2015年6月30日（火）に東京・新代田FEVERにて『TRIPLE HEADLINE』と題したイベントが開催された。その表題の通り、3組の個性がそれぞれに対頂角となって鋭利に突き刺さる、刺激的な空間が生まれた。
 
トップバッターはmyeahns（マヤーンズ）。シンプルかつ王道のロックンロールに乗せて”衝動”を歌い、序盤からオーディエンスを掌握。そのスタイルには、懐かしさと新しさが共存。快活なナンバー「バカは休み休みyeah」では、身体が揺れる珠玉のベースラインが心地良い。「恋はゴキゲン」では曲名そのままにゴキゲンなギターを掻き鳴らし、喝采を浴びた。
 
続いて登場したトリプルファイヤーは、職人然とした3人の楽器隊が淡々とクールに音を奏でる中、ボーカルが語りとも歌唱ともとれるセリフを並べる、ユニークなスタイル。「映画100本見るよりインドに1回行った方がいい」「トラックに轢かれた」「全国大会に行ってから呼んでください」…社会風刺なのか、意味のない言葉の羅列なのか、そんなクエスチョンは心地良いファンクビートによって自然と煙に巻かれる。”概念の向こう側”、一度体感すると病み付きになりそうだ。
 
そしてこの日最後にステージに立ったのは、GEZAN。機関銃のごとく音をぶち込み、オーディエンスの拳を挙げさせると、「8月のメフィストと」では退廃的な音と詩の世界で心もぎゅっと締め付ける。「一瞬しかないものの中に永遠を…」真正面を睥睨（へいげい）し、エモーショナルに歌い上げるマヒトゥ・ザ・ピーポー（Vocal & Guitar）。時代や観客に迎合することなく、言葉も音も過積載なGEZANは、この日初体感したであろうオーディエンスも含め、一人残らず全員引き連れてネクストブレイクの扉に手をかけていた。

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