特集

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TEXT:長澤智典 PHOTO:ossie

2018年5月28日(月)に吉祥寺クレッシェンドを舞台に、吉祥寺トークセッション「バンドで食うって何?」と題したイベントが行われた。その内容が、「インディーズバンドシーンの活性化を目的としたトークセッション。集客向上からバンドの運営自体の効率化まで、ロックバンドのありとあらゆる項目を語り尽くす」と題したように、インディーズシーンの活性化を考えるシンポジウムのような内容。主催及びMCで登場したのは、Y.O.U.e:cho)・JUNCiel Noctunre 他)・大西(Black-listed Records)の3人。さらに、司会でCocoMaKoRn)も参加。
 
この日は、二部構成で実施。第一部は、「どうやったらお客さんが増えるの?」を考える」と題し、Y.O.U.が「バンドマンの現状」を。JUNが「客層分析-コアなファンからライトユーザーまで-」をテーマに。大西が「レーベルから見たシーンの分析」を題材にトーク。
 
第二部は、「バンドシーンの抱える問題点」をテーマに、ゲストにリオンFE[S]fem)とYuriFATE GEAR)を迎え、5人と、訪れた観客たちを交えた「ステージ・フロアの垣根を超えて」のディスカッションを行った。その日の模様をダイジェストな形でお届けしたい。

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「集客をちゃんとしなきゃ駄目だよな」というY.O.U.のtwitter上でのツイートがきっかけで始まったのが、このトークセッション。

用意した椅子席では足りず、立ち見客も大勢出るほどの盛況ぶりとなった、この日のトークセッション。それだけ、たくさんの人たちがバンド活動を行う上や、シーン自体の活性化について強い興味関心を抱いてるということだ。
 
舞台上には、司会のCocoのもと、この日のメインとなるY.O.U.JUN大西の3名が登壇。第一部は、なぜこの企画を始めたのかを、3人がトーク。トップバッターを切ったのが、Y.O.U.。そもそもこの企画のきっかけとなったのが、「集客をちゃんとしなきゃ駄目だよな」というY.O.U.のtwitter上でのツイートがきっかけ。その発言に対してtwitter上で盛り上がったことから、この企画を立ち上げたと言う。

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「毎月100万円は黒字を出さなければバンドは維持出来ない」、Y.O.U.が語った衝撃の現実。

Y.O.U.自身は、音楽に携わりながら生計を立ててはいるが、その収益を上げている相手はお客さんではなく、音楽で成功を夢見ようとしている人たち。Y.O.U.自身が音楽学校の講師などをやってきたことから、「音楽で生計を立てていきたいぞという人たちからお金をいただき生計を立てている」現状を、まずは説明してくれた。
 
純粋にバンドで、お客さんから金銭をいただき生計を立てているバンドマンはどれだけいるのか?…と考えたときに、(ライブハウスレベルで活動をしているバンドの中には)「いない」という現状が見えてきたと語るY.O.U.。それは何故なのか…。
 
理由の一つが、バンドは誰でもすぐに始められる。だけど、バンドを運営するうえで、どうしてもお金はかかること。結果、他から得た収入をバンドへ注ぐことでバンド活動を維持していくことが通例になっている現状を、まずは説明してくれた。
 
Y.O.U.は、こうも語っていた。「たとえお客さんが入って黒字になっても、自分たちの人件費までまわせていないのが大半。本当の意味でバンドとして生計を立てていくとなれば、相応のお金が必要になる。それこそ毎月100万円は黒字を出さなければ維持出来ない」と。
 
実際に100万円の利益を出そうとした場合、純粋にライブのチケット売上で100万円を稼ごうとなったときに必要な動員数を、Y.O.U.はシミュレーションしてくれた。
 
この日示したのが、「チケット代金が3000円で、チケット1枚につき純売上が1500円という形で計算すると、毎月700人の動員が必要になる」という数字。「200人のライブハウスを月3回ワンマンを行い満員に出来ればバンドで食べていける。でも、そういう計算をしながら活動をしているバンドマンが実際どれだけいるのか。そういう意識をみんなが共有することが大切だからこそ、この場を設けた」とも語っていた。
 
