演奏

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TEXT & PHOTO:Mariko-sun

多くの音楽と楽器好きが待ち望んだ、日本最大級のコンシューマー・ショー「2014楽器フェア」。3年ぶりの「楽器フェア」は、会場を東京ビッグサイト(前回はパシフィコ横浜)に移して開催となり、11月21日(金)~23日(日)の3日間で過去最多の4万人超が来場。大盛況のうちに幕を閉じた。
 
国内外の一流ブランド楽器や最新技術を駆使した新製品が一堂に集まり、展示やデモンストレーションすることで、まさにコンセプト通り、見る・聴く・弾く・買える!音楽の楽しさを体感できる一大イベント。
 
本誌BEEASTのフォトグラファーでありながら、実はまともに楽器をやったことがない私。初めての楽器フェアを、楽器をやらない目線でレポートしてみたい。

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ビッグサイト西1、2ホールをぶち抜きで開催した同フェア。楽器メーカーブース側の西1ホール入口から入場すると、まず目に飛び込んだのは、親子で手作り楽器@ワークショップゾーン。オカリナの絵付け、ウクレレやハモニカの組み立てなど、子供も大人も夢中になって楽しんでいる模様。
 
歩を進めると鍵盤ゾーンで、子供の頃に憧れたピアノ、幼稚園や小学生時代に学校で慣れ親しんだリコーダーやらハモニカの展示に目を奪われた。
 
「なんだ、私も小さい頃、楽器やってたんだなぁ」と音楽室や学校帰りにお友達と田舎の畑道をリコーダーを吹きながら下校した思い出がよみがえり、ノスタルジックな気分に胸が熱くなった。小さな子供用のおもちゃの展示の中に、ピアノや木琴などに混じって、木製のドラムがあったのを見つけたときには思わずニヤリとしてしまった。
 
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鍵盤ゾーンの最大ブースは、日本が世界に誇る2大メーカーのYAMAHA、KAWAI。親が付き添って子供が試奏する姿が多く見受けられ、いまだ子供にとってピアノは憧れの存在であることに変わりはないのだなと感じた。
 
KAWAIがブースに大きく掲げたキャッチコピー「もっと伝えたい、感動を。」に感動。音楽はひとの心を動かす、感動を伝えるものなのだ……と、再認識した。
 
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弦楽器・管楽器・アコースティックギターゾーンから、カスタムビルダーゾーン、エレキギター・打楽器ゾーンへと進む間に、有名アーティストのデモ演奏が各所で催され、さながら路上ライブかライブハウスの様相。
 
ティーンエイジャーが爆音で演奏するロックな音楽に、まるで孫を見守るかのようなあたたかな視線を向ける歳の離れたオーディエンス。普段の街中のライブハウスとは違い、このイベントが世代の壁を超えて音楽交流する場にもなっているのだと感じた。
 
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現在ドラムに興味のある私は、ドラムセット、電子ドラムの展示・試奏ブースに長く足をとめていた。みていると、やはり小さな子供がそれなりのリズムを叩いている。女の子も混じっている。
 
ESPブースの前を通りかかったとき、早弾きのすばらしいエレキギター演奏が聴こえてきた。ブース内の特設ステージからだったが、通路まで人垣があふれ、演奏の主の姿が見えない。演奏終了して、ようやく見えるところにいくと、なんと8歳の男の子。
 
4歳でおもちゃのギターにふれ、5歳から本格的に始め、いまは1日5時間の練習を続けているそうだ。演奏後のインタビューで「世界一のギタリストになりたい!」ときっぱり答えた勇姿に、これからの音楽シーンを背負って立つ人材は、着実に育っているのだと思った。
 
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展示ホール内特設ステージの目玉は2つ。ひとつは、YMOワールドツアー35周年企画「YMO楽器展」で、1979年ロスアンジェルスでの初の海外公演のライブセットを再現したもの。
 
もうひとつが「hideギター展」。X japanのギタリストとして永眠後16年経つも色褪せることなくファンに愛され続けているhideの生誕50周年を記念したイベントで、本人が愛用していたギター(実機)が一堂に特別展示されていた。
 
両展示とも常に多くの人が取り巻き、スマホで思い思いに記念写真を撮影していた。会場内の各ブースにも、有名アーティスト使用モデルの展示がなされ、注目を集めていた。
 
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今回、会場がビッグサイトに移ったことで、同フェア開催史上最高の有名楽器店30社以上が出展する販売ブースが新設された。
 
創業周年記念を切り口としたメーカーコラボ企画のドラムやギターなど趣向を凝らした展示販売が目を引いた。販売ブースは、西2ホール側の出入口にゾーニングされていたこともあり、たいへん賑わっていた。
 
楽譜や音楽雑誌のバックナンバー、楽器のアウトレット品などを販売するアウトレットモールも人気だった。
 
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メイン会場に隣接したレセプションホールには、「ドラマーズ・パラダイス」と銘打ったドラム試打場が二部屋設けられていた。
 
国内外の有名ドラム・ブランド9社の一押しのドラムセットを存分に体感できるというドラマーにとってまさに楽園。その光景は圧巻!としか言いようがなかった。
 
楽器をやったことがない(このトシからでは遅い)と思っていた私だが、場内を半分進んだ頃には「楽器を始めるのに年齢は関係ない、私も始めたい!」なんて、気持ちにさせられていた。
 
まさに「楽器フェア」の魔法にすっかりやられてしまっていたのである。さて、(小学生のときに憧れていた)鍵盤かな、(中学時代に挫折した)ギターかな、(いま興味ある)ドラムかな……。音楽万歳!楽器万歳!
 

◆楽器フェア公式サイト
http://musicfair.jp/

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【レポート】2011楽器フェア
http://www.beeast69.com/feature/3531
【レポート】2009楽器フェア
http://www.beeast69.com/theatricals/3100