特集

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TEXT:桂伸也 PHOTO:吾妻仁果、桂伸也

 
白熱のロックライブの模様を、臨場感たっぷりの写真、情熱たっぷりのテキスト満載の大盛りでレポートを行う特集『大盛りレポ!ロック増量』。第七回は2013年7月27日に川崎CLUB CITTA’で行われた『ANTHEM 2013-Official Return Tour-』最終公演の模様をお送りしよう。
 
今年初旬に発表されたANTHEMのコンサートツアー延期のニュースは、ヘヴィメタルファンたちに大きな衝撃を与えた。リーダー柴田直人の急病というアクシデントで、命に関わる大病との連絡に「ANTHEMを再び見ることができるのか?」と、不安を感じたファンもいたのではないだろうか?
 
しかし退院後、彼は順調に回復し、結果5月のOzzfestでその勇姿を復活させ、ファンたちに安堵をもたらした。思えば彼らほど日本のファンに強く根付いた、正統派のヘヴィメタルバンドは唯一無二と言っていいだろう。今年、残念ながらドラムを務めていた本間大嗣が脱退したものの、2001年の再結成から柴田直人、坂本英三、清水昭男という不動のメンバーで日本ヘヴィメタル界のトップを走り続けてきた彼ら。昨年は世界進出を見据えたレーベル移籍、そして移籍第一弾となったアルバム『BURNING OATH』をリリース。世界規模に及ぶであろうその動向に注目が集まっている昨今だが、その意気込みを感じるべく、多くのファンがこのフロアに集い、彼らの登場を待ちわびた。
 
◆メンバーリスト:
柴田直人(以下、柴田 :Bass)、坂本英三(以下、坂本 :Vocal)、清水昭男(以下、清水 :Guitar)、田丸 勇(以下、田丸 :Support Drums)

 
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開演時間を過ぎると、BGMにBLACK SABBATHの「HEAVEN AND HELL」が会場に流れた。彼らが登場する合図だ。そのサウンドに観衆は喜びの声をあげ、リズムに合わせて手拍子を始めた。やがてSEがフェードアウトすると、今度は『BURNNING OATH』の曲「OVERTURE」が流れ、メンバーが登場。観衆の声はさらに大きくなった。不意にSEが止まるとブレイク、シンバルによるカウントからけたたましくギターのリフがその静寂を切り裂いた。いよいよスタートだ。ステージ最前列からは大きな火柱が何本も立ち昇り、会場を強烈な熱気で包んだ。キメからベースが入ると、「Oi!、Oi!」と一気に観衆の興奮は頂点に達し、フロアに大きな波を打った。オープニングはニューアルバムからの「ON AND ON」。
 
ドライブする8ビートを太く支える柴田のベースは、「ドラムとこれさえあれば、あとは何もいらない」と感じられるほどのリッチなサウンドを示していた。その上を、時に流麗に、時に鋭利な刃物のように聴くものに襲いかかった清水のギター、そして今や「メタルのボーカリストといえばこの人!」と言わざるをえない存在である坂本のボーカルが自由に走り回り、ANTHEMANTHEMたる部分を形成していった。彼らのサウンドは「古い、新しい」という尺度で測られるものではない。メンバーの誰もが唯一無二の存在感を持つアーティストであり、そのメンバーが集まってこそ発生するケミストリーでバンドのサウンドを作っていく。彼らでしか成し得ない音なのだ。
 
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「さすが川崎!いつ来ても最高だぜ!」2曲目の「BLACK EMPIRE」を歌いあげたあとに坂本が叫んだ。そして「誰よりも燃えている男!」という坂本の紹介から、柴田がこのステージを迎えた礼を告げた。「今日から(もう俺が病気だったなんて)関係なく、(ANTHEMを)やんちゃなオヤジロックバンドとして盛り上げてやってください!」その言葉に拍手と歓声が送られた。その押さえきれない気持ちを解放させるように次のナンバー「GO!」へ移った。
 
途中田丸の巧みなドラムソロでステージに絶好のタイミングでエアポケットを作りながら、続いた「STRUGGLE ACTION」でまた強烈なビートをこれでもかと打ち込んできたANTHEM。彼らのサウンドは息を付かせる間もない。別の視点からすると「情け容赦はみじんも見られない」というハードでタフな面すら見える。それも命を燃やすことに飢えた熱いファンたちに、彼らが切望される一つの理由といえよう。
 
