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【ピックアップ!】ソロアルバムを発表したベンジャミン・ギバードにインタビュー

2012年10月23日

10/17に、、ソロアルバム『FORMER LIVES』をリリースしたデス・キャブ・フォー・キューティーベンジャミン(ベン)・ギバード(以下、ベン)。彼のこのアルバムに対する思いをたずねてみた。
 


 
—今回、デス・キャブ・フォー・キューティーとは別にソロをリリースしようとしたきっかけは何かあったのでしょうか?今このタイミングとして出すことにしたのは、具体的な目標があったのでしょうか?
 
ベン:別に(ソロ・アルバムのリリースを)計画してたわけじゃないんだ。気付くとレコード1枚出せるくらいの曲が溜まってて。で、レコーディングしようって決めて、そこからアルバム1枚作れれば、と思ったんだよ。
 
—このソロアルバムのコンセプトはどのようなものでしょうか?また、「FORMER LIVES」というタイトルにあるポリシーは、どのようなものでしょうか?
 
ベン:デス・キャブ・フォー・キューティーのそれぞれのアルバムとは違って、このレコードはもっと長いスパンから生まれてきたレコードだから、このタイトルを付けることで、それぞれの曲にある世界を一つにくくれるような気がしたんだ。やっぱり全体を繋いでいくような感じが気に入ったんだ。詞に関しては、ソングライターとして曲世界を生み出していくことと、そこにキャラクターが存在するような曲を作り出していくことかな。

そして今回はとにかく、それぞれの曲をできるだけはっきりと、ストレートにとらえたかった。僕は思っているんだけど、最近サウンド・プロダクションの技術がどんどん均一化されてきてる気がするんだよね。どんどん個性がなくなってきてて、例えばインディ・ロックだと、何にでもリヴァーブが掛かっていたり、全部コンピュータで音がいじられてたり。最近のレコードって、とにかくその時のプロダクションで主流となっているトレンドに左右されがちなんだよ。もちろんそれがいい場合もあるし、技術として人が使いたいなら使えるものもある。でも僕はむしろそういうのから離れて、聴いてすぐにインディ・ロックっぽい印象を与えない音にしたかった。もしすごくコンテンポラリーなレコードを作りたかったら、絶対にリヴァーブは掛けなきゃいけない、みたいな感じがあったから。まあ、あれもいいサウンドなんだけど、全体にリヴァーブが掛かっているようなのは、僕としてはやりたくなくてね。
 
—1曲目の「SHEPHERD’S BUSH LULLABY 」から、いきなりアカペラでの見事なハーモニーなど、聴き応えがありますね。
 
ベン:この曲はiPhoneで録音したんだ。ロンドンで思いついて、その場で吹き込んだんだ。その瞬間に自分が思っていたこと、空気感がそのまま切り取られてるのがすごくぴったり来たんだよ.
 
—何らかデス・キャブ・フォー・キューティーとの違いを特に意識したポイントは、具体的に何かありますか?
 
ベン:今回の曲は、その当時に作ってたデス・キャブ・フォー・キューティーのアルバムにはうまくはまらなかった曲なんだ。曲として良くなかったわけじゃなく、デス・キャブ・フォー・キューティーのアルバムにはまらなかった曲だね。だから、僕としては今回の曲を、バンドのアルバムの未公開シーンみたいに考えてるんだ。
 
—ボーナストラックの「ICHIRO’S THEME 」について何らか日本やイチローに向けての思いとは何かありますか?
 

ベン:これは2年ほど前に書いた曲なんだ。彼がまだマリナーズにいた頃に。僕はLAに住んでて、ちょっとシアトルに対してホームシックみたいな気持ちになってね(笑)。
 
—今後の活動をおしえていただければと思います。
 
ベン:バンドに関しては、今は休みを取ってるんだ。僕も今はこれをやってるけど、来年のどこかでデス・キャブ・フォー・キューティーの次のアルバムに取り掛かれればと思ってるよ。
 


 
BENJAMIN GIBBARD(ベンジャミン・ギバード)/ FORMER LIVES(フォーマー・ライヴズ)

発売中
YRCG-90081/2,300円(税込)
解説/歌詞/対訳付
【日本盤ボーナス・トラック2曲収録】
収録曲:
M01.SHEPHERD’S BUSH LULLABY/シェパーズ・ブッシュ・ララバイ
M02.DREAM SONG/ドリーム・ソング
M03.TEARDROP WINDOWS/ティアドロップ・ウィンドウズ
M04.BIGGER THAN LOVE/ビガー・ザン・ラヴ
M05.LILY/リリー
M06.SOMETHING’S RATTLING(COWPOKE)/サムシングズ・ラトリング(カウポーク)
M07.DUNCAN, WHERE HAVE YOU GONE?/ダンカン、ホェア・ハヴ・ユー・ゴーン?
M08.OH, WOE/オー、ウォウ
M09.A HARD ONE TO KNOW/ア・ハード・ワン・トゥ・ノウ
M10.LADY ADELAIDE/レディー・アデレード
M11.BROKEN YOLK IN WESTERN SKY/ブロークン・ヨーク・イン・ウェスタン・スカイ
M12.I’M BUILDING A FIRE/アイム・ビルディング・ア・ファイア
 
◆Wild Nothing 日本オフィシャル・サイト
http://bignothing.net/benjamingibbard.html
 
※このニュースは(株)よしもとアール・アンド・シー洋楽プロジェクト/(株)BIG NOTHING 提供の情報を掲載しています。