特集

lead_esp2014

TEXT:河南太郎

今年も7月5日土曜日に「ESP学園presents COLORS 2014」が開催された。このイベントは国産ギターメーカーで楽器製造事業、音楽教育事業などを大きな柱としている音楽関連企業、株式会社ESPの教育部門を担っている音楽系専門学校ESP学園が主催する音楽イベントである。今年で12回目の開催となり、新木場STUDIO COASTでの開催は今回で11回目となった。
 
出演者は主に卒業生アーティスト、在校生アーティストのほか、同学園にゆかりのある面々で、スタッフもESP学園卒業生のプロスタッフと在校生の学生スタッフが運営しているのが特徴だ。1から10まですべて卒業生と在校生が作り上げている、ESP学園だからこそできるパッケージイベントである。
 

◆ESP学園presents COLORS2014
【主催・企画制作】  学校法人イーエスピー学園
【開催日時】 2014/7/5(土)〔OPEN〕14:00 /〔START〕15:00
 ※Truck Stage 14:30 START
【会 場】 スタジオコースト(新木場)
【料 金】 500円(入場時支払い)
※入場料の全額を東日本大震災復興支援金として寄付します。
【出演者】
<Main Stage>
GOOD ON THE REEL / Silent Siren / Cyntia / Hello Sleepwalkers / BREATHE / 妖精帝國 / オープニングアクト:BLOSSOM(ESP学園ヴォーカル&パフォーマンスユニット) / MC:足立梨花
<Truck Stage>
FREE SQUARE / Gothted / RYOTA / コッペパン / ハイカラキャンディーズ / もるつオーケストラ

去年同様、太陽の日が降り注いでいて、開場前にはたくさんの観客が今か今かと待ちわびていた。回を重ねる度に、このイベントの集客率と注目度が上がっているのが実感できる。フェスだからこそ様々なアーティストのファンが混合しており、今まで知らなかったアーティストの曲、パフォーマンスに触れることができる。「音楽のフェスに行ってみたいけど、ノリ方が分からない…」という人たちのための音楽フェスの入門編としてもうってつけである。
 
このイベントはメインステージとトラックステージに分かれている。メインステージではESP学園に縁の深いプロのアーティストたちが登場。トラックステージはESP学園に在学中のアーティストたちが登場し、プロ顔負けの演奏を魅せる。
 
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メインステージで客入りのSEが消えると、ついにESP学園presents COLORS2014がスタート!オープニングアクトを飾ったのはこのイベントではお馴染みのBLOSSOMである。このボーカル&パフォーマンスユニットは現役学生と卒業生のコラボによって作られているもので、今年で10年目になるESP学園が代々引き継いでいる歴史あるユニットである。
 
まずはバンド編成で、この祭りの始まりを告げる。激しいドラムの打ち付ける音、歪むギター、会場に響き渡る低音を奏でるベース、そして伸びやか歌い上げるボーカルが、オーディエンスの視線と耳を一気に奪う。…かと思ったらポップサウンド、テクノサウンドと様々に表情を変化させていくステージが圧巻。息つかぬま間に最近のヒットソングをステージ上で次々と魅せていく。
 
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楽器の演奏、ダンスだけではないところがこのBLOSSOMの面白いところである。なんと殺陣があるのである。しかも演奏されている曲に合わせられている。このオープニングアクトはCOLORSというイベントそのものを象徴していると言っても良いだろう。ステージの上での演奏、パフォーマンスを1つのエンターテイメントとして融合して、魅せていくということはたやすいことではない。それを作り上げるESP学園の学生と卒業生のプロ意識を感じるところである。
 

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今年のメインステージのMCを務めたのは今回で4度目のあだっちぃーこと足立梨花だ。去年放送されていたNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に”アメ横女学園(GMT47)”のセンター有馬めぐ役としても出演していた彼女、実はESP学園を舞台にした映画『音楽人』にも出演しており、ESP学園とも深い関係がある。
 
4度目のMCということもあり、冒頭からオーディエンスを湧かせるトークを繰り広げる。楽しいトークをしている間に裏では次のアーティストのためにセットを準備している。このセット準備を手際良くしているスタッフは先ほどもご紹介した通り、ESP学園の在校生と卒業生である。

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いよいよメインアクトのライブステージが始まる。1組目は”ハロスリ”の相性で10代男女を中心に人気のロックバンド、Hello Sleepwalkersが登場!
 
