特集

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TEXT:長澤智典

国内のロックシーンの最先端を駆け抜け、輝き続けるフロンティアたちの横顔に迫るインタビュー特集「ROCK ATTENTION」。第46回に登場するのはShuseiこと塚本周成。日本のプログレッシヴ・ロック界を代表するバンドOuter Limits(アウターリミッツ)、VIENNA(ヴィエナ)のキーボーディストであり、作曲家・編曲家としてLOUDNESS二井原実X JAPANTOSHIGACKTとも作品をコラボレート。近年では、アニメ『だんちがい』や『おじさんとマシュマロ』の劇伴やテーマ曲なども手がけている。
 
彼が、このたびシンフォニック・ロック・プロジェクト”Shusei’s Project“を立ち上げ、ストレンジでファンタジックな音絵巻『Same Dreamer』を作りあげた。Shuseiは二人の歌姫として、声優の雅絢恵相馬優をピックアップ。Shuseiの創り上げた、壮大かつ幻想的な音が彩る不思議の国の中で起こる七編の物語(内1曲はインスト) を、語り部となった二人が情感たっぷりに歌いあげてゆく。今回は、Shuseiを中心に、雅絢恵相馬優、二人のヴォーカリストも交え、一大叙事詩と称されたアルバム『Same Dreamer』の魅力を伺った。

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◇参加メンバー Members:
▼Shusei (Pipe Organ, Keyboards)
▼雅絢恵 Ayae Miyabi (Vocal)
「Shusei’s Projectに参加させて頂き、本当に幸せです。一つ一つの曲に込められた想いを解いていくのが大変でもありましたが、とても楽しくもありました。その違いを是非!皆様にも感じ取っていただければと思います。」
▼相馬優 Yuu Souma (Vocal)
Shusei’s Projectに参加させて頂く事が出来て本当に光栄です。高音が続くフレーズやテンポが早く細かな音程のフレーズ、緊張感に大変ではありましたが、非常に楽しく収録させて頂きました!
▼藤本美樹 Miki Fujimoto (Violin) 
レコーディング時は アコースティック ヴァイオリンで演奏しています。あらかた、弾き方を準備していきましたが、作曲者の塚本さんと話して、曲の中の一部の弾き方、ニュアンスやフレージングを変えたところもあります。作曲者が目の前にいると、その曲の明確なアイデアが聞けるので、その曲の意図としていることを、ヴァイオリンで より一層、表現できたと思います。
▼荒牧隆 Takashi Aramaki (Guitar)
「好きなギタリストは?」「ロバート・フリップ」「他には?」「デビッド・トーン」「もうひとり挙げるなら?」「スティーブ・ハウ」先日、「関内のプログレ・バル」として知られる「まごころ居酒屋ラウンドアバウト」で隣にいたお客さんから聞かれたときの返答がこれ。この原稿を書いている今は、ARW (Anderson, Rabin & Wakeman) の来日が楽しみでならない。90125のトレバー・ラビンとは別人だ。ギターはとにかくいろいろな音が出るGodin社のLG-XTというカナダのメーカーの全部入りを使っている。アンプは真空管パワーアンプがあれば特にこだわらない。エフェクトは基本的にこだわらないけれど、手持ちの中でモデリングでなく本物の真空管を使っている歪みのもの (Digitech GSP-2120) を選択。とはいえ結局、どのギターでもどのアンプでもどのエフェクトを使ってもなぜか同じ音になるのだ。いわゆるロングトーンの「フリップ風」と言われるギター。そんなものだから、セッションでジェネシスの曲を弾くと「幻のフリップ期ジェネシス」とまで言われてしまうし、原子心母をセッションで弾いても (https://youtu.be/MeuB8Xil_kA) ギターソロは「Time」ではなく「Starless」。そういう自分の特徴を今回はとにかく封印して物語のキャラクターとして演奏したのが今回の作品。驚くことに普段は滅多にしないチョーキングもしているし、自分から進んで弾くことのないパワーコードも弾きまくっている(というかほとんどソレ)。つまり私がチョーキングしたりパワーコードを弾きまくっていたら、「ああ、今日は何かあるんだな、もしかしたらあらんちゃん生理かな」などと思ってほしい。Shuseiこと塚本周成渾身の力作にキャラ作り込みギターで全面的に応えたのが本作「Same Dreamer」。生理の日じゃないと弾けないギターを弾いてきたのでぜひ手にとって聴いてほしい。最後に宣伝。新しいバンドを始めました。浪漫座からボーカル月本美香、Interpose+からキーボード渡邉暢夫、MOORIからベース森脇健、minoke?からドラム高橋克典、アウターリミッツからギター荒牧隆。本稿執筆時点ではバンド名未定につき「あらんちゃんバンド(仮)」となっています。本誌読者なら多少はピンとくるかもしれないので、今後の動きに注目していただけたら幸甚。
機材リスト:ギター:Godin LG-XT 1999年モデル/エフェクト:Digitech GSP-2120/調弦:New Standard Tuning (6弦からCGDAEG)