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ほぼノンストップの勢いのまま4曲を猛烈に駆け抜け、坂本が観衆に語りかける。「一言、言っていい?メチャクチャ熱い!最高に俺たちを愛してくれてありがとう!愛があふれすぎちゃってヤバいぜこれは!」己のファンに対する感謝の思いを告げた坂本。ボーカリストとしての実力、パフォーマンスと、フロアとの距離を感じさせないこの語り口はバンドの枠に収まらない、ヘヴィメタル界でも絶対的に必要な存在といえよう。
 
しかしANTHEMでしか見せないパフォーマンスも、坂本は持っている。そんな彼のオイシイ部分がこの日は絶妙に表現されていた。彼のフロアを和ませるトークは「飴(あめ)」、そしてその次に観衆に打ち込まんとするプレイは、「鞭(むち)」であるともいえる。この「飴」と「鞭」という二つの局面を場面それぞれで絶妙に使い分ける彼のフロントマンとしての素養は、この日もバツグンのアピールを見せた。
 
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そして、まさに鞭を打たんとばかりに次の歌のコールをした坂本。「このトチ狂った我々の空間で、愛し合うにはもっとエグい曲がいいですよね!」「Yeah!」「エグいのが好きか!」「Yeah!」坂本の言葉を欲すると共に、ANTHEMの猛烈なビートに体を浸すことを期待している観衆。その期待に答え、続いたのは「VENOM STRIKE」。曲の頭から終わりまで猛烈なバスドラの連打が続き、聴くものにずっと打ち込まれるという、まさに「エグ」く、「鞭」で打たれるようなナンバーだ。「くらえ!」坂本の一言で、猛烈なヘッドバンギングを繰り出す観衆。猛烈なサウンドと波打つフロアの光景がマッチする、ヘヴィメタルが一番人々の中で光輝く光景がそこに現れた。
 
先ほどのドラムソロでも力強く、そして巧みな技を見せた田丸だが、ここはその本領発揮とばかりに強力なビートを連打。そこには一点の陰りも見せなかった。ANTHEMの歴代ドラマーは名手が名を連ねる、いわばとてもプレッシャーの高いポジションだ。それゆえにこの日を含めサポートとしてANTHEMを支えることは、彼にとって相当の覚悟があってのことに違いない。しかし彼はプレッシャーをはねのけ、この場に来た。彼にはできるというメンバーからの信頼感もあったにちがいない。だからこそ彼がこの日を迎えられたことは当然ともみられた。
 
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続いたナンバーは「THE MAN WITH NO NAME」。ここまで続いた猛烈な疾走ナンバーから一転し、ミディアムテンポのヘヴィなナンバーでどっしりとしたサウンドを聴かせた。ANTHEMサウンドの大きな原動力は、柴田のベースラインによるところが大きい。その多くはフィルなどほとんどないシンプルなルート弾きだが、その存在感はハンパではない。彼のベースだけで、ドラム以外のパートがまかなえてしまうほどの存在感があり、リズムに厚みを持たせることでもさらにベースが担っている部分は大きい。
 
「もっとANTHEMに酔いしれたいのかよ?OK!たっぷり酔わせてやるぜ!」坂本の言葉に続いて、柴田のベースソロ。ここでは幻想的なシンセベースサウンドの中、まるでギターソロのように泣き、歌うプレイが展開された。ここは普段のシンプルなベースプレイだけでは推し量れない、彼の幅広い音楽性を感じられた。坂本の言葉に従うかのように、その一つの空間のような広大な世界観に、観衆は酔いしれるように聴き入った。
 
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ベースソロが終わると、柴田の作った静寂の空間を切り裂くように、また猛烈なビートが空間を埋めていった。強力なビートの中にも、日本人好みのメロディを織り込んだ「BLAST」へ。このメロディ感覚も、ANTHEMの音楽、世界観が高い完成度を誇っていると評価される一つの要因といえるだろう。引くところと押しまくるところと、場所をわきまえた緩急がここまで絶妙なタイミングでつぎ込まれ、観衆を翻弄するようなステージが続いた。
 
