特集

JYOJI-ROCK U-22 GRAND PRIX 2010 SPRING

TEXT:鈴木亮介  PHOTO:万年平男、鈴木亮介

Photoゴールデンウィークの初日となる4月29日、JYOJI-ROCK U-22グランプリ2010春大会が吉祥寺ROCK JOINT GBにて開催されました。吉祥寺のライブハウス曼荼羅グループが「若い世代に音楽の魅力を伝え、若手バンドを育てていきたい」という思いから企画したもので、昨年夏大会に続き今回が2回目の開催となります。 
 
この大会の審査基準は「熱いライブパフォーマンスを繰り広げること」。今回も、全員18歳以下でコピー曲もアリのU-18レーンと、全員22歳以下でオリジナル曲勝負のU-22レーンが設けられました。U-22のグランプリは何と賞金10万円!また、music3からの配信デビューなどの副賞が用意されています。 
 
今回は北は福島から、南は大阪まで10都府県からのエントリーがあり、中には全員中学生のオリジナルバンドもいたそうです。200組を超える応募の中からU-18レーンは12組、U-22レーンは36組が音源審査を通過。3月20日から22日まで3日間にかけて行われた本選に出場し、その中から選考を通過したU-18レーン6組、U-22レーン10組の合計16組がこの日の決勝大会に臨みました。 
 
主催した曼荼羅グループの藤崎博治プロデューサーによると、今回はガールズバンドの応募が多かったとのこと。また夏大会で予選落ちしたバンドの再挑戦や、夏大会を見て応募したというバンドも多かったため、全体的に演奏レベルが数段上がっていて、選考は難航を極めたそうです。 
 

JYOJI-ROCK U-22 GRAND PRIX  
2つのレーンから、自分のレーンを選んで応募。 
 
U-22 LANE 
メンバー全員22歳以下。 
オリジナル曲でグランプリに挑め! 

 
U-18 LANE 
メンバー全員18歳以下。 
コピー曲OK。力いっぱいに演ろう!

【賞金/賞品】 
 
U-22 LANE 
グランプリ :賞金 ¥100,000 + 副賞 レコーディング + 配信デビュー 
準グランプリ:賞金 ¥50,000 
第3位    :賞金 ¥30,000 
審査員特別賞:賞金 ¥30,000 

 
U-18 LANE 
グランプリ : studioLEDAリハーサル20時間無料 + レコーディング 
準グランプリ: studioLEDAリハーサル10時間無料 
第3位    : studioLEDAリハーサル 5時間無料 

 
ベストボーカル賞/ベストプレイヤー賞 

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午後1時に開場すると、50名を軽く超えるのではないかと思われるお客さんが続々とつめかけ、早くも熱気が高まります。最前列にはU-18レーン出場バンドの同級生と思われる10代の子達が陣取り、後方には出演者のご家族でしょうか、30代から50代までの親世代が集まります。中にはビデオカメラ片手にスタンバイする人もいて、本当に幅広い世代がこの空間に集まっているなぁと感じました。そして午後1時20分、前回に引き続き真っ赤なスーツに身を包んだMr.チャールズの絶叫で、ついに決勝の幕が開きます。  

U-18 レーン、トップバッターはSp@rky。「ロックンロールしに来ました」の宣言通り、2曲とも華やかでノリの良い曲を披露しました。ボーカルの笑顔もとても印象的! 
 
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2番目はそろいの制服姿で参戦の遮ニ無ニ。先月作ったというオリジナル曲に、審査員からは「まとまりがある」「アレンジも良かった」と称賛の声が挙がっていました。 
 
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3番目に登場したのは全員16歳という「本選に比べて客席から熱い視線を感じた」というJEN DO BOX。全員16歳ですが、神輿のようにメンバーがしっかりボーカルを支えています。 
 
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4番目はオレンジ系の衣装とサングラスが印象的なアイマイミー。客席からの割れんばかりの黄色い声援に、Mr.チャールズも思わず「ビートルズがやってくるヤア!ヤア!ヤア!みたいだ!!」 
 
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5番目はブラスバンド8人編成のTARANTonS。異色の編成ながら、しっかりと自分たちの世界観を伝えていました。終演後は「形式にとらわれずいろんな音楽をやりたい」とコメント。 
 
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U-18レーンのトリ、6番目は革ジャンでそろえたGunslingers。審査員からは「スケール感がアップした」「地に足が着いてきた」と、本選からの成長をたたえる声が挙がっていました。 
 
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続いてU-22レーン。トップバッターを務めたテルビトは、「大好きなお母さんへ…」と語りから入り、これまでの雰囲気をガラッと変えると、力強いボーカルで重厚感あるバラードを歌い上げました。 
 
