連載

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FOLKS 『BLUE & YELLOW』
TEXT:岡本恵里

前作『SNOWTOWN』で魅せた幻想的な銀色の世界から、繊細で美しい色彩の浮かぶ世界へ。
季節をひとつ乗り越えた、彼らの新しい側面を垣間見れる作品が完成した。
 
2ndミニアルバム『SNOWTOWN』から半年、ワンマンツアーを経て新たなミニアルバム『BLUE & YELLOW』をリリースするFOLKS(フォークス)。
 
北海道恵庭市在住、札幌市内を中心に活動を行っている彼らの最新作は、音源、CDジャケット、MV、アーティスト写真などすべてを北海道出身、在住クリエイターと共に作り上げ、セルフディレクションによる初のベッドルームレコーディング&ミックスを行っている。マスタリングは1stミニアルバム『Take off』も手掛けた、同郷の先輩でもある砂原良徳(ex:電気グルーヴ)が担当。地元北海道での制作活動に徹底的にこだわった、情景を感じる作品となった。
 
冬の北海道をテーマに制作された前作『SNOWTOWN』からバトンを渡されたような、浅い春の訪れを経て壮大な拡がりを感じさせてくれる表題曲「BLUE & YELLOW」(M1)、シュールな歌詞が印象的な「D2R」(M3)、触れたら壊れそうな繊細なメロディと、Vocalの岩井兄弟による透き通って聴きやすく、それでいて芯の強い歌声が絶妙にマッチする「夜の砂漠と月の光」(M2)や「裸足のシンデレラ」(M5)、息づかいさえ聞こえそうな程近い距離で、ひとりひとりの心の中に語り掛けてくるような脆くて優しいバラード「六畳銀河」(M4)。
 
テーマが一貫していた前作よりも自由度が増し、多彩なアプローチで展開される5曲はそれぞれが強い主張を持っており、どれが表題曲になってもおかしくない存在感を放っているが、全曲を通すと不思議と世界観が一致している。
 
音楽が造られていく過程が目に浮かぶような”宅録”ならではの親しみやすさと、才能を感じさせる緻密な音造りの調和が心地よく、エンドレスリピートにしていつまでも聴き続けたい音楽になっている。
 
2014年2月、ミニアルバム『NEWTOWN』でメジャーデビューして以来、地元北海道のFM NORTH WAVE、AIR-G’ FM北海道の両局でパワープレイ獲得&ランキング1位の快挙を成し遂げるなど、知名度・人気共に上昇し続けている実力派の彼ら。東名阪、そして札幌でのワンマンライブも敢行し、その音楽は全国に届き始めている。
 
今作のリリースにあわせて初の北海道インストアライブも決定し、今後もますます活動の幅を広げていくことは間違いない。
 
ただこれからも彼らは、北海道という日本最果ての美しい場所から、音楽と真摯に向き合い新しい世界を構築していってくれるだろう。音楽とともにその美しい景色や温度までパッケージングされた『BLUE & YELLOW』は、制作された場所の空気まで含めて完成した名盤だ。
 

 


 
◆リリース情報
3rdミニアルバム『BLUE & YELLOW』
・2015年10月21日(水)発売
KSCL-2655 ¥2,000(tax in)
<収録曲>
M01. BLUE & YELLOW
M02. 夜の砂漠と月の光
M03. D2R
M04. 六畳銀河
M05. 裸足のシンデレラ


◆ライブ情報
「BLUE & YELLOW」リリース記念イベント
★札幌での初のインストアライブ!
・2015年11月01日(日)【北海道】札幌 玉光堂パセオ店内
 14:00~ 対象店舗:玉光堂道内全21店
・2015年11月08日(日)【北海道】ワーレコード札幌ピヴォ店
 14:00~ 対象店舗:タワーレコード札幌ピヴォ店

その他ライブ情報
・2015年10月23日(金)【北海道】札幌BESSIE HALL
・2015年11月28日(土)【北海道】札幌Sound Lab mole

 

◆Ustream番組
「FOLKSHOUSESESSION」
メンバーが共同生活を営む恵庭の「FOLKSハウス」から毎月数回、
Live&トークを主に週末に配信中!
http://www.ustream.tv/channel/folks-house

 
◆FOLKS Official HP
http://folks-eniwa.com

 


 
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【連載】新譜るLIFEダイアリー FOLKS 『SNOWTOWN』
http://www.beeast69.com/serial/simple/122522