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「BLAST」「HEAT OF THE NIGHT」と猛烈なナンバーの合間には、清水のギターソロが披露された。ここで披露されたギターソロは、たとえばYngwie Malmsteenのような、有無を言わせない超絶テクニック連発の弾きまくりのソロではなく、シンセサイザーサウンドのクラシカルなリズム、バッキングに合わせた、歌うようなメロディ。
 
強力なANTHEMのメンバーの中で、いぶし銀の渋さを持つスタイルカラーの清水だが、彼のサウンドは玄人好みのファンであれば琴線に触れるキラリと光るポイントが随所にみられ、そのプレイスタイルにも注目すべきポイントは満載だ。曲中ではテクニカルなフレーズを弾きこなすテクニックを見せながら、同時にアグレッシブさを強烈に表現する。ロックでありヘヴィメタルであるANTHEMの、サウンド面で、彼もまた重要な役割を果たしている。
 
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ステージも後半に入り、ステージが赤一色の照明に妖しく彩られた。「GHOST IN THE FLAME」に合わせた演出だ。妖しくスィングするシャッフルのリズムに合わせてベースとギターがドライブしながら追従。ブルージーでロックな雰囲気をたたえたその曲は、ここまでの流れには全くないグルーブ感とけだるさを感じさせたが、それがかえってステージをまた一段と大きく見せた。
 
今年活動29年を迎えた彼らにとって、「ANTHEMらしさ」というものは、彼らが作るものに自然な形で表れている。この日、彼らはそれをステージの上からなおさら強く感じさせた。ロックの現場に復帰できた柴田が、喜びを感じた思いがそうさせたのかもしれない。どんな曲でも、よりいっそう伸びやかなグルーブをそのベースで表しながら、彼はバンドの音と、ステージのパフォーマンスに集中していた。
 
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クライマックスに向けての狼煙をあげるがごとくプレイされたのは、「DOUBLE HELIX」。柴田、清水、田丸の3人によるインストナンバーだ。まるで押さえきれない激情を解放するかのような、激しいビートとワイルドなリフ。これで心躍らされない観衆がいるはずもない。猛烈なビートで再び押しまくった3人のプレイに、盛大な歓声と拍手喝采が送られた。
 
「まだまだやりてえか!?」「Yeah!」「もっと欲しいか!?」「Yeah!」さらに観衆をあおり、一滴のエネルギーさえ残させず燃え尽きさせようという魂胆(こんたん)の坂本。彼のコールから「ROAD TO NOWHERE」へ。猛烈なビートがまた容赦なくフロアに降り注いだ。凶器のような鋭さを持ちながらも、メロディや歌心を忘れない坂本の歌、そしてサビのコーラスと、単に生々しいロック魂、ヘヴィメタル魂を見せつけるだけではない、ゴージャスなサウンドがかいま見られるのも、ANTHEMのライブの醍醐味といえよう。
 
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興奮の中、改めてこの場に来た礼と思いをしみじみと語った坂本。「俺はとてもシアワセな人間で、こういう日がまた来ると思っています。(そして)俺はバカだから断言するけど、こういう日が永遠に続くと思っています!それがANTHEMなんです!だよな!」熱く語った彼に、また大きな歓声で応えた観衆。そして尊敬の念を込めリーダー柴田のコメントへとつないだ。
 
坂本と観衆の後押しで、ステージ中央に立った柴田が語った。「『守るものなんてないぜ、俺は!』なんて思っている人もいるかもしれないけど、そんなことないです!(人生は)自分ひとりで生きているわけじゃないということを、今回痛感しました。(病気の)発表に対して皆さんや、スタッフやメンバーたちにかけてもらった激励の言葉には本当に励まされた。だから自分の命だけでなく、『この人といてよかった』と思ってもらえるような人間関係を改めて築き上げていきたいと思いました。これからもよりいっそう、皆さんの力を借りてANTHEMも頑張っていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします!」死の淵から生還したこの男の言葉に、この日一番思いのこもった拍手と歓声が観衆から送られた。
 