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2番目は、ツインボーカルにコーラスも加わるJust Paranoid。ターミネーターの寸劇は賛否両論?ながら、観客を振り向かせた後はしっかりと音で勝負。 
 
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3番目に登場したのは女性デュオのanimato。ピアノとアコギで清涼感たっぷりの優しい音色が印象的。審査員からは「本選より一人ひとりの個性が際立ち、歌に説得力が増した」と称賛。 
 
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4番目はぽていと。明るく爽やかなボーカルとバンドの安定感が、客席をグッと引き込んでいました。審査員からのコメントにリーダーは「ここに出ていなかったら言われていない。ありがたい」 
 
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5番目はカントリー系のSEで登場のボトルズハウス。静かな登場で心配しましたが、いざ演奏が始まると一撃必殺!ステージアクションのインパクトは大きく、会場も縦ノリで応じていました。 
 
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6番目に登場したのはボーカルの挑発的な語りが特長の弾道ミサイル。1曲目終了後、ボーカルはなんと観客全員にピースサインを出すよう要求。300名を超える観客とともに記念撮影! 
 
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7番目は男3人、女3人のAbnormal Sexuality。妖艶なボーカルの繰り出す独特の雰囲気が会場を染めていきます。終演後は「今回はしっかり出し切った」とコメント。 
 
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8番目に登場したのはTheYouKnowMay。夏大会に続く2回目の出場で、念願の決勝進出。審査員からは「楽曲がしっかりしていて、歌がその間を縫うように入っていく」と称賛。 
 
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9番目の登場はblue filM。2曲ともハードなロックナンバーを用意し、ステージを縦横に動き回っていました。審査員からは「内に秘めたパワーがある。のびしろのあるバンド」との評。 
 
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10番目のトリを務めたのはウエノレイ。長丁場の最後をしっかりシメてくれました。終演後は「他の出演者はみんなかっこよかった。事前に音源は聴いていたが、ライブはそれ以上!」とこの場を心から楽しんだ様子。 
 
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午後6時を回り、気付けば会場は満員のすし詰め状態。結局、トータルの入場者数は前回に匹敵する400名に!最終審査の進む中、ゲストライブには審査員も務めた“武蔵野のジャックナイフ”こと町田直隆が登場。「見ていてすごく元気になって、年甲斐もなく熱くなった」と語り、「ずっと16歳」「ボーイズキャンチェンジザワールド」など、音楽を好きな気持ちが純粋に込められた楽曲を熱唱。終演後には想定外のアンコールが飛び出すほど、若いバンドマン、そして観客の心をつかんでいました。 
 

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町田直隆コメント  
今日一日を振り返って。審査するのは難しいですね!出場したバンドはそれぞれの強い思いがあると思うので、情熱には甲乙をつけられない。でもコンテストなので順位をつけなきゃいけない…そこに、もどかしさを感じました。できればみんなに賞をあげたいですね。何より今回は僕自身が勉強させてもらいました。僕が言うまでもなく皆分かっていると思いますが、音楽は楽しいものだから、ずっとロックし続けてほしい。ロックンロール!! 
 
町田直隆オフィシャルサイト
http://www.machidanaotaka.com/
 

 
今回の気になる審査結果の発表です!受賞者は次の通り! 
 

◆U-18レーン グランプリ 
アイマイミー 
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◆U-22レーン グランプリ 
ボトルズハウス 
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◆U-18レーン 準グランプリ 
Gunslingers 
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◇U-22レーン 準グランプリ 
ウエノレイ 
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◆U-18レーン 第3位 
JEN DO BOX 
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◇U-22レーン 第3位  
弾道ミサイル 
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■審査員特別賞 
Abnormal Sexuality 
 
■ベスト・ボーカリスト賞 
土屋沙織テルビト) 
 
■ベスト・プレイヤー賞  
秋山貴ボトルズハウス /Bass)
  
■studio LEDA&αVEGA賞 
JEN DO BOX 
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各レーンでグランプリを受賞した2組のバンドに、喜びの声をインタビュー! 
 

U-18レーン グランプリ アイマイミー 
http://97.xmbs.jp/imyme/ 
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メンバーは、イノハラアユミ(Vocal)・イシバシリサ(Guitar)・アリヨシマリエ(Bass)・シノハラマリナ(Drums)。演奏曲は、ミス・タンバリン(1曲目)・Hey Dreamer(2曲目)。  

—今日の演奏を振り返って、点数をつけると?

 
イノハラ:うーん…75点で! 
アリヨシ:今日はリハーサルが出来なかったのでぶっつけ本番でした。でも、楽しくできました! 
シノハラ:お客さんがとてもたくさんいて、盛り上がってくれたので楽しかったです。演奏面では課題もありますが、楽しめたので良かったです。 
 

—JYOJI-ROCKはどういうきっかけで知ったのですか?