▼永井敏己 Toshimi Nagai (Fretless Bass)
永井です。取り急ぎ、以下使用機材です。
P-PROJECT PUP-TN Fretless (永井敏己モデル)

▼菅沼孝三 Kozo Suganuma (Drums, Percussion)
「塚本氏とは、ご存知の通り90年代以降にVIENNAやDed Chaprinのツアーで活動を共にした。当時の活動を思い出す時、その音楽制作にかける自分たちの凄まじい情熱が思い出される。今回、ソロアルバムの話を聞いた時、当時の記憶なども蘇り、久しぶりに心が奮い立つ感覚が起こった。そしてプリプロのサウンドに触れると、やはり塚本氏の音楽は「ファンタジー」だった!当時からリズムセクションを重ねる永井敏己と参加できるということで、これは百人力。今、僕たちにできるプログレ…いったいどんなサウンドになるのか?結果は、この通り!全世界どこに出しても誇れるジャップスプログレのサウンド。長い音楽生活を経て、今だからできる、この壮大なサウンドを是非、みなさんに体験していただきたい!」
使用楽器:YAMAHA PHXシリーズ+Zildjianシンバル(ヤマハドラムのフラッグシップモデル)/2バス、2フロア、4タム、3スネアの多点セット(総額300万円)

▼石田芽 Mei Ishida (Chorus)
▼沼田志穂里 Shihori Numata (Chorus)
▼田近詩子 Utako Tajika (Chorus)
▼渡邉恵津子 Etsuko Watanabe (Chorus)
「命は人を通して何万年も受け継がれてゆく」という題材で一つの物語を創りたい。
—アルバム『Same Dreamer』のテーマに設えたのが「夢」になります。この作品のコンセプトは、以前から温めていたものなのでしょうか?

 
Shusei:ここ最近、『だんちがい』『おじさんとマシュマロ』と2本のショートアニメの音楽を担当させていただく機会がありました。2作品とも劇伴のみならず、テーマ曲やキャラクターソングも数多く手がけたのですが、その中の1曲に、『おじさんとマシュマロ』の中、声優、喜多村英梨さんが演じた若林いおりの歌った「メッセージ」という楽曲があります。その歌詞の中へ僕は、「夜空の星を今見てるのは何万年も旅してきた光」「我々も何万年も命を受け継がれてきているんだ」と綴りました。その楽曲を作り上げたとき、この『Same Dreamer』というアルバムの主題に掲げた「夢」の構想が生まれました。
 
同じく、2本のアニメ作品へ関わった中、アニメ作品を通して楽曲を制作してゆくことに違和感を覚えだしていました。理由は、映像に頼って力を発揮してゆく楽曲という関わり方に何処か腑に落ちない面を感じていたことからです。音楽は本来、映像になど頼らずとも人の想像力を喚起させ、感動や興奮を与えていけるもの。それを改めて自分なりに示したくなったんです。その意識を強く抱き始めていたときに、今回のアルバム制作のお話をいただきました。
 
