特集

TEXT:桂伸也

本誌BEEASTが自信を持ってプッシュする太鼓判アーティストの特集!第18弾は、超絶テクニックを誇る5人のスーパー・ミュージシャンが集結し結成した超ド級ハード・ロック・グループDAIDA LAIDAをお届けします!
 
既に『DAIDA LAIDA 結成決起集会 2012/2/11@高田馬場PHASE』『密着レポート第12弾 DAIDA LAIDA 2nd GIG ~EMOTIONAL CIRCUIT 2012』とBEEASTでも2回のライブレポートをお届けしている彼ら。ヴォーカルのNoBを筆頭に日本ハードロック界、セッション・ミュージシャン界ではもうその名を知らぬものはいないというくらいの強者ばかり。そんな彼らをもって太鼓判とは、ちょっとポイントがズレているのではないか?と思われる方がおられるかもしれません。しかし、個々のテクニックや力量を超えたバンドであること、またバンドとして結成されて間もないことを考えると、新たなシーンへの影響を期待させる新人として、自信をもって太鼓判を押そうという結論に至りました!今年初頭の結成発表からミニ・アルバムをリリースし、東名阪のツアーも重ねたことでバンドとしての結束を深めるとともに、ロック・ファンへの認識度を高めつつあるDAIDA LAIDA。ついに彼らはこの12月に第一弾のフル・アルバム『DREAMER’S TRAIN ~キセキノハコ~』を発表、これを次へのステップとして、来年に向けてさらに活動意欲満々の模様です。
 
今回はメンバーの5人にバンド結成時に感じた思いと現在の気持ち、そしてリリースされるフル・アルバムについてのエピソードや作品に込めた思いを語ってもらい、DAIDA LAIDAというバンドの核心に迫ってみました。
 

DAIDA LAIDA
◆メンバーリスト:
NoB(Vocal)、白田一秀(以下、白田: Guitar)、MASAKI(Bass)、清水賢治(以下、清水: Keyboard)、JOE(Drums)
 
2010年9月20日に、アニメタル、CANTAなどの活動で知られるベーシスト、MASAKIが主催するイベント「MASAKI NIGHT」で共演したメンバーが意気投合し、2011年春頃より曲作りをスタートさせる。2011年同じく、MASAKI主催の「東上線沿線の会」にて、このメンバーで新しくバンドとして活動をすることを発表、オリジナル曲を披露する。その後、2012年2月11日に高田馬場CLUB PHASEにて、DAIDA LAIDA 結成決起集会を行う。その後、すぐにレコーディングに入り、2012年3月21日に5曲入りミニアルバムを発売。4月21日にはCDリリース記念ライブ、6月には大阪、名古屋、東京の3箇所でツアーを行い、10月にはヴォーカルのNoBとのつながりから、ジャンルの枠を超えてサイキックラバーとの対バンイベントを行った。精力的にライブを行う一方新曲の制作、レコーディングを行い、12月19日にはファースト.フル・アルバム、「DREAMER’S TRAIN ~キセキノハコ~」を発売する。

 

 
hana
 

1.最初にライブをやったときに「おお、気持ちいい!」って思いました。そんな感触をみんな感じたんじゃないかと思っています。

 

—今回はDAIDA LAIDA結成当時の思い等、少し掘り下げた観点でバンド結成から現在までの軌跡をたどっていきたいと思います。もともとこのバンドの発端は、MASAKIさんが主催されていたセッションイベントがきっかけということですが、バンドを結成しようとしたのは、もともとその時以前に何らか「こういうメンバーでこういうサウンドをやりたい」というイメージがあったのでしょうか?

 
MASAKI:いや、全くなかったですね。もともときっかけとなったセッションイベントは年3~4回行っている企画なのですが、毎回メンバーを変えて行っていて普段はインストものが多い。でもこのきっかけとなったセッションでは、インストと歌物を半々ぐらいやろうということになりました。それでこのセッションメンバーを集めるときに、NoBさんとやってみたいな、というということを既にメンバーとして決まっていた清水と相談したんです。彼が以前仕事でNoBさんとつながりを持っていたこともありましたので。ほかのメンバーに関しては、白田さんはデビューの頃からの古い付き合いだし、JOEくんも近い距離にいました。清水もクサレ縁でずっといましたから、そんな意味ではNoBさん以外は以前からもいろんな付き合いがあったメンツで。そこに登場してもらいカバーでJOURNEYWHITE SNAKEなどを歌ってもらいました。まあお客さんもたくさん入りイベントも盛況のうちに終わったのですが、その打ち上げで「今日はすごく良かったな」って。ね?白田さん?
 
