーに関しては歌が目立つスタイルにしてるというか、「自分のヴォーカルスタイルが映える楽曲」であることがすべて。その中でも今回のアルバム『No Regrets』は、「歌メインのハードロック」と言われる楽曲で勝負をしています。
 

—参加メンバーたちも、総合プロデューサーにMarina del rayKacky、サウンドプロデューサー&ギタリストにサイキックラバーIMAJO、参加ミュージシャンは、ベースに元BLIZARDRider Chipsなどで活躍する寺沢功一。ドラムに、OSAMU METAL 80’s藤井修と、DAIDA LAIDADAZEINJOEと、とても豪華ですからね。

 
NoB:最初にKackyから今回の話をいただいたわけですが、そのときからサウンドプロデュース面でサイキックラバーIMAJOには手伝ってもらおうと思ってました。KackyIMAJOもプロデュースのみならず楽曲も作れるように、まずは、この3人でアルバムの方向性や具体的な楽曲制作を「あーでもない、こーでもない」と進めれば、実際のレコーディング作業のときには、僕の身内であり、普段はなかなか組み合わさることのないメンバーたちに集まってもらいました。
 
IMAJO:僕はギタリストなので、NoBさんにアレンジャーとして参加を頼まれながら、ギターも弾かせてもらえれば、楽曲面でも2曲作曲させていただきました。
 
具体的な制作に関しては、先にNoBさんが幾つかデモ音源を持ってきたうえで始まったのですが、まずはNoBさんが中心となり、3人で「この作品にはどの楽曲を収録しようか」を決めました。そこをアルバムの中心軸に据えたうえで、「じゃあ、こういう方向性の楽曲も入れよう」ということから、僕やKackyさんが楽曲を作れば、他の作家の方にも曲制作をお願いした形を取りました。ただし、一気に楽曲を発注したわけではなく、制作していく中「こういう表情が欲しい」「こういう曲調もあったほうがいいんじゃないか」などの話をしながら、徐々に全体像を見据えていく形で作りあげています。

後で後悔するような作品にだけはしたくない。
—アルバムのタイトルに記したのが、『No Regrets』。つまり、「後悔はない」という言葉。そこにも、NoBさんなりの生きざまを感じました。

 
NoB:35年間ずーっと制作に携わっているように、「あんなこともやりたい」「こんなこともやりたい」という挑戦は、もう何周にも渡ってやってきたこと。今回のアルバムに関しては、「何かテーマを決めてではなく、好きに作ろう。とにかく、後で後悔するような作品にだけはしたくない」という想いで制作へ挑んだことから、このタイトルを持ってきました。
 

—バンドやソロなど、いろんな形を取りながらとはいえ、こうやってコンスタントに作品を出し続けているように、まだまだ表現の欲求は尽きないということですよね。

 
NoB:そうです。実際に『No Regrets』というアルバムを作り終えた時点でも、「まだやってこなかったことがいろいろあったんだなぁ」と思えば、そこでまた「こうしたい」という欲求も生まれたように、これからも欲求は尽きることなく出てくるんだろうなと思います。

「Shades of love」

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—ここからは、収録した楽曲の魅力を1曲ずつ語っていただければと思います。冒頭を飾ったのが、NoBさんみずから作詞・作曲を手がけた「Shades of love」になります。

 
NoB:僕らしいというか、あえてひと言でいうなら、「一番自分らしいスタイルは何か?を意識して曲を作ったら、この「Shades of love」になった」ということなんです。自分のルーツとなるスタイルを軸にしたうえで、楽曲全体や歌声の中へ僕らしさを濃縮した作品のように、何処かルーツ的な匂いを感じるんですけど、そこへIMAJOに、今の時代性という息を吹きかけたアレンジを施してもらいました。
 
IMAJO:NoBさんのヴォーカルって、新しいや古いという概念にとらわれない普遍的なスタイルじゃないですか。しかも、あれだけの技術や独自の個性を誇っていれば、時代性は関係ないなとは制作しながら感じていたことでしたけどね。
 

—NoBさん自身、強い個性を発揮しているように、時代に寄り添うというか、今の時代の中で新しいや古いという感覚とは無縁で制作している方という印象も持っているのですが…。

