特集

2016

TEXT:桜坂秋太郎

tt2016BEEASTは「ロックと生きる…ライフスタイル応援マガジン」をコンセプトに、創刊から8年目を迎えています。セレクトショップ的な誌面展開を行い、良いアーティストはそのサウンドの指向やロックのサブジャンルを問わず、掲載しています。昨年より、読者の方のロックの現場、ライブ会場に焦点をあてた企画「ライブ会場グランプリ」を実施しています。
 
自分目線での投票になりますので、誰かの意見に耳を傾ける必要はなく、自分の感性だけで“好きな会場”を選んでいただきました。対象は、国内外・都道府県、一切問わずに実施。ただし、常設のライブ会場ではないところは、対象外(フェス等の臨時施設や一般飲食店)とさせていただきました。集計と受賞の作業が終わりましたので、投票結果を発表したいと思います。日本だけでなく海外の読者も多いため、世界規模での会場投票がありました。
 
投票の条件は「ライブ観賞やライブ出演において、必ずご自身で足を運んだライブ会場」ということです。イメージや憧れではなく、実体験による投票がお約束です。本企画は、ロック文化を支えるボトム(読者)から見た「ロック現場コンテスト」なので、足を運んだ人の自分目線の良し悪しがすべてになります。昨年と同様に、たくさんの投票をいただきました。
 
BEEAST「ライブ会場グランプリ」2016は、「ロックと生きる…ライフスタイル応援マガジン」のコンセプトに沿っており、あくまで読者(個人)の感想の集計結果です。それ以上の意味はありません。しかしボトムアップ型の自発的な投票は、ライブ会場側の業務改善を意識するキッカケにもなると思います。本企画は、毎年実施予定です。今回の2016に投票できなかった方は、次回のBEEAST「ライブ会場グランプリ」2017に是非投票をお願いいたします。BEEASTと一緒にロック文化をより良い方向へ活性化していきましょう!

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◆BEEAST「ライブ会場グランプリ」2016 結果発表 投票総数3721票
 
大型ライブ会場(キャパ1000名以上)
1位:TSUTAYA O-EAST(東京・渋谷)
2位:TOYOSU PIT(東京・豊洲)
3位:BLITZ(東京・赤坂)
 
中型ライブ会場(キャパ1000名未満~小型以上)
1位:WildSideTokyo(東京・新宿)
2位:GARDEN(東京・下北沢)
3位:TSUTAYA O-WEST(東京・渋谷)
 
小型ライブ会場(キャパ100名未満)
1位:The CLUB SENSATION(神奈川・横浜)
2位:Crawdaddy Club(東京・新宿)
3位:Live Bar X.Y.Z.→A(東京・八王子)
 


 
BEEAST「ライブ会場グランプリ」2016とは
BEEASTのコンセプトは「ロックと生きる…ライフスタイル応援マガジン」です。2009年の創刊から、「親子で読めるロックマガジン」を指標として誌面展開をしてきました。
 
編集の方針(ビースト三原則)も掲げています。
【1】いかなる音楽性も批判せず、上から目線での記事やエロ・グロ及び特定の政治・宗教についての記事は掲載しない。(アーティストの歌詞引用等を除く)
【2】概要(コンセプト)に基づいた読者第一の考え方を美学とし、制作側の価値観を絶対視(読者への押し付け)しない。
【3】媒体(メディア)の是非判断は読者が決めるものとし、読者の声は編集会議の上、採用可能と判断した場合は即取り入れる。

 
セレクトショップ的な誌面展開を行い、良いアーティストはそのサウンドの指向やロックのサブジャンルを問わず、掲載しています。今回は、ライブ会場に焦点をあてた投票企画を実施いたします。
 
「ライブ観賞」や「ライブ出演」において、ご自身で足を運んだ“ライブ会場”が、投票の条件です。「私はココが一番好き!」と思うライブ会場を投票して、その理由を簡単に教えてください。
 
自分目線での投票になりますので、誰かの意見に耳を傾ける必要はありません。自分の好みだけで選んでください。国内外、都道府県、一切問いません。
 
すべての項目に答える必要はありませんので、頭に浮かぶところだけを記載の上、投票をお願いいたします!


 
BEEAST「ライブ会場グランプリ」2016 開催概要
 
投票期間:2016年10月1日(土)00:00~2016年11月1日(火)23:59まで
投票方法:期間内に専用エントリーフォームから投票してください。
投票部門:
大型ライブ会場(キャパ1000名以上)
中型ライブ会場(キャパ1000名未満~小型以上)
小型ライブ会場(キャパ100名未満)
250投票条件:
ライブ観賞やライブ出演において、必ずご自身で足を運んだライブ会場が投票の条件です。
「ここが一番好き!」と思うライブ会場を投票して、その理由を教えてください。
(応募は一人一回とし、会場のエリアは一切不問です)
(ライブ設備のあるバー等の飲食店を含みます)


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大型ライブ会場 1位/TSUTAYA O-EAST(東京・渋谷)

 
■受賞コメント
 
o2年連続大型ライブハウスで1位をいただき、ありがとうございます!
 