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「さあ、これからまたやんちゃな俺たちに戻っちゃっていいですか!」「Yeah!」坂本のショー再開の宣言に大きな歓声で応えた観衆。「UNBROKEN SIGN」「EVIL ONE」と、ニューアルバムの楽曲をいいバランスで取り込んだまたエキサイティングなステージが再始動した。そしていよいよクライマックス。「お前らの全てを見せてみるんだ!いいか!」「Yeah!」
 
エンディングに向けてけたたましいビートが叩き込まれ、またも大きな火柱が立ち昇った。そしてANTHEMとっておきのナンバーである「IMMORTAL BIND」から「BOUND TO BREAK」という強烈な流れへ。生き生きとした表情がサウンドにも、その光景にも見える。皆がこの瞬間を待っていた。会場に充満した熱気がそれを物語っていた。そして渾身の力を込めて打ち込んだエンディング。「Thank you!ありがとう川崎!最高だぜみんな!」胸にあった思いを一気に吐き出すように叫んだ坂本の声を最後に、盛大な歓声と拍手の中、メンバーはステージを去った。
 
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ANTHEM!」「ANTHEM!」「ANTHEM!」あれほどまでに叩き込まれたエンディングに飽き足らず、なおも彼らをステージに呼び戻そうとする声がフロアから上がり続けた。どれだけ長いコールが続いただろうか?彼らを呼ぶ声にようやく彼らは応え、再びステージに現れた。そして再び立ち昇る火柱と共に会場全体に展開された、荒々しい様相。
 
そのサウンドに酔いしれながら、ステージを目一杯満喫するようにプレイした柴田。彼のベースの音は、極限まで研ぎ澄まされた音を奏でていた。その音に触発されて同様に鋭さを増した田丸のドラム、清水のギター。「もうこれだけの音があれば、何の心配もいらない」そんな気持ちを表すかのように自らを思い切り表現した坂本。彼のシャウトが飛ぶたびに、観衆の振り上げる腕の動きが鋭さを増していった。
 
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彼らがステージを降りても、何度でも上がってくる、彼らを呼ぶ声。その声にまたステージに戻っては強烈な雷(いかづち)を叩き落とす彼ら。どの曲にも彼らの持つ強い思い、観衆の気持ちを奮い立たせる強い思いが存在していた。それゆえにこの日繰り返されたアンコールのいずれでもまた嵐のようなフロアの様相が、そのワイルドなサウンドによって呼び起こされた。
 
3度も呼び込まれたアンコール。「お前らを残して帰れないよ。お前らも俺たちに付き合ってくれるか!」「Yeah!」坂本の声に、観衆も覚悟を決め精一杯の声で応える。そしてブリッジで観衆とコーラスを楽しんだ「EMPTY EYES」から、代表曲である「SHOW MUST GO ON!」へ。そのタイトル通り、「これからもANTHEMのライブは永遠に続く」というメッセージを込めた熱い彼の歌に、さらに気持ちを揺さぶられた観衆。そしてエンディングへ。「俺たちの歌は、永遠だぜ!」渾身の力を込め、坂本が叫んだ。最後にメンバー一堂での礼をし、彼らはステージを去った。
 
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ステージが始まってから既に2時間以上を経過していた。客電も燈(とも)り、終了を告げるアナウンスが流れていたが、観衆はなおもフロアを離れようとせず彼らの名前を叫んでいた。1人、また1人と彼らがまたステージに現れることを信じ、歓声がまた徐々に大きくなっていった。やがて会場に流れたBGMがかき消されるほどの大きな歓声となり、その声に押されて再び彼らがステージに戻った。アンコールのセットにも予定されていなかった、4度目のアンコール。
 
「『しょうがねえな、やるしかねえだろう!』と言ったのはリーダーです!」そう語りながら、坂本は嬉しそうな表情を見せた。それを聞いた柴田も、満面の笑みを表情にたたえていた。清水田丸も、リーダーがその気であればと意気揚々とステージに再び現れていた。そして「川崎の変態ども!用意はいいか!」という強烈な叫びと共にラストナンバー「ONSLAUGHT」へ。「どこにそんな力が残っていたんだ?」と思わずにはいられない程の猛烈なビートがまた会場を包み込んだ。こうして、壮絶なバトルの如く展開したステージは、メンバー全員の満面の笑みと共に終演を迎えた。
 