Photoシュンタロウ(Vocal & Guitar)の「遊ぼうぜ新木場!」というかけ声とともに1曲目「Bloody Mary」の演奏が始まる。Hello Sleepwalkers独特の変則リズムに、シュンタロウナルミ(Vocal & Guitar)の男女混声ボーカルが心地良い。観客のテンションが1曲目から上がっていったのは言うまでもないだろう。
 
1曲目の残響と勢いを残しながら、2曲目「猿は木から何処へ落ちる」に突入する。思わず楽器の音に首を振り、リズムに身体を任せてしまう。新木場STUDIO COASTは大きなステージではあるが、フロア全体どこにいてもまっすぐに音を届かせるパワーと音の厚みを感じた。
 
3曲目の「砂漠」に続いて4曲目は「午後の待ち合わせ」。テレビアニメ「ノラガミ」のオープニングテーマになった曲でおなじみの人も多いだろう。演奏スキルの高さに裏付けされたサウンドに、オーディエンスは酔いしれる。
 
「踊ろうぜ!」という一声から始まった最後の曲は「円盤飛来」。ここまで演奏した4曲に比べてポップであり、身体を動かしながら聴いて楽しめる。観客を最初から最後まで楽しませようと様々な仕掛けを投入する、彼らの”メジャーアーティスト”然としたステージは、ファンにはもちろん、プロを目指す学生たちにも輝いて見えたはずである。今回演奏した曲はすべて彼らの2ndアルバム『Masked Monkey Awakening』からの選曲。Hello Sleepwalkersの世界がギュッと詰まったステージになった。
 
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ちなみにMCの足立梨花は大のアニメ好きだということで、Hello Sleepwalkersがステージから降りた後のトークでは「ノラガミ」のオープニングテーマである「午後の待ち合わせ」を生で聴けて鳥肌が立ったと興奮気味に語っていた。

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2組目はCyntiaだ。スタジアムロックを彷彿させるスケール感とキャッチ―なメロディー、客席を一体にするライブパフォーマンスが持ち味の彼女たちが、観客からCyntiaコールを浴びながらステージに登場する。
 
1曲目は「Ride on time」フェミニンなサウンドはオーディエンスを熱くさせる。これでもかというくらい楽器隊はオーディエンスを煽っていく。2曲目「閃光ストリングス」はテレビアニメ「聖闘士星矢Ω」Ω覚醒編オープニングテーマになった曲である。アニメの作品のテイストのようにサビに向けて熱くなっていく。
 
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3曲目は9月3日にリリースされる新曲「勝利の花束を-gonna gonna be hot!-」を披露。前2曲に比べて、ポップな曲調である。曲のコンセプトは「みんなの背中を押す」ということだが、Cyntiaからの応援ソングはみんなで一丸になって盛り上がれる歌詞、リズムになっていて、これからのCyntiaでのライブでも絶対に盛り上がれる曲になるだろう。
 
そしていよいよ最後の曲。ソウルフルで力強い「Lady Made」でオーディエンスのテンションを上げる。ここまで振り切って熱い音楽をやり切っていった彼女はとてもかっこいい。それは単純に盛り上がる曲だけをやれば良いという姿勢ではなく、心から音楽を愛しているのだと感じた。こうして彼女たちのステージは惜しまれながらも終了した。

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3組目はデビュー15周年を迎えた妖精帝國Gight(Drums)はESP学園の出身だ。
 
COLORSには初出演だが、ステージに登場するやいなや、すさまじい歓声で出迎えられる。1曲目「missing」からメタルサウンドをベースにしたアグレッシブな曲を披露。2曲目「神剣乱舞」はゆい(Vocal)の「覚醒せよ」という合図でスタート。荘厳でクラシックの雰囲気を取り込んだロックサウンドを奏でる。2曲目にして厚みのあるサウンドで自分たちの世界観を作り上げる。ゆいはMCで「暴れ過ぎた」と話す。そこからも、COLORSのステージを心底楽しんでいることが伺える。
 
