連載

TEXT:鈴木亮介

Photoロック版箱根駅伝こと連載「キャンパスロック図鑑」は早くも23校目。今回はまさに「ロック版箱根駅伝」という表現にふさわしい大学が登場します。本家・箱根駅伝でも強豪の駒澤大学です!道元の曹洞宗が設立した吉祥寺の学寮を起源とする大学で、今年で開校130周年を迎えます。禅学など仏教はもちろん、日本唯一の医療健康科学部を持つといった特長もあり、さらには陸上をはじめ体育系サークルの活動がさかんなことでも全国的に知られています。

そして、数多くの日本を代表するミュージシャンを輩出しているのもこの大学の特筆すべき点。本誌コラムニスト「浪漫派宣言」の和嶋慎治人間椅子)を筆頭に、大沢誉志幸久保田利伸滝本晃司(ex:たま)、佐藤雅俊ACIDMAN)、佐藤シンイチロウThe ピーズ)、大木温之The ピーズ)…枚挙にいとまがありません。

そんな駒澤大学から今回ご紹介するのは、軽音楽部ミュージック研究会!経営学部経営学科3年、バンドではベースを担当する諸田和真部長に話を聞きました。

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— まずはじめに、駒澤大学軽音楽部ミュージック研究会の特長を教えてください。

諸田:この部の特長は、人数こそ少ないですが部員同士先輩後輩関係なく仲がいいところです。先輩と後輩が同じ授業を一緒に受けていたりしていて、いい意味で距離が近いのではないのでしょうか。演奏するジャンルは特に決まっておらず、アニソンからポップス、ロック、スクリーモ、メタル、シューゲイザーなど、かなり幅があります。そのためバンドを組んで曲を決めるときは、毎回かなり苦労するのも本音です(笑)。しかし、ライブではいろいろなジャンルのバンドが見られるので面白いです。また、楽器初心者として入部する人が多い部ですが、ライブを通じて驚くほど成長していっています!最近、ようやくスタジオの設備が整いつつあるので、これからはライブに使う照明施設などを整えていきたいです。

— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか? また、主な活動についても教えてください。

諸田:部員は現在全学年合わせて34人います。うちはバンドという形式はとっていません。毎回ライブごとにそれぞれ部員がやりたい曲、バンドを挙げて、それに合わせてその都度メンバーを編成していくという形です。バンドという形式にすると、そのメンバーの親睦は深まるし、それぞれがいい演奏をしたいという気持ちから練習し、技術が向上するなどいいこともたくさんあります。また、固定メンバーを決めないことによって、部活の色々な人と交流ができ、先輩後輩の仲も深まるだけでなく、多種多様な好みや技術など発見することはたくさんあると思います。活動日は特に決まっていなく、部員がそれぞれ自由に行っています。意欲のある人はたくさん練習できるし、そうでもない人も大変ではないので、部員がのびのびと活動できると思います。練習場所は駒沢キャンパス1号館地下練習室にあるスタジオです。基本的に毎日練習できますし、開放時間も長いので使いやすく、とても整備されたスタジオなので楽しく練習することができます。

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— ライブやイベントにはどのようなものがありますか?

諸田:4月に新入生歓迎ライブ、6月に梅雨ライブ、9月に夏合宿、11月にオータムフェスティバル、12月にクリスマスライブ、3月に追いコンライブなどを行っています。年間を通じてライブは5、6回行っています。ライブ会場は基本的に駒沢キャンパス内で行っていますが、夏休みや冬休みなどの長期休暇中は、外のライブハウスで行ったりしています。合宿は新潟や長野などに行き、スタジオがある複合施設などに泊まり、練習したり遊んだりして部員同士の交流を深めています。たまに遊園地に行ったりなど全く音楽に関係ないことをして楽しんだりもしています。

— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

諸田:駒澤大学軽音楽部ミュージック研究会は基本的に「やりたい人がやりたい時にやりたいだけやる」という方針を掲げているので、メンバーの間では活動に対する意気込みにかなり差があります。やる気がある時はガツガツやって、ちょっと休みたい時は休めるという自由があるとも言えますが、実際ライブなどのイベントでこの差が出てしまうと大変です。ある時はバンド数が多すぎてかなり長時間のライブになってしまったり、またある時はバンド数が少なすぎて、直前に新たにメンバーを集めバンドを増したり…ということもありました。でも、下級生でもやる気があればやりたいことをやれるのが我が部の最大の長所であるので、こういう苦労も仕方がないことです。

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—諸田部長にとって駒澤大学軽音楽部ミュージック研究会はどのような存在ですか?