それが引き金となり、先に「メッセージ」に記した「命は人を通して何万年も受け継がれてゆく」という題材で一つの物語を創ろうと決意。一ヶ月くらいで作曲と編曲、ある程度の歌詞を一気に書き上げました。そのうえで、この作品は歌詞が大きな鍵を握ることから、じっくり時間をかけて歌詞を練り上げ、昨年の早い時期には本番のレコーディングを行う前段階まで仕上げました。
 

—そこまで明瞭に世界観が見えていたわけですね。

 
Shusei:楽曲の細かいアレンジまで、すべてを含め子細に見えていました。ただし、一つだけ問題があった。それはヴォーカリストをどうしようか!?ということ。
 

—今回は、二人の声優を起用しました。

 
Shusei:僕は過去にも、LOUDNESS二井原実X JAPANTOSHIGACKTなど、超個性的で一流の人たちと仕事を重ねていれば、同じく超一流の女性ヴォーカリストたちもたくさん知っている。でも同時に、アニメ作品に関わったことで喜多村英梨さんや花澤香菜さん、小松未可子さん、徳井青空さん、明坂聡美さんなど、いろんな声優さんたちの個性あふれた歌の魅力も知ることが出来た。
 
その経験から、一流のミュージシャンたちと一緒に創りあげたクオリティの高い音楽へ一流のヴォーカリストたちを起用し、ある程度結果が見える中で創りあげる音楽よりも、演奏面では質の高い楽曲を作るのは当然、その音楽へ声優さんたちのような未完成の強い個性を重ね合わせ、予定調和では生まれない物語を生み出したかったのが一つですね。
 
もう一つの理由が、『Same Dreamer』では歌詞を大切に届けたかったことから、歌声を使ってとはいえ、セリフを通して想いを感情的に表現し感動を与えてゆく声優さんたちに、この物語をしっかり言葉として届けて欲しかったんです。そこから、いろんな声優さんをオーディションしました。
 

—雅絢恵さんと相馬優さんに決めた理由も教えてください。

 
Shusei:先に上げた声優さんたちは音楽面でも相応に活動しているよう、すでに受け手側がいろんな色を持って捉えている人たち。それよりもこの作品では、まだ世間の色に染まり切ってない人が欲しかった。そのうえで、アップテンポの曲とスローテンポの楽曲、それぞれに似合う歌い手であり、コーラスにも対応できる人を……ということで、多くの候補がいた中から、このお二人に決めました。

Shusei’s Project インタヴュー
L to R/ 雅絢恵、Shusei、相馬優
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歌詞の届く歌声をしっかりと描きたかったことから、先に歌声を録音し、物語の世界観を描きあげた。
—お二人とも、声優という肩書を聞かされなければ、プロの歌い手の方と信じ込むくらいに実力の高い歌声を投影してきました。

 
Shusei:今回、お二人には特殊な歌入れの仕方で臨んでいただきました。と言うのも、通常は演奏をすべて取り終えた最後に歌を乗せていくじゃないですか。この作品へは、歌詞の届く歌声をしっかり投影したかったことから、あえて簡単な歌のガイドのみを入れたデモトラックをもとに、先に歌声で物語の世界観を描きあげてもらいました。
 
演奏陣に関しては超一流のミュージシャンたちばかりなので、二人の歌声へ寄り添いながら全体をまとめあげてゆく演奏にも柔軟に対応していただいています。中でも、手数王と呼ばれるドラムの菅沼孝三くんに至っては、「歌詞がはっきりと聴き取れ、しかも感情の揺れの見える歌声へ演奏陣がドラマチックに表情を付けていけば良いように、ガイドや仮歌を聞きながら叩く以上に表情豊かに表現出来たのが良かった」と喜んでくれましたからね。
 

—歌い手のお二人は、プログレッシヴ・ロックのことは知ってました?

 
雅絢恵:正直、初めて聴くジャンルでした。
 
相馬優:私も、同じくです。
 
Shusei:でも、お二人で言うなら、今やプログレッシヴ・ロックなスタイルはアニメやゲームの楽曲が持つ世界観へ吸収されてるから違和感なく感じていたんじゃない?
 