 
NoB:自分の想い描く音楽性や、自分自身が抱いている新しいや古いという感覚が今の時代の中へどんな影響を与えるのか。そこは、正直自分でもわからないことですけど。ただ、自分で「古い」と感じてしまうのは嫌じゃないですか。そこは、自分自身の意識として持っておくべきことだとは思っています。
 

—IMAJOさん自身、アレンジ面で心がけたことも教えてください。

 
IMAJO:最初にデモ音源を聴いたときには、ちょっといなたさを感じたので、極力やり尽くされたアレンジではないスタイルをと模索はしていたんですけど。実際にNoBさんの歌声が入ったら、そんな意識は全部吹っ飛んでしまったというか。それこそ、NoBさん自身の歌声が以前に比べて劣化していたら、音数を増やしたりとアレンジ面で補おうとしたと思うんですけど、NoBさんは今でも進化し続けているヴォーカリスト。そういう心配は一切ないどころか、NoBさんの歌が乗っかった段階で、これは絶対に響く楽曲になるなという手応えを感じていました。

「No Regrets」
—冒頭を飾った勢いを増幅させるように、楽曲は「No Regrets」へと続きます。

 
NoB:ライブで一緒に歌える楽曲を求めていたことから、「No Regrets」はライブ感というか、グルーヴを出せる曲としてKackyに作ってもらいました。
 
Kacky:その想いと同時に、NoBさんやIMAJOさんが作らない表情を持った楽曲という面も意識して、「No Regrets」は制作しています。
 

—歌詞では、「ヨレヨレの翼でも下向くんじゃねぇ~それでも明日は来るんだ」と、みずからの気持ちを鼓舞させ、未来へ突き進む意志を投影しています。

 
NoB:まさに、メッセージソングですよね。「Shades of love」で「また今日も唄い続けていくのでしょう」と歌いながら、続く「No Regrets」に詰め込んだ想いへと繋がっていく。その流れがいいですよね。これはアルバム全体として言えることですが、「えっ、もう終わったの??」と感じれるような流れと想いを持った作品にしたかったように、曲順にはすごくこだわりました。
 

—NoBさん自身、“後悔のない”生き方をアルバム「No Regrets」へ刻み込みたかったのでしょうか?

 
NoB:“そこまで考えてない”というのが正直な答えです。何故なら、生きざまというのは意識するものではなく、自然と歌詞や行動に現れ出るもの。あえて意識して作り込むものでもなければ、作り込もうとも思わない。そうやって毎回自然体でやってきた自分の生きざまが、今回も意識することなく自然と歌詞や楽曲、歌声にも現れ出た形でしたね。

「メビウスの歯車」
—3曲目に収録したのが、IMAJOさんが作曲をした、開放的な表情を持った「メビウスの歯車」になります。

 
IMAJO:前曲の「No Regrets」が、いわゆるABサビメロではなくけっこう複雑な構成をしてるんですよ。「メビウスの歯車」でも1サビと2サビではキーを変えたりなど、いろんなことを考えましたが、結果的にシンプルな楽曲に仕上げ、NoBさんのヴォーカルで個性放つ色に染め上げてもらいました。だからアルバムの中でも、とくに歌の技術面ではいろんな表現を使った楽曲になっています。
 
NoB:確かに、いろんな歌い方をしているからね。ただし、「こういう歌い方をしよう」というのは、とくに考えてはいなかったというか。楽曲の表情をとらえながら歌いだすと、自然とその歌が自分の節に染まっていく。「メビウスの歯車」自体、自分の中でとても新鮮さを覚える楽曲でした。言ってしまえば、自分で作った楽曲以外はどれも新鮮ではあったんですけど(笑)。
 

—唄い方も、とくに計算しないスタイルなんですね。

 
NoB:これまでの経験を通して身につけた唄い方のテクニックなど、そういうスキル面はいろいろ持っていますけど、「この曲には、この歌い方を」など、そういうことを意識して歌うことはないと言いますか。その楽曲に触れた瞬間、自然と自分の中でいろんな組み合わせを勝手に作り出しては歌っていますからね。
 
