特集

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TEXT:長澤智典

本誌BEEASTが自信を持ってプッシュする太鼓判アーティストの特集、第45弾はFullMooN。第43弾でもご紹介したガールズロックバンドだ。“音楽”を武器に戦う最強のサブカルチャーガールズロックバンド」ことFullMooNが、2018年10月17日に新たなミニアルバム『Ancient MooN』を発売する。「古代の月」と名付けられたその作品は、過去にFullMooNがライブで演奏し続けながらも、様々な理由から眠りについていた曲たちの封印を解き、新たな装飾(アレンジ)を施し、今のFullMooNの姿として収録した楽曲集。アルバム『Ancient MooN』の魅力について、メンバーのインタビューをお届けしよう。

L to R/りん(Bass)、ねね(Vocals)、えれん(Guitar)、けい(Guitar)

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FullMooN 新譜『Ancient MooN』2018年10月17日(水)発売!

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FullMooN 結成当初からの楽曲をリアレンジし再収録。 数々の名曲達が、今再び蘇る。

最強のサブカルチャーガールズロックバンド FullMooN最新作「Ancient MooN 」。古代の月と名付けられた今作は、結成当初に限定枚数にて発売された幻の音源から選りすぐりのロックナンバーをリアレンジ、再レコーディングし「Ancient MooN 」というタイトルにて蘇らせたFullMooNの原点ともいえる作品である。

けいはいっつもニコニコしていれば、何より、ほのぼのとした天然系。ボケを噛ましてばっかいます。
—メンバーの人数は4人変わらずですが、顔ぶれが一部変わっていません?

 
02ねね:あっ、気づいてしまいましたね(笑)。
 
りん:ギターのけいちゃんです。
 

—けいさん、FullMooNへの加入のきっかけを教えてください。

 
けい:昨年12月に行われた『WOMAN’S POWER SPECIAL』というイベントで初めてサポートギターをさせていただいて以降、それから半年ほどサポート活動を続けていたのですが、活動していたHurly Burlyが活動を無期限休止した流れの中、8月17日より正式にFullMooNのメンバーとして加入しました。
 

—3人の印象も、ぜひ教えてください。

 
けい:りんちゃんはしっかり者で全体をまとめてくれる方だなと思います。えれんちゃんもしっかり者です。ねねちゃんはムードメイカーで、ライブでもすっごいトークが上手で、もうガンガン言いまくるから、その姿を観てると面白いです。
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ねね:わたしだけしっかり者ではなかったみたいな(笑)。
 
けい:でも、わたしよりはしっかりしています。
 

—逆に、3人のけいさんに対する印象はどうですか?

 
03ねね:サポート時代からそうだけど、けいが加わったことでバンドの雰囲気が明るくなりましたね。あっ、前のメンバーが暗かったとかではなく、以前のメンバーとは違う明るさを持っているのがけいなんです。けいはいっつもニコニコしていれば、何より、ほのぼのとした天然系。ボケを噛ましてばっかいるように、リハをやってるときも、その場の雰囲気が穏やかに和んでゆくすごくいい空気を作ってくれています。
 
えれん:短所としては、マイペース過ぎるところがね。
 
けい:よくリハの時間を間違えちゃったり(笑)。
 

—同じギタリストとしては?

 
えれん:もともとプレイヤーとしては、サポートする前から「こんなギタリストがいたんだ」と驚くくらい魅力的なギタリストだったから、ズッと「FullMooNのサポートもしてもらいたいな」と思っていたんです。その想いかあったことから「サポートをしてください」と声をかけたところ、こころよくOKしてくれたのも嬉しかったし、FullMooNへの加入に関しても、Hurly Burlyが活動を休止したことから思い切ってお願いをしたら、正式加入してくれたという流れがあってのことなんです。
 
けい:FullMooNとはよく対バンしていたし、イベントにもよくお誘いをいただいてた関係だからよく知ってるしね。
 
えれん:Hurly Burlyさんはずーっと長く一緒にやってきた戦友バンドみたいな感じだったからね。
 
ねね:ずーっと長くやってきた仲間です。
 

—でも、外から観てた印象と、実際にメンバーになってでは、何かしら気持ちの差を感じたりもしませんでした?