二人:そうなんです。
 
Shusei:ただ、本来のプログレッシヴ・ロックは1曲が長い(笑)。今はサビまで聴いたら次の曲と、どんどん楽曲を聴き進めていく傾向もあるようだけど。プログレッシヴ・ロックの場合は、サビどころか、歌が始まるまで4-5分かかることもざらだからね(笑)。

全体を通してファンタスティックな物語になっているのではなく、収録した一曲一曲が独立した物語。
—「夢」をテーマに制作したアルバム『Same Dreamer』ですが、その「夢」も、いろんな時代を通して描いている印象を受けました。

 
Shusei:今回、意図的に時代性を反映させたのは「Black Card」のみ。他の楽曲たちは、何時の時代なのか、そこは受け手側のイメージで捉え楽しめるようにしました。なので、聴く人によっては近代を舞台にしていると捉えるかも知れないし、遥か過去の世界と受け止め解釈してゆくかも知れない。
 
しかも『Same Dreamer』の面白さが、全体を通してファンタスティックな物語になっているのではなく、収録した一曲一曲が独立した物語でありながらも「夢」という共通したテーマによって一つの連なりを創りあげていること。しかもその「夢」は、この世に人類が誕生したときから存在していたものであり、その「夢」を介して、人は栄枯盛衰を連綿と繰り返しながら今へと繋がっている。「Black Card」以外の曲たちが、いろんな時代の中へ投影しても違和感なく見えてくるのはそういうことなんです。
 

—でも、なぜに「Black Card」だけ明確に現代……いや、現在を描いたでしょうか?

 
Shusei:それは、作品全体の流れにメリハリを付けるため。『Same Dreamer』というアルバム自体が、独立した物語たちと言いながらも、人類の歴史の歩みと同じように、冒頭を飾った「夢」から最後を飾る「夢の始まり」まで雄大な時の流れを持って続いている。その中へ、楽曲の表情とは異なる面で明確に見える起伏を入れたほうが、聴いてるほうも刺激になって面白いじゃない。
 
相馬優:私、自分が歌ってるからというわけじゃないですけど、インパクトのある「Black Card」が好きなんです。
 
雅絢恵:私も、強烈に印象へと残りました。

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M01.夢
—冒頭を飾った「夢」は、微睡みの中へ不思議な光景を目にしてゆく様から物語が始まります。楽曲もゆっくりと、でも次第に壮麗で幻想的な音色を波紋のように広げていく。この「夢」を歌ったのが、雅絢恵さんになります。

 
Shusei:彼女は声優ですけど、もともと音大の声楽科出身だから歌える子なんです。ただし、声楽をやってきた人はポップスを歌うのが苦手で、どうしても歌のお姉さんのような歌い方になってしまう傾向が主なんですね。でも彼女はポップスどころか、アルバムの中でしっかりロックな世界観をパワフルに歌いあげてくれた。そこは、予想していた以上の嬉しい驚きだったね。
 
雅絢恵: 私自身も、歌の表現の殻を破れたみたいです。「夢」は歌詞や曲調、アルバムの位置的な面でも、聴き手のみなさんをその後に続く壮大な世界観へ連れてゆく役割を担った楽曲です。相馬優さんが激しい曲調を軸に据えているなら、私はゆったりめな楽曲を軸に歌いました。冒頭を飾った「夢」は、ゆったりとした幻想的な曲調。しかも、これから始まるいろんな物語への導入部にもなるように、歌うときにも明確な心証を与えるのではなく、その言葉を受け止めた人なりに自由に解釈が広がってゆく歌い方を何よりも心がけました。聴いた方も、「この主人公は目的を持って何処かを目指しているのか!?、それとも逃亡の旅なのか!?」といろんなイメージを抱きながらも、「一体ここから何が始まるんだろう!?」とジャケットを観ながら想像してゆくと思います。そういうフワッとした感覚を与える歌にしていきました。

