連載

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SeRafiL 『飛ベナイ鳥と蒼イ空』
TEXT:桜坂秋太郎

SeRafiL(セラフィル)の魅力満載!1stミニアルバム『飛ベナイ鳥と蒼イ空』!

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今年、2015年に結成されたバンド、SeRafiL。結成からわずかな期間で、完成度の高い1stミニアルバム『飛ベナイ鳥と蒼イ空』を、2015年12月23日にリリース。コンスタントにライブ活動を行っているが、まだ生まれたばかりと言ってもよい時期だろう。しかし、編集部に届いた『飛ベナイ鳥と蒼イ空』を聴いて、そのクオリティの高さに、私は驚きを隠せなかった。結成からわずかな期間で、これほど優れた作品を生み出すことができるバンドはそういない。SeRafiLが特別なバンドであることは、作品を一聴しただけで理解ができた。
 
SeRafiLのプロフィールを見れば、長年の音楽キャリア組で結成されたバンドであることがわかる。それゆえに、各メンバーのスキルは相当なものであることは間違いない。したがって、テクニック的に上手いことは、聴く前から想像はしていた。むしろ技術的、技巧的な部分も多く占める音楽性であるかのようなイメージを抱いていた。ところが、6人のメンバーが織り成す音楽は、私の想像を遥かに超えるレベルだった。5曲入りミニアルバム『飛ベナイ鳥と蒼イ空』の作品は、まさに彼らの言う“幅広い音楽性にメロディアスさとキャッチーさを加味した楽曲”に他ならない。
 
SeRafiLは、男女混成バンドであることも特徴の一つだろう。メンバーの女性陣は、Luka[高山留歌](Vocals)・Azusa(Bass)・Tei Sena[テイセナ](Violin)の3人。男性陣は、Shouichi Matsushima[松島正一](Guitar)・Tomoyoku Tanimoto[谷本朋翼](Drums)・Yoshihiro Kawagoe[川越好博](Keyboards)の3人。2対2の男女混成は珍しくないが、3対3はあまり見かけない。6人組はインパクトがあり、ルックス面でも大きなプラスだが、何よりロックバンドとしては、バイオリニストが在籍していることが強いオリジナリティと言える。
 
21曲目に収録された「夢より確かなもの」は、まるで映画のリードトラックのようなパンチとフックのある曲。安定感のある重めなリズム隊の上で、キーボードとギターのフレーズが舞い、平歌からパワフルなLukaの歌が心に届く。ハードに迫るこの曲を少し聴いただけで、SeRafiLのファンになってしまうリスナーもいるはずだ。
 
続いて2曲目「Keep going」。ロックンロールタイプの曲だが、リズム隊がどっしりとハードロック的なアプローチをしていて心地よい。Tei Senaのバイオリンソロから、Shouichi Matsushimaのギターソロへの流れなどは、まさにSeRafiLならではのテイスト。
 
3曲目は「Spier」。キーボードとLukaのハーモニーでスタートし、バイオリンの音色が響くスローな曲。見えてくる情景は映画の1シーン。『飛ベナイ鳥と蒼イ空』は、やはり映画のサントラ盤のような印象だ。Tomoyoku Tanimotoのドラムフレーズが曲をより引き立てている。
 
4曲目「Sea breeze」では、ピアノサウンドにLukaが丁寧にメロディを重ねる。ボーカリストの実力が、もろに出てしまうようなタイプの曲でも、抜群の歌唱で聴かせてくれる。Luka自身が重ねている副旋律や、Shouichi Matsushimaをはじめとした弦楽器の助奏など、細かいアレンジが秀逸な曲だ。
 
最後の5曲目は雰囲気変わってダンサブルな「Take me away」。16ビートに乗せたLukaの声がよく伸びる。上手なだけでなく、歌詞をリスナーにしっかりと伝えることができるボーカリストだ。
 
『飛ベナイ鳥と蒼イ空』の全体を通して感じたのは、バンドのキーマンであるYoshihiro Kawagoeのずば抜けたキーボードセンス。キーボーディストがいるバンドは、どうしてもキーボードが前面に出てくるものだが、SeRafiLはすごく自然なスタイルでキーボードが存在していて、そこに惹かれた。さらに、ロックなグルーブのAzusaのベースラインと太い音が、SeRafiLの魅力に大きく貢献していると思う。
 
SeRafiL、すごいバンドの登場だ。『飛ベナイ鳥と蒼イ空』は、買って損のない作品だと断言できる。1stミニアルバムのレビューに書いて申し訳ないが、すでに次作への期待に私の心が躍っている。まずは『飛ベナイ鳥と蒼イ空』をよく聴きこんで、そしてライブ会場で生の彼らを体験しよう!
 


 
◆リリース情報
SeRafiLセラフィル)新譜『飛ベナイ鳥と蒼イ空』

・2015年12月23日(水)発売価格: 1,800円(税込)
<収録内容>
M01. 夢より確かなもの
M02. Keep going
M03. Spier
M04. Sea breeze
M05. Take me away~飛ベナイ鳥と蒼イ空~
 
◆Live Information
2015年12月26日(土)【東京】渋谷Guilty
 
◆SeRafiL Official Website
http://serafil.main.jp/band/
 
◆Official Profile
2014年7月にVo:高山とKey:川越によるアコースティックユニットにてライブを行う。
それをきっかけに2015年4月、両名の間でバンド結成の話が持ち上がりまずは2名でバンドを立ち上げることになる。
初ライブを2015年7月5日と決定し、その上でメンバー探しを始める。

川越とアストゥーリアスに在籍しているVin:テイセナ、またテイセナと共演経験があり、様々なジャンルの第一線で活躍しているDs:谷本朋翼が参加。
また、川越と別バンドにて活動を共にするG: 松島正一、そして高山が在籍しているバンドのサポート経験者であるB:Azusaの参加も決定した。

主にProgressive Rock、Jazz等で活躍してきたメンバーとHR/HM、Rock等のジャンルに身を置いてきたメンバーによるバンド結成となったがジャンルにはとらわれず、Jazz、演歌、デスメタルまで広いジャンルの楽曲を制作する川越の作曲センスを活かす。
幅広い音楽性にメロディアスさとキャッチーさを加味した楽曲。

どこまでも重くハードに、どこまでも軽くポップに。
突き抜けた明るさも、心を抉るような暗さも併せ持つ音楽集団、
SeRafiLが 紡ぎ出す音は聴く者を魅了する。


 
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