IMAJO:そういうことを何も知らずに聞くと、すげぇ考えて歌ってるように聞こえますからね(笑)。
 
NoB:そこは、何も考えない。いきなりスタジオに入って、そこで感じたままに歌う。
 

—もしや歌詞も、想いを絞り込んで書くわけではなく…。

 
NoB:すでに心の中へは歌詞の引き出しがいっぱいあるように、曲を聴いた瞬間、いろんな引き出しから勝手に言葉が引き出され、歌詞になっていく。僕は、何時だって「感性」を頼りに作っていくタイプ。その結果を良しと捉えるのか悪いと捉えるかですが、完成した作品を聴いたときに「ここ、もっとこう出来る」という新たなアイデアが沸き上がったり、良い意味での反省点が浮かびあがるからこそ、そこを攻略したくなり、また新しい作品を作りたいとなる。その繰り返しで35年間進んできたように、今回の『No Regrets』も、その繰り返しの中で出来上がった作品であるのも事実です。

「Paranoia blue」
—4曲目には、渡邉好洋さんが作曲した「Paranoia blue」を収録しています。

 
NoB:ここでは、若手を起用。彼は、僕の教え子なんですけど。我々の世代は、上がってきた楽曲に対して、自分なりの感覚でどうしても意見を言いたくなる。でもそうじゃなく、「今の時代とリンクした感性や感覚を持った若手が作る楽曲を一切口を挟むことなく歌ってみよう」「受け止めたまま、とにかく勢いで歌おう」ということで作り上げたのが「Paranoia blue」でした。実際に上がってきた楽曲も勢いがあったように、気持ちの上でも「いってまえ!!」という意識を持って歌入れしています。
 

—新しい感性に触れながら刺激を受けたい意識を、NoBさん自身が持ってるということですよね。

 
NoB:やはり新鮮さというか、そういう楽曲を表現していくのはすごく気持ちの良いことなんでね。そこが、バンドとは違う、ソロとしての制作だからこそ受けられる刺激というか。バンドだと、当たり前だけどメンバー内という縛りの中での表現になる。でも、ソロ作品は、「何でも好きなことをやっていい」という前提があって挑めること。そこの違いは大きいなと思いますよね。

「Unison~悽愴の轍~」
—5曲目には、バラードナンバー「Unison~悽愴の轍~」が登場。

 
NoB:「Unison~悽愴の轍~」は、まさにNoB節が生きた歌というか、僕が持っている歌のテクニックを「どうじゃい!!」とすべてひけらかした楽曲。ただし、その歌声は暑苦しいとは紙一重なところもある。だけど、そこも自分らしさだなとも思ってて。
 

—イントロを聴いた瞬間から、懐かしい香りを覚えました。

 
IMAJO:そこは、わかる人だけニヤッとしてもらえればいいというか。NoBさんから届いたデモ音源を聴いた時点から演奏面でニヤッとさせられたので、その雰囲気を活かしつつアレンジしていきました。
 
NoB:イントロの雰囲気がそうなだけで、メロディはぜんぜん異なれば、IMAJOが上手くオリジナリティあふれる楽曲としてアレンジしてくれてるから(笑)。この楽曲を作るときに僕が意識していたのが、「アコースティックギターに乗せて歌う泣きのバラード」。となると、やっぱし頭の中には、あの代表曲が思い浮かんでくるじゃないですか。だから、そこをオマージュしたうえで、あとは「アレンジャーがどう手を加えてくれるかな」というのを楽しみにIMAJOに手渡したところがあったからね。
 
IMAJO:アコギへメロトロンの音色が重なるエーマイナー始まりとなったら、自然とそこはオマージュしたくなりますよね。もちろん、そこから流れを変えていきましたけど。
 

—バラードの『Unison~悽愴の轍~』を挟むことで、アルバムにも嬉しい起伏が生まれたなと感じました。

 
NoB:ですよね。そこは、バラードのNoBですから。デビュー曲がバラードでしたし、しっかりバラードで聞かせられないと自分のアイデンティティというか、存在価値がないと自分でも思っているくらいなので。

「時の旅人」

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—そんな聞かせる表情があったうえで、ふたたび楽曲は攻めだします。6曲目を飾ったのが、IMAJOさんが作曲をした「時の旅人」になります。

 
IMAJO:「時の旅人」の冒頭を飾ったNoBさんのハイトーンヴォーカルが凄い迫力ですよね。楽曲を作った時点では想定していなかったんですけど、NoBさんが歌入れ時に冒頭へシャウトした声を入れてきたときには、作曲をした僕自身も嬉しい驚きを覚えました。コーラスに関しても、NoBさん自身がヴォーカルアレンジし入れてくださったので、僕は安心して歌入れ後のアレンジへ専念出来ていましたからね。
 

—IMAJOさんが作った「メビウスの歯車」も「時の旅人」も、アルバムの中では解放感を持った楽曲という位置を担っていません?