M02. Same Dreamer
—大きなウネリを作りあげるように、この楽曲はとても壮大な、まさにシンフォニック/ハード/ブログレッシヴな世界観を描き出してゆく。「Same Dreamer」は、アルバムの中、唯一のインスト曲にもなりました。

 
Shusei:ここからドラマは一気に躍動していきます。とはいえ、歌を軸にした物語へいきなり導くよりも、インストゥルメンタルを入れることによって、「夢」への想像をより掻き立てやすくしていった。別の捉え方をするなら、歌のない演奏だけでも「夢」という物語は十分に語り尽くせることを、この楽曲を通して知らしめたかったんですよね。
 

M03. Border
—「Same Dreamer」で感情が熱を帯びた中へ、秘めた力を抱いた哀愁ドラマチックな「Border」が流れてきます。

 
雅絢恵:私が歌った楽曲の中では一番激しさを持ってるとはいえ、曲調的には雄大なバラードになっています。歌声には、とにかく力強さを求められました。その力強い歌い方こそ、自分の殻を破れた一つの表情。どんどん感情が光を帯びてゆく様も感じていただけたら嬉しいです。歌詞では、この時代に生まれた意味とは何か!?を、満ちた光と、その対極にある影を投影しながら歌いかけました。
 

M04. Black Card
—物語が進むごとに次々と楽曲もドラマチックに転調。派手な演奏が飛び交うカラフルでパーティなムードを抱いた「Black Card」は、ビジネスで大きな成功を手にした人の歌になります。

 
相馬優:ブランドのドレスを着て高級車に乗ってパーティへ行くなんて、まさに夢のような世界。いろんな派手なパーティの模様を歌いながら、でも最後に「ところで、さっきから夢って何の話なの?」と主人公の女性が言いますよね。私、「そこ、どういう意味だろう」とずっと気になっているんです。
 
Shusei:夢って、みんながみんなずっと見れるものではない。「Black Card」に出てくる調子に乗った女性は、けっして「特別に選ばれた人」でもない。もしかしたらその女性は、これから詐欺にあって夢を終えてしまうかも知れない(笑)。
 
相馬優:あっ、そういう含みを持っているんですね。
 
Shusei:この歌に限らず、どの歌詞も裏に隠したメッセージまで汲み取ってもらえたら嬉しいけどね。「Black Card」で彼女(相馬優)は、ズッとハイトーンの声で押し切るように歌いあげました。あえて高いキーも地声で歌わせたのは、この楽曲に歌声でもパンチを出したかったからなんです。結果、演奏と合い重なるように力強い歌声が楽曲に反映されたからね。
 

M05. 戦いの中で
—勇壮で激しい、まさに熾烈な戦いの様を投影した「戦いの中で」でも、相馬優さんの歌声は雄々しく勇壮に攻めています。

 
Shusei:音楽面であまりにも緻密で難しくしてしまってはと思いながらも、ついついやってしまいたくなるよう、この楽曲では、今の時代の中に相応しい、まさに進化(プログレス)したブログレッシヴ・ロックの神髄を発揮。リスナーたちへブログレッシヴ・ロックの魅力を伝えるのと同時に、表現してゆく側にも「つねに進化を続けるからこそブログレッシヴ・ロックなんだ」という意識を伝える曲にもしていきました。
 
相馬優:こちらもパンチ力を必要とする歌でした。愛するこの国と家族を守るために命を捧げる戦いを繰り広げながら、希望があるからこそ次の世代へ命を繋いでゆける。その意志に、このアルバムのテーマも重ね合わせ感じ取ることが出来ました。
 

M06. 最後の言葉
—クライマックスへ向かう前に流れるのが、とても穏やかな、でも物悲しさを秘めた「最後の言葉」になります。

 
Shusei:もともとは、私より少し人生経験豊かなシャンソン歌手の方に歌っていただこうと思って作った楽曲なんです。歌詞に「病に倒れ もう長くはない」と歌いながら大切な人との人生の終焉の時期を過ごす、そんな日々の想いを描いたことから「私が歌うとリアル過ぎるから」と言われ。でも、この歌も「夢」や連綿と続く「命の連なり」を覚えることから、この作品への収録を決めました。
 