 
けい:えーっ、どうですかねぇ。あんまし変わってないような…。
 
えれん:もともとマイペースな性格だから気にしてない?
 
けい:よく言えば(笑)。

もともとFullMooNはキーボード編成のバンドだったところが、何時しかツインギターのバンドへ様変わったように、どの楽曲もツインギターバージョンにアレンジを変えて収録しています。
—新作ミニアルバム『Ancient MooN』が、10月17日に発売になります。

 
04ねね:『Ancient MooN』とは「古代の月」のこと。めっちゃ恰好いいタイトルですよね。
 
りん:頭を飾るねねのナレーションも雰囲気があって…。
 
ねね:ちょっと気持ち入り込み過ぎちゃいましたね。
 

—収録した楽曲は、どれも過去から存在している曲たちなんですよね。

 
えれん:そうなんです。今回の作品は、なかなか披露する機会の少なくなっていた過去の名曲たちを、改めて今のFullMooNの形でリアレンジする形で作りました。なので、過去の曲たちを指し示す意味として、「古代の」という言葉やイメージを持ってきたわけなんです。
 
ねね:過去から甦ったみたいなね。
 

—一番古い楽曲になると、何時頃になるのでしょうか?

 
えれん:5年以上前。しかも、そのときからメンバーとして演っているのは、ねねとわたしだけ。
 
ねね:何年も前から温めていた曲を…というか、今回は、ズッとライブでは演奏していたんですけど、これまで音源化していなかった曲たちを集めて作品にしています。中に収録した「フラッシュバック」と「光」は過去に音源化していますけど、当時はツインギターではなくギターとキーボードという編成でのアレンジだったように、他の曲も含め、全部今のFullMooNのスタイルにアレンジしてあるよう、過去の楽曲を知ってる人たちは、どう進化したのかぜひ聞き比べてください。
 
05えれん:収録したのは、どれもライブで人気の高い楽曲なんだけど。何時しかライブで演る回数が少なくなってた曲たちばかりだからね。
 
ねね:そうだね。演るといっても、本当にときどき演奏するくらいで、何時しかレギュラーメンバーから外れてしまっていた曲たちばかりなんです。
 
えれん:そういう曲たちをね。しかも、さっきねねも言ってたように、もともとFullMooNはキーボード編成のバンドだったところを、何時しかツインギターのバンドへ様変わったように、どの楽曲もツインギターバージョンにアレンジを変えて収録しています。
 

—新曲の作品を作るのではなく、あえて旧曲を持ってきたところもポイントですよね。

 
えれん:やっぱり古い曲でも、FullMooNには名曲がけっこうあるからこそね。
 
ねね:昔の曲をライブで演奏をするたびに、お客さんから「この曲はCDに入ってないの」と聞かれることがすごく多くって。私たちも、ライブで演奏した楽曲は音源としても聞いてもらいたいからこそ、ズーッと「昔の曲も音源にしたいね」と言ってたところ、その願いが今回やっと叶ったわけなんです。
 

—作品の幕開けを飾る『青い月~Prologue~』のねねさんのナレーションが、まさに物語の始まりを語るおこりんぼな顔を封印した女神のような雰囲気で素敵です。

 
ねね:もう、気持ち入りまくって語りましたからね。あの物語は、えれんが作りました。
 

—Black MooNとの戦いは、昔からずっと続いているんですね。

 
えれん:そうなんです。だから今でもBlack MooNを倒すため、毎回のライブで戦い続けているので。
 

—あの始まりに触れたとたん、いろんな想像を心の中へ膨らませてくれますからね。

 
ねね:ですよね。しかも、古い本を開いたら昔の名曲が生まれ変わって出てきたみたいな。
 
えれん:今回のCDジャケットも、古い本のイメージで作ったように、今までのFullMooNの作品にはないジャケットになりました。
 
ねね:なんかヘヴィメタルのアルバムみたいなジャケットですよね。中身はメタルじゃないんですけどね(笑)。
 
えれん:これまではメンバー写真のジャケットが多かったですけど、この手のタイプは初めてかな?

