演奏

lead_acac

TEXT:橋本昌浩 PHOTO:岡田祐貴子
Acoustic Night
2016.10.16 @札幌Music BAR HOTTIME

二井原実[以下:二井原]と下山武徳[以下:下山]がラインナップされ、2016年10月16日にMusic BAR HOTTIMEで『Acoustic Night』が開催された。この『Acoustic Night』は、2015年2月21~22日に行われた『HAMMERBALL~Acoustic』を思い起こさせる企画。エレクトリックギターを使用しないアンプラグドスタイルで、二井原下山がどんな唄を聞かせてくれたのか?『HAMMER BALL2016×NoMaps』の番外編とも云える『Acoustic Night』の模様をレポートする。

RED
札幌のプログレッシヴ・インスト・トリオバンドのREDが『Acoustic Night』のオープニングアクトとして登場。前半はゲストギタリストを加えてのパフォーマンス。憂いの有るメロディーを奏でるアンサンブルが印象的で、テクニカルな演奏とPonchiの軽妙なMCで客席の雰囲気もリラックスしたムードに。ゲストギタリストが退場し、本来のトリオ編成で演奏された2曲についてもアンプラグドトリオとは思えないアンサンブルで、REDのメンバーのスキルの高さを感じさせる。二井原下山のオープニングアクトとして、REDのライヴはアウェイなムードの中で始まったものの、しっかりインパクトを残してステージを降りたと思う。

1-11-2
1-31-4
1-51-6

◆Setlist
M01. rita
M02. ake
M03. lorelai
M04. Sky
◆Official Website
http://red-sapporo.com/
 
◆RED
sala(Guitar)
Ponchi(Bass & Keyboards)
te2o(Cajón)
田中将人(Guest Guitar)

下山武徳
下山は、SABER TIGER以外にもSIXRIDEを始めとした他のバンド名義での活動、自身のソロ活動や他のアーティストとのコラボやセッションワークも精力的に行っており、2016年については「全国ツアーに出ていない月がない」と語る。ソロの弾き語りでは下山のパートナーとして起用される事が多いASUKAを伴いステージに現れた下山は…喋りまくりでなかなか唄わない。ASUKAと二人でのパートでは演歌からスタンダードナンバーまで幅広く柔軟にチョイス。意外な曲も含まれていたが、下山はシンガーとしての実力の高さを証明するように唄いこなす。
 
ASUKAに代わり、青柳慎太郎[以下:青柳]が登場してSIXRIDEの曲をプレイするパートへ。ボサノバ調にアレンジされた「茜色の空」から続くSIXRIDEのスローナンバーで青柳のガットギターの音色が会場を包み込むように心地良く鳴る。更に Ponchiが加わりSIXRIDEの「手のひらの蝶」をプレイした後、再びASUKAが登場して4人編成で下山のソロアルバムから2曲をプレイ。下山はこの秋に『下山武徳的夜会』として全国13本の弾き語りツアーが決まっているが、『Acoustic Night』での下山は、是非多くに人に彼の唄を体感して貰いたいと思わせるステージだった。

2-12-2
2-32-4
2-52-6
 
2-72-8
2-92-10
2-112-12

◆Setlist
M01. あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子
M02. 舟歌/八代亜紀
M03. Braze Of Glory/JON BON JOVI
M04. When A Man Loves A Woman/PERCY SLEDGE
M05. メロディ/玉置浩二
M06. 茜色の空/SIXRIDE
M07. 蒼い刻/SIXRIDE
M08. 想い人へ/SIXRIDE
M09. 手のひらの蝶/SIXRIDE
M10. 戦争の家
M11. SINGER
◆Official Website
http://takenori-shimoyama.net/
 
◆下山武徳
下山武徳(Vocals & Guitar)
ASUKA(Guitar)
青柳慎太郎(Guitar)
Ponchi(Bass)

二井原実
1981年のLOUDNESSのが衝撃的だったのは、ヴォーカリストの二井原がそれまで日本に存在しなかったタイプのロックヴォーカリストだった事実が大きい。彼のヴォーカルスタイルのルーツは、ハードロックのみならずソウル・リズム&ブルースやファンクミュージックからも形成されており、この日の『Acoustic Night』で二井原が聞かせたソウルスタイルのフェイクやヴィブラートは堪らなくカッコ良かった。リラックスムードでステージに上がり、CD『歌うたい祭/寿』に収録されている曲を中心に、札幌在住のミュージシャンがサポートするアンプラグドスタイルで唄う二井原
 
また、ユーモアセンス溢れるMCで客席を爆笑させるのも二井原らしさだが、「Talking To The Moon」ではセクシャルなヴォイスが客席に染み渡り、「寿」ではサビをオーディエンスに大合唱させ、「スローバラード」では壮絶なフェイクを聞かせる。このアンプラグドスタイルでは、貝崎綾子のプレイが二井原がチョイスした曲のアンサンブルで効果的だったと思う。LOUDNESSの人気曲「Let It Go」で客席を大いに盛り上げた後、ピアノとヴォーカルのデュオで「You Are So Beauiful」を切々と唄い上げる二井原。ヴォイスの強弱の付け方、ピッチやヴィブラートのコントロール、情感溢れるフェイク・・ヴォーカリストとしての凄みを見せつけて、二井原は一旦ステージを降りた。

3-13-2
3-93-103-11
 
3-33-4
3-53-6
3-73-8

◆Setlist
M01. Rock This Way/LOUDNESS
M02. Keep Me Hangin’ On/THE SUPREMES
M03. Talking To The Moon/BRUNO MARS
M04. 寿/KOUTARO
M05. スローバラード / RCサクセション
M06. Move Over / JANIS JOPLIN
M07. Peace Of My Heart / JANIS JOPLIN
M08. Separate Ways / JOURNEY
M09. Let It Go/LOUDNESS
M10. You Are So Beauiful/JOE COCKER
◆Official Blog
http://blog.goo.ne.jp/m-niihara
 
◆二井原実
二井原実(Vocals)
田中将人(Guitar)
早瀬祐一(Bass)
作間秀明(Cajón)
貝崎綾子(Keyboards)

ENCORE SESSION
Encore Sessionとしてステージに二井原下山が上がる。二人はMCで二井原の札幌滞在中のエピソードで客席を笑わせた後、「When Something Is Wrong With My Baby」で絶品のハーモニーを聞かせる。Encore Session2曲目の「君といつまでも」では二井原下山はそれぞれの個性を生かして交互に唄うスタイルで、例のキメ台詞を下山二井原の肩を抱きながら語り客席の爆笑を誘い、ハッピーエンドな空気感で『Acoustic Night』は終了。『HAMMER BALL2016×NoMaps』&『Acoustic Night』の2日間で、ヴォーカリスト“二井原実”の魅力を、存分に体感出来た。

4-14-2
4-34-4
4-54-6

◆Setlist
M01. When Something Is Wrong With My Baby/ SAM&DAVE
M02. 君といつまでも/加山雄三

5-1s
 


前日(2016年10月15日)に開催された『HAMMER BALL2016』はコチラ↓
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