演奏

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TEXT & PHOTO:株本和美
ROCKET TO FANDANGO! ~THEロック大臣ズVSギターウルフ~
2015.9.22 @十三ファンダンゴ
京都発の4人組パンクバンドTHEロック大臣ズが、2015年9月22日に十三ファンダンゴ(大阪)で、『ROCKET TO FANDANGO! ~THEロック大臣ズVSギターウルフ~』を開催した。
 
ストレートな楽曲と、思春期に誰もが経験したであろう日々をつづった歌詞で、きらめきと焦燥感を併せ持った“青春パンク”を放つTHEロック大臣ズ。今年28周年を迎える十三ファンダンゴを舞台に、OAは犬人間ニョンズ、そしてロックの雄、ギターウルフを迎えての2マンライブとあって、開演前からフロアは超満員。
 
さらにこの日は、彼らのファンだと公言している漫画「日々ロック」の作者・榎屋克優が書き下ろしたイラストがあしらわれた特典Tシャツが来場者全員にプレゼントされ、スペシャルなムードを一層盛り上げていた。

 


犬人間ニョンズ
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OAを務めた犬人間ニョンズは、京都発の4人組で、8月に2ndアルバム『いくで、パンクロック』を発売し、今勢いに乗っている若手バンドだ。紅一点のデストロイヤーあん(Drums)と、ゆうちゃん(Bass)、京翼(Guitar)のサウンドに、赤毛が印象的なトクラタクロー(Vocal & Guitar)の歌声がのれば、自然とフロアは揺れ始める。「田中になっちまえ」ではコール&レスポンスで盛りあがるも、トクラタクローはそれだけでは満足しない。「まだまだ、こんなもんじゃないだろう!」と会場を煽り、後半戦に突入。ラストソング「ドブニンゲン」を全身全霊で歌いきりスパーク、この日の大役を果たした。

◆Setlist
M01. 一人ロック
M02. 君以外の女なんてウンコに見えるよ
M03. ねえ、パンクマン。
M04. 田中になっちまえ
M05. ライフイズビューティフル
M06. ドブニンゲン

◆Official Website
http://inuningenyonzuhome.wix.com/home
 
◆Live Information
・2015年12月02日(水)【京都】京都GROWLY
・2015年12月03日(木)【大阪】十三ファンダンゴ
・2015年12月05日(土)【大阪】天王寺FIRELOOP
・2015年12月17日(木)【大阪】南堀江ソー・コア・ファクトリー
・2015年12月21日(月)【兵庫】神戸STARCLUB
・2015年12月23日(水)【京都】西院GATTACA

 


THEロック大臣ズ
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そして、本編に突入。まずはTHEロック大臣ズが登場。たなかけんすけ(Vocal & Guitar)、竹千代(Drums)、がつお(Bass)、加藤雅崇(Guitar)がステージに姿を見せると歓声が巻き起こる。Tシャツにジーンズ、スニーカー姿で、ばねのように飛び跳ねるたなかの歌声は、すぐさま観客とを引き込み一体感を生む。マイクを握りしめ、時折見せる射抜くような目が印象的だ。中盤、たなかが観客席にダイブするとフロアは一層ヒートアップ。のけぞるようにベースを弾くがつおのパフォーマンスや、リズムの要となる竹千代、激しくギターをかき鳴らす加藤雅崇を見ていると、彼らとってはペース配分なんか関係なく、感情の赴くままに音を放つことこそがロックそのものなのだろうなと思えた。
 
ラストは太陽のようなメッセージソング「ロックンロールよ、永遠なれ!」。間奏中にたなかが、「ロックンロールっていうのは、破壊の音楽じゃなくて創造の音楽だってことを教えてあげるぜ!」と叫び、最後のサビがはじまると手拍子と大合唱が沸き起こる。ピースフルな空気と高揚感に包まれたアツいステージを終えた4人は、見事に“青春”を走り抜けた。この日、THEロック大臣ズは、初のDVD『動く!THEロック大臣ズ』(1,000円 税抜き)を発売。これまで発表したMVや、ライブ映像だけでなく、ここでしか見ることができない未発表曲や特典映像などがおさめられている。見応え充分、“動く”彼らを存分に楽しむことが出来る内容となっている。
◆Setlist
M01. こんばんは、THEロック大臣ズです
M02. ラスト・フォー・ライフ
M03. KIDS ONLY
M04. ×××をぶっ飛ばせ
M05. スタート・ライト
M06. いつかの白い夏
M07. 突き立てた中指
M08. バンドが街にやってくる
M09. Today!
M10. ロックンロールよ、永遠なれ!

