演奏

TEXT:鈴木亮介 PHOTO:万年平男

ライブを観ると、曲を聴くと、「元気をもらえる」。ともすると定型句のようになりがちなこの言葉が、大いに説得力を持つバンド。THE LEAPSだ。バンド結成は2012年2月29日。4年に1度の閏日(=LEAP DAY)がバンド名の由来だが、leapという単語のもう一つの意味、「跳躍」「飛躍」といった願いもバンド名に込められている。
 
バンド結成から1年あまりとはいえ、4人のメンバーはそれまでのキャリアの中で確かな実力を養うとともに、たくさんのファンを獲得しており、まさにドリームチームとも言うべきTHE LEAPS。個々の経歴はここでは割愛するが、凄腕揃いの4人全員が作詞・作曲し、コーラスも担当することで生まれるグルーヴは必見・必聴!そんな彼女たちの記念すべき1stワンマンライブを、迫力満点の写真とともに、お届けしよう。
 
THE LEAPS メンバー:
CELiCA(Vocal)、MAYOU(Guiter)、shioRi(Bass)、NANA-A(Drums)

「天下一武道会!」と題されたこの日のワンマン。ゲストなしの純粋なワンマンライブでありながら、最強のロックンローラーを決める頂上決戦というコンセプトにしたのは、「様々な側面、バンドの幅広さを見せたい」という覚悟の表れか。盛りだくさんの、楽しいショウになりそうな予感はする。当日限定でTHE LEAPSオリジナルドリンクも販売された渋谷Milkyway。開演前から大勢のファンが詰め寄り、今か今かと待ちわびている。

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そして午後6時半を回ったところで、「天下一武道会」らしく、ドラゴンボールを想起させるSEが。交友のある氏神一番CREAなどのお祝いコメント動画がスクリーンに映し出される。その所々にはTHE LEAPSメンバーが扮した「リープス仮面」「スナックleapsのママ」なども登場し、都度客席から歓声が起こる。そしてついにスクリーンが上がり、THE LEAPSの4人が登場!
 
序盤は「明日になれば」、「Story」などゴリゴリのロックナンバー。フロント3人は最大限身を乗り出して迫力のプレイ。CELiCAのボーカルは迫力満点ながらも歌詞がスッと心に入る親しみやすさがあり、一気に観客全員を取り込んでいく。「ロックは好きですか?初めてのワンマンへようこそ!」マイクをとったMAYOUは既にヒートアップしまくる観客に向けて、「最大の思い出を作りたい」と決意を訴える。
 
その言葉通り、1stシングル「夕焼け色」やエモーショナルな歌声が心地良い「綺麗な世界」、さらにハイテンポな「好きって言うなら」と、ハズレなしのナンバーを立て続けに披露。突き刺さるようなギターリフに、ガンガン前に攻めるドラムとベースの重低音。「どんどん次の曲行っちゃうよ!」…と次へ行こうとした瞬間、突如暗転し、謎の声が聴こえてきた…

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「誰の許可取ってやってやがる?ワンマンやるなんて百万年早ぇんだよ!」…ゴッドファーザー「愛のテーマ」に乗せてやってきたのは、真っ黒なつなぎに身を包んだ凶悪集団、THE 裏威腐巣だ!不良キャラのコミックバンドか?なんて高をくくっていると、痛い目を見る!登場するや否や披露した「Hello」は憂いを含んだ切ないメロディとコーラスが泣かせる。世離華CELiCA)は先ほどとはまるで別人のように歌い、そしてMCでもそのスタイルを貫く。
 
4人の中で唯一、軟弱キャラの死悪利shioRi)が世離華総長に怒られたところで、「お前をそんなふうに育てたのはどこのどいつだ?」「学校です!」「お前は…全部学校のせいにしたいのか?」「学校のせいにしたいです」…「こんな軟弱な野郎を育てる学校なんてみんなぶっ潰れちまいな!」そんな入りから、Ramonesのカバー「Rock’n’roll High School」へ!痛快なR&Rナンバーにのびやかなボーカルが加わり、楽しさ満載!その勢いのままに「It’s Allright, It’s OK」もノリのいい楽曲。その完成度の高さと楽曲の秀逸さに、楽しみつつも鳥肌が立つ。
 
魔幽血MAYOU)のギターが歪む。泣く。「お前らは、大事なものをちゃんとなくさないように、きちんと大切にしとけよ」…沁み入るバラードナンバー「HIKARI」が披露されると、グッと胸が熱くなった観客も静かに体を揺らし、応える。完全にTHE 裏威腐巣に心奪われたかと思ったその瞬間、どこからともなく戦隊モノのSEが。「あなたたち、これ以上悪ふざけをするのはよしなさい!」愛と正義と庶民の味方・リープス仮面が登場し、THE 裏威腐巣は制圧された…