白田:いやもう、よくありがちな話ですがね。打ち上げで「宴もたけなわ」って感じで盛り上がっちゃったり(笑)。あっというまにその場で「一緒にやろうよ」ということになりました。
 
MASAKI:それにJOEくんが、NoBさんが在籍されていたMAKE-UPがとても好きでボックス・セットなんかを手に入れたりするぐらいのファンでしたし(笑)、そんなJOEくんのモチベーションや志の高さから、相乗効果もありつつ、という感じで。
 
JOE:MAKE-UPは、中学の頃はマジで毎日寝る前に聴いていたくらいですから(笑)アルバムは3rdが一番好きで、歌詞を覚えちゃうくらい好きでした。だからこうしてDAIDA LAIDAで一緒にやらせてもらえることがすごく光栄です。白田さんも同様に尊敬する方でしたし。光栄ですが、常に緊張もしています(笑)。「もう大丈夫だろ?」とNoBさん含め皆さんに言われるのですが、無理ですね(笑)。
 
NoB:いやでも僕にしてみれば、「ああ、もうそんなふうに思われる歳になっちゃったんだ」って思うわけですよ(笑)。気分的にはまあ「若手」とは言えないにしても、「中堅くらい」のつもりでいたのに、バンドの中で完全にベテラン扱いになって「おいおい!?ちょっと待てよ」って。改めて言わせてもらいたい、「俺はまだ中堅だ」と(笑)
 

—そうするとセッションでこのメンバーとして一度かちあったその時点でMASAKIさんの頭の中に「これはいける!」というひらめきが現れ、まさに「このダイミングだからこそ」ということでバンドが出来上がったのでしょうか?

 
MASAKI:そうです。このメンバーは面白いな、って思ったんですよね。稀代のシンガー(笑)であるNoBさんを筆頭に、白田さんといえばギターヒーローのさきがけ。清水と僕もシーンとしてはジャパニーズ・メタルの中にいて、そこにJOEくんもいて。彼は更に歳が一世代下じゃないですか?そこのバランスも面白い。このポジションにベテランがいると逆に重いかな?っていう感じになるんだけど。
 

—そういう意味ではいろんな面でバランスもいいですよね?

 
MASAKI:そうですね。まあそういう何かちょっとした面白さから、このメンツで何か出来るんじゃないか?という思いもありますし。
 

—MASAKIさんとNoBさんのコンタクトはセッションの時が初めてとのことですが、他のメンバーの方とはそのセッション以前に将来何かやりたい、みたいなことは考えられていたのでしょうか?

 
MASAKI:いや、個々でセッションを行う機会は多いし、それほどは。でもこの5人が集まるというのは、本当になかなかないことですからね。実はバンドを作ろうと言い出したのは、清水なんです。
 
清水:作ろうと言い出したというか、MASAKIのセッションの日にみんなそれぞれに「おっ?これがバンドになったら楽しい!」っていう手応えを感じて、最初は具体的にみんなと連絡をとっていたのは、確かに僕でした。2年前の9月にこの5人が集まってセッションをやって、その年の大晦日に、みんなに電話をしていまして。
 
MASAKI:だから本当はリーダーを清水にしようとしていたんですよ。でも、あまりにも役不足で(笑)
 

—では、そのセッションを行った時に、このバンド活動としての兆しが見えてきたと…

 
MASAKI:そうなりますね。でも本当に思いましたがNoBさんにも「スタジオで一発音出しただけで違った!これは何だ!?」みたいなことをすごく言ってもらえていて。そんな感触はみんな感じたんじゃないかと思っています。
 
NoB:クサイ言い方ですけど、フィーリングってあるじゃないですか?そのメンバーだからというのを理屈じゃなくて、例えばロングトーンでボーン!、ドラムがタカタン!っていう音がしたときに、「あっ!?これ何か今までのものと違うかも!?」みたいな空気の違いを感じたんですよ。それがもう10何年ぶりに思ったこともあって。僕もすごく思っていましたが、これはちょっと本気でやったら相当いいバンドになるんじゃないか?って思っていたけど、もう長くバンド活動から離れていたので、なかなかバンドっていう位置づけにすることを実現するバイタリティもないと思っていたら、逆にMASAKI清水が声を掛けてくれたんです、「ああそう?やっぱりそうだよね?」と、意見が合致して。今風に言うと“合流できた”って言うんでしょうか(笑)?
 

