連載

YHMF熱血現場最前線!

熱血5
TEXT:鈴木亮介 PHOTO:ヨコマキミヨ

過去にRADWIMPS藍坊主を輩出し、今年で11回目を迎える高校生バンドコンテストの草分け的存在「YHMF(ヨコハマ・ハイスクール・ミュージック・フェスティバル)」に密着する連載「YHMF熱血現場最前線!」。BEEASTではオフィシャルメディアとして、タイトル通り現場の最前線を毎月お伝えしていきます。

連載5回目となる今回は、遂に8月10日に横浜アリーナにて行われたYHMFの決戦大会!…の、前に。なんと我々BEEASTのラブコールに応えて、YHMFを共催する横浜市のトップ・林文子市長が出場バンドおよびスタッフである高校生たちへのメッセージを特別に寄稿してくださいました。本誌BEEASTの独占公開です。

Photo林文子 横浜市長

横浜が全国に誇る高校生の音楽の祭典「ヨコハマ・ハイスクール・ミュージックフェスティバル」は、今年で11回目を迎えます。出場者のみなさんは、全国津々浦々の多数の応募者の中から、厳しい予選大会を勝ち抜いて、「横浜アリーナ」での輝かしいステージに立つことになります。また、本大会を支えていただくスタッフのみなさんは、出場される方々の栄えあるステージがより多くの人々に届くようにと、大会準備や広報活動等に自らの時間をささげ、頑張っています。私は心から大きな拍手をお送りしたいと思います。

この「ヨコハマ・ハイスクール・ミュージックフェステバル」は、企画から運営まですべて高校生スタッフが行っています。しかもスタッフのみなさんは、総数350名を超え、様々な学校から集まっています。これだけ多くの仲間達と出会い、力を合わせて一つの事を成し遂げるということは、とても貴重な経験だと思います。

特に、みなさんがいわゆる「裏方」を経験される事は、本当に素晴らしい事だと思います。準備段階の企画から始まり、出演バンドの募集・選考、広報活動。そして当日の舞台転換、受付けから、進行まですべてが裏方さんの仕事です。華やかなステージを支えるこうした裏方の仕事の基本は、他者に対する気配りや配慮です。そして本番、もしかしたら最も達成感を得られるのは裏方さん、かもしれません。心も体も伸び盛りの高校時代に、こんな経験を多くの仲間達と共有できるという事はとても貴重なことです。

当日のイベントは、これだけみなさんが頑張ったのだから、間違いなく大成功です。そして、大会終了後もYHMFの実行委員のみなさん、一人ひとりが、このイベントを通じて学んだ事をしっかりと育みながら、これからの人生を切り拓いていかれる事を願っております。

横浜市といたしましても、みなさんの横浜を元気にする試みに、これからもエールを送り続けて行きたいと考えています。

林文子市長は1946年東京都生まれ。1965年に都立青山高校を卒業後、東レや松下電器産業、ホンダなどの勤務を経て1987年にBMWに入社。女性としては異例の自動車販売の営業でトップセールスを記録しました。その後はカリスマ女性経営者として注目を集め、2003年にはBMW東京代表取締役社長、2005年にダイエー会長兼CEO、2008年に日産自動車執行役員などを経て、2009年に横浜市長選に立候補、見事当選を果たし現在に至ります。

林市長はBMW時代、「ビジネスの基本はコミュニケーション」をモットーに、人と人とのつながりを大切にするという基本に忠実な姿勢で驚異的なセールスを記録しました。その経営理念、哲学は多くの働く女性や営業マンに影響を与えています。

そんな林市長ですが、実はクラシックなどの音楽に造詣があり、かつてBMW東京の新宿支店長を務めていた頃「何かお客様を喜ばせることをしたい」と、ショールームでバイオリンとチェロのコンサートを企画・開催したこともあるそうです。

著書『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』(亜紀書房)にはそうした前例のない取り組みなど数々の逸話が紹介されています。「カリスマ経営者」としての林市長の視点やメッセージは、音楽を通して自身の未来を切り拓く若者にとって大きな気付きとなり、また勇気となるでしょう。

ちなみに私事ではありますが、私・鈴木亮介は林文子市長と同じ都立青山高校出身です。我らが母校・都立青山高校の最も尊敬すべき大先輩として、誇りに思います。

さて、いよいよ10日に行われた決戦大会…の前にっ!すみません、引っ張ります。何と言ってもその舞台は年間170万人が訪れる横浜アリーナ。人生のうちに何度立つことができるのか?という大舞台です。出演者やスタッフはもちろんでしょうが、取材する側も心なしか緊張します。本誌BEEASTも今年が初のYHMF取材ということで、会場下見を兼ねて前日の通しリハの様子を取材してきました。

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ステージでは各バンドや高校生パフォーマーたちのリハーサルが行われています。音の入念なチェックと、動きの確認。ほとんどの出場者が横浜アリーナ初体験ということで、リハーサルの時点で既に緊張の面持ちです。

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司会班の高校生6名も、リハーサルに参加。彼女たちにとっても最後のリハーサルです。開会時や表彰式などの段取りについて、遅い時間まで何度も繰り返し練習していました。

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10日の決戦大会ではヘアメイク部門のステージも見どころの一つ。サマーアレンジとウェディングがそれぞれ15組ずつ登場します。大部屋の控室では、リハーサルを終えた高校生モデルとスタッフたちが談笑していました。

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一方、ロビー付近ではたくさんの高校生スタッフが集まって、お土産の袋詰め作業や、YHの歴史についてまとめたボードの作成を行っています。ややお疲れ気味でしたが、その表情は皆笑顔!

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金子委員長に話を聞くことができました。忙しさに目が回っているのではないかと思いましたが、案外余裕の表情。聞くと、「今日は自分は何もしていない。スタッフみんなが全部動いてくれる」と謙虚な回答。うまく意思疎通が取れている証です。

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広いアリーナ内の移動中、とりわけ印象に残ったのは、「よく高校生スタッフとすれ違うな~」ということでした。至る所で黒TシャツのYHMFスタッフが動き回っています。今年のスタッフ総数は何と350名。昨年の過去最高記録をまたしても更新しました!

さて、今度こそ10日に行われた決戦大会…と行きたいのですが、4月以来どこよりも詳しく、深く、YHMFの現場をお届してきた本連載。決戦大会の大舞台の模様は、次回と次々回の2回に分けて、やはりどこよりも詳しく、じっくりとお伝えしていきたいと思います。

完全ノーカットで10日当日の手に汗握る熱戦の模様をお伝えできればと思います。また、出場者インタビューや、大舞台の裏側も余すとこなくお伝えしていきますので、次稿にご期待ください!

◆YHMF公式ホームページ
http://www.sunphonix.co.jp/yhmf/

☆8月10日のYHMF2010決戦大会の詳細なリポートは
次回以降の連載で2回に分けて掲載予定。請うご期待!!
◆≪速報!≫YHMF2010決戦大会 審査結果
▼グランプリ
The Learners(神奈川県藤沢市)
▼優秀賞
経験II(川崎市高津区)
▼まいどアリーナ賞
X-24(東京都東村山市)
▼特別審査員賞
Dodico(大阪市住之江区)