連載

メタルヘルス

Honeymoon Suite 編
TEXT:桜坂秋太郎

急に寒くなったので、長袖を出してきました。この激しさは何なのでしょうか。もう少しゆっくりと季節が移り変わっても良い気がします。天気が良くても朝晩は少々肌寒い感じです。そんな中、サマーバーゲンの投売りで新しい短パンをゲットしたので、着合い入れて走ってみたいと思います。そうなんです。今回のアルバムは長いのです。LPレコード2枚分を1枚のCDにしたということで、トータル約77分!CD1枚の記録容量に限りなく近いです。

リスナー視点からすると、2枚が1枚に!ということで大変お得なパッケージとなっています。朝のトーストも、2枚を1枚にできたら、もう少しスリムになれるかもしれません。しかしながら、それはちょっと無理な相談で、トーストはやはり2枚ほしいです。私は古き良き喫茶店のモーニングセットが大好きで、よく出張時に喫茶店へ寄っていたのですが、ここ数年でビジネスホテルに朝食がサービスで付くようになりまして、まったく寄らなくなってまったなぁ…などと考えながらのメタルヘルスです。さて今回のアルバムはこんな感じです!

disk union 今月の一押しアルバム
 
ジャケット

Honeymoon Suite「HONEYMOON SUITE + RACING AFTER MIDNIGHT」
01. New Girl Nowe 3:38
02. Burning In Love 4:31
03. Wave Babies 4:22
04. Stay In The Light 3:54
05. Now That You Got Me 3:31
06. Funny Buisiness 4:01
07. Heart On Fire 2:33
08. Turn My Head 3:51
09. It’s Your Heart 3:29
10. Face To Face 5:03
11. Lookin’ Out For Number One 3:31
12. Long Way Back 4:36
13. Cold Look 4:03
14. Love Fever 3:33
15. Other Side Of Midnight 4:05
16. Love Changes Everything 4:22
17. It’s Over Now 4:03
18. Fast Company 4:14
19. Tears On The Page 3:20
20. Lethal Weapon 2:44

【アルバム解説】
2010年8月25日発売!

素晴らしいポップ・センスと質の高いメロディによって、メロディアス・ハードの宝庫カナダの中でも最高峰に位置したHONEYMOON SUITEの1sTアルバムと3rdアルバムのカップリング再発盤!

HAREM SCAREMやVON GROOVEからLOVERBOY、PRISM、ALDO NOVA等まで、とにかく良質なメロディアス・ハード/AORハード・バンドを多く輩出しているカナダ。その中にあって80年代に最高峰に位置したと言ってもいいHONEYMOON SUITEの名作である84年発表1stアルバム「HONEYMOON SUITE」と、88年発表3rdアルバム「RACING AFTER MIDNIGHT」の2作品がカップリングで再発!!煌くキーボードにブ厚いコーラス、そして爽快感のあるポップ・フィーリングの中にほんのり哀愁を感じさせる珠玉のメロディにより極上のハード・ポップ・サウンドを聴かせる。もちろん洗練された楽曲の質も極上。まさにカナダらしい完璧なメロディアス・ハード・サウンド!両作品とも廃盤となって久しかったので、メロディアス・ハード・ファンには待望の再発です。

【Honeymoon Suite 公式サイト】
http://www.honeymoonsuite.com/



【Honeymoon Suite】実施中その1

カナダは良質なメロディアスバンドを多く排出していますが、Honeymoon Suiteハネムーンスイート)もそんなカナダのバンド。まずは軽快な「New Girl Nowe」からスタート。そのままミドルテンポをキープして単音リフの「Burning In Love」へ。どことなくHEARTを彷彿させます。Ann WilsonNancy Wilsonがプレイしてもまったくおかしくないナンバー。ポップ色の強い「Wave Babies」になってもテンポは変わらず。かなり今回はゆったり走ってます。気分はちょっとDaryl Hall & John Oatesな「Stay In The Light」から「Now That You Got Me」へ。