—そういう意味では、やはりNoBさんのほうにも強い思いはあったということですね。

 
NoB:ありましたね。まあ最初にライブをやったときに「おお、気持ちいい!」って思いましたから。気持ちいいなんて思うことはめったにないですからね。
 

2.爆走列車が止まらない!まだ俺達は前しか向いていないから。

 

—では、バンドとして立ち上げて以降、実際にバンドとしての結束が固まったのは、最初のミニ・アルバムの曲を作ってレコーディングしたときのタイミングかと思うのですが…

 
MASAKI:多分その一曲目が出来上がったときのタイミングじゃないかと思います。もともと僕や清水が思っていたのは、敢えて「刀は鞘に収めた感じ」というか、ASIAJOURNEYみたいな、敢えてテクニカルな部分は出さず歌を前に出すようなものが、今までやったこともなかったので面白いじゃないかと考えていたけど、NoBさんのほうから「いやいや、折角このメンバーなんだからいくだけいっちゃってよ!」って背中を押されたので、「ではそういう曲で」ということで作った曲が「DAIDA LAIDA」でした。
 
NoB:最初に皆が集まったときに、ポップな曲をやろうよってMASAKIが言うものだから、「ちょっと待ってよ!?」って。僕としては今迄やってきたバンドがわりとヴォーカルをメインに出すために、バック・ミュージシャンがどれだけ引っ込むか?みたいなバンドをずっとやってきたので、それはどうも…って思って。これほどすごいギターとベース、キーボードにドラムなんて僕にしてみれば二刀流なわけですよ。それでカレーライスを作るような(笑)もったいないことをしたくはない。だったら、思い切り刀を振り回したいんで、思い切りやってくれよ!って言ったら、作ってくれたのがあの「DAIDA LAIDA」でした。だから「おっ!これでしょう!!」と願ったり叶ったりの方向に進んだと思いました。あの曲が方向性を決めたと思いますね。
 

—それが、バンドがここまで来るための道筋を引いたという感じでしょうか?

 
MASAKI:そうですね。テクニックで押しつつ、ユニゾンがありつつ、ドラムはドコドコと叩きつつ、それでもメロディはしっかりとあって、みたいな。
 

—その方向性が見えてからライブや、ミニアルバムリリース、ツアーやレコーディングという経緯もあって、今現在心境の変化みたいなところはありますかね?

 
JOE:僕はもう常にケツを叩かれる感じというか(笑)、僕が歳の話をするのも何ですが、人間って歳を重ねるごとに集中力の継続力がすごく鈍くなりますよね?「かったるいな」と思うときってあると思うんです。でもそれがDAIDA LAIDAについては一切ないんです。「ヤバイ!やらなきゃ!!」っていつも思っています。例えばスタジオでアレンジしていても、「ヤバイな!」って。やっぱり本当にすごい方達なので。そこから加えて最近は「なんでこの位置にいるのか?もっと世界の人たちに知られてもおかしくないんじゃないか?」って思う用になってきました。どちらかというとDAIDA LAIDAって、日本の音楽というより洋楽だと思っているんですよ。本当に世界に通用する音だと思っています。そこで気持ちの変化した部分はあると思います、ワクワク感っていうか。これがドンドン大きくなっていく、そういう夢が膨らむっていう。
 

—それはバンド全般としてという感じでしょうか?

 
NoB:そうですね。まあ本当の意味で心境の変化というものがあったとしても、多分まだ気がつかないですよ。ライブバンドのあり方って、例えば5年前のライブアルバムを聴いてみたら「ああ、こうだった」って初めて思うもので、今は現在モロに進行形で何も思っていない、前しか向いていないから。だから心境の変化にも気がつかないし。自分達の変化って言うものにはなかなか気がつかないものですしね。「最近、すごくバンドっぽくなったね」とファンの子に言われるとすごく嬉しいですけど。
 

—そういう意味では、この5人として固まったときから、まだ気持ちにそれほど変わったものはないということなのでしょうか?

 
NoB:変わってないというか…こんなこと言ったら他の方に失礼かもしれませんが、いろいろなセッションの機会で、この5人以外のメンバーとやると、落ち着かない自分がいるんですよ(笑)。このバンドの音に自分の体が馴染んできちゃっているんじゃないかと思うんです。
 

—自分の中でこのバンドに対する割合が大きくなっているということでしょうか?

