ロックDJについて・・・
今回はロックDJについて書いてみます。
最近何故DJになったのか? とたまに聞かれる事があります。確かに何でなったんだろう? と自分でも思ったり。
まずロックDJという職業としてのジャンル? なんてあまり確立されたものではないし、最初からそこを目指す人なんてあまりいないでしょう。
DJと言えば普通はダンス系の曲をかけるDJを皆イメージするだろうし、いわゆるクラブで必要とされるDJというのも、ほとんどソッチ系の人達です。
まずロックがいつもかかってるクラブってそんなにないし、ロック・バーとかなら店のマスターとかが回すのが普通だし(最近はバーでもイベントにしてハコ貸ししてるトコもありますが)。
昔、赤坂に「ビブロス」という伝説のディスコがあって、外人がスコーピオンズとかのナンバーで、ガンガン踊っていたと聞く。もちろん伊藤政則氏の「ツバキハウス」もありました。良い時代だったなぁー。
世の中でそれ程需要がないわけだから、専業のロックDJなんてあまり存在しないし、大方音楽ライターやミュージシャンが本業の合間にやっているケースが多いです(それが悪いと言ってるのでは決してありません)。
最近はDJ用のCDプレーヤー(通称CDJ)が普及した事により、誰でも気軽にDJが出来るようになったので、ライブハウスでもライブの転換時にDJを入れる事が多くなってきました。
昔、僕がDJをやり始めた頃は、ライブハウスだとターンテーブル位しかなかったので、かけたい曲の入ってるアナログを必死に中古レコードとかで探したりしたものです。
現在ではまず新曲のネタだとアナログでは手に入らないし、頭出しは面倒だし、ライブハウスとかでお客さんがたくさん入ると振動で音飛びとかして、CDに比べて手間がかかることこの上なく。
少し前に「We ROCK」誌のインタビューでも答えたように、僕ももちろん最初からDJを目指したわけではなく、若い頃からやってたバンド活動を辞める事になっても、何かしらロックに関わっていたくて見つけた道のような気がします。
音楽の仕事がしたくてCDショップで働くようになった頃と同時期に、現在の「キャットハウス」の前身イベントで、DJをやるようになったのが最初のきっかけでした。
初めてクラブでDJをやった時の事はよく覚えていて、これが実に面白かったです。自分がかける曲でお客さんが踊ったり、手を挙げてくれるのが嬉しくて、大して人気のなかったバンド時代よりも、フロアの反応があって快感でした。
で、当時はデジロックとかが流行ってて、中には良いものもあったのですが、自分としては「コレがロック?」て感じだったので、「ロックって言ったらコレでしょ!」てなもんでボン・ジョヴィをかけたら、女性客中心に盛り上がって、それで一気に味をしめた感じです(笑)
「あっ!DJもバンドも一緒じゃん!」と思ったのです。元々、CDやレコードはたくさん持ってたし、中古屋巡りも大好きでした。CDショップで働きだして、より色んなジャンルの音楽を聴くようになり、あれもかけたい、コレもかけたい、という風になって、DJ熱は増すばかり。
学生の頃から、自分が好きな曲をムリヤリ人に聴かせるタイプの人間で、気がある女の子とかに「お好みテープ」を作ってあげたりしてたので、DJとしての素養は多分にあったのかもしれません。
現在やっている「キャットハウス」には、毎回ゲストバンドが出演してるのですが、良いバンドを見つける度に、そして良い曲に出会う度に、「この曲をより多くの人に聴かせ(見せ)たい!」という強い想いが、僕がDJとしてイベントを続ける上での原動力になっている気がします。要するにロック馬鹿なんですね。
続く…
*写真はちょうどDJを始めた頃の自分。