※4日目と7日目のライブフォトはオフィシャル提供によるものです。Photo:山下弘毅
1組目に登場するのはパンクアイドルグループ、Malcolm Mask McLaren(マルコム・マスク・マクラーレン)だ。2015年9月に始動したばかりの3人組の特長はなんといってもパンク!Sex Pistolsの仕掛け人であるMalcolm McLarenをユニット名に冠し、往年のパンクロックにオマージュを捧げる楽曲を、等身大の歌唱とダンスパフォーマンスで表現している。
ステージではマスクをしたままのmone、ai、miyukiの3人。ガレージサウンドとは裏腹に、キュートで親近感のある歌唱、「どこにでもいそうな可愛らしい女の子」そのままに自然体のパフォーマンスで観客を躍らす。3人の歌声が3人とも似ていて親和性が高いのも特徴だ。
3曲目は「Stand By Me」のカバー。キャップをかぶったmoneは、ソロパートで低音からハイトーンまで幅広く歌い上げ、緩急をつける。サイドのaiとmiyukiも、長髪を振り乱してアクティブに跳ね回る。
終盤にはメンバーも客席に飛び込みジャンプする!タイトなドラムがかっこいい新曲も織り交ぜ、MCなしにノンストップで突き進む。
最後の曲「乙女クライマー」はスリリングなギターに乗せて、筋トレ?にも似た激しいダンス。額の汗の量に比例して、3人の歌声が徐々にキュートさから、感情的な、パンキッシュな歌声に変わっていく。キュートからパンクへ変幻していく様をリアルに見せつけたMalcolm Mask McLaren、伸び代たっぷりだ。
M01. そるぢゃー
M02. still
M03. Stand By Me
M04. Life on the way
M05. GIMME A CHANCE
M06. 乙女クライマー
mone(Vocal)
ai(Vocal)
miyuki(Vocal)
◆Malcolm Mask McLaren 公式サイト
http://m.malcolm-mask-mclaren.tokyo/
続く2組目は「爆女祭」主催バンドの1つ、Caramel(キャラメル)だ。初日には新曲「ブラララビュー(仮)」を6回連続リピートするという荒業を見せた彼女たち。その後も連日セットリストを変えてステージに立ち続け、他の出演者とのコラボも果たすなど、「いつ見ても特別」なライブで、初見の観客はもちろん、連日通うファンをも魅了し続けている。
「前から後ろまで盛り上がりましょう!」三つ編みがキュートなルミ、4日連続のステージであることを一切感じさせない、伸びやかな歌声をフロアに轟かせる。サビではモモのドラムがスパーク!ユウミも間奏で渾身のギターソロを披露。3人のパワーは天井知らずだ。
「tkmkセンセーション」ではフロアのあちらこちらでタオルが旋回!3曲続けてハンドマイクでボーカルに専念するルミ、3曲続けて見ているうちに、彼女の視野の広さに気づき、驚いた。
フロア中央に出現したサークルピットと体の動きをシンクロさせつつ、最前の女性客を見逃さず歌詞に合わせて視線を送ったり、両サイドの観客にも手を振り、一人一人全員を拾う。それでいて笑顔を絶やさず、ここぞというところでフロアを一つに統率しているのだ。
そこにリズム隊の情熱的な演奏が加わって、ステージのスケールが格段に拡大する。数々の有名野外フェスのステージを成功させてきたのもうなずける牽引力だ。
「爆女祭4日目、もっともっと声出していけますか?」まるで神輿をかついでいるかのような、観客の掛け声が大きさを増し、ボルテージは最高潮。「毎日いろんなアーティストが出ているけど、どの回も会場が一つになっているからすごい」とここまでを振り返り、観客へ感謝の言葉を贈るルミ。最後までギターを持たず、その歌声でフロアを沸騰させ続けた。
M01. Tailwind
M02. 君の知らない物語(カバー)
M03. tkmkセンセーション
M04. スナイパーガールZ
M05. Miss you & Love you
M06. PAPA & MAMA
ルミ(Vocal)
ユウミ(Guitar)
モモ(Drums)
◆Caramel 公式Twitterアカウント
https://twitter.com/caramel_149cm
3組目の登場は同じく主催バンドのCREA(くれあ)。ここまでの3日間毎回衣装とセットリストを変えて臨んでいるが、メンバーのブログを見ると、日を追うごとに気迫が増しているようだ。
「ぶっちゃけきょうは一番客が少ない。そのスペース有効活用して大暴れしようぜ!」Nakiの宣戦布告に、AikoとHirokaもステージ最前で身を乗り出し、挑発的なパフォーマンス!Mikuもステージ後方から絶叫し、四様四様に鬼気迫るステージングで、序盤からぶっ飛ばす。
2曲目に入ってもそのソウルフルなプレイはとどまることを知らない。Hirokaは容赦なく四弦を爪弾き、重低音を爆発!そしてAikoはもはや壊れてしまいそうなほど全身全霊暴れる!歯ギターに、ギターを客席前のゲートに向けて叩きつけ、遂にはステージに倒れこむと、感情を微塵も抑えることなく、近くにあるものを手当たり次第につかんでは投げ、叩きつけ、叫び続ける!