 
NoB:そうかもしれませんね。今回『DREAMER’S TRAIN』っていう、すごく大げさなタイトルのアルバムを作りましたが(笑)、まさにその通りに今回「夢を見ましょう」という感じでやっているので。下世話な話だけど「金儲けしよう」なんて全然思っていないし、本物のライブ・バンドをもう一回作りたい、お客さんと盛り上がれるバンドを作りたいという夢で、今はそこしか見てないですね。
 

—では、まさしくバンドが始まって「よし、やろう!」という感じがずっと続いている感じですね。

 
NoB:そう、「よし、やろう!」だし、「やれないわけはない!」っていう。俺達なんか自信過剰なところもあるけどね(笑)
 
MASAKI:いやいや、みんな天才ですから。負ける気がしないですよ。(笑)
 
清水:いや~お2人のサイドはそうかもしれませんが、僕はもう必死で振り落とされないようしがみついてますから(笑)。僕は常に適度な緊張感と、使命感と、ライブをやったときのゾクッと来る感じと。「えっ、この人たちから来るこの安心感は何なんだ…」みたいな気持ちもありますし、それは正しくNoBさんも言われていた変化というよりは、それが継続している感じですね。
 
NoB:安心してんじゃねえよ!(笑)
 
清水:いやいや、均等な緊張感が続いてるんですよ、本当に(笑)
 

—まさに爆走中ですね。

 
NoB:そうそう、まさに「爆走列車が止まらない!」(笑:アルバム2曲目「Dreamer‘s Train ~夢追人の唄~」の歌詞)
 
MASAKI:でもまだファーストアルバムじゃないですか?曲も少なくてワンマンには足らない。だから落ち着くのはもっと曲が増えて、オリジナルが入れ替えできるようになるときですね。そうなればもっと幅が出てくると思いますが、現状だとまだ間を埋めるのにカバーをやったりインストをやったりしているので、その辺がオリジナルの入れ替えである程度出来るようになると、余裕が出てくると思います。
 

—そうすると、「心境の変化」といってしまいましたが、それを感じるほどこの一年が長くはないというところでしょうかね。

 
MASAKI:そうですね。ミニ・アルバムから比べると今回のアルバムはすごく幅が広がる音楽を感じる出来になっていると思っています。でも、まだ僕の頭の中でも「こんな曲をやりたい」「こんなのも出来そうだ」っていうのもあるし、もっと面白いことがいっぱい出来そうな気がしてまだまだ制作意欲が尽きないですから。「アルバムを出したはいいが、実はもっと作りたくて作りたくてたまらない」という感じです。
 

ここで、DAIDA LAIDA各メンバーの性質を知るべく、それぞれのメンバーに対する印象を語ってもらった。
 
1)NoB
 
白田:同い年で、同じ時代を駆け抜けた仲間!歌もすごいが作曲能力もずば抜けているぜ!
MASAKI:本物の歌を持っているシンガーです。ゆるぎない信念は山の如し!
清水:『どプロフェッショナル根性』の持ち主であり、体現者。楽器隊が どれほど爆音でも「音、下げて」と言うのを聞いたことがない。食事の時は、鍋奉行である。
JOE:もう、MAKE-UPがすごく好きで、憧れで、本当によく聴いていました。あの絶対的な歌唱力! 感情をコントロールし腹の底から唸る歌、あの壮絶な音量の中で抜け出す声は、本当にすごいのです!普段、いろんな話をしてくれる時もすごいオーラを感じる方です!
 
2)白田一秀
 
NoB:僕が彼の一番のファン、彼のギタープレイはNo.1です。30年近く、彼と一緒にバンドをやりたかったんです。信じられる?やっと一緒にやってます!
MASAKI:ギタリストが必要なものがすべてここにある。天性の存在感は華の如し!
清水:最初に出逢った22年前から今も変わらず、ひと言で表すなら、まさに『太陽』。実際に晴れ男でもある。
JOE:超絶であり、あのかっこよさ! 周りには白田さん好きなギタリストでいっぱいです。高校生の時とかは、皆プレゼンスのコピーをして、超憧れてました!普段は、あのかっこよさの中にあるちょっとミステリアスな部分がまた魅力的な方です。
 
