コラム
DJ TAKEのBODY TALK
DJ TAKE
L.A.を本家とするHARD&HEAVY系R&Rクラブイベント「Cathouse(Japan)」主宰者。 創設者「テイミーダウン(FASTER PUSSYCAT)」公認の大音量ロッククラブイベントを、 毎月最終日曜にclub新宿ACIDにて開催しているロックDJ。

ロックDJについて・・・2


今回はDJのテクニック編というか、普段プレイしながら気をつけてる点について書いてみます。

ロックナンバーをかける場合、ハウスやテクノ等のダンスミュージックみたいに一定のリズムで『ドンツクドンツク』言ってる必要はないので、より選曲重視のプレイにはなります。しかし曲と曲の「ツナギ」はやはり重要で、例えば8ビートの曲を2曲つなげるのであれば、拍の頭を合わせてキレイに音出しした方がお客さんもよりノリやすくなる。

その為に重要なのが※CUE(キュー)ボタンの設定。
※CUEとは曲のどの部分からスタートさせるかを設定するCD再生機の機能

イントロの静かな部分をカットしたり、ギターリフの前の微妙に間の空く数秒間を切ったりしてよりスムーズに曲が繋がるように工夫します。このCUEの設定をどれだけキッチリ出来るかで、DJプレイに差が出てきます。昔は曲をよりキレイにつなげる為に、家で延々と練習をしたものです。

しかも※CDJを2台とか持ってなかったので、CDプレーヤーとCDウォークマンを使ってモニターしながらより美味しいツナギのポイントを探したりしました。
※CDJとはDJ用のCD再生機

当然ウォークマンにCUEボタンは付いてないから、曲の何分何秒とかをメモってつなげたりして。あとは選曲をひたすら考える作業。一曲かけながら、この曲の後に何をかけたら一番カッコいいかを、その曲に入りこんでイメージする。

リズムパターンが似てる曲だったり、リフが似てる曲だったりと、選び方は幾通りもあるので色々と試してみる。で、それをやってると「アレもイイ!あ、コレも良いな」とどんどんハマってっちゃって何時間も経ってる事が結構あったものです。

良い選曲やツナギポイントが見つかると楽しくなって、一人で盛り上がってくるわけです。そんな時、「あぁ、オレってホントに音楽好きなんだなあ」と思ったりして(笑)

そして最初の頃はその考えた曲順通りそのままイベントでかけようとするんだけど、フロアの状況というのは当然毎回違ってくるので、盛り上がる場合もあればあまりハマらない場合も出てくるわけです。そこでその場で即座にベストな選曲を出来るフレキシブルな対応が必要になってきます。

こればかりはその人のセンスと、ある程度の経験が必要になってきます。あと日頃からのイメトレ?と言うか、選曲の幅広さみたいな部分。「そうだ、あのアルバムの何曲目!」みたいのが短時間でいかに出てくるかみたいな。

DJが音止めちゃったらもちろんドッチラケ(古い)なので、今かかってる曲が終わるまでにいかにベストな曲を見つけられるかどうか。それが上手くハマってフロアが盛り上がった瞬間がDJにとっての快感なんです☆なのでフロアを常によく観察するというのはDJにとって必須事項になります。

それと音源によってレベル(音量)や音質の差は当然出てくるので、モニターしながらレベル小さそうだな、と思ったら、予め大きめに設定したりEQ(イコライザー)をいじったりするのも重要な作業です。

ロックの場合特に一発目のリフの音が小さかったりするとインパクトが弱くなるので、「大は小をかねる」の言葉通り大きめに設定します。僕のDJ持論として、「出音を気にしないDJはダメ!」というのがあります。偉そうでスイマセン。。

しかしブース内での自分のモニターと、フロアでお客さんが聞いてる音量というのはもちろん違うので、フロアでのベストな音量というのも常に気にしないといけないんです。小さすぎれば盛り上がりにかけるし、良い選曲でも耳が痛くなる位の爆音では逆効果の場合もあります。もちろんその辺は個人差があるんでしょうが。

たまに選曲ばかりに気が入ってしまい、出音気にしてないなぁ、と思うDJがいます。いつもビール飲みながら「Yeah!!」ってノリだけでやってるわけではなく、一応この辺の事を気にしながら回してたりします。もちろん自分もまだまだ完璧ではないので日々勉強なのですが。

CDJの普及により、より手軽に多くの人がDJを楽しめるようになったけど、追求するとなかなか奥が深いのがDJなんだと思います。

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さて!今月の『キャットハウス』は、前回も大盛況だった「AC/DC NIGHT Vol.2」!!
バンドもDJもAC/DCづくしのハイ・ヴォルテージな一夜です☆

ぜひ遊びに来てください!新宿club ACIDでお待ちしてます!