Mikuはあくまで笑顔を絶やさず、ありったけの力でバスドラを踏みつける。Nakiは努めて前を向き、観客を揺らし続ける。鳥肌がおさまらない、完全に振り切ったCREAのステージ。もう誰も止められない。
完全に我を失ったAikoは、スタッフに抱え込まれるようにしてステージから姿を消した。他のメンバー3人はAikoの分まで戦うべく、さらに凶悪な重低音を轟かせて新曲をぶち込む。Caramelのステージで最高潮に達したかと思った会場のボルテージが、さらにさらに上がり続ける。
「まだ足りない!」Nakiと観客、魂と魂がぶつかり、四方八方から無数の拳が挙がる。MCを挟まずノンストップで突き進む、5曲目は「ダリア」。パワーだけでない、切なくメロディックな音が涙腺を刺激する。そこにあるはずのギターが不在、それでもステージに立ち続ける3人はひるまず、攻め続ける。ライブとは生き様。いったい何という、壮大な生けるドラマを見せつけられているのだろう。
「拳挙げて!」曲目が決まっていても、終わりの時間が決まっていても、そこには予定調和など何一つない。これがライブだ。
「Windy」の曲の中盤から、Mikuはほぼスタンディングで叩き続ける。Nakiは気丈に、このステージを止めるまいと歌い続ける。最後、Hirokaがベースを地面に叩きつけ、魂の悲鳴にも似た低音が轟く中、ステージは終了。「ありがとうございました!」心底からの観客に向けた謝辞を述べ、足早にステージを去るNaki。涙を抑えきれないMikuは「また来てください!」言葉少なに、深々お辞儀。最後まで戦いきった3人、そして完全燃焼したAikoへ、拍手はいつまでも鳴り止まなかった。
M01. REASON
M02. 悪女なあの子
M03. (新曲)
M04. (新曲)
M05. ダリア
M06. Windy
4組目に登場するのは、MAYOU(Guiter & Vocal/ex:ロリータ18号)とNANA-A(Drums & Vocal/ex:THE PINK☆PANDA)による2ピースロックバンド、THE LEAPS(ざ・りーぷす)だ。2012年に4ピースバンドとして結成し、メンバーの脱退を経て2014年より現体制に。サポートを加えず、2人だけの音と歌声で繰り広げるパワフルなロックサウンドが高い支持を集めている。
黒のレザーでそろえた2人。「こんばんは」挨拶するや否や、いきなり演奏開始。ギターもドラムも始めて2秒でトップギア!MAYOUはギターの音と同じく、飾らずまっすぐに歌い上げる。サビでは高速4つ打ちに合わせて観客もジャンプし、見事な一体感を生む。勢いそのままに、2曲目はPUFFYの人気曲「渚にまつわるエトセトラ」をパンキッシュにカバー。NANA−Aのキックでグングン心拍数が上がる。
バラード曲「ほしのありか~star sign~」ではMAYOUのハスキーで温もりのある歌声に、ムードたっぷりのNANA−Aのドラムが寄り添う。爽快ロックンロールナンバー「ファンタスティックRADIO」では、NANA−AのドラミングとMAYOUのギターリフが軽快にシンクロ。その心地よさに、観客もたまらず右手をステージに向けて差し出し、笑顔で絶叫する。
幼馴染みの2人が作り上げる世界は、2ピースということを忘れるほど表現力が豊かで、パワフルで、琴線を揺らす。夢や希望の片鱗が散りばめられて、勇気と明るさをもらえる歌詞もじっくり聴きたい。そんな思いにさせてくれる、濃密なステージとなった。
M01. DREAM HOPE ROC’N’ROLL
M02. 渚にまつわるエトセトラ(カバー)
M03. ほしのありか~star sign~
M04. HAPPY BIRTHDAY
M05. ファンタスティックRADIO
M06. 地獄の果てからこんにちは
M07. Let’s get together
