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TEXT:岡田真理 PHOTO:高水秀人
2009年10月9日、「表参道FAB」にて『DER ZIBET presents “LIVE MANIA” act.2』が行われました。DerZibetは1984年に結成、翌1985年にメジャーデビュー。1996年にはファンに惜しまれつつも無期限の活動休止を発表しましたが、2007年に活動を再開。その独特な詞の世界観や多彩な音楽性で、デビュー以来多くのファンを魅了し続けているバンド。今回はDerZibetのメンバーがプロデュースに参加したこともあるバンドValentine D.C.を迎えてのライブイベント。今宵はこの洗練された街・表参道が、一段と華やかに、そして幻想的に彩られるに違いない! 開場と同時に、多くの客がステージ前に殺到。柵ギリギリのところに場所を取り、バンドが現れるのをじっと待っています。やがて「表参道FAB」のフロアは、多くのオーディエンスで埋め尽くされました。そのほとんどが、表参道という土地柄にぴったりの、オシャレでオトナの素敵な女性ファン。 今夜最初にステージを飾るのはValentine D.C.。スモークの中、Jun(Bass)、Tsuki(Drums)、そしてサポートギタリストのEiji(Guitar)が登場し、最後にKen-ichi(Vocal)がステージに飛び込んでくると、さっそく1曲目の「奥歯を噛みしめろ」がスタート。Ken-ichiの力強い歌声に乗ってオーディエンスはリズムを取り始め、その揺れは徐々に大きくなっていきます。3曲目の「You’re Right」が始まると、ステージが紫色のライトに包まれ、JunのベースとTsukiのドラムビートが地響きのように轟き、オーディエンスの揺れは会場の後ろのほうまで伝染。何か大切なメッセージを伝えるかのように、歌詞を噛みしめながら歌うKen-ichi。間奏では、Eijiが激しくも繊細なギターソロを披露。 5曲目は「炎と宝石」。Ken-ichiはステージを左右に動き回ったり、肩でリズムを取ったりしてオーディエンスを煽ります。ファンの取るリズムは更に大きくなり、会場が波のうねりのように激しく揺れます。8曲目となる「追い風」では、爽やかな青いライトの中、オーディエンスはまるでそよ風を受けるかの如く、メロディに合わせて心地よさそうに両手を上げ、その一体感にKen-ichiは思わず拍手。「ありがとう!」と何度も叫びます。ラストソングの「HUSH DOLL」は、Junのベース音からスタート。興奮が最高潮に達したオーディエンスから、いくつもの手が上がります。頭を激しく揺らしてギターをかきならすEiji。前方のファンたちとハイタッチを交わしながら熱唱し続けるKen-ichi。オーディエンスは、Tsukiのドラムビートに合わせて、いつまでも心地よさそうに体を揺らします。そして演奏が終わると、鳴りやまない拍手の中、メンバーは手を振ってステージから去って行きました。
【Valentine D.C. 公式サイト】
http://www.valentine-dc.net/ 【インフォーメーション】
【セットリスト】
01. 奥歯を噛みしめろ 転換が終わる頃、「表参道FAB」の中は入り口のドアの方までオーディエンスでいっぱい。暗転すると、一斉にステージのほうへぐっと押し寄せます。いよいよ、DerZibetの登場。 赤いライトに照らされたステージに、MAHITO(Keyboard)を先頭にしてMAYUMI(Drums)、HAL(Bass)、HIKARU(Guitar)が登場。フロアから、歓声がわっと湧きあがります。最後にISSAY(Vocal)が現れると、1曲目の「震える月のケミカルビート」。真っ赤なコートをマントのようにひるがえし、ISSAYが力強いまっすぐな声を会場に響かせます。その様子を、ファンはうっとりした表情で見守りながら、リズムを刻み始めます。ISSAYの歌声にHALとHIKARUのコーラスが重なると、会場は更に熱気を帯び、一気にDerZibet色に染まっていきます。 4曲目「4-D Visionのらせん階段」では、MAHITOのキーボードが幻想的に響き、ステージは一転してピンクのライトに。ISSAYのシャウトが揺れるオーディエンスの合間を駆け抜けて、後ろのほうまで響き渡り会場を包み込みます。HIKARUの鮮やかなギターサウンドでスタートしたのは、5曲目の「SHININ’ HOLIDAY」。心地よいメロディと澄んだISSAYの歌声。スローなリズムに合わせて、オーディエンスは陽気に体を揺らします。 8曲目の「PRIMITIVE STAR」では、ダンサブルなそのサウンドにオーディエンスは手拍子を響かせます。一緒に歌詞を口ずさむファン、踊るようにして手を振り上げるファン、左右にステップを踏んでリズムに乗るファン。オーディエンスはそれぞれの方法で曲を楽しんでいます。ISSAYが「Hey!」と叫ぶと、オーディエンスが一斉に大きく手を振り上げる様子は圧巻です。懐かしい曲との紹介で始まったのは、10曲目の「Fade away」。HIKARUがギターをかきならすと、激しいサウンドがあっという間に会場を飲み込みます。 ISSAYは、きりりとした視線でファンを見つめていたかと思えば、今度は髪を振り乱しながらジャンプの繰り返し。本当に目が離せないフロントマンです。最後にMAYUMIがスローテンポでカウントを取ると、ラストソングの「キリギリス」。名残惜しさを跳ね返すように、力強く、しっとりと歌い上げるISSAYに、ファンは熱い視線を送り続けます。曲が終わり、メンバーが去った後も、オーディエンスはいつまでもメンバーの名を叫び続けていました。 アンコールでは、DerZibetのメンバーとともにValentine D.C.のKen-ichiが再び登場!そしてISSAYのソロアルバムに収録されている井上陽水のカバー「あかずの踏切」をプレイ。HALのベースと MAYUMIのドラムが雷のように轟きます。ISSAYの魅惑のヴォーカルにKen-ichiのコーラスがからみ、HIKARUのエキサイティングなギターソロが、会場のテンションを更に加熱! セッション曲が終わりKen-ichiがステージを降りると、DerZibetの今夜本当の最後の曲「ヒートアイランドの白昼夢」。手を大きく振り上げて手拍子を煽ったり、拡声器でシャウトしたり、肩を激しく揺らして踊ったりするISSAYに、ファンは必死でついていこうと手を伸ばします。会場が一つになったところでステージは終了。メンバーが去ってからも、オーディエンスはステージを見つめて、なかなかその場を立ち去れずにいました。 期待通りのミステリアスなステージングで独特の世界観を見せてくれたDerZibet。長い間ファンを虜にし続けているそのゆえんが、今夜のライブではっきりと見えました。DerZibetはこの秋から冬にかけて、『原始力ツアー 〜冬の陣〜』をおこないます。彼らのステージを目の当たりにすれば、オトナの女性をうっとりさせてしまうこのバンドに、あなた自身もきっと魅了されることでしょう!
【DerZibet 公式サイト】
http://derzibet.com/ 【インフォーメーション】
【セットリスト】
01. 震える月のケミカルビート En1. あかずの踏切 |