【ピックアップ！】ジョンレノン音楽祭にショーン初登場　民生、吉井らと共演

2012年12月11日

THE BEATLESデビュー50周年の節目のジョンレノン音楽祭に息子・ショーン登場
初武道館でオノ・ヨーコ、奥田民生、吉井和哉、斉藤和義、絢香らと共演

John Lennon（ジョン・レノン）を敬愛するアーティストが集い、世界の子どもたちに学校をプレゼントする毎年恒例のチャリティ・コンサート「Dream Power ジョン・レノンスーパー・ライヴ」がジョンの命日である8日、日本武道館にて開催され、オノ・ヨーコとその息子ショーンが出演。奥田民生、吉井和哉、斉藤和義といった日本を代表するロックミュージシャンとの共演を果たした。

ライヴはJohn Lennonの生涯を描いたオープニング映像でスタート。生前のジョンが日本語で平和を訴える肉声が暗闇のなかで響き渡った後、THE BAWDIESのROYがLOVE PSYCHEDELICOのNAOKIのサポートで、John Lennonの軽快なロックナンバー「Dizzy Miss Lizzy」をシャウト、観客はいっきにヒートアップした。

奥田民生、吉井和哉、斉藤和義、LOVE PSYCHEDELICOの常連に加えて、復帰後初のフェス出演として4年ぶりに参加した絢香、初出演のflumpool、宮田和弥（JUN SKY WALKER(S)）、藤巻亮太（レミオロメン）、キヨサク（MONGOL800）、Mummy-D（RHYMESTER）ほかが、John Lennonナンバー24曲を熱唱した。

初出演の江口洋介はジョンとヨーコの愛の歌「ラヴ」と、ジョンが平和の理想郷を歌った「イマジン」の詞を日本語で朗読、観客を魅了した。モデルで俳優の杏は、今年は歌手として参加、「I Want Hold Your Hand」ほかを披露。女優でピアニストの松下奈緒は、バイオリンとチェロをしたがえてピアノで「Love」を演奏、「Woman」では歌も披露した。

John Lennonとオノ・ヨーコの長男、Sean Taro Ono Lennon（ショーンオノレノン）は、第二の故郷である日本が震災以来、津波や原発事故の影響で今でも苦しむ姿に心痛め、自分に何かできないか考えライブに初出演し、父の歌の中で一番気にいっているという名曲「Yer Blues」を歌った。

毎年、恒例となっているアーティスト同士の一夜限りのコラボレーション。今年はユニコーンのボーカル奥田民生が、ジュンスカのボーカル宮田和弥と「Come Togther」でコラボ。80年代後半から90年代にかけて巻き起こった空前のバンド・ブームで頂点にあった2トップが夢の競演を果たした。

6年連続8回目の出演と奥田民生と並びこのライヴを支えてきた吉井和哉は、自身が訳詞した「Working Class Hero」を日本語で歌うなど2曲を披露した。斉藤和義は、故忌野清志郎が訳詞しこのライヴで歌った「イマジン」を、そのままのバージョンで披露した。

ラジオDJのジョン・カビラは、MC役でライヴに初参加、昨年までに28か国117校の学校を贈ったDream Powerの活動を紹介、世界の恵まれない子どもたちに学校を贈ることの重要性をアピールした。また、初のキャラクター出演として「かいけつゾロリ」がステージに駆けつけ、支援校の子どもたちから届いた手紙を朗読、子ども連れの家族を喜ばせた。

毎年恒例となっている光の芸術「オノコード」。今年はジョン・カビラのインストラクションで、観客と全出演者が光で「I LOVE YOU」のメッセージを送りあった。武道館の観客1万2,000人と出演者が光によってまさにひとつになった瞬間、オノ・ヨーコがステージに登場。ヨーコ自ら、オノコードに参加し、会場、そして宇宙へとメッセージを送った。

フィナーレは「ハッピー・クリスマス（戦争は終った）」「パワー・トゥ・ザ・ピープル～平和を我等に」「イマジン」をヨーコを含む出演者全員で熱唱。ヨーコはライヴの最後の曲「イマジン」のパフォーマンスの前に、ジョンへの思いや平和を訴えるメッセージを熱く語った。ヨーコの「ひとりで見る夢はただの夢、みんなで見る夢は現実になる」というDream Powerの提唱のとおり、出演者と観客1万2000人の夢がひとつになった感動のフィナーレ。世界を変えてゆく確かな手応えを感じた一夜だった。

このライヴは、売上金から世界の恵まれない子どもたちへ学校をプレゼントしてきたチャリティ・コンサート。過去11回のコンサートで28か国117校の学校が建設された。今年も世界の子どもたちの学校建設を支援する。くわえて、会場で販売されるチャリティ・グッズの売上からは、東日本大震災で両親を失ってしまった子どもたちを支援する。