3)MASAKI
 
NoB:頼れるバンマス。彼と出逢ってバンドの運営やあり方の概念が変わりました。今までシンガーとしての僕を丸投げでプロデュースを任せられるのはMAKE UP 、Grand Prix 、うるゴメ(うるさくてゴメンねバンド)と一緒にやって来た盟友、河野陽吾だけだと思ってました。彼意外で初めてそう思えた人です。
白田:頼もしいリーダー!こいつは常人じゃあないね、スーパーマンやな。
清水:演奏テクニックは もちろん、面白トーク、場の仕切り、気配り、etc… 神様は、この男にいくつの才を与えたのか?? 先輩・後輩 問わず慕われる男。同い年である俺へのツッコミが、一番容赦ない。
JOE:言わずとしれたスーパー超絶ベーシスト!とにかく、凄まじいプレイは強烈ですべてを支配してしまってます!普段のMASAKIさんは、いつの間に考えてたんだろうと思うほどいろんな引き出しを持っていて、話も面白くしゃべりも超絶な方だなと思います!
 
4)清水賢治
 
NoB:The 後輩。顔は魔女。もしくは魔法瓶。あ、どっちも魔つながりだ!只今修行中(笑)闘いなさい!勝ち取りなさい!キーボードさん、仕事が多くて大変だけどね(^-^;
白田:かれこれ20年近い付き合い!お互い印象が変わらないのは成長して無いとゆう証しなのだろうか…。心が強いので無駄に頑固な一面もあるんだけど、それがトラブルの原因なることもしばしばある。でも俺は、その頑張っている姿に元気をもらっているんだよね~。
MASAKI:性格俳優、食欲のないキレンジャー、ジョン・レノン日本代表。ちょっと待て、出す前に1歩前への如し!
JOE:サウンドの機械的な部分を、大変ながらもしっかりと支えておられる!気さくな方で、柔和だったり、時おり頑固なところもあったりで信念を貫くお方だと!お酒を飲むと独特の間があって、話しやすく面白い方です!
 
5)JOE
 
NoB:いい子でしょ。こんな親父に混じって、呑みにも付き合わされ、文句ひとつ言わないで頑張ってくれる。派手なDrumingもいいぜ!DAIDA LAIDAの若手の男前担当だぜ。(実はもうそれほど若いわけでもナイゼ)
白田:こいつほど華のあるドラマーは見たことないね!ステージ奥から獲物を狙う野獣のような目!たまに見せる笑顔がチャーミングです。
MASAKI:暴れん坊先輩達を見守ってくれるゆるキャラ男。静と動、そのドラミングは烈風の如し!
清水:『九州男児』魂熱く、常に全身全霊を掛けている。オフ・ステージでも、時に笑い声がハイ・テンション。

 

 

3.誰もが手の届かないところにある「キセキ」を乗せて、列車は走っていく。

 

—いよいよリリースされるフル・アルバムについてお伺いしたいと思います。アルバムには『DREAMER’S TRAIN~キセキノハコ~』というタイトルがありますが、このタイトルのコンセプトを教えていただけますでしょうか?

 
NoB:やっぱりこのメンバーが集まって活動を始めたこと自体が「キセキ(奇跡)」なんだなっていう思いですね。まあ、そんなこと出したら世の中のことはすべて奇跡になるかもしれないけど(笑)、それも含めて「このタイミングでこのメンバーが集まってバンドが始められた」っていう思い。それとさっきも少しお話しましたが、「DREAMER’S TRAIN」っていうのは、すごくクサいじゃないですか?(笑)でも、敢えてクサくてもいいかなって。「TRAIN」っていう言葉自体も古臭い、「今のこの時代に列車?」って。でも、そんなふうにみんなで列車に乗ってガタゴトと揺れている様子がいいね、っていう感覚なんです。だから「みんなも列車に乗ってみない?」という感じで命名しました。
 

—それがまさしく今のDAIDA LAIDAを表している、というような感じですね。

 
NoB:そうですね。まあ、また歳のことを言うと何ですが、この歳になってまた夢を見させてもらっていることをもし例えられるとしたら、それは正しく列車。爆走列車ですけど(笑)
 

—曲のタイトル毎に英語のタイトルと「~の唄」というように、主題と副題というような構成がありますが、これについても何らかの意図があったのでしょうか?