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3曲目は昭和ロマンスを感じさせる「Astral Dogma」。激しいロックの中にバンドコンセプトを感じさせるサウンドに観客も酔いしれる。
 
そして最後の曲「空想メソロギヰ」は、疾走感の中にメタルテイストの音を含んだ秀逸な曲。激しいドラム音に観客も頭を振って応える。COLORSのステージを妖精帝國が侵略した瞬間だった。ステージから姿を消しても、アンコールのような歓声と拍手が鳴り止まなかった。

◆Truck Stage
 
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「COLORS」では屋内のメインステージに加えて屋外のトラックステージでも熱いパフォーマンスが終始展開!
 
今年も声優の卵であるESP学園の学生たちが司会を務め、FREE SQUAREGothtedRYOTAコッペパンハイカラキャンディーズもるつオーケストラの6組が熱演を繰り広げた。
 

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ステージの上に1つも楽器がない?察しの良いオーディエンスはすぐピンと来ていた。4組目はボーカルユニットBREATHE(ブリーズ)。2010年に行われた『EXILE Presents Vocal Battle Audition2~夢を持った若者たちへ~』ファイナリストである宮田慧(Vocal)と、同じくファイナリストでありESP学園出身の多田和也(Vocal)の2人からなるユニットである。
 
バンドスタイルの出演者が多い中で、BREATHEのようなボーカルユニットも登場する。これだけ様々なジャンルが楽しめるイベントも数少ないであろう。1曲目は「Tomorrows」。ステージをのびのびと動きながら、甘い歌声でオーディエンスを虜にする。薄暗い会場が、どことなく草原のような明るい雰囲気に変わる。観客の中には一緒に口ずさんでいる人も。
 
2曲目「asayake」は7月30日にリリースされるニューシングル「Share Happiness」のカップリング曲である。しかもこの曲が生で披露されるのはこの日が初めてということで、会場がいっそう湧き立つ。この夏のシーズンにピッタリの爽やかなサウンドに彼らの声質は気持ちいいくらいぴったりだ。
 
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カップリングを披露したならば、タイトル曲を披露しないはずはない。ということで3曲目は「Share Happiness」。この曲は環境省が主導する気候変動キャンペーン 「Fun to Share」の応援ソングになっている。楽しいリズムに合わせて、元気いっぱいの歌声が会場全体を魅了していく。ボーカルユニットだからこそ際立つハモリは心地良い。キャッチーな曲であり、ふとした時に思わず口ずさんでしまう曲である。
 
最後の曲は「So High」。この曲もこれから暑くなっていく夏にぴったりな曲である。耳に入ってくる歌詞とメロディーから、雲一つない青空を想像させる。会場の雰囲気をボーカルだけで作り上げることができるBREATHEの2人による声、リリックの持つ言葉の力強さを感じた。

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5組目に登場するのは、男性5人組ロックバンド・GOOD ON THE REEL。2007年の「COLORS 2007」以来の出演だ。1曲目の「素晴らしき今日の始まり」では、冒頭から優しいメロディー、そして千野隆尋(Vocal)の甘い歌声で観客を魅了したかと思うと、慟哭のように激しい歌声にガラッと変わり、一気に観客の心を奪う。緩急のついたサウンドには歌詞にもなっている「伝えたいこと、届けたいこと叶えたい夢がある、守りたいもの」などの思いをギュッと凝縮しているように感じる。
 
続いて2曲目は2013年8月にリリースした4thミニアルバム収録の「ユリイカ」を披露。確かなサウンドで、観客の心をつかんで離さない。
 
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MCでは千野隆尋が歌詞を紡ぎだすように話し、曲が続いているかのような印象を受ける。
 
MCからそのまま3曲目「コワシテ」に突入。2012年4月にリリースした3rdミニアルバム収録の人気曲。やはり優しい歌声と優しい楽器の音からの導入だが、サビに近づくにつれて力強くなっていく。このギャップがGOOD ON THE REELの魅力だ。

