連載

多摩大学

TEXT:鈴木亮介

Photo毎日暑い日が続いていますね。多くの大学生は前期の試験を終え、夏休みに突入しています。海に山にと旅行の計画を立てる学生もいれば、自身の興味のあるイベントや勉強会などに参加したり、大学祭など秋のイベントに向けて準備を進めるなど、最近は堅実な学生も多いようです。

さて、全国の大学・短大・専門学校の全面協力の下、ロックなキャンパスライフを送る学生にスポットを当てる「キャンパスロック図鑑」。早くも連載3回目を迎えました。今回登場するのは、多摩大学です。創立は1989年と比較的新しい大学ですが、日本で初めて年間講義計画を全学レベルでのシラバスとしてまとめ、休講を認めないなど徹底した教育を行うことで知られ、高い就職率を誇っています。

そして、ご紹介するのは多摩大学音楽連合です。「みうみうmusic」「グラスオニオン」「free session」の3サークルで構成され、部員は合計80名と学内では大所帯のサークルです。前代表で音楽連合を熟知する、経営情報学部3年・高橋豪さんに話をうかがいました。

— まずはじめに、多摩大学音楽連合の特長を教えてください。

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高橋:多摩大学音楽連合は、邦楽、洋楽、アニソン、メロコア、アコースティック、メタル…と、多ジャンルのプレイヤーが混ざり合い、同じ場所で練習やライブをしています。コピーバンドが主体ですが、中にはオリジナル楽曲を作り、外のライブハウスで活動するバンドもいます。楽器に触れたことのない初心者でも、友達や先輩が教えてくれる環境があるため、初心者の人もたくさんいます。サークルの特徴としてみんな「あだ名」で呼び合うなど、音楽連合はサークル員同士の距離がとても近く、とても仲が良いのが僕らの強みです。また、OBやOGとの関わり合いも深く、音楽と勉強両方ともお世話になっています。近年では、他大学との合同ライブを企画するなど、大学内にとどまらず、活動場所をどんどん広げています。

— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか?また、活動についても教えてください。

高橋:現在の活動人数は約80人で、大所帯のサークルになってきました。活動頻度は「毎日」です。というのも、学校で教室を借りて練習をすることができるので、学校に来ればいつでも楽器に触れることができるのです。もし大学内で練習が出来なくても、大学の近くに音楽スタジオがあるため、練習に困ることはありません。音楽活動だけではなく、課外活動(笑)も充実。みんなで飲みに行ったり、休みの日に遊びを企画したり、音楽活動以外にもイベントが盛りだくさんです。また、先代の先輩方から引き継いだ機材が充実しているのも音楽連合の特長です。ギターアンプはJCM2000・MG100・Fender Ultra Chorusと、ベースアンプはTRACE ELLIOT、hartkeとどれも素敵なものばかり。そして、ドラムは多摩大学なのでもちろんTAMA(笑)。今はターンテーブルがほしいと思っています。

— 年間を通してライブやイベントはどのくらい行うのですか?

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高橋:まず、4月にはサークル紹介も兼ねた新入生歓迎ライブを「001講堂」という学内の広いホールで行います。5月には音楽連合に興味を持ってくれた新入生と親睦を深めるために新入生歓迎飲み会を開きます。毎年、40人前後の新入生とサークル員で飲み会をするため、大人数で愉快な飲み会になります。そして一番盛り上がるのは、11月に行われる多摩大学多摩キャンパスの学園祭「雲雀祭」での学内ライブですね。ちなみに、去年の雲雀祭では「お酒を飲んでライブを楽しむ」というコンセプトで、ライブの傍らお酒を販売するバーを開き、見事大成功を収めました。今年も新たな企画を思案しています。このほか、7月の新入生ライブや、ライブハウスでの夏ライブ、12月のクリスマスライブや他大学との合同ライブを企画、卒業ライブなど…こうして振り返ってみると一年中ライブばかりしていますね。みんなライブ出演はもちろん、イベントの企画も好きなサークル員が多いので、いつも新しい企画で盛り上がっています。

— 部長として、大変だなぁと感じることはありますか?

