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TEXT:桂伸也 PHOTO:万年平男
80~90年代に世界に猛威を振るったアメリカのL.A.メタルブーム。その華麗でワイルドなスタイルと、ハード&グルーヴィーなサウンドが多くのファンを獲得し、一大ムーブメントとなったが、最近多種多様なスタイルが分刻みに現れては蔓延し、混沌としたロック界で、かつて世界を制覇した勢いは陰りを見せつつある。しかし、”パーティー” ”ロックンロール”というキーワードを武器に、人の”心地よい”部分を表現するそのスタイルは、陰りではなく一つのライフスタイルとしてその位置を確立してしまったのかもしれない。近年、ヘヴィ・メタルがその勢力を復活させているのがその根拠となりえるだろう。 そんな良き時代の精神を頑なに守り続ける日本のロックバンド、THE LEX。そして彼らをフォローする凄腕の3バンドが集合し、この日彼等の1st デビューアルバム発売記念を祝うパーティライブイベントが開かれた。その”楽しき”宴の一部始終をレポートしよう。
「明けましてぇ~!!Rock’n Roll!!」ハイトーンで艶やかな声を持ち味とした、そのMASAKIの一言に合わせ、ガツンと響くサウンド。フロアの熱が上気していく感覚を覚える。時にワイルド&セクシーに、時にハードに聴かせるQUIET ROSE。往年のL.A.っぽさを醸し出しながらも、単なる懐メロで終わらないのは、”今を生きる”彼らが歌っているからだ。その熱さが、これからも続く数々の”Party”で更に熱いものになっていくことを、願ってやまない。
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◆QUIET ROSE 公式サイト
http://id33.fm-p.jp/355/quietrose666/ ◆セットリスト M01. GET YOUR GUN M02. DANCE WITH THE DEVIL M03. HEARTBREAK M04. THROUGH THE NIGHT M05. LUCKY 13 M06. ROCK IT UP ◆インフォメーション 2011/03/05(土)【新 宿】ANTIKNOCK
「まだまだ!もっといけるだろ!?」SHOHEIのあおりに応じて、多くの少女達がステージの彼らに釘付けになる。激しさを増すビートのなかで、ありったけの思いを込めた詞がメロディに囲まれ、飛び出してくる。そのサウンドが、他のバンドと異なっている事など関係なく、その魅力を存分に見せてくれる。インダストリアルな激しさを取り入れた曲や、日本的なメロディを曲に込めた「和田純愛歌」等、曲作りに見られるその多様性にも、まだまだバンドのこれからの伸びしろを感じ、クール&シリアスな彼らの世界観を、更に豊かにしていくことを期待したい。
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◆紅月 myspace
http://www.myspace.com/akatsuki.z ◆セットリスト M01. MOON M02. VaniShing Blood M03. 煉獄 M04. Venus M05. Call for love M06. 平和主義者 M07. Duvel M08. 和田純愛歌
JACKがユニオンジャックが表面に施されたギターをかき鳴らすと、それだけでそこに彼等の空間が生まれる。その上で★MARK★は、そのパーティーを心から楽しんでいるような笑顔を見せ、そしてそのセクシーでワイルドなパフォーマンスをフロアと楽しさを共有するように演じる。そこに理屈など存在せず、彼らはカッコいい、そう思える魅力を持っている。Motrey Crueの「Kickstart My Heart」を思わせる「Baby The Lucky Star」で目一杯観衆をあおり、フロアを熱狂させるカリスマ的な姿は、Vince Neilを彷彿。BAD BOYSの勲章を旨に、その名に恥じない、L.A.の派手さを自分達のスタイルとして吸収した、正しく”音を楽しむ”音楽を奏でる彼ら。いつか新宿を”L.A.”にする日も来るのではないだろうか?その時が来ることを心待ちにしたい。
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◆LA★69 公式サイト
http://la-69.com/ ◆セットリスト M01. R&R with I love you M02. ★New Breed Bad Boy★ M03. Rock & Dive M04. Baby The Lucky Star M05. Generation Rock Star M06. Sunshine Girl Friend M07. Julia ◆インフォメーション 2011年02月20日(日)【心斎橋】Culb ALIVE 2011年02月26日(土)【新 宿】Wild Side TOKYO 2011年03月25日(金)【新 宿】Wild Side TOKYO
登場からいきなり激しいバスドラの連打。興奮が最高潮に達する。観客を笛であおるHIDEKI。Jon Bon Joviのような甘い声に、たくさんの女性がノックアウトされていた。KEIRRY BLOODが繰り出すギターのオブリガードは、Edward Van Halen以降に流行した、ハーモニクス&アームダウンの定番フレーズ。これがまた観衆を一層興奮させる。一曲を終え、HIDEKIが叫ぶ。「Happy New Year!LEXです!!」 大きな歓声がいくつもフロアからステージに向けてぶちまけられる。200人も入れば満員のこのライブハウスでは、既に入り口通路まで人だかりが出来、その全てが彼等の歌に酔いしれていた。カウベルを入れたTatsuyaのグルーヴィーなビートに、小さなベースを飼い慣らすかの様にカッコいいアクションが立て続けに決まる#2。押しばかりのキラーなナンバーだけではなく、「Thing」のようなバラードを美しく、丁寧に決める技量もある。テクニックだけではなく、歌心で人の気持ちすら掴もうとする気持ちも強い。全般に実直な8ビートの連続が、フロアから聴いているとやけに気持ちがいい。このスタイルで、今後スターダムにのし上がっていく最有力候補の一人といえるだろう。いや、是非それが実現するまで、走り続けて欲しいと切に願う。
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◆THE LEX 公式サイト
http://a-babe.plala.jp/~lex/ ◆セットリスト M01. No War M02. It’s start losing sight M03. Oh! right M04. Destroy M05. Burning Flash M06. Thing M07. Blue Sky M08. Y.F M09. Dance(encore) M10. Let Me Go(encore) ◆インフォメーション 2011年02月26日(土)【新 宿】Wild Side TOKYO
その衰勢から、過去の遺物とまで扱われながら近年、当時活躍したバンドマン達の再隆起が活発化している。大人になった彼らのサウンドはちょっとシブく、当時を懐かしむ人たちには”違うサウンド”と捉えられるかもしれない。が、この日現れた4つのグループは、往年のグループが大活躍した年齢に合致する。そのサウンドを一番勢いよく、楽しく、そしてセクシー&クレイジーにパーティーを盛り上げられる、その素養を彼らは強く現すことができるのだ。 「Party Rockは不滅なり」眉間に皺を寄せて不機嫌な顔しかさせない日常に、彼らは中指を立て、叫ぶ。”Fxxk You! ”人を解放に導き、そこでしか楽しめない空間を作る彼らに、素晴らしい未来が待ち構えていることを願わずにはいられない。 ◆THE LEX 1st Album『LET ME GO』
1. LET ME GO 2. IT’S START LOSING SIGHT 3. NO WAR 4. BLUE SKY 5. DESTROY 6. THING 7. SECRET WOMAN 8. BURNING FRASH 9. Y.F 10. HOW CAN I LOSING ←お求めはコチラ! |