Y.O.U.いわく、バンドマン全般に言えることが、利益を追求する意識がとても低いこと。Y.O.U.自身も、音楽の講師などを行い、実際に音楽で生業を得れるようになってから、具体的にバンドで食べていくことを考えだしたという。
 
「利益を求めよう、集客をしよう」という意識が希薄なのが、今のバンドマンたちの現状。でも、集客しないことにはバンドで生計を立てていくのは難しい。「それを本気で考えているバンドマンが果たしてどれだけいるのか」とY.O.U.は危機感を投げかけた。だからこそ、「バンドマンたちへ危機意識を持ってもらおう。正攻法や正攻法じゃないやり方を、こういう場を通して提示したい」ともY.O.U.は述べてくれた。

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バンドマンがビジネス的な視点を持っていくうえで致命的なのが、「好き」で音楽を始めていること。

二番手に登壇したJUNは、「どうやったらお客さんが増えるの?」を考える」を題材にトーク。その前に、大勢の人たちが足を運んでくれたフロアーを眺めながら、「これだけ問題意識を感じている人たちが多く集まってくれたこと」に嬉しい驚きを覚えていた。
 
JUNがこの企画に賛同したきっかけが、「たくさんのお客さんがいる状態をコンスタントで作るにはどうするかを考えていたこと」から。「実際、それが出来ているバンドは数えるほどしかいないのが現実。ほとんどのバンドマンは、持ち出しで活動をしていれば、上がった売上も、必要経費の穴埋めとして補てんしているのが現状」だと報告してくれた。
 
JUNはバンドブーム世代。当時は、毎月何十枚というリリース数があれば、大きな会場でワンマン公演を行うバンドも多かった。ただし、当時のバンドのレベルと今のバンドのレベルを考えたら、今のバンドのほうがぜんぜんレベルが高い。なのに、動員はとても厳しい。バンドブーム当時は、「歌えてるのか、弾けてるのかというレベルのバンドにも関わらず、何千人も集客していた」そうだ。当時と、今との違いは何なのか??と、JUNは観客たちに投げかけた。
 
その違いの理由については、音楽を取り巻く周辺事情が変わったからなど、いろんな要素がある。今は、音楽を味わうことも多様化している。いわゆる、分散化や細分化も激しくなっている。それでも、今だって日本武道館でやれるバンドはいる。そこは、小さなライブハウスで活動しているバンドたちを取り巻く状況と一体何が違うのか。それをこの場で考えたいと、JUNは提案していた。
 
JUNは、こんなことも語っていた。「バンドマンはみんな、しっかり仕事もしている。そんな日々のビジネス思考を、もっとバンドに転換出来ないのか!?。企業のやり方をバンドにそのまま投影出来るかはなんとも言えないが、バンドが数字という結果をだすうえで、商業的な視点も必要になるのも事実」だと。
 
JUNは、「バンドマンがビジネス的な視点を持っていくうえで致命的なのが、“好き”で音楽を始めていること。そもそもビジネスで始めてないし、そのビジネスに対して反発も出てくることが問題」だとも語っていた。しかも「インディースバンドは、自腹を切って活動をしているから、そもそも倒産をしないことも、ビジネス意識が希薄になる要因だ」と分析していた。
 
その現実を踏まえたうえで、JUN自身の経験談も踏まえ「バンドで喰えてるわけではないからこそ、演りたいことを演りつつ、+αでロックバンドのライブは楽しいものだよと周知させたうえて、結果がついてくるのが理想だ」とも語ってくれた。
 
音楽のファンは何処にいるのか。それを自身のブログでも絵図にして紹介しているそうなので、興味を持った方は見ていただきたい。

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アーティスト・ファン・宣伝・PR・マーケティング、この5つをしっかり把握出来れば、バンドはマーケットやシーンの中で暮らしていけるはず。

最後に登壇したのが、みずからレーベルオーナーとして活動をしている大西代表。ここでは、「レーベルの視点」からのトークを展開。大西代表は、「よくシーンと言いますが、具体的にシーンとは何か?」と、先に観客たちに提案。そのうえで、自身でも「シーンとは何か?」についていろいろ考えたという。
 