 
IMAJO:確かに、開放曲担当みたいなところはあると思います。
 
NoB:IMAJOの作る楽曲って、割と正義の味方っぽいじゃないですか。僕の中にあるアニソンや特撮ナンバーを歌いながら培ってきた要素を。もっと言うなら、アニソン・特撮ナンバーを歌うNoBとしての恰好いい部分を、IMAJOの楽曲を通して発信していけたなとは自分でも思っています。
 

—そうか、『No Regrets』というアルバムは、NoBさんがこれまでに培ったいろんな歌唱・音楽スタイルの要素を、収録した7曲の中へいろいろ散りばめた作品でもあるわけだ。

 
NoB:そう。けっして一つのスタイルには染まらない、いろんな歌唱・音楽スタイルをこの35年の歩みの中で培ってきた。それらすべての要素を上手くアルバムの中へ発揮したいなと思っていたのも事実。中でもIMAJOの作った「時の旅人」は、アルバム『No Regrets』の中、アニソンを通した歌唱スタイルを発揮出来る楽曲だと感じたからこそ、そこの要素を思いきり活かせてもらえたなと思ってる。それこそ、アニメ作品の主題歌にしたいくらいだからね。

「Untitled the song」
—アルバムの最後を彩ったのが、とても情熱的な「Untitled the song」になります。

 
NoB:「Untitled the song」も、冒頭を飾った「Shades of love」とは曲調の異なる、自分らしい歌い方をした楽曲。曲調の面でも歌謡曲風なメロディを持っていたことから、自分の中にある歌謡的な歌い方を活かしたいというか、つかみを持ったメロディの曲を歌い上げたいなと思って。結果、アルバムの最後を彩るうえでも良い締め括りになったなと思ってる。

『No Regrets』は、35年間という自分の歌い手としての歩みの集大成となる作品。
—完成したアルバム『No Regrets』に対し、NoBさん自身どんな風に手応えを覚えていますでしょうか?

 
NoB:あえてベタな言い方をするけど、「35年間という自分の歌い手としての歩みの集大成となる作品」として完成したように、とても満足しています。補足をするなら、「18歳のときにデビューしてから現在までに積み重ねたシンガーとしての歩みの集大成作」です。アルバム『No Regrets』に関しては、とくにコンセプトを決めて制作したわけではないんだけど。結果的に、「自分らしさ」というコンセプトを持って貫かれた1枚になったなとも改めて感じたからね。
 

—その「自分らしさ」には、いろんなスタイルを散りばめていますよね。

 
NoB:アニソンや戦隊ナンバーも歌えば、ロックバンドのヴォーカリストとしても活動している。その僕が自然体でアルバムを作ったら、やはりこうなりますよね。そこが、バンドで作るアルバムとの決定的な違いだなとも感じたことでした。
 

—NoBさんも、35年間という歩みの中、いろんなことをやってきましたからね。

 
NoB:あらゆることをやってきたよね。テクニック面でのスキルは十分磨けてるぶん、あとは、どれだけフィジカル面を持続させていくか。そこは人として誰もがそうなように、肉体的な衰えは絶対に身体へ現れてくること。今はまだまだ衰えを感じることはないけど、それでも持久力や基礎体力の低下は感じると言いますか。たとえばの表現だけど、若い頃なら、1年間歌を辞め、ふたたび歌いだしても、声ってすぐに戻れるんですよ。だけど今は、1ヶ月歌うことを止めただけで、今の状態に戻すのはとても大変になっていく。僕自身は35年間ずっと走り続けているように、今後も歌うことを止める気は一切ないけど、歌うことを止めてしまったらそうなる世代に突入し始めたのも事実。これからは時間との戦いと言いますか、それがどのくらい先かはまだわからないけど、何時かは限界を迎えるこの肉体を、どこまで使い切れるか。それが、これからの人生の中に於ける僕自身との勝負になってゆくことだと思っていますからね。
 