4日目のトリを務めるのは、女性ボーカルKANAを擁するポップでパンクな4ピースバンド、HEAD SPEAKERだ。7日間を通じて唯一の男性出演者であるKUN、HIDETO、KENTAの楽器隊3人が先にステージに立ち、最後にKANAがステージに現れると一段と大きな歓声が上がる。
力強い演奏に、ハイトーンボイス。2曲目「KIRA KIRA」は2015年2月にリリースされた4thミニアルバム『ARDENT MOMENT』収録曲。「全員で一緒に!」KANAのリードに、観客も力強い手拍子で応え、サビでは合唱。多幸感あふれる時間が続く。
KENTAが力強いドラムで空気を切り裂くと、3曲目はダンサブルなミドルテンポ曲「トロイメライ」。4曲目はサビでKANAのボーカルが突き抜ける新曲。HEAD SPEAKERの勢いはますます加速していく。
「平日にこんな楽しいことができるのはみんなのおかげ」「でもまだ木曜日やで」心の底からイベントを、ステージを楽しんでいる様子のKANA。「寒い季節になった。みんなの心がちょっとでも温まれば」と前置きし、バラードナンバー「愛する人よ」を歌い上げる。
終わりの時間が近づいている。「最後に、明日からのみんなの背中を押せるように…」最後の曲は力強いロックサウンドにエモーショナルな歌声が乗る「ダストシャイニー」。間奏ではKUNのギターが泣く。元気いっぱい快活な、それでいてちょっぴりセンチメンタルな思いを残して、HEAD SPEAKERの4人はステージを下りた。
◆セットリスト
M01. COLOR
M02. KIRA KIRA
M03. トロイメライ
M04. (新曲)
M05. 愛する人よ
M06. ダストシャイニー
KANA(Vocal)
KUN(Guitar)
HIDETO(Bass)
KENTA(Drums)
◆HEAD SPEAKER 公式サイト
http://www.headspeaker.jp/
1組目は大阪から来たガールズバンド、GIRLFRIEND(がーるふれんど)。なんと現役の中高生だ。冒頭から威勢のいいギターサウンドに、SAKIKAが元気いっぱいの掛け声で観客をあおる。
フロントの3人が代わる代わるボーカルをとるが、3人の佇まいは「中高生」という枠には収まらない、堂々としたもの。1本基軸がしっかりとつくられていて、ブレずに王道のギターロックを届ける。そして、ドラムのMIREIは粒のそろったビートを刻み続け、ギターの心地よさを引き立てる。
2曲目「逆三角」は音階を上っていくギターが爽快感あふれる曲。初見の観客が多勢を占めるであろうフロアからは威勢のいい掛け声が上がる。それに応えるように間奏ではフロントの3人がきれいにフリをそろえ、サビでは一人ひとりがキュートな仕草を見せるなど、「魅せるステージング」が徹底されている。
MCでは一人ひとりが自己紹介。ギターのNAGISAが14歳、中学2年生であることを告げると、フロアからどよめきが起こる。12月には地元・大阪の阿倍野ROCKTOWNでワンマンライブ開催が決定していることを、笑いを交えつつしっかり告知し、後半戦。
3曲目「4足歩行」では前半2曲とは少し表情を変えて、頭を振り乱しながらギターをかき鳴らしたり、情感をこめてフロント3人がサビをユニゾンしたりと、表現の幅を見せる。これに刺激されてか、観客の手拍子や掛け声がいっそう力んでいく。
終盤はエモーショナル全開、ハードさ全開。黒で統一した衣装の大人っぽさもあり、個々の指遣いや表情に色気が増す。MINAとNAGISAは長髪を振り乱し、挑発。スリリングなサウンドで、完全にフロアを掌握。トップバッターからいきなり豪快に先頭打者アーチを決めてきた。GIRLFRIEND、恐るべし。
M01. 吠えろ 吠えろ 吠えろ
M02. 逆三角
M03. 4足歩行
M04. マッチ売りの少女
M05. 360//
SAKIKA(Vocal & Guitar)