 
NoB:もともと1曲目として出来た「DAIDA LAIDA」を作った時に、「魂の唄」という言葉が自然に出てきたんです。「だったら、DAIDA LAIDAの楽曲っていうのがすぐわかるようにしたい」っていう思いが出てきて、すべてこのようにしたという。ただ最初はタイトルに短い英語と、日本語の「~の唄」ってつけていながら、だんだん「こういうタイトルにしたい」っていうのは出てきたけど、それを押さえ込んでまずはこのアルバムは、コンセプト・アルバムではないけど記念すべきデビュー・アルバムだし「DAIDA LAIDAの楽曲」っていう特別なものであることを言いたくて、このスタイルをとってみました。まあ、ミニ・アルバムはフル・アルバムの中間報告的な格好でリリースしたものだったから、このスタイルはフル・アルバムへ継承された格好なんですけどね。ただ、もうこれ以上作るのは無理かなと(笑)
 

—では曲作りは基本的にコンセプトを設けたのではなく、様々なアプローチの曲を集めて第一作を作り上げた格好でしょうか?

 
MASAKI:そうですね。出来た順に来て、「ちょっとこんな曲が足らないな」っていうところを埋めていった格好ですね。全部集まった状態でバランスを取ったということでもないですが。
 

—サウンドをお聴きした印象としては、全体的な雰囲気としてとてもバランスがいいなと思いました。

 
NoB:楽曲は、実は一枚ではまとまらないくらいバラエティに富んだ楽曲が集まったんですよ。まとまったように聴こえたかは、単にサウンドだと思うんですね。このメンバーと、僕の声が混じると、全部そんなふうに聴こえるという魔法、それも、まさに「奇跡」だと。
 

—なるほど、本当に奇跡的というか。作曲はほぼMASAKIさんの作で、5曲目、9曲目と11曲目がNoBさんの作になっていますが、この辺は何か考えられてのバランスでしょうか?NoBさんの方でこの2曲は入れたいという強い思いがあったのか…

 
NoB:バラードっぽいものを僕が担当とした格好ですね。自分で「こういうのが歌いたいなあ」というものを付け足したかったんです。MASAKI白田が書いても全然OKなんですが、今回自分の中にバッと湧いてきたものがあったので、これらを入れました。
 

—メインで作られたMASAKIさんの方で、曲を作られた時にある程度全体のメンバーのバランスは何か意識されましたか?

 
MASAKI:もちろんすべて。例えばJOEくんだったらこう叩くとか、白田さんはこう弾くとか、清水はこうとか、NoBさんのキーなんかも頭に全部入れて、全部計算しながらやっていました。
 

—アルバム中のギターとベースのユニゾンや掛け合いは、DAIDA LAIDAの聴かせどころの一つですよね。

 
白田:あれも完璧にMASAKIの頭の中に形が出来上がっているんですよ。結構フレージングのことも全部、俺がこういうギターを弾くということが結構わかっているんですね、今までセッションしてきたことで、どういうタイプのギターを弾くかって言うところまで。そういう意味で結構ユニゾンはやりやすかったんですよ。ちょっとしたテクニックの違いで練習はやらなきゃいけなかったところもありますが、ほぼスムーズに弾けたし。
 
MASAKI:ギターのタイプっていろいろあるんですが、白田さんのスタイルは僕と合致するんじゃないかと思います。ペンタトニック一発みたいな白田さんのスタイルは、基本的に僕はすごく男らしいと思っているんです。ハーモニック・マイナーとかいろいろありますが、ちょっとみみっちい感じもあって(笑)。そういう意味で白田さんはドンピシャという感じですね。
 

—音源をお聴きしたときに思いましたが、ギター、ベース、キーボードっていうのがとても同率である印象が強いですよね。ベースだけどベースの位置を超えてソロをとるのはもちろん、逆にその位置ではキーボードが下の音でサポートをしてみたり、ポジション的に入れ替わるようなことがあってもどこかの音が薄くなるようなことがあまり感じられなかったりするところに安定感がありますね。

 
MASAKI:そうですね。やっぱり、ユニゾンっていうものになると音域が上になっちゃうので、そこはキーボードで埋めてもらった格好をとったり。そういうバランス的なところは気を配りました。まあでも今だと録りながらでもいろいろ試せたり出来るので、実際に録って「ちょっと足らないかな」とか、そういうやりとりはしましたね。
 