自分なりに出した答えが、「ライブハウスシーン、インディーズシーンで活動している人たちの知名度と売上の大小」「お金が入ってくるか入ってこないか」が、そのシーンを示す一つの判断基準になると発言。この音楽シーン自体が、一部の売れてるバンドから、次第に下層へ降りるに従い数が増えていき、底辺へ行くほどバンド数が大きくなる三角形の形をしたカースト制度だと説明してくれた。
 
知名度とは、とれだけ名前が知れてるか。売上とは、利益をどれだけマーケットの中で産み出せるのかを指し示している。このシーンで成功するためには…。つまり、知名度と売上を上げるために必要なのが宣伝とPRになる。「みなさんに知っていただくことが何より大切になる。そのうえで、物販やチケットなどの売上収入を大きく広げてゆく必要性がある」ことを大西代表は語ってくれた。
 
成功へ導くうえで、「アーティスト・ファン・宣伝・PR・マーケティング」5つのワードが上手く噛み合うことが大切になっていくと大西代表は熱弁。ちなみに、宣伝とPRの違いについて、「宣伝は新譜などの“情報を伝達する”こと。PRとは“広報”…つまり、その物事を周知させるのはもちろん、宣伝が受け入れられる土台を作ること」「宣伝を種まきとするなら、PRは、種をまく花壇を作ること。花壇を作るとは何か。わかりやすく言うと、シーンの中でお客さんの分母を増やすこと。100人しかいないお客さんを500人にするための活動がPR。PRと宣伝が上手くまわると数を獲得出来るはず」と説明してくれた。
 
大西代表は、「アーティスト・ファン・宣伝・PR・マーケティング、この5つをしっかり把握出来れば、バンドはマーケットやシーンの中で暮らしていけるはず」とも語っていた。シーンを把握し分析することの大切さを語ってくれた大西代表。そこをしっかり把握していくと、自分たちが具体的に何をやれば良いかが見えてくる。その考え方や方法論を、大西代表はここで提案してくれた。

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他のメンバーに案件を振るときは、「これをやるととてもいいことがある」「こうやるとこういう結果が出ます」と期待を持たせる形で提示。メンバーの気持ちを前向きに持っていくことが大事。

第二部は、「バンドシーンの抱える問題点」をテーマに、ゲストにリオンYuriを迎え、司会のCocoも交え、6人で「ステージ・フロアの垣根を超えて」のディスカッションを行った。
 
トークセッションは、Y.O.U.がリードのもとスタート。リオンY.O.U.のツイートに真っ先に賛同し、ここへ参加を表明した一人。Yuriは、このイベントのために企画者たちが吉祥寺クレッシェンドの日程を抑えに来た日、たまたまライブをやっていたことから、ここに参加することになった経緯を説明してくれた。
 
リオンは、この日に参加したメンバーらとは異なるヴィジュアルシーンで活動しているバンドマン。リオンは、「バンドだけでお金を稼いで生活していきたい夢はある」という話の前提があったうえで、バンド内に於ける役割分担について話しだした。リオンは、「メンバーの中には、作曲活動やデザインなどクリエイトな作業も兼任しているバンドマンが多い。そういう人ほど、他のメンバーよりもバンドへかける負担が大きくなっていく。本当なら均等に役割を分担したいが、なかなか難しいのが現状。一人だけ負担が多くなり、精神的につらくなったらバンド活動は終わってしまうのではないか」と疑問を投げかけた。
 
その言葉を受けたJUNは、「出来ない人に無理にやらせるよりは出来る人がやる。それを上手く出来ているバンドは上手く活動している」と発言。その言葉に、Y.O.U.も共感。
 
JUNは、バンドをやりたくてベースを始めた人。だからバンドが一歩でも前へ進むことをもの凄く肯定的に捉えている。「俺がこんなにやっているのにはマイナスな感情。俺がやればこんなにバンドが動くとプラスに考えている。その活動をメンバーに認めてもらえるように意志統一をしておくことで、バンドは前へ進みやすくなる」とも提案してくれた。
 
さらに、「他のメンバーに案件を振るときは、「これをやるととてもいいことがある」「こうやるとこういう結果が出ます」と期待を持たせる形で提示。メンバーの気持ちを前向きに持っていくことが大事だ」とも教えてくれた。
 