これからも、音楽を中心とした良質なエンタテインメントを皆様にお届けするお手伝いができるよう、
スタッフ一同努力していきたいと思います。
 
末永くよろしくお願いいたします。

 


Official Website:http://shibuya-o.com/east/
 

中型ライブ会場 1位/WildSideTokyo(東京・新宿)

 
■受賞コメント
 
c中型ライブハウス1位という大変光栄な評価をして頂き、本当に嬉しく思います。
 
これはライブハウスだけではなく、スタッフ、出演バンド、足を運んで頂いた皆様で頂いた1位だと思っています。
 
これからも、来れば楽しいアミューズメントパークのような存在になれるように、時には無茶をしながら頑張っていきます。
 
みんなで楽しい空間を作っていきましょう! 可能性は無限大です!
 
本当にいつもありがとうございます!

 


Official Website:http://ws-tokyo.com/
 

小型ライブ会場 1位/The CLUB SENSATION(神奈川・横浜)

 
■受賞コメント
 
sグランプリ!ありがとうございます。
スタッフ一同、心より感謝いたします。
 
THE CLUB SENSATION を立上げて、6年!僕自身もミュージシャンなので、出演者が気持ちよく演奏出来て、又、お客さん達が音の良さを感じられ、間近でパフォーマンスを楽しめるような環境作りを、スタッフ共々心掛けてきました。
 
今回の受賞をとても嬉しく思い、我々の励みになります。
 
今後も60年代から優れたアーティストが生まれた港町、YOKOHAMAのロック・シーンを継承しつつ、ブリティッシュ・アンティークに飾られた店内でのバー・タイムと素晴らしいミュージシャン達のライヴ、David Bowie, Johnny Thunders, THE WHOなどのトリビュート・イベントなど、モダンでファッショナブル、THE CLUB SENSATION 独自の世界を築けたら良いかと想います。Rock On!!!!!
 
オーナー michiaki (from Ra:IN, TENSAW, Poison Pop and ….)

 


Official Website:http://sensation-jp.com/
 

BEEAST「ライブ会場グランプリ」2017へ向けて

BEEAST「ライブ会場グランプリ」は二度目の開催を経て、毎年恒例の投票コンテストにできると確信いたしました。この企画はBEEAST創刊時から考えていましたが、正確に言えば、私自身がバンド活動に一番燃えていた80年代から草案がありました。当時の私は出演する側でもありましたが、他バンドを勉強するために、関東一円の会場へ、お客として足を運びました。月の半分以上はライブ会場に居るような生活を、何年も経験しています。多くの会場を体験すると、当然色々なものが見えますので、良し悪しを感じることになります。
 
音楽などの文化を生み、育てるビジネスの場合、他のビジネスよりも難しい側面があると思います。金銭面以外の何かが、そこには必要だからです。愛する音楽の文化を、次世代へ繋げるためのアクションは、現場が一番大切なのではないかと私は考えています。例えば初めて足を運んだライブが、劣悪なライブ会場であったならば、その後ライブに通う気持ちも生まれないでしょう。また行きたい!生のサウンド最高!そう思ってもらえれば、ライブへと自然に足が向くのではないでしょうか。
 
BEEASTは「ロックと生きる…ライフスタイル応援マガジン」のコンセプトを大切にしています。私自身、大好きなロックへの恩返しとしてBEEASTを創刊し、8年目を迎えました。音楽自体にお金を使わない時代が、今のスタイルです。それはCDだけではありません。音楽雑誌の衰退も酷い状況です。情報に対価は払わないのが主流であり、ミュージシャン側も時代に合わせた変化を求められています。また、ライブで稼ぐ!みたいな安易な文も時々みかけますが、ライブ人口はけして増えていないと私は感じています。
 
音楽の文化は、日常的に音を感じることが大切だと思いますので、ライブ人口の増加がポイントになってきます。時間とお金を使い、わざわざ足を運んで音楽を楽しむ行為は、その場の誰もがハッピーになりたいはずです。ライブ自体がダメというケースもあるかもしれませんが、私の実体験では、ライブ会場側の対応が悪く、楽しめなかったケースが多かったです。アーティストとは特に関係ありませんが、楽しんで盛り上がるつもりでライブへ行ったのに、腹が立ったり、残念な気持ちになったり、もう二度とココには来ないぞ!というような。
 
劣悪な環境の会場があることは事実であり、ライブそのものを嫌いになってしまう可能性が少なくありません。ライブ人口が増えない理由の一つには、それがあるのではないか、と私は思っています。劣悪な会場が淘汰されて欲しい!ということではなく、環境改善をして欲しい!と思って本企画を実施しています。“大好き”といわれる会場には、その理由が必ずあります。そこにヒントがあります。ユーザーの「顧客満足度調査」的に、BEEAST「ライブ会場グランプリ」を今後も継続していきたいと思います。2017年もたくさんの会場へ足を運び、そして投票を是非お願いいたします。

 
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