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【NEWS】 冷牟田竜之主催の「Taboo」15周年イベント

2014年12月16日

12月6日、冬の冷たい風が吹きすさぶ中、恵比寿GARDEN HALLは満員のオーディエンスの熱気が満ち溢れていた。この日はTHE MAN率いる冷牟田竜之の主催イベントTaboo 15th Anniversary ~殺しの唄~が開催された。

※このニュースはグリッターベスト提供の情報を掲載しています



DSCF3761_r2まずは冷牟田とも交流が深く、日本を代表するDJでもある沖野修也田中知之(FPM)が絶妙な選曲と卓越したDJプレイでフロアを湧かせた後、いよいよこのイベントのオーガナイザーである冷牟田竜之率いるTHE MANが登場した(この日は2度に渡って登場)。「ERASE YOUR TRACES」からこの日のライブはスタート。そして冷牟田がステージの現れ、「STEP ON GAS」が弾けるようにスタートすると、一気にフロアの温度も急上昇。
 
何せこのバンドのスタイリッシュさには目を見張るものがあるのだ。全員が黒の細身のパンツにタイトな黒シャツやジャケット、そして革ジャンに身を包み、更にフロントマン全員が揃って長身なのだ。もうその佇まいだけでインパクト大であるが、そんな彼らが縦横無尽にステージを走りまわる様は強烈な印象をオーディエンスに与えるものなのである。映画ファンならずとも誰もが知るあのメロディをフィーチャーした「JAMES BOND」では冷牟田が「Taboo15周年へようこそ!今夜は爆発しよう!」というアジテートに、満員の観衆も大きな声援で答える。 
 
そして彼らの本領発揮でもある映画音楽からインスパイアされた「GOZZILA」や、飯川賢のトランペットと中村和輝のギターソロを大きくフィーチャーした「SERENADE」などライブでお馴染みのナンバーに続き、「CHARLES BUKOWSKI」では加藤洋平のキーボードソロが炸裂する。メンバーそれぞれが卓越した演奏力を持つ彼らのパフォーマンスの精度は非常に高く、初めて彼らのステージパフォーマンスに触れるものを一瞬でその世界観に引き込むマジックを数多く持ちあわせた日本に類を見ないバンドでもある。THE MANの第一部は「BODY HEAT」の激しいパフォーマンスで幕を閉じた。


AVA_1861その興奮をケンイシイが引き継ぎ、その世界規格のDJプレイでフロアを揺らしたのち、この日のセカンドライブアクトROMEO’s bloodが大きな歓声の中、姿を現した。浅井健一、小林祐介(THE NOVEMBERS)、MASUO(BACK DROP BOMB)の3人からなるROMEO’s bloodは2014年春のARABAKI ROCK FESにて初パフォーマンスを行い、大きな話題を集めた。まだ彼ら単体の音源が発売されてはいないが故、そのライブパフォーマンスにはこの日集まったオーディエンスにとっても待望だったのではないだろうか。
 
激しいリフから送り出されたのは「アメリカ」。切れ味鋭い浅井健一のギターカッティングに、激しい有松益男のドラムに絡みつくように小林祐介のベースがうなりを上げる。「プリスティールのフィードバック」「内気なフランケンシュタイン」と、浅井有松が活動を共にしていたPONTIACSのナンバーが立て続けに放たれる。かつてと明らかに楽曲の手触りが違う理由は、小林のベースプレイによるものなのではないだろうか。うつむき加減に金髪を振り乱しながらベースを弾く姿はまさに「シューゲーザー」。この色彩がロカビリーフレーバーに交わることでの化学反応がROMEO’s bloodの強みである。
 
その化学反応は「ドリブル」で大炸裂。小林がギターに、浅井がベースに持ち替えると場内の空気は一変する。パンキッシュな浅井のベースラインをどっしりと受け止める有松の重たいドラムプレイは秀逸の一語に尽きる。そして激しいフィードバックと共にギターをかき鳴らす小林の佇まいに、オーディエンスはその世界観に一気に引き込まれていく。「BAD CHILL」では小林が激しいフィードバック音の中から透き通るようなアルペジオフレーズを織り交ぜながら、集中力は高くバンドの演奏は進んでいく。
 
浅井小林が楽器を元のパートに持ち帰る最中に、「CD出さないの?」とのオーディエンスからの声が上がる。浅井がさらりと「出すよ」とクールに一言つぶやき、「スマイルキング」がスタート。一気呵成にハードな楽曲をフロアに放っていく。ラストに「GALAXY HEAD MEETING」を切れ味鋭い演奏で叩きつけ、彼らは颯爽とステージを去っていった。今後の音源リリースに期待は高まるばかりだ。


IMG_0032小野島大によるDJプレイに続き、いよいよTaboo15周年を祝うべく、THE MANの第2部が「In The Dark」で勢いよくスタート。全員が黒スーツに白シャツ&ネクタイ着用という伊達男っぷりに満員のオーディエンスも痺れんばかりである。細身、長身、リーゼントと言うある意味ロックの三種の神器を全て兼ね備えた青木ケイタがステージ中央に躍り出て煽る様に、フロアの温度も再度急上昇。そしていよいよ伝説のシンガー、チャーリーコーセイが「Afro LUPIN」で呼びこまれると大きな歓声が上がる。のっけからテレビシリーズでお馴染みの「あの声」がフロアを満たしてゆく。女性コーラスも加えのパフォーマンスには、圧倒的な説得力がある。
 
「神戸からやってきました、アンクルチャーリーです。ルパンを歌って43年。今日は素晴らしいバンドと一緒にやれて光栄です!」のMCに続いて、「闇を走る」「愛のテーマ」とルパン三世ファンならずとも、誰しもお馴染みの楽曲が演奏される。チャーリーコーセイの伸びやかな歌声に満員のオーディエンスは聞き惚れるばかり。「2時間は歌うから!」と御年64歳、まだまだ現役バリバリである。
 
IMG_0129そして遂に登場したのは大名曲「ワルサーP38」。テレビシリーズファーストシリーズの全てにおいてエンディングテーマとして流された珠玉のバラードが、絶妙なスカアレンジで披露されると大歓声が上がった。続いて放たれた「LUPIN OP」でフロアは揺れ続ける。数々のテレビシリーズオープニングテーマの中でも最も知名度の高いこの楽曲を初めて生演奏で聴き、涙したオーディエンスも多いのではないだろうか。
 
そして本編ラストにはテレビシリーズセカンドシリーズのテーマであった「I’m a super hero」を力強く歌いこみ、この日のスペシャルセッションは幕を閉じた。そして、ステージに残ったTHE MANは渾身の演奏でさらに追撃を行い。「Misirlou」から「GABBA GABBA HEY」を畳みかけるように披露。ラストには冷牟田がスーツのジャケットを脱ぎ捨ての熱演にフロアは大爆発し、この日の幕は降りた。イベント開催から15年という節目を迎えたTaboo。冷牟田のライフワークともいえるこのイベントの今後から目が離せなそうだ。


関連サイト
http://www.hiyamuta.jp/taboo.html

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