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※この記事は取材した2012年のアーカイブです。最新情報ではありません。

セレクション20(北海道)「Caffeine」 上木裕和 マスター
TEXT & PHOTO:鈴木亮介

大人気連載「ロック酒場探訪記」、今回は札幌随一の繁華街、ススキノより「Caffeine」(カフェイン)をご紹介しましょう!南3条西3丁目、市電と地下鉄南北線のすすきの駅から目と鼻の先に位置し、中心街のライブハウスからも徒歩圏内の好立地で、バンドの打ち上げにも多々使用されているという、音楽ファンが集うバー。しかし昼間はその姿を一変、ブティックとして服を売っているのです。

そんな二つの顔を持つ「Caffeine」。入口の扉を開くと、R2-D2がお出迎え!そして壁には整然と飾られたレコードのジャケット。あちこちに飾られたダースベーダーなどスターウォーズ関連のミニフィギュア。メニューを見ると世界各国のビールを取りそろえ、オリジナルのフードメニューも充実。店主のこだわりが随所にわたって垣間見えます。早速、上木裕和マスターにインタビューしてみましょう。

上木裕和マスター プロフィール

1974年、北海道・登別生まれ。青森、アメリカを経て10年ほど前から札幌に在住。料理人などを経て現職。「Caffeine」のマスターとして洋服を売る傍ら、昼間はカフェ、夜間はバーとしても営業。ファッションとロックを愛する札幌の若者を中心に絶大な支持を集めている。音楽はPink FloydからNirvana、最近のロックまで何でも好きという「雑食系」。


— 開業からどのくらいになりますか?

上木:お店は今年で12年目になります。8月5日に11周年記念ライブを行いました。

— 開業のきっかけを教えてください。

上木:「Caffeine」というのは元々ニューヨークにあった服のブランドで、そのオフィシャルショップとして開店したのがきっかけです。この12年間で6回も移転をし、今の場所に来たのですが、ちょうどカウンターがあったので、「カフェインという名前がつくぐらいだから、お茶が飲めるようなカフェと融合したブティックにしよう」ということで、今のスタイルになりました。昼間はここに洋服を出しています。昼は洋服とカフェ、そして夜は常連さんが集まれるバーにしようということで4年前からバースタイルも始めました。

— 元々は昼の洋服屋とカフェが出発点なのですね。

上木:そうですね。本業は一応洋服屋、という名目にはなってますが、最近はほぼバー化していますね。

— 常連さんはどういう方が多いですか?

上木:やはりバンドマンが多いです。うちで取り扱っている商品は派手なデザインのファッションが多いので、「洋服が好きで、ロックも好きで」という人が多いですね。年齢層は20代が多いです。以前ロック番組の収録をうちの店でやっていたので、バンドマンが集まるようになったのはその影響もあると思います。

— イベントも店内で行っているのでしょうか?

上木:ロック系のDJイベントをやっています。あと最近はここでパーティー形式の打ち上げも増えてきました。

— お店で流している音楽はどういうジャンルが多いですか?

上木:今流しているのはアメリカのThe Red Jumpsuit Apparatusです。ジャンルは問わず音楽をかけているのですが、やはり自分の好みとしてはロック系が多いですね。

— 元々アパレル業界のご出身なのですか?

上木:いえ、そういうわけではなくて、色々な職業を経験しています。「Caffeine」をやる前はアメリカで料理関係の仕事をしていました。アメリカから日本に帰ってきて、何かやらなきゃ、と思っていた時、たまたま「Caffeine」という日本にはまだ入っていないブランドと知り合って、「じゃあこれで勝負してみよう」と決意しました。

— 日本でも料理人をやろうとは…

上木:やりたかったのですが、料理は厨房の器具を揃えたり大変なので、まずは日本に帰ってきて何もない状態で、お金を作らないと、と思いまして。それでたまたまやり始めたのが洋服屋だった、ということですね。でも洋服屋って、服買う以外に用事がないから、気に入ってくださるお客さんに1年に1回とか半年に1回とかしか会えないんですよね。それじゃあさびしいなぁと思って、用事がなくても来れるようなお店を作りたいと思って、今のようなカフェ&バースタイルを導入しました。

— ちなみに上木マスターはバンドを組んでいた経験などはありますか?