Y.O.U.は、「実際に組んでみたら、思いの外何も出来ないことがわかると、結果的に出来る人に集中する。それは仕方のないこと」と前置きしたうえで、「それでも教えてゆくことが大事」だと話しだした。「とにかく、めげずに頼まないといけない。そうしないと一人でずっとやることになる」とも語っていた。

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楽器を始めたときにコピーから学び、そこで得た知識からオリジナルを作り始めたのと同じように、物販だって人気のある人たちのやり方や商品を参考にし、それをコピーではなくオリジナルな要素も加え転用出来るならやればいい。

Yuriは、「制作費などの捻出のためにも、どうしたらお客さんに来ていただき、結果的に利益を出せるのか」について日々悩んでいることを告白。そのうえで、「今は、チェキに勝る物販はないと」発言。チェキ話について、Y.O.Uが「知り合いのアイドルは、1枚1500円のチェキを販売し、1回のイベントで60万売り上げていた」ことを。リオンは、「知り合いが、日本武道館のツアーのファイナル公演のチェキ販売のみで2億円稼いでいた」ことを教えてくれた。やはり、チェキは最強の売上アイテムなのだろうか!?。ここからは、物販についての話へ。
 
JUNが、「楽器を始めたときにコピーから学び、そこで得た知識からオリジナルを作り始めたのと同じように、物販だって人気のある人たちの物販のやり方や商品を参考にし、それをコピーではなくオリジナルな要素も加え転用出来るならやればいい」「物販で自分で購入したいと思ったテイストを、自分たちのバンドに転用するのも大切じゃないか」と提案。「しっかり、結果を出している人たちのことを参考にするのは、有り」だとY.O.U.も共感。「足して、こねて、出すのが大事」という言葉は、なるほどだ。
 
「チケットと物販の売上がバンドのすべての収益だからこそ、自分たちのところで売る商品にもっと真摯に向き合って出さないといけない」と語っていた出演者たちの言葉が、とても説得力を持って響いてきた。
 
大西代表いわく、「バンドマン自身が、他のバンドのやっていることを見てない状況が多い」と語っていた。「そのバンドが上手くやれているのであれば、それは何故かをもっとバンドマンは考えるべき」とも提示。Y.O.U.も、「メタルバンドがファンシーなデザインのグッズを作っても購入しないように、自分たちについているお客さんがどういう人たちなのかを考えるべき」と言葉を投げていた。JUNは、「先手を打って“自分たちはこういうバンドです”とイメージを明確にしていくのが大切」と発言。「スチームパンク色を打ち出しているYuriのバンドFATE GEARのやり方は正解じゃないか」という発言も出ていた。

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自分が絶賛したツイートをバンドマンが「いいね」やリツートもしてくれるけど、その言葉へ、バンドマンが言葉を書き込んでくれるだけで、書いた人はファンになる。

レーベルやプロダクションの経験もあるお客さんから、「最初にお客さんとしてライブハウスに行くのって腰が重かった。自分はこれがあったからライブハウスに行ったという原点に立ち返ることが大切じゃないか。自分が最初の一歩をどう踏んだのか、それを考えていくのが大事じゃないか」という言葉も飛び出していた。
 
その発言を受ける形で、何人かのお客さんへ「なぜ、初めてライブハウスに足を運んだのか」の理由を聴いたところ、「たまたまいいなというバンドが地元のライブハウスに来たから。そのバンドの音源や、雑誌の評判で気になっていた。その前提があったうえで、刺激を求めてという外因もありつつ、足を運んだ」ということを語る人もいれば、「昔から音源は買ってたけど、ライブには行かなかった。でも、好きなバンドばかりがライブハウスに出揃うことからライブハウスに行こうと思った。そこから芋づる式に広がってライブハウスで観るようになった」と語る人もいた。
 