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さあ再び本家・THE LEAPSの登場だ!明るく前向きな新曲「TSUBASA」から後半戦スタート。続いてMAYOUが「曲知らなくてもオイオイ言ってればどうにかなるので…」と前置きしつつ、THE LEAPS初期の楽曲「Glowing Up」。確かに「初めて聴いた感じがしない」親しみやすさがあり、間奏ではギターの早弾きにかぶせるようにフロアから威勢の良いかけ声がかかる。音数は多過ぎずシンプルで、だからこそ4人個々の演奏力の高さが実感できる。MAYOUの「どうにかなるので…」というこのMCは謙遜のようで、実はTHE LEAPSとしてのステージへの自信の表れではないか。終盤のサビでは客席からも「ラララ」の熱唱が響き、会場が一つになる。
 
さらにダンサブルなナンバー「金曜日の魔法」で華麗にコーラスをクロスさせフロアを沸き立たせると、「KEEP OUT」ではNANA-Aの軽快なドラムを土台にコール&レスポンスをしっかり決める。続く「東京遊女」でもshioRiのベースがやはり心躍らせ、祭囃子のような観客のかけ声を巧みに誘導する。親近感・安心感のあるメロディと巧みなギターフレーズももちろん魅力だが、よくよく聴いていると、NANA-AshioRiの2人が作り上げる重低音につられて心拍数が上がり、体が揺れている。この魔法のような”沸き立たせる力”が、「THE LEAPSのライブは元気をもらえる!」と言える所以だろう。

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終盤、NANA-AはMCでここまで1年半の活動を振り返る。「私たちは4人(だけ)で運営してきているので、慣れない作業に頭を悩ませてしまったり、ときには本音でぶつかり合ってケンカしたり…決して簡単なことばかりではないけれど、無事に今日を迎えられてホッとしています。今日やっててね…しおりちゃんがベースで、せりかちゃんがボーカルで、まゆちがギターで、私がドラムを叩けてて、本当に良かったなって思います」目を潤ませながら、メンバーへ、そして集まってきてくれた観客へ感謝の思いを伝える。
 
最後は精いっぱい気持ちを込めて、そのNANA-Aが作詞し、MAYOUが作曲したナンバー。今年4月に2枚同時に出された2ndシングルのうち通称白盤、「THE LEAPS -white-」に収録された「Days」だ。切ないメロディ、赤白のTHE LEAPSタオルを高らかと掲げる観客、感極まり涙を流すCELiCA。フロア一帯が、優しさに包まれる。
 
「失うこと 受け入れること 涙よりも強くなれるよ きっと」…感動がぎっしりつまったこの名曲「Days」は、この日この場所で演奏されたことで、メンバーにとって、ファンにとって、大きな宝物となった。

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アンコールは揃いのTシャツで登場し、「私たちと皆さんのことを書いた曲を今から演奏したいと思います」「楽しかった空間をかみしめながら演奏したい」と、「ROCK’N’ROLL」を披露。MAYOUの力強いギターコードに、CELiCA筆頭に4人の綺麗なハーモニーが織り込まれる。それにしても曲ごとに歌声や表情を変える歌姫・CELiCAはまさに「七色の声の持ち主」。演技派女優の風格さえ漂わせる。
 
さらにアンコール2曲目は元気いっぱい、明るさ全開のアップテンポナンバー「Happy End」!快走するリズム隊に、元気いっぱいのギター、CELiCAの空高く突き抜けるような陽気なボーカル!最後は楽しく元気よく、ハッピーエンド!客席からは「ありがとう~!」と賛辞が飛び交う。
 
MCでは、公式Twitterのフォロワーが1000人突破したことを記念して、公約通りビッグなプレゼントとして11月24日(日)に下北沢ReGで無料のワンマンライブを開催することも発表された。入場チケットはライブの物販スペースで配布するとのことだ。この後も10月6日のファンミーティング、shioRiの誕生日を祝う会、略して「たんしお」を始めライブが盛りだくさん。未来へと一歩、歩き出したTHE LEAPSをこれからも追い続けよう。
 

◆セットリスト
M01. 明日になれば
M02. Story
M03. 夕焼け色
M04. 綺麗な世界
M05. 好きって言うなら
M06. Hello
M07. Rock’n’roll High School
M08. It’s Allright, It’s OK
M09. HIKARI
M10. TSUBASA
M11. Glowing Up
M12. 金曜日の魔法
M13. KEEP OUT
M14. 東京遊女
M15. Days
-encore-
E01. ROCK’N’ROLL
E02. Happy End
 
◆THE LEAPS 公式サイト
http://theleaps.net/
 
◆THE LEAPS Twitterアカウント
https://twitter.com/the_leaps
◆インフォメーション
・2013年10月06日(日)【下北沢】STUDIO BAYD
 ※ファンミーティング
・2013年10月12日(土)【厚 木】Thunder Snake
・2013年11月11日(月)【渋 谷】Star Lounge
・2013年11月24日(日)【下北沢】ReG
 ※フリーワンマンライブ
・2013年12月07日(土)【吉祥寺】CRESCENDO
 
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