NAGISA(Guitar)
MINA(Bass)
MIREI(Drums)
◆GIRLFRIEND Twitterアカウント
https://twitter.com/GIRLFRIENDJAPAN
続く2組目も大阪からの若きホープ、ガールズロックバンド革命(がーるずろっくばんどかくめい)だ。平均年齢18歳、半年前に高校を卒業したばかりの4人はアリーナロック然とした、スケールの大きいSEに乗せて入場。バスドラをドコドコ決め、1曲目からトップギアの演奏!4人のパワーで観客を圧倒し、沸騰させる。
手拍子を促し、2曲目はさらに演奏が加速、スパーク!手数の多いじゅーたんのドラム、自然体ながらロックスターの風格の漂うろーらのギター、ガンガン前のめりにプレイするせりぬんのベース、そしてハイトーンボイスで突き抜けるあさかっぺのボーカル。4人の個性がステージで1つに融合する。
ダンサブルな4つ打ちナンバー「ランナーチェイス」でさらに心拍数は上がる。あさかっぺがさらに観客をあおると、コール&レスポンスはさながら朝市のような活気を呈する。
それでもなお、ガールズロックバンド革命はその攻撃の手をゆるめることなく、突き進む。最後は昨年11月にリリースしたミニアルバムに収録している、「一番伝えたい曲」という、「声」。4人のパワフルな音と同じくらいか、それ以上に力強く歌い上げ、歌詞をしっかりと届ける。
男性ファンのみならず、女性ファンにも勇気を与える、エネルギーに満ちあふれたステージを披露したガールズロックバンド革命。4人を称えるべく、フロアからは長い長い歓声が起こった。
M01. MOMENT
M02. sparkling smile
M03. ランナーチェイス
M04. START
M05. 声
あさかっぺ(Vocal & Guitar)
ろーら(Guitar)
せりぬん(Bass)
じゅーたん(Drums)
◆ガールズロックバンド革命 公式サイト
http://girlsrockbandrevolution.com/
3組目はLe Lien(るりあん)だ。大手芸能事務所・スターダストプロモーション初のガールズバンドとして2013年に結成。現役モデルを含む15歳から18歳の4人で構成され、2015年9月にメジャーデビューを果たした。ちなみにバンド名はフランス語で”絆”という意味があるのだという。
純白の制服衣装で登場の4人、「盛り上がる準備はできてるかー?」MCはピュアそのもの、そして演奏が始まると甘酸っぱく透明感のある歌声を披露。Minamiのキーボードが歌声と曲調の甘酸っぱさに彩りを添える。
1曲目「Be My Boyfriend」の演奏を終えると、一人ずつお立ち台に立ってアイドルチックに自己紹介をする。2曲目「Every time~きらいのはんたい。~」はサビでタオルをぐるぐる旋回。曲調から歌い方まで、往年の正統派アイドルを踏襲するような楽曲だが、そこにメンバー最年少、15歳のHikariの芯のあるドラムと、高校2年生・17歳Karinの滑らかなベースが加わることで、Le Lienらしさを出す。フロアからの歓声も勢いを増していく。
Karinのリードでイントロとアウトロのコールを練習し、4曲目「がんばりDoki」。王道のポップスに、Shioneの親近感のある歌声が乗る。5曲目はアップテンポでリズム隊の重低音が存在感を示す「抱きしめてアンセム」。観客はいっそうヒートアップし、拳を高く挙げる。
最後は「虹色ハイジャンプ」で観客もメンバーもジャンプ!フレッシュさと懐かしさの共存で、会場はキュートでポップな多幸感に包まれた。
M01. Be My Boyfriend
M02. Every time~きらいのはんたい。~
M03. ザ・ティッシュ~止まらない青春~
M04. がんばりDoki
M05. 抱きしめてアンセム