上木:実は楽器未経験者で、聴く専門だったのですが、「Caffeine」で毎年「○周年イベント」を開催する際にセッションをやることになってしまい、僕も楽器をやらなければならなくなってしまいました。一緒にやるメンバー2人と話していたら、ギターとベースが決まっちゃって、残ったのはボーカルかドラムということで、それで「じゃあ歌えないからドラムやるわ」ということで、1年に1回だけドラムを叩いています(笑)

— 1年に1回だけなんですか?

上木:そうですね。普段は余裕がなくて(笑)でも、音楽はいいですよね。いずれ趣味としてやりたいなぁと思っています。

— お店のこだわりを教えてください。

上木:やはりR2-D2ですね。これは知り合いの持ち物なのですが、「置き場所がないから置いてくれ」ということでうちで預かっています。部品を世界中から取り寄せて、オーダーメイドで作ったそうですよ。2台作って、そのうちの1台が車のCMで使われています。そしてもう1台がうちにある、と。看板犬ならぬ、看板R2です(笑)

— メニューもそうですし、ちょっとした小物にもこだわりを感じます。

上木:料理にしても音楽にしても、すごく何かにこだわってる…というわけではないのですが、僕自身がすごくわがままなので、僕の色んなわがままに着いて来てくれる人たちがお客さんとして残って、常連さんになっている…という、そういう「わがままなお店」です(笑)

— 「わがまま」というと?

上木:みんなで協調して楽しめないと…という、場の雰囲気を大事にしています。常連さんが多いので、せっかく知り合えた仲だし、音楽好きが集まっているので、みんなで楽しく話をしようよ、という雰囲気の人達が集まってくれるお店になればと思います。

— では最後に、これから常連になりたい!というBEEAST読者に向けた告知をお願いします。

上木:お店は僕一人で切り盛りしているので、営業開始は昼から、そして夜は大体札幌の終電近くまでやってます。その後は僕自身が飲みに行くので(笑)

— カフェからバーには何時頃変わるのですか?

上木:お客さんが飲みたいと言った時間からバースタイルに変えます(笑)昼間の深酒はしないけど、「今日暑いから一杯飲みたい」と言われたら、そこからバーが始まります。服をしまうのは午後7時頃ですね。お店のコンセプトが「ファッション×ミュージック×パーティー」なので、「ここに来れば何かやっている」というイメージのもとに、みんながワイワイ楽しめるような環境を作っていきたいと思います。

— 顔見知りの、気の合う仲間が来て、落ち着ける場所っていいですよね!

上木:落ち着いてくれるといいですけどねぇ(笑)音楽談義に花が咲くような。ゴリゴリの音楽へのこだわり、というより、知らない音楽をここで聴いて「こういう曲があるんだ」「こういうジャンルもあるんだ」と、凝り固まった感じではなく幅広い音楽をみんなに聴いてもらえればなと思います。

現在のビルに移ってから2年が経つそうですが、札幌市内で既に5回お引越しをしているので、古いお客さんはお店の場所が分からなくなってしまっているかも…と語る上木マスター。それでも、「あ、今はここでやってるんだ!」とどこからともなく情報を仕入れて訪れてくれる人も多いそうです。

音楽ファンはもちろん、実際に音楽をやっているバンドマンに愛されるお店こそ、ホンモノだなと感じます。「Caffeine」では不定期でアコースティックライブやDJイベントなどを開催しているほか、主催ライブ「CaffeineLIVE」も定期的に開催しています。ファッションと音楽。お洒落な空間に、お洒落な人達が集まって、そこからまた新しいお洒落が生まれていく。そんな楽しい「Caffeine」の空間に、是非立ち寄ってほしいと思います。

Caffeine

営業:14:00~24:00
定休:毎週水曜日
住所:〒060-0063 北海道札幌市中央区南3条西3丁目新山ビル1階
TEL:011-219-1212

公式サイト:http://caffeinejapan.web.fc2.com/



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