JUNいわく「ひっかかるところかあって、ライブハウスに行った」ところがポイント。何かしら種を蒔くのも大事なこと。音源、雑誌、公告など、外的要素が噛み合ってライブハウスへ行き始めたように、複数の要素が加わって初めて、ようやくライブハウスにも足を踏み入れてゆく。つまり、バンド側が複数の戦略を立てることによってお客さんが来てくれる」と分析していた。大西代表も、「その要素がどういったタイミングで、その人の元へ届くかが大事。一週間の中に集中してその名前が出てくると気になるのはもちろん、そうしていかないと人には刺さらないのが現状。それを偶然ではなく、アーティストやレーベル側が意識して作っていくことが大事」と語っていた。
 
Yuriも、「拡散範囲が広がれば興味を持ってくれるんじゃないか」と発言。Yuri自身、音楽に興味ある方はもちろん、それ以外の人たちにも来て欲しいことから、「Instagramを通し趣味の写真を投稿。そこで、同じ趣味を持った人たちと想いを共有したうえで、音楽をやっていることも伝え、それでライブに来てくれないかを考えてる」と伝えてくれた。「この時代だからこそ、もっともっと発信していくことが大事だと思ってる」と言うY.O.U.の発言も、納得だ。
 
SNSについて、お客さんの中から「雑誌に公告を打つのはお金がかかるけど、SNSはタダで使える。そのタダで使えるメディアを上手く使えてないバンドが多い。自分が絶賛したツイートをバンドマンが「いいね」やリツートしてくれるのも嬉しいけど、その言葉へ、バンドマンが感想の言葉を書き込んでくれるだけで、書いた人はファンになるんだから、それはやったほうがいい」と発言。その言葉を聞き、バンドマンたちも納得していた。
 
他にも、「バンドマンは自分をタレント化出来なきゃ駄目。今は、バンドマン自身がタレント化していくことも考えていくべき」と言う発言も出ていた。やはり、SNSという手法は、今の時代の中では書かせない双方向型のプロモーションツールになっているようだ。

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メジャーデビュー=成功という昔の方程式があったけど、今はその幻想が打ち砕かれている。今はそれを待つのではなく、自分たちから発信出来る時代。だから、大人の力を借りずに成功出来る手段が増えたと前向きに考えることが大事。

他にも、お客さん自身の感想として、「ここでトークしていた内容は、企業経営と同じ話。自分が会社の新人教育で受けた話を、ここで聴いている」との声も。登壇者たちも、その言葉には納得していた。また、別のお客さんは、「バンドを会社に見立てるのは大事なこと。でも、バンドマンは反社会的な印象もある。そういう場合は、バンドを結婚した家庭と捉え、収益を家計簿のように捉えれば良いのではないか。それこそ、晩御飯にから揚げが一つ増えたほうが嬉しい、そのためにはみんなでどうするかを考えてゆくという発想が良いんじゃないか」と提案していた。
 
最後にY.O.U.が、「メジャーデビュー=成功という昔の方程式があったけど、今はその幻想が打ち砕かれている。今はそれを待つのではなく、自分たちから発信出来る時代。だから、大人の力を借りずに成功出来る手段が増えたと前向きに考えることが大事」と発言してくれた。
 
このトークセッションは、今後も定期的に開催していく予定だ。気になった方は、ぜひ次回の開催が決まったら参加し、みずからも積極的に意見を述べ、みんなでディスカッションして欲しい。その熱い言葉の交わしあいが、結果的にシーンの活性化に繋がると信じて…。
 
ここに記した言葉が、少しでもバンドマンや界隈の人たちの参考になったら幸いだ。

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終了後主催者コメント

吉祥寺トークセッション第1回にお越しいただいた皆様、ご興味をお寄せいただきました皆様、誠にありがとうございました。
 
初回は敢えて主催者側でトークテーマを絞ることはせず、第1部で企画趣旨と概要、そして「前振り」としての幾つかの問題提起を、第2部ではご来場のお客様も交えてフランクなフリートークを行ない、バンド活動やシーンに於ける様々な課題の一端が浮き彫りになりました。
 
この手の話題は今までオープンな議論(まだ「キッカケ作り」程度ではありますが…)が為されていなかったのも事実ですので、今後回数を重ねていく中で、皆様とその課題を話し合い、問題意識から対策等までを共有出来ればと思っております。
 
第2回以降のトークセッションにもご期待ください!

 

 
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