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そしてこのイベントの大トリを務めるのが、「COLORS」は3回目の出演となるガールズバンド、サイサイことSilent Siren。毎回新しい衣装をまとい登場する彼女たちは、今回も夏の新衣装で登場すると、1曲目は新曲「BANG!BANG!BANG!」を披露。去年の夏ソング「ビーサン」よろしく、夏らしい元気いっぱいアップテンポの曲である。
 
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2曲目「stella☆」は彼女たちのライブの定番曲。続く3曲目は「Limited」。しっかりとしたロックサウンドに、ガールズバンドならではのかっこよさを感じる。サビの直後にくる、すぅ(Vocal & Guitar)の「もう我慢出来ないでしょ」という歌声はとてもセクシーだ。
 
4曲目「ラッキーガール」はテレビアニメ「マイリトルポニー~トモダチは魔法~」のオープニングテーマ。サイサイらしく盛り上がれるサウンドになっている。観客も声を出しながら、笑顔で楽しんでいる。
 
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そして最後の曲は去年もこの「COLORS」で演奏した「ビーサン」だ。今ではサイサイを代表する夏ソングとして、ライブでは毎回盛り上がるこの曲。会場が一体化し、「オッオ オオ オッオ~」という声が鳴り響く。メロディも歌詞もガーリーでありながら、多くの人がサマーソングに欲している要素がギュッと詰まっている。トリのアーティストとしての攻めたステージはあっという間に終わってしまった。
 
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今年も「COLORS」は幕を下ろした。ここ数年は毎年恒例となっているが、イベントの入場料は全額、東日本大震災の復興支援金として「みらいサポート石巻(http://ishinomaki-support.com/)」へ寄付される。復興支援金として寄付される「みらいサポート石巻」もESP学園出身のPAスタッフが取り組んでいる活動である。震災から3年経った今でも、あの震災のことを風化させないために取り組むESP学園と、それらのメッセージをしっかりキャッチする学生たちに賛意を示したい。
 
毎年参加して感じることだが、これから始まる夏のイベントの一発目としてこれほどまでに楽しいイベントはない。様々なジャンルのアーティストと出会うことができ、それによって気に入ったアーティストの夏のイベントに参加することができるからである。
 
そしてこのイベントの企画、運営をしているESP学園の在校生、卒業生に多くの感謝をしたい。一つの学校からここまで熱くなれるイベントを作り上げるのには多大な苦労があるはずだからである。毎年進化し続けて、色々な表情をみせてくれる「COLORS」。来年も楽しみにしていよう。
 

◆Hello Sleepwalkers 公式サイト
http://www.hellosleepwalkers.com/
◆Cyntia 公式サイト
http://cyntia.jp/
◆妖精帝國 公式サイト
http://www.fairithm.com/
◆BREATHE 公式サイト
http://breathe-ldh.jp/
◆GOOD ON THE REEL 公式サイト
http://goodonthereel.net/
◆Silent Siren 公式サイト
http://silent-siren.com/
◆足立梨花 公式ブログ
http://ameblo.jp/rika-adachi/
◆FREE SQUARE 公式サイト
http://www.music-scene.jp/frsq/
◆Gothted 公式サイト
http://gothted.jimdo.com/
◆RYOTA 公式サイト
http://ryota-official.jimdo.com/
◆コッペパン 公式サイト
http://www.espstudent-management.jp/coupe_pain/
◆ハイカラキャンディーズ 公式サイト
http://nanos.jp/haicaracandys/
◆もるつオーケストラ 公式サイト
http://maltsorchestra.jimdo.com/


 

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◆ESP学園presents COLORS 2014 公式ホームページ
http://www.esp.ac.jp/colors2014/
 
◆COLORS 2014 公式Twitter
https://twitter.com/esp_colors2014
 
 

◆関連記事
【特集】ESP学園presents COLORS 2013
http://www.beeast69.com/feature/77282
【特集】KAWAii!! MATSURi (Silent Siren)
http://www.beeast69.com/feature/67455
【特集】大盛りレポ!ロック増量 Vol.12-1 NAONのYAON 2014(Cyntia)
http://www.beeast69.com/feature/103719
【連載】新譜るLIFEダイアリー Cyntia『Lady Made』
http://www.beeast69.com/serial/simple/69108


 
 
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