アップテンポな「Funny Buisiness」、そして「Heart On Fire」に「Turn My Head」と、これでもか!という甘いメロディのシャワー。気持ちよいメロディが次から次へと聴こえてきます。この甘いメロディの作り方を勉強して、私も甘くとろけそうなオヤジナンバーを作ってみたい!とヨコシマな思いが脳裏をよぎります。時代を感じるデジタルピコピコな「It’s Your Heart 」から1stのラストナンバー「Face To Face」へ。実に上品に上質なアルバムです。テンポがゆっくりなので、1stでは思っていたよりも疲れません。続いて3rdアルバムへ突入。まずはハードな「Lookin’ Out For Number One」。


【Honeymoon Suite】実施中その2

これぞメロディアスハード!といった「Long Way Back」へ。サウンドは1stに比べると全然違いますね。3rdの音は今でも十分イケてます。次のちょっと渋い「Cold Look」を聴きていて気が付きました。1stに比べて、Johnnie Deeのヴォーカルがすごく生き生きとしています。同じCDにカップリングされていることで、歌い手としての成長がハッキリとわかります。ワイルドに歌う「Love Fever」もいいですね。ギターのリフもヒネリが入った物が増えてます。アップテンポな「Other Side Of Midnight」、これは走りやすい!ギターのオブリガートやソロも最高!このナンバーは私の琴線にバリバリ触れてます。

キーボードとギターの絡み合うリフから「Love Changes Everything」。サビがキテます!“Love Changes Everything~”と両手を広げて瞳を閉じそうになります!一人シンガロング(※サビ等と一緒に歌う行為)大会状態…、この流れはヤバイ!6月のCASANOVAのアクシデントを思い出して、瞳だけは閉じないように気をつけて走ります。そしてハードバラード調の「It’s Over Now」。80年代のキラキラした時代を象徴するかのような美しいメロディがとても美味しいナンバー。


【Honeymoon Suite】最後の一曲が終わりフィナーレ

続いては歌は完全にハードロックテイストの「Fast Company」。パンチのあるパワフルな歌声しびれながらも、汗だくです。気温はそれほど高くないものの、今日は湿度が高く汗がいつもより多いです。次の「Tears On The Page」は1stの軽快さを表現したようなナンバー。微妙にマイナー調になりながらも、さわやかなメロディというのは、本当にカナダのメロディアスバンドの十八番。なぜこのような素晴らしい才能を持ったミュージシャンがカナダに多いのでしょうか。カナダは一度も行ったことが無いのですが、ますます行ってみたくなります。

ラストナンバーは「Lethal Weapon」。クールダウン向きのスローなメロディのナンバーです。もう少し聴きたいくらいで終わってしまうので、もうワンコーラス欲しいナンバーです。やっと20曲のランニングに終わりが来ました。どのナンバーもすごく聴きやすく、テンポもミドル中心なので、ゆっくり走りたい人にはお薦めできるアルバムです。77分ということで、ちょっと気合い入れてから走り出しましたが、それほど長くは感じなかったのも、メロディの美しさが大きな理由だと思います。1stと3rdを一度に聴き比べられるこのアルバムは、かなりお得です。美しい人生は、美しいメロディから!

さて。走り終えた後、無性にトーストが食べたくなり、帰りのコンビニで食パンを買いました。某カップスープのポスターが貼ってあって、トーストをスープにつけながら食べる「つけパン」派と、トーストをスープにひたしてスプーンですくいながら食べる「ひたパン」派があるそうです。何でも新しい食べ方の提案!とか。…何が新しいのか、素朴な疑問です。スープに「つけ」たり「ひた」したりは、私が幼少の頃からあった食べ方ですし、むしろパン文化が日本に入ってきた頃からあったのではないかなと。スープがあれば食パン一斤でも食べられますが、そこはセーブして2枚にしておきましょう。メタボロックな同士達よ! さぁ一緒にメタルヘルス!

ランナー【Heathenの効果】
実施前:体重68.0kg/体脂肪23%
実施後:体重66.8kg/体脂肪21%