M06. 虹色ハイジャンプ
Shione(Vocal & Guitar)
Karin(Bass)
Minami(Keyboard)
Hikari(Drums)
◆Le Lien 公式サイト
http://www.lelien.jp/
転換中、BGMにCaramelの「スナイパーガールZ」が流れると、フロアから自然と掛け声が起こった。その輪の中心にいるのは、Nakiたち、CREAのメンバーだ。最終日、盛り上がる準備はすでに万全だ。
4組目は「爆女祭」主催バンドの1つ、Caramel(きゃらめる)。「死ぬ気で演奏するから死ぬ気でかかってこいや!」ルミが宣戦布告するや否や、無数のタオルが回り始める。
気合いがその表情に、右手の拳に現れている。気合い入りまくりなのはルミだけではない。モモのドラムは破壊力抜群。これまで見たこともないほど全身全霊、ぶつかっていく。
ユウミとモモが動きをシンクロさせ、その音で空気を掌握すると、フロアにはサークルピットが出現。2曲目「スナイパーガールZ」ではもはや全員が入り乱れて、さながら格闘場のような熱気に包まれる。サビを歌いきったルミのもとをめがけて、観客が圧迫し、なだれ込む。ここにいる全員、五感をフル動員してこの瞬間を楽しみ尽くそうとしている。アドレナリン放出しまくりの、祭り状態だ。
少しの沈黙を挟んで、Caramel屈指のエモキュンナンバー「Lovers Moment」へ。観客も心得ていて、前曲までの絶叫モードとは打って変わって、手拍子に専心。曲の世界観を皆で作り上げる。さらにバラードナンバー「月下のナミダ」へと続く。ユウミはその小柄な身体を大きく傾け、長髪を振り乱し、泣きのコードを弾く。
しかし観客はたまらず、曲の後半からは威勢のいい掛け声を出し、拳を突き上げる。再び熱気を増す会場に、全身の血が沸騰せざるを得ない神曲「恋愛少女」が投入される。ルミはエレキを持ち、肉厚になったギターサウンドで観客の頭を振らす。
こうなったら勢いはもう止まらない。ユウミがお立ち台に立ってリフを聴かせ、沸かせると、「恋愛少女2」を投入。シンセのシャープな音も効力を発揮し、観客の体を揺らす。
「この曲で始まった爆女祭、最後はこの曲で!」爆女祭初日にまさかの6連続リピートという衝撃デビューをさせ、日を重ねるごとに形が仕上がっていった新曲「ブラララビュー(仮)」だ。爆女祭7日間とともに歩み、ともに笑ったこの曲でお別れ!観客の合いの手、拍手もタイミングバッチリだ。
爆走のライブも、とうとう終了。集まった観客へ深々頭を下げるルミ、ユウミ、モモ。3人がステージを降りると、感極まった観客たちが互いにハイタッチ。なんとも形容しがたい達成感がフロアに生まれた。
M01. tkmkセンセーション
M02. スナイパーガールZ
M03. Lovers Moment
M04. 月下のナミダ
M05. 恋愛少女
M06. 恋愛少女2
M07. ブラララビュー(仮)
ルミ(Vocal & Guitar)
ユウミ(Guitar)
モモ(Drums)
区r
◆Caramel 公式Twitterアカウント
https://twitter.com/caramel_149cm
5組目に現れたのはザ・ヒーナキャット。ひーちゃんとひなの2人組は、80年代ハードロックから昭和歌謡ゴシックまで幅広いジャンルを融合し、懐かしさと物新しさ、ハードでメロディアス、物悲しくもかわいらしいというミステリアスなバンドで、ファンからは”可愛いかわいそう”と形容され親しまれている。
妖しげで重みのあるBGM。ステージの上に立つひーちゃんとひなは、背後を向いたままフリーズしている。「思い出に残る素敵な日にしましょう」ナレーションとともに2人が前を向き、演奏スタート。1曲目はベースがうねる、パワフルなロックナンバー「ナツコイハマルヤ」だ。
