大学入試センター試験を皮切りに、2012年度の入試が全国でスタートしました。一人でも多くの受験生が良い結果になりますように…そんな願いを込めつつ、連載「キャンパスロック図鑑」をお届けします！

今回は北陸地方に注目！石川県にある金沢大学をピックアップします。金沢大学は1949年設置の国立大学で、そのルーツは江戸時代の加賀藩種痘所にまでさかのぼり、今年で創基150年！国立大学としては国内3番目に歴史のある大学です。小説家の徳田秋声、井上靖は前身の旧制第四高等学校出身で、かつては金沢城址にキャンパスを置いたこともあり、「お城のキャンパス」として親しまれていました。

そんな金沢大学から今回ご紹介するのは、金沢大学軽音楽部YFA！歴史文化都市・金沢のキャンパスではどのような音楽が奏でられているのでしょうか。理工学域物質化学類2年の岡本宏樹部長に話を聞きました。

岡本：私たち金沢大学YFAでは邦楽、洋楽に限らず各々がバンドを組み、好きな音楽を演奏しています。また、部員同士でバンドを勧めあったりすることもよくあるので、バンドのジャンルも様々で、ポップス、メロコア、ハードコア、メタル、エモ、ポストロックなど多岐にわたっています。僕自身も入部してから音楽の幅がすごく広がりました。自由に部員同士でバンドに誘い合うことができるので、今まで知らなかったジャンル、または演奏したことがなかったジャンルの音楽も演奏できたり、年に数回ある部内ライブで知ることもできます。
このようにリスナーとしてもプレイヤーとしても音楽に深く接することができる環境が整っている部だと僕は思っています。また、部室は部員にとって憩いの場となっており、くつろげるスペースとしても一役買っています。

岡本：現在の部員数は約80人ですが、引退した4年生以上の先輩も活動しているので実際には90人程度です。バンド数は時期によって大きく変動しますが、常に30バンド以上は存在しています。部員は基本的に学内にある部室をそれぞれのバンド、または部員個人が予約して練習しています。ほとんどがバンドごとの活動になるので部員全員が揃うのは年に数回の部内ライブや他大学との交流イベント、学祭、追いコンくらいです。ライブやイベントがない月は各バンドがそれぞれ自由に練習しています。

岡本：4月に新入生歓迎ライブが2回あり、5月の終わりごろに新入生によるニューフェイスライブ、6月には大抵梅雨は明けていませんが梅雨明けライブ、7月には金沢大学に存在する4つの軽音楽部（サークル）による合同イベント、8月にはテスト明けライブ、9月には合宿、11月には学園祭、12月にはクリスマスコンサートと投票によって選ばれたバンドのみが出演できるお城のコンサート、2月にはテスト明けライブ、3月には追いコンがあります。
このほかにもライブハウスで行われる他大学との交流ライブが年に3回ほどあります。また、オリジナルバンドがライブハウスでライブをすることもよくあるのでそれに出演したり見に行ったりすることも多々あります。このようにイベントがたくさんあるのでその分部員は練習して上達もしますし、ライブを見る機会も増えるので気合も入ります。そしてなにより楽しいです。

岡本：ライブはもちろんのこと、普段の活動や打ち上げなどがとても盛り上がるのですが、あまりにも盛り上がり過ぎて困ることはたまにあります。また、部員数の多さゆえに大変なこともあります。しかし、その分色んな音楽の趣味の人と出会うこともできるので、少なくなった方がいいとは思わないです。

岡本：僕にとっての金沢大学YFAとはと言われても正直よくわかりません。ですが、色んな性格の人が色んなバンドを組み、思い思いに楽しんでいる現在の活動を見ているとそれぞれが自分らしく音楽をしていくにはなかなかいい環境なのではないだろうかと思います。

岡本：すでに色んなジャンルのバンドが存在していますが、もっと部員がそれぞれ本当にやりたいバンドがいくらでもできるようになっていけばいいと思います。また、学内の他の軽音部や学外の団体とももっと交流を深めてより広い範囲で音楽を楽しんでいけたらいいと思っています。

※金沢大学よりメッセージ

金沢大学は2012年、源流である加賀藩種痘所の設置から数えて創基150年を迎えました。国立大学で3番目に歴史のある、北陸を代表する総合大学です。教育組織を3学域・16学類に再編し、優れた人材の育成と新しい学問領域の開拓を図っています。また、文・理・医系の研究者が集い、横断的に多彩な研究を行っています。「地域と世界に開かれた教育重視の研究大学」の位置付けをもって改革に取り組むこととし、その拠って立つ理念と目標を金沢大学憲章として制定しています。金沢大学は、地域にしっかりと根ざしながらも、東アジアの知の拠点として世界に広く開かれた大学をめざしています。