ディナーで言うフルコースのメニューの中、メインディッシュの前に口直しの逸品が出てくる感じと言えば良いかな!?。小さな教会にあるパイプオルガンの音色に乗せ、彼女(雅絢恵)に歌ってもらったんだけど。これは一切リズムの無い楽曲。ピアノの伴奏のみで歌う声楽の経験を積み重ねてきた歌い手だからこそ表現出来た歌だなと思っています。きっとリズムに乗せて歌う音楽しかやってこないと、ここまで歌声と演奏の心地好いバランスは取れていないんじゃないかな!?
 
雅絢恵:クライマックスへ向けた物語の中「最後の言葉」が入ることで全体の雰囲気を変えていけたように、アルバムの流れへとても良い印象を与えていくなと思いました。
 

M07. 夢の始まり
—最後は、心を開放し宴に酔いしれる勇者たちの姿を投影した「夢の始まり」へと繋がります。

 
相馬優: 「夢の始まり」は、このアルバムの中へ連綿と綴った「夢」の種明かしと言いますか、明るく楽しい宴の様を伝えつつ、最後の最後にアッと驚く展開を見せてゆく楽曲です。
 
Shusei:「夢の始まり」は、まさにファンタジックな物語。いろんな村から何千人という人たちが集まり、宴を通して心を交わしながら、共に北へ向かって旅をしてゆく。その旅の道中、猛獣と戦えば、大自然の驚異にさらされ、時には病気や怪我で仲間を失い、それでも何年もかけ理想郷までみんなで旅をしてゆく。でも最後に目の前へ広がったのは…という、まるでスペクタクルな映画のような物語ですからね。どういう大どんでん返しが起きるのかは聴いてくれた人たちのお楽しみにしておきますが、ここでは「我々の命もまたこうやって長い人の歴史という旅の中で受け継がれている」ということを示したかった。まぁ聴くときはあまり重く考えず、宴の様から始まるように楽しんで聴いていただければそれでいいんですけど。それぞれの楽曲へ深く踏み込んだときにそこからどんな心理が見えてくるのかを、この『Same Dreamer』というアルバムで感じていただけたらなと思っています。

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『Same Dreamer』の世界観をさらに臨場感とスケールあふれた演奏を持って再現したい
—今後は、アルバム『Same Dreamer』の世界を具現化したライヴも想定しているとお聞きしました。

 
Shusei:もともとライヴでの再現を念頭に作ったアルバムですからね。演奏するミュージシャンたちはもちろん、歌い手の二人もライヴでも生きる子たちとして選んでますし。僕自身のプレイに関しても、数多くの演奏を重ねて壮大さを追求するよりも、良い意味で隙間のあるシンプルな楽曲も加えているように、実際にライヴで再現出来るように作っている。とはいえ、完成したアルバム自体は十分に限界以上の表現を詰め込んだ作品にもなっていますけどね。
 
今回参加したミュージシャンたちと一緒に、ライヴという場を通し、アルバム『Same Dreamer』の世界観をさらに臨場感とスケールあふれた演奏を持って再現したい。その日が訪れるのを、ぜひ楽しみにしていてください。

◆Online
王様ロック Web 
http://kings-rock.jp/
雅絢恵 twitter
https://twitter.com/AyaE_0421
相馬優 twitter
https://twitter.com/soumayuu
 
◆CD Information
Shusei’s Project『Same Dreamer』
2017年03月08日 リリース
KICS-3473 ¥3,000 + 税 KING e-SHOP
ジャパニーズ・プログレッシヴ・ロックを代表するアウターリミッツやヴィエナに在籍していたキーボーディスト兼作曲家Shusei(塚本周成)と女性声優陣がコラボレーションしたシンフォニック・ロック・プロジェクト。

TRACK LIST
M01. 夢
M02. Same Dreamer
M03. Border
M04. Black Card
M05. 戦いの中で
M06. 最後の言葉
M07. 夢の始まり

All Songwriting And Arrangements by Shusei


 
 
 


 
 
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