「青い月~Prologue~」
—ここからは、『Ancient MooN』へ収録した曲たちの魅力を探りたいなと思います。先にも語っていただきましたが、改めて「青い月~Prologue~」についてひと言お願いします。

 
えれん:物語はわたしが考えました。FullMooNは、BlackMooNと戦い続けているわけですが、なぜFullMooNはBlackMooNを筆頭に地球を脅かす敵と戦い続けているのか。その理由を、このプロローグへ凝縮した形で投影し、今の活動へと結びつけました。音楽は、私たちにとっての最大の武器。その音楽を使ってどうやって戦ってきたのかを、幕開けの物語へ示しています。

「赤い糸」

06ねね:青から赤に行くわけですね。これ、純粋に「恰好いい曲だな」と思ってて。ギターソロも恰好いいよね。
 
けい:ギターソロは熱くて好きですね。勢いのある曲だなと元々感じていたので、編曲の段階でもツインギターの演奏面でそこを意識したアレンジにしています。
 
ねね:この歌、Aメロのキーが低いんですよ。今回のリアレンジをきっかけにキーも変えようかと思ったんですけど、昔からある楽曲の印象を壊したくなかったので、そのままのキーにしています。
 
えれん:キーを上げてしまうと、曲のイメージが変わってしまうので。
 
りん:確かに、雰囲気自体が変わってしまう。
 
ねね:もともとの曲の雰囲気が恰好いいからこそ、そのままのキーでいっちゃいました。
 
えれん:楽器陣としても、演奏に重厚さが欲しかったからキーを上げたくはない気持ちもあったんだけど、そこは歌う人の気持ちも尊重しつつ。結果、キーを変えずにアレンジしています。
 
ねね:だから「赤い糸」は、男性の方でも歌えます。何よりアルバムの幕開けに相応しい、勢いのある恰好いい楽曲です。個人的に、「赤い糸」のアウトロのけいのギターも好きです。

「フラッシュバック」

ねね:以前は鍵盤を中心としていたから、この曲はだいぶ生まれ変わりましたね。
 
えれん:もともとピアノをがっつり入れたピアノ曲だったからね。
 
ねね:結果、今のFullMooNらしさを活かしたうえで、綺麗でお洒落な楽曲に様変わりました。すっごく綺麗だし、格好いいし、まさに「生まれ変わった」印象を強く受ける楽曲のように、わたし、このアルバムの中だったら「フラッシュバック」を一番お勧めするかな。
 
えれん:なんか、お洒落で大人になりましたね。個人的には、ねねの書いた歌詞がすごく好きで気に入ってるように、歌詞もぜひ聞いて欲しい。
 
ねね:「“フラッシュバック”の歌詞が好き」といってくれる方は多いです。曲としても、すごく勢いがあって好きなんですけど。歌詞は、ちょっと暗い感じなんですよね。どういう想いを記したのかは聞いていただき、それぞれのとらえ方で楽しんでもらえればなと思っています。
 

—ねねさん、暗い歌詞も得意な表情の一つですよね。

 
ねね:シングル「Lost a Moment」のときは、そこを強調して書いていましたからね。「フラッシュバック」はFullMooNへ入って間もない頃に書いた歌詞になります。この歌詞は、すごく気持ちが入り込みやすいせいか、歌いながらもいろんな感情が沸き上がっていたように、とても強く感情を込めて歌っています。
 
けい:「フラッシュバック」は、ギターで楽曲の雰囲気を劇的に変えちゃっています。最初から押せ押せの攻める感じで弾いたように、歌もそうですけど、ギターの聞きどころも多いです。とくに、えれんちゃんのBメロのライトハンドは聞きどころです。
 
