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スタッフヴォイス

鈴木亮介 Vol.4

2009年08月08日

横浜から、赤い電車に揺られること40分。横須賀市に、ペリー率いる黒船来航でおなじみ、浦賀という町があります。ここに、日本で唯一「叶う」という名前のついた神社があります。
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その名も、叶神社。しかも面白いのは、浦賀港を挟んで東側と西側に対面するように二つ、同じ名前の叶神社があるのです。地元では通称「東叶神社」「西叶神社」と呼び分けています。

「願いを叶えてくれる神社」…ユニークな名前であり、一見するとミーハーな感じがしますが、実は平安末期に建立した由緒正しき神社。西暦1181年に源氏の再興を願って京都石清水八幡宮の心霊を迎えたのが始まりで、その後源頼朝が征夷大将軍となり鎌倉幕府を開いたことで、「その願いが叶った」と、叶大明神の名で呼ばれるようになりました。今でも、冬になると県内の受験生を中心に、多くの人が合格祈願に訪れます。
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実は、小生も今年1月に参拝してきました。塾で論文の面倒を見ていた小6、中3の生徒たちへお守りを渡そうと、朝一で浦賀へ。眠い目をこすりながら、まずは東叶神社の方へ。本堂で手を合わせた後、さらに奥へ進んでいくと、「勝海舟が断食修業の際に使用した井戸」や「浦賀城址」など、歴史好きの人にはたまらないであろう史跡がたくさんありました。

そして、対岸の西叶神社へは、立派なつくりの渡し船を利用。「矢切の渡し」のような手漕ぎ舟ではありませんが、単調なエンジン音が静かな海と広大な青空に響き、長閑な港町の昼を存分に味わうことができます。

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西叶神社の方は若干物静かな印象でしたが、本殿には凝った作りの彫刻が多数潜んでおり、これもまた神社参拝の魅力の一つと言えるでしょう。

トータルで1時間弱は歩くことになりますので、ある程度の時間と体力が必要になりますが、晴れた日は海の青と空の青がとても鮮やかで、気分転換にはもってこいの旅スポットだと思います。一つケチをつけるならば…せっかく三浦半島に来たのだから、新鮮な魚を食べたかった!!ご飯屋は残念ながら良い店が見つかりませんでした。

ちなみに、叶神社で買ったお守りのご利益は…驚きました。論文を見ていた子と面談担当の子、合計約10名に渡したのですが、見事全員第一志望に合格!そして小生自身、「叶」の一文字が入ったインパクトのある絵馬を買って机に飾っているのですが、これもまたご利益大アリ。その一つが、BEEAST、桜坂編集長との出会い。今ここでこの原稿を書けているのは、ひょっとすると叶神社のおかげかもしれません。
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