—そんなことを言いながら、歌声は昔と何も変わってないですよね。

 
NoB:むしろ、若い頃よりもキーは上がってるからね。
 
IMAJO:それが凄いことだと思います。
 
NoB:幸いなことに、今でもお客さんを前にして歌わせてもらえる機会はとても多ければ、お客さんたちが僕の歌を聞いて喜んでくれてるうちは…。盛り上がってくれる熱気を直接肌で感じれてるうちは、まだまだ頑張らなきゃと思っていますからね。

もちろん、『ペガサス幻想』だって歌います。というか、歌わないとお客さんたちが許してくれない(笑)。

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—デビュー35周年を記念し、何かしら企画も行う形なのでしょうか?

 
NoB:もともとまったく企画はしていなかったんだけど。今回、ソロアルバム『No Regrets』を発売することから、8月4日に日本橋J.Bridgeで、8月18日には両国SUNRISEで発売記念のワンマン公演を行うことになりました。ライブには、アルバム『No Regrets』へ参加したメンバーも何人か登場してもらえるので、そこも楽しみにしていて欲しいですね。
 

—8月のワンマン公演は、2枚のソロアルバムを中心にという形なのでしょうか?

 
NoB:1stソロアルバムと言っても、もはや25年前の作品のように、『No Regrets』とは別物。だからソロアルバムを中心にというよりは、今回はNoBとしてのライブのように、僕のシンガーとしての35年間の歩みの集大成となるライブにしていくつもりです。もちろん、「ペガサス幻想」だって歌います。というか、歌わないとお客さんたちが許してくれない(笑)。なので、この35年間の歩みを通したいろんなNoBの姿を散りばめようと思っています。
 

—最後に、メッセージをお願いします。

 
Kacky:僕も「聖闘士星矢」シリーズでは、Marina del rayとして歌わせてもらったわけですが、その流れからNoBさんとも出会い、ご一緒させていただく機会を得て、もう10年以上の付き合いになります。自分もプロデューサーとして作品を企画し、形にしてゆく立場になれたときから、長年憧れの人として観てきたNoBさんとぜひご一緒したいなと思っていました。折しも、今年でNoBさんがデビュー35周年ということもあり、「そのタイミングを持って、日本最高峰のヴォーカリストの作品を世に放たねば」という想いを実現出来たことが嬉しかったのはもちろん。自分の夢も、NoBさんの作品に託したうえで作りあげられたことを、とても嬉しく思っています。
 
IMAJO:『No Regrets』は、NoBさんを筆頭にジャパメタシーン最高峰の方々が参加しているアルバムですからね。そこに惹かれる方々も多いんじゃないかな。何より、日本にはこんなにも凄いヴォーカリストがいるんだぞというのを、国内はもちろん。世界中の人たちに、この作品を通して知らしめたい。個人的には、ギタリストとしての表現面でも、ハードロックファンやギターキッズなら、「これ、どうやって弾いてるの?」と興味関心をそそられる要素をいろいろ散りばめているように、プレイや音へのこだわりの面にもぜひ注目しながら聞いて欲しいなと思います。
 
NoB:アルバム『No Regrets』は、僕の35年間の歩みの集大成作。アニソンファンや特撮ファンにも、ハードロックやヘヴィメタルファンにも、それ以外の方々にも、海外の人たちにだって聞いてもらいたいアルバムになりました。歌唱面ではいろんな要素を持ったアプローチをしているように、一つの色に染め上げたわけではないですが、逆に捉えれば、ハードロック・ヘヴィメタルファン、アニソンや特撮ファンなど、いろんな分野のファンたちが垣根を超えて楽しめる、ジャンルをボーダレス化したうえで、それぞれの人たちとの繋がりを持つ架け橋となる作品にもなっています。
 
こうやって、いろんな分野で活動をしていると、ジャンル毎の棲み分けがあるのも感じます。その垣根を、このアルバムが。僕自身の音楽を通して少しでも取り払えていけたら、それが僕の想い。ぜひ枠を超え、それこそ世界中の人たちにまで、この作品の存在をまずは知らしめたい。そのうえで、いろんな人たちが垣根を超え、NoBの音楽を通して繋がりあえたら。そうなることを願っています。

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