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![]() 【NEWS】ガールズパンク、R&Rに染まる夜… 渋谷で7日連続開催「爆女祭」4日目レポ2015年11月27日
Malcolm Mask McLaren、THE LEAPS、HEAD SPEAKERも共演 TEXT:鈴木亮介
![]() ![]() 総勢26組・100名以上のガールズバンドやアイドル、女性シンガーソングライターが渋谷に集結!1週間連続で開催される企画ライブ『tkmk爆女祭 Vol.1~渋谷編~』が11月23日(月・祝)から29日(日)まで毎日、東京・渋谷CLUB CRAWLで開催されている。 その4日目公演がきのう・26日に行われ、次代を担うガールズバンドCREA、Caramelに加え、の合計5組が共演した。 「tkmk爆女祭(ときめきばくおんさい)」は、23日(月・祝)から29日(日)まで7日間連続開催。現在年100本ペースでライブを続けるCaramelと、正統派ガールズバンドとして「NAONのYAON」にオープニングアクト出演したCREAがホストバンドを務め、2組は7日間毎日出演する。そこに若手ガールズバンドを中心に、アイドルや女性シンガーソングライター等、総勢26組100名を超える出演者が日替わりで登場する。 ここまでの3日間に凸凹凸凹‐ルリロリ‐、BAND-MAID(R)、ヒラガナ路線、HERe:NE、がんばれ!Victoryなど今をときめく女性ミュージシャンが多数出演しているが、きのう・23日の4日目公演は7日間のちょうど折り返し地点。Malcolm Mask McLaren、Caramel、CREA、THE LEAPS、HEAD SPEAKERの5組が登場した。 中だるみなんてぶっ飛ばせ!とばかりに、シャープでソリッドな音が飛び交う、パンクロックに染まる一夜となった「爆女祭」4日目。その模様を以下レポートする。 ■Malcolm Mask McLaren 1組目に登場するのはパンクアイドルグループ、Malcolm Mask McLaren(マルコム・マスク・マクラーレン)だ。今年9月に始動したばかりの3人組の特長はなんといってもパンク!Sex Pistolsの仕掛け人であるMalcolm McLarenをユニット名に冠し、往年のパンクロックにオマージュを捧げる楽曲を、等身大の歌唱とダンスパフォーマンスで表現している。 ステージではマスクをしたままのmone、ai、miyukiの3人。ガレージサウンドとは裏腹に、キュートで親近感のある歌唱、「どこにでもいそうな可愛らしい女の子」そのままに自然体のパフォーマンスで観客を躍らす。3人の歌声が3人とも似ていて親和性が高いのも特徴だ。 3曲目は「Stand By Me」のカバー。キャップをかぶったmoneは、ソロパートで低音からハイトーンまで幅広く歌い上げ、緩急をつける。サイドのaiとmiyukiも、長髪を振り乱してアクティブに跳ね回る。 終盤にはメンバーも客席に飛び込みジャンプする!タイトなドラムがかっこいい新曲も織り交ぜ、MCなしにノンストップで突き進む。 最後の曲「乙女クライマー」はスリリングなギターに乗せて、筋トレ?にも似た激しいダンス。額の汗の量に比例して、3人の歌声が徐々にキュートさから、感情的な、パンキッシュな歌声に変わっていく。キュートからパンクへ変幻していく様をリアルに見せつけたMalcolm Mask McLaren、伸び代たっぷりだ。
◆Malcolm Mask McLaren メンバー ◆Malcolm Mask McLaren 公式サイト ■Caramel 続く2組目は「爆女祭」主催バンドの1つ、Caramel(キャラメル)だ。初日には新曲「ブラララビュー(仮)」を6回連続リピートするという荒業を見せた彼女たち。その後も連日セットリストを変えてステージに立ち続け、他の出演者とのコラボも果たすなど、「いつ見ても特別」なライブで、初見の観客はもちろん、連日通うファンをも魅了し続けている。