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◆ライブ情報
BURNING OATH ~ LIVE CIRCUS ~ 2013
2013年09月21日(土)【岡 山】LIVEHOUSE IMAGE
2013年09月22日(日)【京 都】京都 MOJO
2013年09月23日(月)【愛 知】豊橋 club KNOT
2013年09月28日(土)【岩 手】盛岡 Club Change
2013年09月29日(日)【福 島】郡山 CLUB♯9
2013年10月06日(日)【栃 木】宇都宮 LIVEHOUSE KENT
2013年10月11日(金)【東 京】表参道GROUND
2013年10月12日(土)【東 京】表参道GROUND
◆公式サイト
http://www.heavymetalanthem.com/
 
◆セットリスト
M01. ON AND ON
M02. BLACK EMPIRE
M03. GO!~Drums Solo
M04. STRUGGLE ACTION
M05. VENOM STRIKE
M06. THE MAN WITH NO NAME~Bass Solo
M07. BLAST~Guitar Solo
M08. HEAT OF THE NIGHT
M09. GHOST IN THE FLAME
M10. DOUBLE HELIX
M11. ROAD TO NOWHERE
M12. UNBROKEN SIGN
M13. EVIL ONE
M14. IMMORTAL BIND
M15. BOUND TO BREAK
1st encore
E01. DESTROY THE BOREDOM
E02. RUNNING BLOOD
2nd encore
E03. THE SIGN
E04. WILD ANTHEM
3rd encore
E05. EMPTY EYES
E06. SHOW MUST GO ON!
4th encore
E07. ONSLAUGHT

 
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柴田が時に見せた笑顔がとても印象的だった。時流に流されない独自の硬派なサウンドスタイルを頑なに守り続けているANTHEM、そのリーダーである柴田だけにライブでは常に気迫を込めたプレイを見せる姿が、筆者が彼に対して感じていた最も印象深いイメージだったが、今回その時々に強く印象付けられたのは、坂本のおちゃらけたMCに「しょうがねえなあ」という苦笑いの表情、そして復帰したことに対して大きな賞賛を送ってくれたファンに対し見せた満面の笑み。
 
MCで柴田が語った、「自分ひとりで生きているわけじゃないということを、痛感しました。」という言葉は、その笑顔に集約されていたようにも見えた。多くのファンの前で思う存分プレイができる喜び。それを体の隅々まで彼は感じていたのではないだろうか。そして、そんな気持ちは坂本、清水、サポートの田丸にまでも伝播していたように見えた。
 
復帰は順調。Ozzfestのステージも、ツアーも見事に成功させたANTHEM。いよいよ次に目指すのは世界の舞台か?ANTHEMとしてプレイする喜びと責任を改めて実感した彼らは、結成ン十年というキャリアなど、よけいな肩書きとばかりに、既に次のステップを踏もうとしている。彼らが今後どこまで上り詰めるか?行く手に何が待ち受けているかはわからないが、あくまで彼らがもうそれを恐れず前進し続けることは明らかだ。そんな彼らに、BEEASTはこれからも引き続き注目していきたい。
 

ANTHEM『Ozzfest JAPAN 2013』 2013年5月12日@幕張メッセ

PHOTO:曲香-mageshang-/N-yukano/三橋コータ


 
イベント当日、別案件の取材で現地入りしていたBEEASTチーム。空き時間に本誌カメラマンがANTHEMの撮影を行った。柴田直人復活を待ちわびたファンたちはこの日のステージに歓声を上げ、広大なフロアを大きく波打たせ、熱気で充満させた。


 
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※画像はクリックするとフルサイズ表示となります。

 

ANTHEM『BURNING OATH』
発売中
UICN-1021/2,800円(税込)
収録曲:
M01. EVIL ONE
M02. UNBROKEN SIGN
M03. OVERTURE
M04. ON AND ON
M05. GET AWAY
M06. STRUGGLE ACTION
M07. GHOST IN THE FLAME
M08. DOUBLE HELIX
M09. FACE THE CORE
M10. LIFE AND CRIME
M11. DANCE ALONE

 

★読者プレゼント★
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ANTHEM 25th Anniversary『PROLOGUE 1』『PROLOGUE 2』
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