諸田:私にとってミュージック研究会とはこれからも受け継いでいってもらいたい大切な団体です。私が低学年の時は自由にライブや練習などの活動ができるし、先輩とは仲良くできて楽しいと感じていましたが、部そのものについては深く考えていませんでした。部長になることが決まった時も最初は自分に務まるか不安でしたし、やることがたくさん増えて正直嫌だと思っていました。しかし、部長になっていろいろな仕事をしているうちに、次第に楽しめるようになってきました。私は元々人をまとめたりする人間ではないのですが、ここでそのスキルの重要さを学べたと思います。そして、いろいろな仕事をしているうちに以前より遥かに部そのものに対して愛着が湧いてきたことにも気づきました。今はミュージック研究会の活動が楽しくて仕方ないです。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

諸田:大学祭以外でもたくさんライブをするのですが、部外のお客さんというのがやはり少ないのが課題です。今後は部外からのお客さんが入りやすいライブをめざして活動していきたいと思います!

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※駒澤大学よりメッセージ

2012年10月15日に開校130周年を迎える駒澤大学。「仏教の教え」と「禅の心」をよりどころに、高い社会性と人格形成に重きを置いた教育を実践しています。
開校以来、多くの卒業生を社会に送り出し、世の中の様々な場所や局面で優れた人材として活躍しています。
 
Photo★2012年の催し物(一部)
『オープンキャンパス』
2012年のオープンキャンパスは、7月15日(日)・16日(月)、8月4日(土)・5日(日)、9月16日(日)に開催します。駒澤大学を実体験できるオープンキャンパス。模擬授業や入試相談をはじめ、さまざまなプログラムを用意しています。

『オータムフェスティバル(大学祭)』
オータムフェスティバルは、11月3日(土)・4日(日)の両日開催されます。トークショー、お笑いライブ、特設会場での全日本大学駅伝応援企画、学生有志によるパフォーマンスや模擬店、展示などを行います。

◆駒澤大学
軽音楽部ミュージック研究会

http://hp.kutikomi.net/komazawamusic/
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駒澤大学軽音楽部ミュージック研究会は、ギター希望者を絶賛募集中です。ギターが不足しているのは軽音では珍しいことだと思います。昨年はドラムが非常に少なくて、大々的にドラムを大募集したらドラム希望の素敵な新入生は入ってくれたのですが、悲しいことにギターがいなかったのです。新入生でもそうじゃなくてもギター弾きたい駒大生は、是非「ミュー研」においでませ。もちろんギター以外も大歓迎ですよ。あと、8月と3月頃に学外でライブをやります。11月のオータムフェスティバル(大学祭)でもライブをやります。駒大生以外の方も気が向いたら是非来てください。
 
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◆駒澤大学 プロフィール
・ 大学住所
東京都世田谷区駒沢1-23-1

・ 開校年
1882年
・ 学生数(2012年4月現在)
15819人
・ 大学HP
http://www.komazawa-u.ac.jp/

◆ビースト推薦文
「春は花、夏ほととぎす、秋は月 冬雪さえて、冷しかりけり」…道元禅師の言葉です。人は無心になって物事に取り組み、目の前のものに接することで、感性を磨くことができるのでしょう。困難があっても、己の気持ちのままに音楽をとことん楽しめば、きっと花開く、「花開けば必ず真実を結ぶ」ことでしょう。それにしても、ギターパートが不足しているとは珍しいですね!さぁ、偉大なる先輩・和嶋慎治に続くロックスターは現れるのでしょうか?非常に楽しみです。
 

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【連載】キャンパスロック図鑑 バックナンバーはこちら
http://www.beeast69.com/category/serial/campus