私が取材やオフィシャルで何度も撮影したバンド、LA★69。バンド名の通り、アメリカのLAスタイルを全面に出したロックバンドだ。彼らがシーンに居ることを当たり前のように思っていたある日、LA★69は無期限活動休止になるという話を聞いた。BEEAST創刊から紹介してきたバンドでもあり、実に感慨深い思いである。新宿の人気ライヴハウス、 WildSideTokyoの平日動員記録を更新したこともある彼らだが、大阪から東京に活動拠点を移して約5年、彼らの地元関西での活動を含めると10 年目になるという今年をひとつの節目と考えての活動休止の決断だという。そんな彼らのラストショーの様子をフォトレポートでお届けしよう。
 
2013年6月9日「ロックの日」、WildSideTokyoでは昼過ぎから深夜まで総勢10組が出場するフェス形式でイベントが開催された。ラストショーにワンマン公演ではなく、このようなイベント開催を選んだ粋なLA★69とWildSideTokyo。そのフェスのトリとなる彼らのステージは、アンコールを含めて全12曲。ラストなのだがしんみりする雰囲気は一切無く、いつも通りの“これぞLA★69”という楽しいショーを繰り広げた。ステージの幕が閉じられる最後まで、彼らは彼らのスタイルを通し続けた。それでもやはり大粒の涙を浮かべずにはいられない、多くのファンの顔が印象に残っている。
 
徹底的にアメリカナイズされたLA★69のショーはもう見られないが、彼らはLA★69という枠にとらわれず、今後は個別の活動をしていくことになる。「なんやかんや言うても、すぐにLA★69のショーをするかもしれへんで！（笑）」という彼らのMCがあったので、その言葉もお伝えしておこう。彼らのことだから、きっと何かやってくれるに違いない。そのときはまた大いに楽しませてもらおう。

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