ひーちゃんが挑発的な眼差しでフロアを見る。右手を挙げ、掛け声で応える観客。勢いそのままに2曲目「あの日カラ」。快速ロックに会場のボルテージがグングン上がる。
MCはナレーションが喋り、ステージの上2人はアンドロイドのように一礼。独自の世界観を作ると、3曲目「シャテキオトメ」はひーちゃんがキーボードを弾き、耳馴染みの良いメロディで叙情的に歌い上げる。
フロントの2人がお立ち台に立って、パラパラを披露。フロアから掛け声が上がると、それに応えてシャープなギター、ゴリゴリのベースがうなる。4曲目は「夢中毒」だ。さらにアップテンポな5曲目「恋がしたい」へと続く。大歓声の中、ひなもベースソロで見せ場を作る。
最後は「あげは」を情感たっぷりに、かつ、ミステリアスに歌い上げる。アゲハ蝶のひらひらと舞う様をその歌声で表現。ザ・ヒーナキャットは最後まで自らの世界を貫いた。
M01. ナツコイハマルヤ
M02. あの日カラ
M03. シャテキオトメ
M04. 夢中毒
M05. 恋がしたい
M06. あげは
総勢26組、100名以上の女性ミュージシャンが連日熱演を繰り広げた「tkmk爆女祭」。その大トリを飾るのは、今回の主催バンドにしてCaramelとともに7日間毎日ステージに立ち続けたガールズロックバンド、CREA(くれあ)だ。
ステージ最前列にCaramelメンバーが陣取り、期待が高まる中、いよいよ開幕!1曲目からいきなり全員の拳が乱舞する。1曲目は「REASON」だ。「今を叫べ!」その歌詞の通り、全員で大合唱。ステージの4人とも満面の笑み、特にクールな表情を見せることの多いAikoとHirokaが笑顔でいるのが印象的だ。
そのHirokaのスラップから、全員でジャンプジャンプ!心地良い重低音に体を預け、踊る。さらにアップテンポな「ダリア」が始まると会場にはタオルの波しぶき。フロントの3人は互いに見つめあったり、ステージ最前ギリギリまで身を乗り出したり、とにかく今を全力で楽しむ。それがフロアに伝播し、掛け声がさらに大きくなる。
「爆女祭!最後だよ!」Nakiが強調する。演奏はノンストップで4曲目、力強く飛翔するナンバー「GO MY WAY!」へ。サビでの大歓声がこだまする。
ちなみにこの曲はミュージックビデオがYouTubeで公開されているが、海上自衛隊全面協力のもと、インディーズバンド史上初となる館山航空基地内での撮影。曲に合わせたスケールの大きい映像に仕上がっているので必見だ。
それにしてもCREAというバンドは素直なバンドだと思う。変に飾ったり、気取ったりしない。オーディエンスの今の気持ち、表情、汗の量をそのまま自分自身に投影させ、ステージで表現する。最初から最後まで、観客とメンバーとがぴったりシンクロし続け、離れることがない。互いが互いを喜ばせ、高め合う。これこそ、ガールズロックの理想形なのではないか。
5曲目「GO+ON」は再びHirokaがスラップし、Mikuが豪快に叩き、そしてAikoの轟音とNakiの合図で、スイッチオン。「頭振れ!」Mikuが叩くタムは今にも爆発してしまいそうだ。フロアにも無数の拳が飛び交う。そしてついに、最後の曲、新曲「GO+AHEAD」。Aikoの凶悪なフレーズが幕を破り、全員で、全力で暴れる。もはや言葉はいらない。最後の一秒まで叫び続け、頭を振り続けた観客と、CREA。笑顔あふれる中、演奏が終了した、
7日間の、全ての戦いが終わった。号泣するCaramelメンバーもステージに上がり、集まった観客へ何度も感謝の思いを伝える。
トリはプレッシャーだったと語るNaki。目に涙を浮かべながら、「Caramelちゃんと、励ましあって楽屋で一緒に泣いてくれてここまでこれた」と互いを称え合い、たくさんの愛に詰まった7日間のステージに幕を下ろした。
M01. REASON
M02. (新曲)
M03. ダリア
M04. GO MY WAY!