「tkmkセンセーション」ではフロアのあちらこちらでタオルが旋回!3曲続けてハンドマイクでボーカルに専念するルミ、3曲続けて見ているうちに、彼女の視野の広さに気づき、驚いた。 フロア中央に出現したサークルピットと体の動きをシンクロさせつつ、最前の女性客を見逃さず歌詞に合わせて視線を送ったり、両サイドの観客にも手を振り、一人一人全員を拾う。それでいて笑顔を絶やさず、ここぞというところでフロアを一つに統率しているのだ。 そこにリズム隊の情熱的な演奏が加わって、ステージのスケールが格段に拡大する。数々の有名野外フェスのステージを成功させてきたのもうなずける牽引力だ。 「爆女祭4日目、もっともっと声出していけますか?」まるで神輿をかついでいるかのような、観客の掛け声が大きさを増し、ボルテージは最高潮。「毎日いろんなアーティストが出ているけど、どの回も会場が一つになっているからすごい」とここまでを振り返り、観客へ感謝の言葉を贈るルミ。最後までギターを持たず、その歌声でフロアを沸騰させ続けた。
◆Caramel メンバー ◆Caramel 公式Twitterアカウント ■CREA 3組目の登場は同じく主催バンドのCREA(くれあ)。ここまでの3日間毎回衣装とセットリストを変えて臨んでいるが、メンバーのブログを見ると、日を追うごとに気迫が増しているようだ。 「ぶっちゃけきょうは一番客が少ない。そのスペース有効活用して大暴れしようぜ!」Nakiの宣戦布告に、AikoとHirokaもステージ最前で身を乗り出し、挑発的なパフォーマンス!Mikuもステージ後方から絶叫し、4様4様に鬼気迫るステージングで、序盤からぶっ飛ばす。 2曲目に入ってもそのソウルフルなプレイはとどまることを知らない。Hirokaは容赦なく四弦を爪弾き、重低音を爆発!そしてAikoはもはや壊れてしまいそうなほど全身全霊暴れる!歯ギターに、ギターを客席前のゲートに向けて叩きつけ、遂にはステージに倒れこむと、感情を微塵も抑えることなく、近くにあるものを手当たり次第につかんでは投げ、叩きつけ、叫び続ける!
完全に我を失ったAikoは、スタッフに抱え込まれるようにしてステージから姿を消した。他のメンバー3人はAikoの分まで戦うべく、さらに凶悪な重低音を轟かせて新曲をぶち込む。Caramelのステージで最高潮に達したかと思った会場のボルテージが、さらにさらに上がり続ける。 「まだ足りない!」Nakiと観客、魂と魂がぶつかり、四方八方から無数の拳が挙がる。MCを挟まずノンストップで突き進む、5曲目は「ダリア」。パワーだけでない、切なくメロディックな音が涙腺を刺激する。そこにあるはずのギターが不在、それでもステージに立ち続ける3人はひるまず、攻め続ける。ライブとは生き様。いったい何という、壮大な生けるドラマを見せつけられているのだろう。 「拳挙げて!」曲目が決まっていても、終わりの時間が決まっていても、そこには予定調和など何一つない。これがライブだ。 「Windy」の曲の中盤から、Mikuはほぼスタンディングで叩き続ける。Nakiは気丈に、このステージを止めるまいと歌い続ける。最後、Hirokaがベースを地面に叩きつけ、魂の悲鳴にも似た低音が轟く中、ステージは終了。「ありがとうございました!」心底からの観客に向けた謝辞を述べ、足早にステージを去るNaki。涙を抑えきれないMikuは「また来てください!」言葉少なに、深々お辞儀。最後まで戦いきった3人、そして完全燃焼したAikoへ、拍手はいつまでも鳴り止まなかった。
◆CREA メンバー ◆CREA 公式サイト ■THE LEAPS 4組目に登場するのは、MAYOU(Guiter & Vocal/ex:ロリータ18号)とNANA-A(Drums & Vocal/ex:THE PINK☆PANDA)による2ピースロックバンド、THE LEAPS(ざ・りーぷす)だ。2012年に4ピースバンドとして結成し、メンバーの脱退を経て2014年より現体制に。サポートを加えず、2人だけの音と歌声で繰り広げるパワフルなロックサウンドが高い支持を集めている。 黒のレザーでそろえた2人。「こんばんは」挨拶するや否や、いきなり演奏開始。ギターもドラムも始めて2秒でトップギア!MAYOUはギターの音と同じく、飾らずまっすぐに歌い上げる。