演奏

Manabu Miyahara~The Double Clash!

TEXT & PHOTO:鈴木亮介

孤高の人…宮原学というアーティストに対して、そんな先入観を持っていた。物凄く高い山の頂で、そこに辿り着けた人が堪能できる音楽。そんなイメージさえ持っていた。その宮原学が25周年のソロライブを行うという。舞台は、昨年の KISSAMAワンマンライブ以来1年ぶりとなる渋谷O-Westだ。しかも、ソロとしては11年ぶりとなるアルバム「Manabu Miyahara~The Double Clash!」(11月24日リリース)を会場で先行発売するという。
 
事前の取材に対して、「このライブではメンバーが新たに加わり、今まで僕自身も経験したことがなかったコーラスやホーンセクションなどのNewセッションで演ります。おそらく、宮原学史上最もゴージャスでクールなライブステージになること間違いないので、非常に楽しみにしています。見ないと損すると思います。よろしく!」と語っていた宮原学。凄いことになるのは間違いない。鼓動が高まる!
 
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そして、その日は訪れた。2010年11月12日金曜日午後6時、東京・渋谷、曇り。週末の渋谷道玄坂はいつもに増して人が多い。雑踏とはこの街のために作られた言葉だなと思いつつ、足早にO-Westに向けて坂を登る。会場に入ると、ステージ前のスクリーンには宮原学の眼光鋭いジャケ写(※2010年11月24日発売のNew Mini Album & DVDのジャケット)が映し出されていた。
 
興奮と緊張を鎮めるため、2F席で一人、資料に目を通したりカメラをいじったりと右往左往しながらやり過ごす。気づけば開場の6時半を回り、続々とファンがステージ前に集まっているのが見える。一番前を陣取るのは女性陣。そして、一歩引いた所にスーツ姿のサラリーマン。年代がバラバラで、宮原学ファンの層の広さを改めて確認。
 
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午後7時半、ついに幕開け!ニューアルバムの制作に携わった葉山たけし(Guitar)を筆頭に、お馴染みの小田原豊(Drums)、YANZ(Bass)、潮崎裕己(keyboard)、黒木ミサ(Chorus)、そしてTHE THRILLより多田暁(Trumpet)、YUKARIE(Sax)、スマイリー(Sax)が次々に登壇。最後に宮原学がステージに立つと大歓声!「Cry」、「One night game」、「WISH I KNEW SATISFACTION」、「Four round boy」と重厚感のある4曲を一気に披露。観客も体でリズムを取り、ゆらゆらとプールに浮かぶように宮原学のステージに身を委ねている。
 
宮原学と相性抜群な小田原豊。タイトなリズムを刻みながら、今夜もバンド全体をグイグイ引っ張る!そして最初のMC。第一声に注目が集まる中、宮原学は「デビューしてから25周年目に突入のライブということで…まぁひとえにこれは俺の、自分のおかげ」と茶化すも、即座に「ウソです!みなさんのおかげです」と言い直す。心なしか、照れているようにも見える。また、交友の深いアーティストも大勢駆けつけ、宮原学の25年を心から祝っているようだ。今夜のバンドメンバーも、あたたかい眼差しで宮原学を見守っているのが印象的。
 
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宮原学からの「Walkin’ in the rain!」と威勢の良い掛け声で、演奏再開。「Everything is all right」「Just my baby」と、バラードが続く。いずれも宮原学が10代の時に作り上げた楽曲だが、しっとり聴かせるというよりは、エレキギターの一音一音にしびれるという感じのバラードだ。そして今回はTHE THRILLから3名のホーン隊が加わったことで、グッと大人の色気漂うステージが展開されている。
 
「Midnight call」「I can’t love you anymore」と続いた後、MCを挟んで新曲「You know, I do」を披露。大阪在住の葉山たけしとメールのやり取りを通じて「遠距離恋愛のように」作り上げていったという。とにかく、心地良いステージだ。黒木ミサの重厚感ある女性コーラスも心地良い。後半は「JUST LIKE RAIN」、「Get ready」、「She said」、「Without you」とテンポのいい曲が怒涛のごとく押し寄せる。
 
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時間はあっという間に過ぎていく。アンコールの拍手の嵐に出迎えられ、再びメンバー登場。「十何年前に作った曲をちょっとやってみようか」と切り出す宮原学小田原豊らと組んでいたBABY’S BREATH時代を振り返り、喧嘩ばかりしていたというエピソードを話した所で、その中から名曲「Long way home」を披露。宮原の雄叫びにも似た「ロ~ング!!ウェ~イ!!」が、ある客には頬の筋肉を緩ませ、またある客には涙腺を緩ませている。25年という時を経ての、「円熟」したロック。月並みな言葉ではあるが、大人の格好いいロックとはまさにこのステージを指すのだろうと、心底から感じた。
 
MCでは「素晴らしいメンバーが揃った」「だらだらやっていても25年だし一生懸命やっても25年。俺はマイペースでやってきたけど、このメンバーでやれたのが自分にとっての一番のミラクル」と、随所でメンバーへの謝意を語る宮原学。「最近感謝という言葉を覚えた」と冗談で濁すが、それでも心の底から周囲への感謝を表しているのが大変印象的。シメは「Over again」。それは、また会えるというメッセージでもあり、これから25年、また突っ走って行くんだという宮原学の決意表明にも思える。
 
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終演後、宮原学自身のブログに「ボクなりに、まだ磨き足りない自分のあちこちを磨きながら“宮原学”を成長させて行こうと思った」「CDのクレジットの最後に書く”Special Thanks”を一生かけて書き続けるような気持ちで音楽を演って行く気持ちにさせてもらった、、、あらためて。」と、この日の感想を綴っている。そして、文末をこう締め括った。
 
「大切にして行くものを見失っていた時間は確かにあるけど、それを思い出させてくれるみんながいてくれることに心からありがとうを言いたい、、、感謝してます。」
 

■宮原学 Manabu Miyahara official web site
http://www.manabu-miyahara.com/
■宮原学 (manabumiyahara) on Twitter
http://twitter.com/manabumiyahara
■インフォメーション
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■セットリスト
M01. Cry
M02. One night game
M03. WISH I KNEW SATISFACTION
M04. Four round boy
M05. Walkin’ in the rain
M06. Everything is all right
M07. Just my baby
M08. Midnight call
M09. I can’t love you anymore
M10. You know, I do
M11. JUST LIKE RAIN
M12. Get ready
M13. She said
M14. Without you
M15. Long way home -encore-
M16. Over again -encore-


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