ねね:こんなところに入れてくるんだみたいなところも含めてね。
 
けい:あと、「フラッシュバック」のバッキングのギターでけっこう厨二病くさいことをやってます。そこも聞きどころです。

「光」

07ねね:「光」はわたしがFullMooNに入って一番最初に書いた、FullMooNに入るうえでの決心を記した歌詞になりました。歌詞を聞いてもらえれば強く感じていただけると思いますが、「これまでを捨て去る覚悟はできている」「もう全部を捨ててFullMooNだけに人生を賭けていくぞー」という気持ちを記しながら走り続けてきた中、早6年以上が経ちました(笑)。でも、その決意は今でも変わらないです。
 
りん:原曲の良さを活かしたうえで、細かいところまでいろいろ変えたのが「光」。この曲はMVも制作しているように、「こう生まれ変わったんだ」というのをぜひ聞き比べて欲しいです。個人的には、イントロやサビの雰囲気が好きです。
 
けい:ギターのリードのフレーズも細かく変えたりね。
 
えれん:「光」は、もともとFullMooNの代表曲だったんですよ。
 
ねね:カラオケにも入ってるくらいだからね。
 
えれん:にも関わらず、新曲として推し曲が増えるにつれ次第に埋もれてしまって…。でも、FullMooNの代表曲であり、すごくいい歌なので、また今回出したいと思った次第なんです。
 

—ふたたび「光」光を当てたのがいいですね。

 
ねね:ふたたび代表曲として盛り上げていきたいように、「光」推しでFullMooNはいきたいなと思っています。

「空」

ねね:「空」は、自分で歌ってて一番気持ちいい曲。綺麗な楽曲であり、とにかく歌ってて気持ちいいです。
 
けい:わたしも大好きな、タイトル通り“空っ”て感じの楽曲ですね。雰囲気的にフワーッとしてるんですけど。ギターの音が何層にも重なっているように、けっこう広がりのある楽曲だなと感じています。
 
ねね:この曲は、アルバムの中でも一番柔らかい声で歌っています。
 
えれん:一番爽やかな歌だからね。
 
りん:普段はピック弾きでベースを弾いてるんですけど、この曲はフワッというイメージがあったことから指弾きしています。FullMooNにはあまり指弾きする曲がないように、曲の表情に合わせて演奏も変えてみた楽曲になりました。
 
えれん:「空」にはギターを新たに追加した部分が多くって。けいも「何層にも」と言ってるように、けっこう2人で弾きながら一つの表情を描いてゆく部分が多いから、ライヴで演奏するのも楽しみです。
 
けい:クリーンの掛け合いとかありますからね。
 
ねね:この曲は、ホントいいよぉ(笑)。

「覇王樹」

ねね:誰もが、最初は「サボテン」を「はおうじゅ」と読んでしまう曲です。
 
えれん:けいなんか、音源を送ったのに「あれ、“サボテン”なかったよ。この歌だけもらってない。でも“はおうじゅ”って別の曲入ってるけど、これは追加?」って騒いでたからね(笑)。
 
ねね:「覇王樹」はセトリに入ることも多いよね。昔の曲だけど、今でもけっこう演奏していれば、初めて聞く人も「この曲いいね」とすぐに気に入ってくれます。しかも、今回アレンジしてゆく中、イントロをテキサス感の出たアコギの演奏にし、そこから急に雰囲気を変えてとしているように、テキサス感の出たアコギの演奏も「覇王樹」の大きな魅力になっています。
 
えれん:本来、そこをアコギで弾く予定はなかったんですけど。レコーディングのときにけいちゃんに「覇王樹」の頭にアコギの演奏を入れてもらったらけっこう良かったんだよね。
 