サビでは高速4つ打ちに合わせて観客もジャンプし、見事な一体感を生む。勢いそのままに、2曲目はPUFFYの人気曲「渚にまつわるエトセトラ」をパンキッシュにカバー。NANA−Aのキックでグングン心拍数が上がる。 バラード曲「ほしのありか~star sign~」ではMAYOUのハスキーで温もりのある歌声に、ムードたっぷりのNANA−Aのドラムが寄り添う。爽快ロックンロールナンバー「ファンタスティックRADIO」では、NANA−AのドラミングとMAYOUのギターリフが軽快にシンクロ。その心地よさに、観客もたまらず右手をステージに向けて差し出し、笑顔で絶叫する。 幼馴染みの2人が作り上げる世界は、2ピースということを忘れるほど表現力が豊かで、パワフルで、琴線を揺らす。夢や希望の片鱗が散りばめられて、勇気と明るさをもらえる歌詞もじっくり聴きたい。そんな思いにさせてくれる、濃密なステージとなった。
◆THE LEAPS メンバー ◆THE LEAPS 公式サイト ■HEAD SPEAKER 4日目のトリを務めるのは、女性ボーカルKANAを擁するポップでパンクな4ピースバンド、HEAD SPEAKERだ。7日間を通じて唯一の男性出演者であるKUN、HIDETO、KENTAの楽器隊3人が先にステージに立ち、最後にKANAがステージに現れると一段と大きな歓声が上がる。 力強い演奏に、ハイトーンボイス。2曲目「KIRA KIRA」は今年2月にリリースされた4thミニアルバム『ARDENT MOMENT』収録曲。「全員で一緒に!」KANAのリードに、観客も力強い手拍子で応え、サビでは合唱。多幸感あふれる時間が続く。 KENTAが力強いドラムで空気を切り裂くと、3曲目はダンサブルなミドルテンポ曲「トロイメライ」。4曲目はサビでKANAのボーカルが突き抜ける新曲。HEAD SPEAKERの勢いはますます加速していく。 「平日にこんな楽しいことができるのはみんなのおかげ」「でもまだ木曜日やで」心の底からイベントを、ステージを楽しんでいる様子のKANA。「寒い季節になった。みんなの心がちょっとでも温まれば」と前置きし、バラードナンバー「愛する人よ」を歌い上げる。 終わりの時間が近づいている。「最後に、明日からのみんなの背中を押せるように…」最後の曲は力強いロックサウンドにエモーショナルな歌声が乗る「ダストシャイニー」。間奏ではKUNのギターが泣く。元気いっぱい快活な、それでいてちょっぴりセンチメンタルな思いを残して、HEAD SPEAKERの4人はステージを下りた。
◆HEAD SPEAKER メンバー ◆HEAD SPEAKER 公式サイト 「tkmk爆女祭」も残すところあと3日。CREAとCaramelは7日間毎日出演するということで、このままの勢いで最後まで全力疾走することだろう。 本日・5日目はHysteric Lolita、SEKIRARA、Caramel、CREA、もちとちーずの5組が出演。主催バンドであるCaramelとCREAはもちろんのこと、原宿系ファッション雑誌「KERA」読者10万人の中から選ばれ、人時(黒夢)プロデュースの新曲が日本テレビ系「バズリズム」エンディングテーマに決まるなど話題のHysteric Lotita、先日「NAONのYAON 2015~SUMMER~」にオープニングアクト出演を果たし、その実力はSHOW-YAお墨付きのガールズバンドSEKIRARA、そしてprediaの湊あかね、BAND-MAID(R)の廣瀬茜ら5人によるアコースティックバンド、もちとちーずの3組のライブにも注目だ。 タイムテーブルやチケットの購入方法はイベントの公式サイト(http://www.bakuonsai.com/)上で公開している。 ▼タイトル:tkmk 爆女祭 vol.1~渋谷編~ ▼料金: 前売/当日:¥3,000/¥3,500※入場には、別途ドリンク代¥500が必要です。 ▼開場/開演 ▼各日出演者 ※全ての日程にCaramel、CREAが出演します。 ▼タイムテーブル(クリックで拡大) ![]() ▼ドリンク特典 【BEEAS関連記事】 ◆tkmk爆女祭 イベント公式サイト |