—アルバム一枚が完成形として出来て、バンドご自身としての評価はいかがでしょう?ほぼ思惑通りというところか…

 
白田:基本的な作り方が固まっている部分はあって、MASAKIがデモを持ってくる、またはMASAKINoBさんの曲をアレンジしてくる段階で、かなり固まっているんです。バッキングにしてもこのバンドはキーボードがいるから、ギターはそれほどコードを弾かなくてもいいし、単音でザクザク刻むだけでアンサンブルがしっかり成立するから、そういう意味では多分思い通り、MASAKIの思い通りというか(笑)。もちろんこの5人が集まって作った音がこのアルバムに詰まっているけど、MASAKIの作ったものを見たところでは、意外に長期的に先を見て作っていたなって思いますね。僕らが昔活躍していた頃は、スタジオなんかでセッションで曲を作ることが多かったけど、今はもっと緻密に作られている部分が大きい。でもそれプラスで、さっきもNoBさんが言っていたように結構いろいろ出来るでしょ?だからインプロビゼーションを残しながら、いろいろなことにトライしながらサウンドを作り上げていった感じ。サウンドの上下というようなものもあるけど、多分ミックスでもこうなるだろうっていうものとか、そこはみんなよくわかっていてある程度は予想がついていたと思います。あとベースとギターのユニゾンなんかも、完璧なユニゾンではなくベースはギターよりも3度、5度上だったり、ちょっと仕掛けを要所に入れてみたり、そういう細かい部分は自然に出来上がって来た感じですね。
 

—なるほど。そういう意味では、「出来るべくして出来た」という印象の作品ですかね?

 
MASAKI:そうですね。もうやっぱり経験値が高いベテランなので、ある程度はやっぱり。まあ、こういう画は出来るなっていうものはあった上で出来ましたね。
 

—では逆に、苦労されて出来た曲は特にないというところでしょうか?

 
MASAKI:そうですね、特にはないと思います。ただ苦労ではないですが「Believe」はしょっぱなのデモでは、NoBさんも「ポップ過ぎないか?」という印象を持たれていていました。でも結果的にはDAIDA LAIDAらしい曲に仕上がったと思います。
 

—アルバム全体を通して聴いてみると、すごく性質が違う感じで印象の強い曲ですよね。全体的にはどうでしょう?

 
NoB:曲ごとというよりも、例えばトラック・ダウンなどでもこだわり過ぎたというところはありましたね。普段は「これでいいんじゃない?」ってパッと決めるようなところを、「いや、もっとこうかな?」とか思い過ぎてドタバタしたこともありました。思いの強さというところですかね。何かこう「自分のことになると」ってあるじゃないですか?まさにその典型な形で(笑)
 

—このアルバムの聴きどころになるようなポイントってありますか?

 
MASAKI:もう純粋に、誰もが手の届かないところにある演奏力と歌じゃないですかね?あとそれに対して演奏している姿や、楽曲のクオリティやその内容。すべてがうまい効果をもたらしていると思いますね。
 

—なるほど、あらゆる意味で自信作ですね。最後にメッセージとして、今後の意気込み的なところを、今後DAIDA LAIDAを自分としてこういう位置づけで活動いく、という抱負などを含めていただければと思います。

 
清水: DAIDA LAIDAは、この5人の中における、自分の立ち位置というか、「清水がいると安心できる」という信頼作りの旅みたいなものだと思っています(笑)。そんな目標を目指す旅を続けていきます(笑)
 
JOE:正直、ここにいること自体が僕にとっては奇跡だと思っていますが、その気持ちをこれからの形にも変えられたらいいなと思っています。さっきも言ったんですけど緊張とか、憧れとか、僕の中では皆さんヒーローなので。そん名気持ちを出しつつ、もっと自分らしくDAIDA LAIDAの土台としてしっかり支えていきたい。やりたい放題出来るところなので、負けじとやりたいと思っています。
 
MASAKI:何かこのバンドって男臭い感じがするんですよね。例えばヴィジュアル系だと女性っぽいような、「綺麗!」って感じじゃないですか?でも男臭い感じといやらしさというか。ここまで男らしいセクシーさが出せるバンドってなかなかないと思う(笑)。JOEくんはさっきDAIDA LAIDAを「洋楽だ」って言ってくれたけど、ただのメタル・バカで洋楽かぶれで、洋楽みたいなことをやりたいって思っているわけではなくて、日本の男子女子、老若男女をノックアウトしなければならないわけで。でももちろんレベルは間違いなく国内最高峰なので、そういう意味ではもっとセクシー・ビームを撒き散らしたい!(笑)。このアルバムがビームの元、本当にこれでツアーやって撒き散らして、「昔はよく行ったんだけど…」って言われるご年配の方々も、ぜひ見てもらいたいし、また一方で若い子にも「やっぱり素敵!オジさま!」って思ってもらえるように(笑)頑張っていきたいですね。幅広くいろんな人に見てもらえる機会も増えていくと思うので、ドンドン攻めていきたいです。
 