けい:えれんちゃんに言われて弾いてみたら、「いいじゃん」となり、そのまま採用されましたね。
 
えれん:結果的に砂漠で弾いてそうなサボテン感が出たよね。
 
けい:意外と合うねって。
 
ねね:「覇王樹」も昔から演奏してきた楽曲だけど、これもガラッとアレンジが変わって恰好良くなった曲です。
 
りん:べース自体もすごくシンプルだったところを、ちょっと動いたフレーズを加えて雰囲気を変えたというか。ベース自体もシンプルな演奏だったところをガラッと変え、躍動したベースラインにしたように、雰囲気はぜんぜん変わりました。わたしも入ったときに「この曲すごくいいな」と思っていたので、それを自分で弾いてレコーディング出来たのもすごく良かったなと思います。
 

—ライブでも、その場の雰囲気を変えてくれる楽曲だ。

 
ねね:テキサス感でね(笑)。

「時の欠片」

えれん:最後にロックバラードを持ってきたように、アルバムの終わりは綺麗に幕を閉めようかなと思って。この曲も、だいぶ音に厚みが出たよね。「時の欠片」でも、演奏の裏にうっすらとアコギを入れています。
 
けい:FullMooNは歌物が多い中、「時の欠片」はとくに聞かせる曲になっています。
 
ねね:「時の欠片」も、キーは低めです。最後に勢いを持って転調するんですけど、そこからが歌ってて気持ちいいんです。その瞬間から気持ちを放出させるというか、フツフツとした感情を一気に開放する、溜めてたものを一気に出すみたいな感じがするように、そこが歌ってて一番気持ちいいです。それと、最後にフェイクのような歌声を入れてるんですけど、そこも気持ち良くて入れてしまいました。
 
りん:この曲のベースフレーズは原曲からあまり大きく変えてはいないんですけど、少し自分なりに変えたフレーズを入れながら個性を出しました。淡々としてそうに見せて熱く弾いてるところを感じてください。
 
けい:「時の欠片」は、全体的に熱さと優しい演奏の押し引きのバランスが難しい曲だよね。
 
ねね:これは、聞くたびに「いいな」と良さが増していくするめ曲です。歌声も優しい表情を持ちながら、じつは熱い想いもそこには込めて歌っています。何より、「時の欠片」を聞きながら、改めて“やっぱFullMooNの曲っていいなぁ”とすごい思いました。もう、何度も何度も聞いてます。

自分の好みの曲が見つかりますよ。君はどれが好きかな?
—完成したミニアルバム『Ancient MooN』、それぞれどんな印象を持って受け止めているのかも聞かせてください。

 
08ねね:これぞFullMooNという作品になりました。FullMooNってメロが良いというか、ホントに曲がいいなと思ってるんですよ。『Ancient MooN』は激しさよりは歌物が中心。だからこそ余計に、「やっぱFullMooNって曲がいいんだよなぁ」って思える1枚になりました。
 
りん:どの曲ももちろん良いんですけど、「赤い糸」はとくにお勧めです。ぜひ、聞いてください。
 
けい:もともとFullMooNに対して思っていたのが、「メロがいいな」ということ。しかも、「コード進行がすごくメロディに合っている」印象が強いんです。だからこそ、今回はそこをどう活かすかを試行錯誤すれば、そのうえで、それぞれの楽曲の持ち味を出せた曲たちが揃っているように、自分の好きな曲を探してもらえたらなぁと思っています。
 
えれん:去年辺りまではFullMooNは激しいハードロック寄りのイメージがついてたんですけど。ミニアルバム『Paradigm』辺りをピークに、それ以降はポップ寄りになっていると言われたり。この『Ancient MooN』は、激しい表情を持った楽曲もありながら、「これぞFullMooNのやりたかった音楽」というか、「今のFullMooNが求めている楽曲はここなんだよ」というのを聞いてもらえればわかる作品。これぞ今のFullMooNらしいアルバムじゃないかなと思います。もちろん、今後も激しい曲は作りますし、ロックな曲からポップな表情までいろいろ挑戦して作っていけたらなぁとも思っています。
 
りん:どれも色味が違うから、どれを聞いてもそれぞれの面白さがあるなと思いますね。
 
ねね:自分の好みの曲が見つかりますよ。君はどれが好きかな?

