連載

兵庫医療大学

TEXT:鈴木亮介

3月になり、卒業シーズン突入ですね。巷では卒業ライブの計画が立てられている時期でしょうか。下級生の皆さんは、先輩たちを華々しく送り出してくださいね!

さて、ロック版箱根駅伝こと「キャンパスロック図鑑」、第16回目の今回も関西より、兵庫医療大学が登場します。薬学部、看護学部、リハビリテーション学部の3学部を設置する医療総合大学です。兵庫医科大学を姉妹校に持ち、ボーダレスな教育環境の中で学際的に医療を学べる大学として2007年に設置されました。神戸学院大などと並んでポートアイランドの北西に位置し、神戸の海や山が一望できる絶好のロケーションも魅力です。

そんな兵庫医療大学から今回ご紹介するのは、兵庫医療大学軽音楽部です。大学名だけを聞くと音楽とは縁のないキャンパスライフを送っていそうですが、いったいどのような活動なのでしょうか。
ギター&ボーカルやベースも担当するという、薬学部医療薬学科三回生・尼子慎太部長に話を聞きました。

— まずはじめに、兵庫医療大学軽音楽部の特長を教えてください。

Photo尼子:兵庫医療大学軽音楽部では、邦楽・洋楽を問わず、ポップス、ロック、パンク、メタル、スカなど幅広いジャンルの音楽を演奏しています。またコピーだけではなくオリジナル曲の演奏も行っています。大学で初めて楽器に触れる初心者から、学外でもバンド活動をしている経験者まで、経験やスキルに関係なく仲良く助け合いながら活動しています!
ライブでは演奏はもちろん、会場の雰囲気を盛りあげることにも全力投球するのが私たちのポリシーです。最前列で起きるモッシュはなかなか激しいものがあります!
一方で、落ち着いて音楽を聴きたい人にも、後列で落ち着いて楽しめるように配慮はしていますので、その人のスタイルに合わせて誰でもライブを楽しんでもらえる環境が作れていると思います。姉妹校である兵庫医科大学の軽音楽部とも交流があり、両大学の混合バンドがあるのも特徴です。

— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか? また、主な活動についても教えてください。

Photo尼子:兵庫医療大学は薬学部、看護学部、リハビリテーション学部の3学部4学科を有する医療系総合大学で、私達の部には現在3学部合わせて約120名の部員が在籍しています。今年引退する学生を含めると最大140名ほどが軽音楽部に所属していたことになり、私たちの大学では最も規模の大きい部活になっています。そのため、学内にある3つのスタジオはいつもフル稼働で、試験期間中でもスタジオに行くとたいてい誰かがいます。ちなみに、他大学ではスタジオ使用料の必要なところもあるようですが、私たちの大学では無料でスタジオを使用できます!
部活動は、月1回の部会や定期演奏会に全員が参加すること以外は基本的に自由です。練習等はそれぞれのバンドの自主性を重視して、各バンドが個別にスタジオを予約して練習しており、休日も含めほぼ毎日活動しています。またバンド編成に関しては、メンバーが固定しているバンド、ライブ毎にメンバーが変わって結成するバンドなど実に様々で、その数も変則的です。そのため最近のライブではエントリー数が20バンド以上にもなり、1日では消化できなくて2日間に分けてライブを行っています。

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— ライブやイベントにはどのようなものがありますか?

尼子:4月に新入生に軽音楽部の活動をアピールする「軽音歓迎ライブ」、6月に新入部員のデビューの場である「新入生歓迎ライブ」、10月に兵庫医療大学の学園祭である海梟祭での「学祭ライブ」、11月に引退生による「引退ライブ」、12月に「クリスマスライブ」があります。なかでも特徴的なのは、7月に行われる、姉妹校である兵庫医科大学との合同イベント「兵庫医科・医療ジョイントライブ」です。また、他大学が主催するライブにも積極的に参加しています。部員数が増えたこともあり、今年は2月、5月にも定期演奏会を増やし、3月には同じ兵庫医療大学のジャズバンド部とのジョイントライブや、当校初めての卒業生によるOB・OGライブも企画中です。ライブ活動だけではなく、合宿や花見、BBQ、追いコンなど多彩な活動も積極的に行い、学部に関係なく音楽を愛する仲間たちと交流を深めています。

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— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

尼子:大学創立から5年、校内のアリーナ(体育館)内にスタジオができてからまだ3年です!そのため、まだ十分に機材が揃っているとは言えない状況ですので、皆でどんな機材が必要か考えながら年次計画を立てて購入しています。また、軽音楽部創設からまだ年数が浅いために明文化されたルールが存在しておらず、その場その場で解決していかないといけない問題も多くあります。特に私たちの大学には学年によって学外実習の期間が異なる薬学、看護、理学療法、作業療法の4学科があるため、ライブの日程調整には毎年頭を悩ませています。とにかく部員数が多いので意見をまとめるだけでも大変なのですが、幹部だけではなく部員全員で協力しあって、みんなが満足できるような良い部活にしようと頑張っています!