高橋:音楽サークル特有のハメの外しすぎによる苦労は沢山ありますが(笑)活動における苦労は、近年急激にサークル人口が増えたので、楽しい半面まとめるのが大変になってきました。でも、各学年・各人間によって様々な人柄やキャラクターがあり、サークルに通う毎日で飽きることがありません。逆にみんなから活力をもらえることの方が多いです。また、他大学と一緒にサークル対抗ライブを行ったり、地域の方々と組んで音楽祭を行ったこともあります。他の団体と関わり、様々な文化・人・音楽に触れることによって、自分たちだけでは気づかない「何か」を発見することがあります。その「何か」を感じ、もっと自分たちに磨きをかけ、より楽しい音楽連合にしていきたいと思っています。

— 高橋さんにとって、多摩大学音楽連合はどのような存在ですか?

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高橋:私にとって多摩大学音楽連合は「大学にある家」であり、大学生活そのものです。卒業ライブでは毎年涙を流しますし、新入生歓迎ライブの時は期待の眼を光らせる新一年生から元気をもらうことができます。たくさんの悩みや苦労はありますが、仲間で集まってライブを成功させたときの喜びは何事にも変えられません。住む地域は違いますが「音楽」という一つのキーワードで音楽連合に集い合えたことを心から良かったと思います。私は3年生なのでこれから就職活動が始まりますが、音楽連合のメンバーがいることで百人力の勇気をもらえます。これからも音楽連合で共に楽しみ、最高の時を刻みたいと思います。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

高橋:今年の「雲雀祭」では、ライブはもちろんのこと、それに加えて「ヘヴィメタルカフェ」を開いたり、子どもたちや音楽初心者が誰でも気軽にギターやベースに触れられる「グレイトフルキッズ」というワークショップを開催したいと考えています。これによって、自分たち大学生だけでなく、学園祭に足を運んでくれた高校生や、地元の小中学生にも多摩大学と音楽連合の良さを知ってもらいたいです。また、今後は多摩大学を起点に同じ世代の方々を集めた音楽フェスティバルを開催したいと考えています。さらに、同じ多摩大の湘南キャンパスの音楽サークル「おんたま」を呼んでいっそう盛大なイベントにしようと計画中です。世代交代によって関係が続かなかったり、大人数のためにまとまらないといった課題も出てくると思いますが、しっかりと絆を深め、困難を乗り越えていきたいです。

※多摩大学よりメッセージ

多摩大学は、大学の教育理念を「現代の志塾」と定め、『産業社会の問題解決の最前線に立つ人材を育てる』経営情報学部、『グローバルな問題を解決でき、グローバルな舞台で活躍できる人材を育てる』グローバルスタディーズ学部、『一業を起こし、一業をマネジメントできる人材を育てる』大学院、と多様な社会の要請に応えて大学教育改革の先駆者となって走り続けています。

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9月11日と18日に永山のM.studioで、9月14日には府中Flightにて、僕たちのライブを行います!気になったら遊びに来てください。
また、11月6、7日には多摩大学多摩キャンパスの「雲雀祭」が開催され、僕たちのライブも行われます。ご期待ください!

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◆多摩大学プロフィール
・ 大学住所(多摩キャンパス)
〒206-0022 東京都多摩市聖ヶ丘4-1-1
・ 創立年
1989年
・ 学生数
(2010年4月17日現在)1972名
・ 大学HP
http://www.tama.ac.jp/

◆ビースト推薦文
小規模な大学の校風通り、部員間の距離が近く、高校の部活のように青春の1ページを共有できるのが多摩大学音楽連合の特長と言えるでしょう。大学祭の企画「グレイトフルキッズ」は今年初の試みということですが、自分たち内輪だけで盛り上がるのではなく、多摩大に興味を持つ高校生や、地元の小中学生も楽しめるような企画というのは大変有意義ですね。