M05. GO+ON
M06. GO+AHEAD
「tkmk爆女祭」は7日間連続で開催された。現在年100本ペースでライブを続けるCaramelと、正統派ガールズバンドとして「NAONのYAON」にオープニングアクト出演したCREAがホストバンドを務め、2組は7日間毎日出演。そこに凸凹凸凹‐ルリロリ‐、BAND-MAID(R)、がんばれ!Victory、SORAMIMI、Split BoB、たんこぶちんなど若手ガールズバンドを中心に、アイドルや女性シンガーソングライター等、総勢26組100名を超える出演者が日替わりで登場した。
「熱気」「盛り上がり」という言葉を、われわれ音楽に携わる人間は簡単に使い過ぎているのではないか?CLUB CRAWLから明治通りを渋谷駅まで戻る最中、ずっと考えていた。鬱屈した日常を吹き飛ばしたい観客がいて、ステージに立つプロミュージシャンがいて、グッドミュージックを支える優秀なライブハウススタッフの存在があって…それだけではない。一番大切なもの、それはハートだ。その一瞬に賭ける、熱い思い。「爆女祭」ではオーディエンス、ミュージシャン、スタッフ、その全ての熱が集まって、とてつもない熱気が連日創出されていた。
この熱気は、「儲かる」ものでも「それがないと死んでしまう」ものでもない。しかし、生きていく上で重要なモチベーションになることは間違いない。
『叫べ!爆女祭Vol.02~目黒編~』
・2016年05月09日(月)~15日(日)【東京】目黒鹿鳴館 ※7日間連続開催
出演:
5月09日(月)LoVendoЯ/hy4_4yh/絶叫する60度/Quince
5月10日(火)偶想DROP/逢瀬アキラ/Malcolm Mask McLaren/Milkey Milton
5月11日(水)がんばれ!Victory/CASPA/しなまゆ/みならいモンスター
5月12日(木)Split BoB/Quintet Queen Quest/爆女祭コラボバンド
5月13日(金)FRUITPOCHETTE/ザ・ヒーナキャット/2&/and more…
5月14日(土)Chirol/ガールズロックバンド革命/SORAMIMI/まなみのりさ/Party Rockets GT/たんこぶちん
5月15日(日)SEKIRARA/Le Lien/PiiiiiiiN/Caramel/CherryHearts/and more…
※CREAは7日間毎日出演致します!
時間:
平日 OPEN18:00 / START18:30
土日 OPEN16:30 / START17:00
料金:
ADV. ¥3,000/DOOR ¥3,500(ドリンク代別途)
チケット:
先行販売/販売先: 4.25(月)10:00~/DMM.E
一般販売/販売先:4.29(金)10:00~/各種プレイガイド
※DMM.E(http://event.dmm.com/)は所謂スマホ専用電子チケットです。
◆tkmk爆女祭 イベント公式サイト
http://www.bakuonsai.com/
◆Caramel Twitterアカウント
https://twitter.com/caramel_149cm
◆CREA 公式サイト
http://www.crea-music.com/
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