白田:何度も言いましたが、この5人が集まって出来たサウンドやライブのパフォーマンスとか、その瞬間毎を我々に注目してもらっている人たちと共有できたら幸せだと思うから、MASAKIのセクシー・ビームではないけど(笑)、バンドの形態として正直な男の生き様ビームを(笑)、今後の活動に掲げていきたいと思います。
 
NoB:まあ今死語になりつつありますが、「パーマネント・バンド」ってあるじゃないですか?僕はこのバンドにそれをすごく感じるんです。僕にこの機会を与えてくれたロックの神様に感謝したいと思いますし、ほかの仕事もやっている中で、ロックンローラーとして自分の魂を、このバンドで最後のひとかけらまで燃やし尽くしたいと。カッコつけた言い方かもしれないけど、ここは僕のロックンローラーとしての最後の居場所と思っているので、許される範囲で、ローリング・ストーンズみたいにおじいちゃんになっても歌えなくなる瞬間まで歌い続けたいと思います。
 
hana
 
彼らの語りの中で、バンドというキーワードへのこだわりが強いことが深く印象に残りました。個々のメンバーは、それぞれ一人のミュージシャンとして活躍しても、十分に音楽界で生きていけるだけの力量がある強者ばかりですが、それを敢えてバンドという形式にこだわることには、DAIDA LAIDAにはその現状を超越するほどの魅力があると。それは新たなアルバムを聴けば一目瞭然。ここには単純な1+1+1+1+1=5という足し算ではなく、「この5人だから」ということで生まれる未知の乗数が存在しています。MASAKIが作曲の際に全員のことを把握した上での曲作りを進め、それを逆にメンバーも理解していることから、メンバー同士がお互いに向けた尊敬の度合いも高く、彼らが「新たなバンド」として後ろに引くことを知らない新進気鋭のバンドであることは間違いありません。このバンドにベテランという言葉は似合わない、そんな意味でも、世のミュージシャンやロック・ファンに新たな活力や勇気を与えてくれる源のような存在にもなり得ます。
 
先述のとおり既にBEEASTでもレポートしたライブでは、ミュージシャンとして百戦錬磨の道を歩んできた豪者だけに、絶対的な自信とともに抜群のパフォーマンスを見せるDAIDA LAIDA。今回リリースされるアルバムをきっかけにその音楽性の広がりは留まるところを知らず、さらに拡大していくことでしょう。それに伴って今後はどんなキラーなパフォーマンスを見せてくれるのか?メンバー個々の活動とともに、常に要チェックです!
 

Photo
DAIDA LAIDA 1stAlbum『DREAMER’S TRAIN ~キセキノハコ~』
発売日:2012/12/19
DAIDA-0002/3,000円(税込)
収録曲:
M01. Liar ~真実の唄~
M01. Dreamer‘s Train ~夢追人の唄~
M01. DAIDA LAIDA ~魂の唄~
M01. Hero ~本能の唄~
M01. Cry Baby ~月の唄~
M01. Shout ~獅子の唄~
M01. Believe ~希望の唄~
M01. Ride on ~風の唄~
M01. Fortune ~証の唄~
M01. Hysteria ~悪夢の唄~
M01. Fallin‘ ~罪の唄~
M01. DIVE ~炎の唄~
 


 

Photo
DAIDA LAIDA Mini Album『風と獅子と罪と魂』
発売中
DAIDA-0001/2,000円(税込)
収録曲:
M01. Departure ~始まりの音~
M02. DAIDA LAIDA ~魂の唄~
M03. Shout ~獅子の唄~
M04. Ride on ~風の唄~
M05. Fallin’ ~罪の唄~

 

◆オフィシャルサイト
http://daidalaida.com/
 
【ライブ情報】
「DREAMER’S TRAIN TOUR~BEGINNING~」
2013/1/26(土) 埼玉 西川口LIVE HOUSE Hearts
2013/2/2(土) 福岡 博多DRUM SON
2013/2/16(土) 大阪 MUSE
2013/2/17(日) 名古屋 ell.FITS ALL
2013/2/23(土) 東京 初台 LIVE-BAR The DOORS

 

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