 
◆Live Information
・2015年12月05日(土)【京都】磔磔
・2015年12月07日(月)【大阪】LIVE SQUARE 2nd LINE
・2015年12月18日(金)【京都】拾得
・2015年12月20日(日)【京都】一乗寺CafeNorwegianwood
・2015年12月23日(水)【京都】nano
・2015年12月25日(金)【東京】下北沢BASEMENT BAR
・2015年12月27日(日)【大阪】御園ユニバース
・2015年12月28日(月)【大阪】十三FANDANGO
・2015年12月31日(木)【大阪】難波ROCKETS
・2016年01月17日(日)【大阪】心斎橋FootRock&BEERS
・2016年01月23日(土)【京都】nano
◆THEロック大臣ズ
たなかけんすけ(Vocal & Guitar)
加藤雅崇(Guitar)
がつお(Bass)
竹千代(Drums)
 
◆Official Website
http://daijins.com/
 
 

 


ギターウルフ
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そして、いよいよあの3人の登場だ。真っ赤な照明の中爆音のSEでRAMONESのアルバム『Rocket to Russia』が爆音でかかる中、U.G(Bass & Vocal)とトオル(Drums)がステージに姿を現し、少しおいてセイジ(Guitar & Vocal)がギターを持ってようやくステージに登場。会場はセイジの掲げるハンドサインを受け、SE「仁義なき戦い」が流れ始め、セイジが缶ビールを一気に飲み干すとフロアは大熱狂。拳を突き上げその場を制した後、おもむろにギターをかき鳴らしていく。U.Gトオルのパワープレイがそれに続くと空気は一変“ギターウルフ”の渦に飲み込まれていった。
 
終盤、セイジはギターを振りまわし観客の中のひとりをステージにひっぱりあげ、自身のギターを渡し弾かせる。サムライのようなロングヘアーがインパクト大の男は、コミカルな動きとギターさばきで必死に応戦し、ステージを盛り上げる。セイジとも息の合ったJAMを繰り広げオーディエンスを喜ばせていたその男性を客席に戻すやいなや、セイジも客席にダイブ!これには観客も大興奮で応える。(たまたまステージに上げられた彼の正体だが、実はNYを拠点に活動する日本人アクション・コミック・パンクバンドPEELANDER-Zピーランダー・イエロー!)
 
観客に体をあずけたセイジは、もみくちゃになりながら再びステージへ戻りラストに突入だ。途中、U.Gもベースを弾きながらのダイブをしたりと、ギターウルフの勢いはとどまるところを知らない。爆音と汗と熱気にまみれカオスと化したファンダンゴを体感した観客たちは、これぞロックの真髄だと感じたことだろう。
◆ギターウルフ
セイジ(Guitar & Vacal)
U.G(Bass & Vocal)
トオル(Drums)
 
◆Setlist
M01. ワイルド ゼロ
M02. 野獣バイブレーター
M03. 環七フィーバー
M04. カミナリワン
M05. ミサイルミー
M06. ジェットジェネレーション
M07. ケンカロック
M08. サマータイムブルース
M09. Kick Out The Jams
M10. Rumble
M11. オールナイトでぶっとばせ!!

 
◆Official Website
http://www.guitarwolf.net/
 
◆Live Information
・2015年12月27日(日)【大阪】御園ユニバース
・2015年12月28日(月)【大阪】心斎橋Pangea
(ギターウルフpresents「ジェット忘年会」)

 


アンコール
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余韻もさめぬうちにアンコールの手拍子が沸き起こり、メンバーが再び姿を現すと、ステージが明るく照らされる。セイジの呼びこみで、THEロック大臣ズのメンバーも登場すると、なんと、Sex Pistolsの「Pretty Vacant」のイントロが。この日を夢見ていたと明かすTHEロック大臣ズのメンバーは、とびきりの笑顔で歌い、輝きを放っていた。

◆Setlist
EC01. Pretty Vacant
EC02. Hollyday In The Sun
EC03. Anarchy In The U.K.