— 尼子部長にとって兵庫医療大学軽音楽部はどのような存在ですか?

Photo尼子:先輩から引き継いだ言葉に「軽音は家族」って言葉があるのですが、まさしくそんな感じです。私は高校の時に軽音楽部に入りたかったのですが、あいにく軽音部が無く音楽に対する気持ちを「聞く」ことでしか満足させることができなかったため、音楽好きの仲間と毎日雑談したり、楽器を弾いて楽しめるこの空間は本当に家族といるような居心地の良さがあります。学祭などの学内ライブではPAから照明、装飾まで全てを部員だけでこなしますので、とても忙しいのですが、皆が一致団結して作り上げたライブが無事に終わった後に得られる達成感は、言葉では表現できないほど素晴らしいものがあります!また部員数がとても多いこともあって、打ち上げでの盛りあがり様はなかなか凄いものがありますね(笑)。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

Photo尼子:これまで何の機材もないところからスタートして、今年でようやく軽音楽部のスタジオ機材もそれなりのものが一通りそろい、練習環境がかなり整ってきたと思いますので、去年以上に活発に活動し、技術の向上に力を注ぎ、他大学が主催しているライブにもガンガン出ていきたいと考えております。また、大所帯ですがアットホームな空気を守りつつ、次の世代が軽音楽部を運営しやすい体制を必要に応じて考えていきたいと思っています。特に今年は軽音楽部の創設者である薬学部の一期生が引退する年でもあります。先輩達に勇退後も安心してもらえるように、これまで築きあげてこられたものを引き継ぎ、それをさらによりよいものにして行きたいと考えています。

※兵庫医療大学よりメッセージ

Photo兵庫医療大学は、兵庫医科大学(西宮市)の姉妹校として2007年に開学しました。薬学部・看護学部・リハビリテーション学部といった医療系学部のみで構成され、兵庫医科大学病院での充実した実習や、兵庫医科大学医学部も含めた全学部合同による「チーム医療教育」が特徴の医療総合大学です。
神戸ポートアイランドにあるキャンパスは、目の前に神戸の海や街並みが広がる絶好のロケーションや、南欧風の特徴的な校舎が自慢です。
毎年10月の連休に開催する大学祭「海梟祭(かいきょうさい)」は、学生はもちろん、小さなお子さんからご年配の方まで、幅広く楽しんで頂ける催しが目白押しで、毎年地域の方々にも楽しみにして頂いているイベントです。ぜひ一度遊びに来てください。

◆兵庫医療大学軽音楽部
http://iryoukeion.web.fc2.com/

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兵庫医療大学にはアリーナ内に3つの練習スタジオがあります。恵まれた環境の中、スタジオを使ってみっちり練習をした成果を学内や学外でのライブ活動で発表してきました。学内では、多目的ホールを使った定期演奏会を年に数回と大学祭(海梟祭)での野外特設ステージでのライブなどを行っています。また、学外では主に大学のある神戸を中心として、大阪、京都など近畿圏内のライブにもたびたび出演させてもらっています。 
もしジョイントライブのお誘いなどありましたら、是非お気軽にお誘い下さい!

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◆兵庫医療大学プロフィール
・ 大学住所
〒650-8530 兵庫県神戸市中央区港島1-3-6
・ 創立年
2007年
・ 学生数(2012年1月現在)
学生数:学部学生1,568人、大学院生17人
・ 大学HP
http://www.huhs.ac.jp/

◆ビースト推薦文
これまでの連載では伝統校の歴史ある団体の紹介が多かったのですが、今回はまだ創設まもない大学の、立ち上げたメンバーがまだ在籍しているという「できたてほやほや」な団体をご紹介しました。
医療系の総合大学ということで他の大学にはあまり見られない苦労もあるようです。普通、部員の学部が違っても授業の時間が違うという程度ですが、薬学、看護、理学療法、作業療法の4学科のそれぞれの実習があるというのですから、スケジュールを合わせるにも一苦労。それでも、創設4年で全学生の1割近くにもおよぶ120名もの音楽好きが集まって、一大勢力を為しているのは大したものです!とてもアツい活動が日々繰り広げられているようです。是非とも学業と両立させて、立派な「ロックメディカリスト」を目指してください!