今でも「光」はカラオケに入ってるので、前のアレンジバージョンですけど、ぜひ歌ってください。
—楽曲にまつわるエピソード話もあったら聞かせてください。

 
ねね:「光」を発売した時期に、カラテツの再生回数バトルにエントリーしたときのことなんですけど。お客さんたちもカラテツに行っては凄い頑張って「光」の再生回数を伸ばしてくれれば、私たちも「光」の再生回数を伸ばそうと、ズーッとカラ鉄で「光」を入れまくっては他の作業をやってた日々を繰り返していたように、あの当時は、「もう二度と聞きたくない」と思えるくらいカラオケで再生しまくっていた思い出もありました。
 
えれん:今でも「光」はカラオケに入ってるので、前のアレンジバージョンですけど、ぜひ歌ってください。
 
ねね:むしろ、今のバージョンと聞き比べ果てください。ちなみにカラテツの「光」はMV付きなので。

インストアイベントでは、電気ストーブなど私物にサインしちゃいます。
—『Ancient MooN』の発売にまつわるイベントもいろいろ決まっているんですよね。

 
09ねね:10月8日に徳島で行われるイベント「まちあそび」に今年も出させていただくんですけど、その日から『Ancient MooN』の先行発売が出来たらいいなと思っています。他にも、10月21日にディスクユニオン新宿ヘヴィメタル館さんでインストアイベントをやります。そこでは、メンバーと一緒に写真を撮れたり、握手会をしたり、私物にサインをしたりを今回もやろうと思っています。
 

—持ってきた私物にサインをしてくれるんですよね。

 
えれん:そうです。今までにも電気ストーブとか、みんないろんな面白いものを持ってきてくれてたよね。
 
ねね:電化製品を持ってくる人はけっこういます(笑)。今回も、そこは楽しみにしてるので。
 
えれん:ちょっとハードルを上げておくという。
 

—これまでに一番すごかったのは?

 
えれん:ギターにサインをしたよね。
 
ねね:ESPさんでイベントをやらせていただいたときに、初めてFullMooNを見た方が、高そうな黒いフライングVのギターに「サインをしてください」って来たときには、「えっ、いいんですか」状態。あれにサインを書くときには、「後悔はないのか」みたいな気持ちになり、さすがに緊張しました。
 
えれん:そろそろ、車とかにサインをしたいよね(笑)。
 
ねね:あと、11月4日に厚木サンダースネイクで主催イベント『FullMooN×ThunderSnakeATUGI Presents レコ発&りん,けい生誕祭~今日という日の主催に乾杯!!!!~』をやります。ベースのりんとギターのけいが11月に生まれたので、この日にレコ発も含め、全部まとめてお祝いしようと決めました。
 
えれん:『Ancient MooN』の発売と、りんとけいの誕生日をまとめてお祝いしましょうとね。
 
ねね:12月には、えれんの誕生日の汚ピンク祭りが待ってるんで。
 
えれん:ライブでも『Ancient MooN』の曲をバンバンやってくんで。発売前にライヴでアレンジを聞いてもらうのも…。
 
けい:味ですからね。

◆FullMooN Official Website
http://tatenaga.net/
 
◆Live Information
2018年10月13日(土)恵比寿Clubaim
2018年10月21日(日)ディスクユニオン新宿HM館
2018年10月21日(日)下北沢VOICE FACTORY
2018年10月31日(水)川崎SerbianNight
2018年11月04日(日)Thunder Snake ATUGI
2018年11月11日(日)名古屋某所
2018年11月20日(火)渋谷DESEO

 
 
FullMooN(フルムーン)
『Ancient MooN』
発売日 2018年10月17日
レーベル ジリオンモードプロダクション
ZMR-020
販売価格(税抜/税込) \2,315/\2,500

 
M01. 青い月~Prologue~
M02. 赤い糸
M03. フラッシュバック
M04. 光
M05. 空
M06. 覇王樹
M07. 時の欠片