連載

メタルヘルス

PARADOX 編
TEXT:桜坂秋太郎

季節の変わり目が苦手な私は、体調がすぐれず調子が悪い日々を過ごしています。暑い日の次は寒い日。そしてまた暑い日と繰り返すと完全にグロッキー。適応力がないのか、毎年同じ繰り返しです。グロッキーといえば、ラム酒の水割りの泥酔が語源のようですね。メジャーなボクシング用語ですが、どのみちフラフラなことには変わらないという意味で、まさに私もグロッキー。そのわりに食欲は落ちていないので若干肥え気味です。

さて今月の「disk union」お薦めの1枚をご紹介しましょう。PARADOXパラドックス)です。1989年にリリースされた2ndアルバム「HERESY」の再発です!これはジャーマン・スラッシュ・メタルの名盤と言われ、キリスト教や十字軍といったヨーロッパの中世を描いた内容のコンセプトアルバム。ロックのコンセプトアルバムというのは、実は名盤ぞろい。この「HERESY」は当時日本でも話題になった作品です。どんなアルバムかというと、こんな感じです!

disk union 今月の一押しアルバム
 
ジャケット

PARADOX「HERESY」
1. Heresy 6:56
2. Search For Perfection 4:54
3. Killtime 4:30
4. Crusaders Revenge 4:27
5. The Burning 5:26
6. Massacre Of The Cathars 4:19
7. Serenity 4:53
8. 700 Years On 5:14
9. Castle In The Wind 1:34
10. The Burning(Demo/Bonus Track) 5:58
11. Massacre Of The Cathars(Demo/Bonus Track) 3:48

【アルバム解説】
2010年4月10日発売!

正統パワー・メタル寄りジャーマン・スラッシュの傑作と言える89年発表2ndアルバム。小気味よく刻むリフと疾走感といったスラッシュとしてのアグレッションに加えマイナー調の暗いメロディーとドラマティックな展開と言った静と動、攻撃性と叙情性のバランスが絶妙な名盤。
単にリフだけとっても刻むスピードやリフ構成の絶妙さはスラッシュ・メタルとして一級品ということは確かだ。全体を覆う暗くも物悲しい雰囲気もさることながら、楽曲自体も捨て曲なしの完璧な作品。中世の南フランスに存在した異端アルビ派を征討するために送られたアルビジョア十字軍の異端狩りによる凄惨な歴史をコンセプトとしたシリアスさもまた見逃せない。
プロデュースはジャーマン・スラッシュの大量生産マシーンHarris Johns。ボーナス・トラックにデモ2曲とエンハンスドでライヴ1曲を収録。デジタル・リマスター再発盤。

【PARADOX 公式サイト】
http://www.paradox-bangers.de/


Photo
【PARADOX】実施中その1

5分前後の曲が多く、トータルタイムは52分。オープニングナンバーはアルバムのタイトルチューンである「Heresy」。コンセプトアルバムは、異端・異教といった意味のあるネーミングからスタート。叙情的イントロがヤバイ!ヘヴィメタル好きにはたまらないこの静寂。ヘヴィメタルを知らない人は、“うるさい音楽”と一言で片付けてしまいますが、静寂というのも実はヘヴィメタルには大切なファクターの一つです。

“静”の後にくる“動”がカッコいい!このコントラストが「Heresy」をより魅力的にしています。曲途中でまた“静”が出てきちゃうので、走っていると微妙にタイミングがズレますが、すぐにギターソロ。曲の構成は複雑ではないので、すんなり聴けます。そのまま間髪入れず「Search For Perfection」へ。これはすごく走りやすいナンバー。どことなく懐かしい気分で気持ちよく走れます。

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【PARADOX】実施中その2

バスドラムの連打が激しい「Killtime」はリズムがかなり変化するのでちょっと微妙。続いて十字軍の復讐という「Crusaders Revenge」へ。確かに復讐!って感じの曲調に、一人納得。納得してうなずきながら走っても、誰にもそれがわからないのがいいですね。ここでまた“静”なイントロが入り「The Burning」へ。このナンバーは面白いですね。エンディングでまた“静”へ。そのまま繋がっているかのように「Massacre Of The Cathars」。これも走りやすいナンバーですね。

オーディエンスのシンガロング(※サビ等をアーティストと共に歌う行為)が目に浮かぶような「Serenity」、そして「700 Years On」。シンガロング好きの私は、この流れは結構好きですね。走り終わったらもう一度聴こう!と記憶にインプット。そして最後のナンバー「Castle In The Wind」はインストの“静”。“静”で始まり“静”で終わる、まさにコンセプトアルバムらしい構成に感動です。

Photo
【PARADOX】最後の一曲が終わりフィナーレ

本編の後に「The Burning」と「Massacre Of The Cathars」のデモソングが、ボーナストラックとして2曲入っています。ファンにとっては、デモが聴けるのはうれしいサービス。PARADOXのデモは音質がデモであることを除いて、特に本編違和感なく聴けます。しかしコンセプトアルバムと言う意味からすると「Castle In The Wind」の風を感じながら9曲で終わって、その後は完全なオマケとする聴き方がよいですね。走る時は9曲目までのプレイでokだと思います。

アルバム解説にある「捨て曲なし」に偽りはありません。買って損のないアルバムです。マイナーなメロディーとスピーディーなリフ。ジャーマン系メタルが好きな人ならツボにはまることでしょう。ツボといえば整体。前から「耳ツボ」が気になっています。やせるツボとして「耳ツボダイエット」というのがあるようです。検索するとたくさん出てきますので、興味ある方はぜひ調べてみてください。私も思い切って、近所の整体でチャレンジしてみようかと思うこの頃。メタボロックな同士達よ! さぁ一緒にメタルヘルス!

ランナー【PARADOXの効果】
実施前:体重66.3kg/体脂肪24%
実施後:体重65.1kg/実施後22%

 
 
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