 
イシバシ:以前府中のバンドバトルという大会に出場した時に、藤崎さんに声をかけていただいて知りました。今回、素敵なバンドと知り合うことが出来て、良い交友の場だと思いました。それがJYOJI-ROCKの一番の魅力ではないでしょうか。 
 

—今後の目標を!

 
イノハラ:曲をもっと増やして、今後のライブにつなげていきたいです。 

 
アイマイミーの皆さんはこの春、高校を卒業。大学に進学し、生活が急変する中での決勝進出でした。そのため練習の予定が合わせにくかったりと苦戦しましたが、そんな逆境を物ともせずに見事グランプリ獲得!インパクトのある衣装に負けないパワフルなボーカルと安定したギター、そして前述の通り他のバンドを圧倒するオーディエンスの声援の大きさが強く印象に残っています。審査員からは「とにかくライブがかっこいいバンド。これからもガンガンやってほしい」とお墨付きをもらっていました。 
 

U-22レーン グランプリ ボトルズハウス 
http://www.myspace.com/yokadomadonna 
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メンバーは、こすげ(Vocal & Harp)・バディ将綱(Guitar)・しゅんぺい(Guitar)・ラッコ[秋山貴](Bass)・たいち(Drums)。演奏曲は、FD(1曲目)・wani(2曲目)。  

—今日の演奏を振り返って、点数をつけると?

 
一同:100点! 
しゅんぺい:常にマックスでやっています。そうでなければステージに立つ資格はないので。ただもっともっとマックスのレベルは上がって行きますけどね。 
こすげ:まったくもって悔いはありません。でもこれに満足することなく精進していきたいです。いつも全力でやっていますが、今日は必死すぎたかな。必死さ全開でやりました。 
 

—ベストプレイヤー賞も同時受賞しましたね!

 
ラッコ:「楽器はテクニックだけじゃない!」と言いたいです。自分はコロッケ屋でバイトしているのですが、黒人がつらい時にビートを刻んで音楽を忘れなかったように、自分もコロッケ屋の仕事がキツい時にリズムを刻んで、鍛えました。  

—JYOJI-ROCKはどういうきっかけで知ったのですか?

 
こすげ:たまたまROCK JOINT GBに音源を持ってきたら、ちょうど夏大会の決勝をやっていて、そこで「こんな大会があるなら出てみたい」と思ったのがきっかけです。これからも精進していきます! 

 
ちなみにベースの“ラッコ”君はこの日が誕生日!一生忘れられない記念日になったことでしょう。獲得した賞金はバンドの活動のために貯金するとのこと。堅実ですね!今後もいっそうブルースとロックを追究し、独自のポジションを確立してほしいと思います。ボトルズハウスのさらなる飛躍に期待です! 

ゲスト審査員のコメント  
川久保秀一(FM立川「アクロス・ザ・モーニング」パーソナリティー):今日出場したバンドの中には、いつも以上のパフォーマンスが出来たバンドもあれば、もっと行けるのにと悔しい思いをしたバンドもあったと思います。1回きりの、わずか10分間のステージで全力を発揮するのは難しいと思いますが、でもそうして緊張感を高めていくことで研ぎ澄まされていくものがあると思うので、賞を取れたバンドも、そうでなかったバンドも、これをきっかけに頑張ってください。そして来場されたお客さんにも、「いい音楽ってこうやって作られていくんだ」ということが体感してもらえれば嬉しいです。 
 
永井ルイ(作詞家・作曲家・アレンジャー):賞を取るとか順位を付けることは難しいと毎回僕は思っています。今回トラブルがあった人も、惜しくも賞を取れなかった人たちも、次回に向けて、そしてこれからに向けてどんどん頑張ってほしいと思います。もちろん賞を取った方々もこれがすべての結果ではなくて次のステップにすぎないと思うので、どんどん頑張ってほしい。みんなで音楽シーンを盛り上げてほしいと思います。 
 
ROCK JOINT GB店長 先本光徳(審査委員長):順位をつけるのはすごく難しいと思っています。今回も本選、決勝と、審査員の中でも意見が割れることがありました。当然、皆さんの中にも不本意な結果だったと感じる人、もっと行けたんじゃないかと思うもいるでしょう。ただ、ライブという瞬間に出せなかったというのは何か足りなかったものがあると思います。しかしこれで終わりではないので、今日の気持ちを大事にしてください。これをきっかけに僕らと一緒にロックシーン、ライブハウスシーン、楽しい一日、熱い一日を一緒に作りたいと思うので、今後も頑張ってください。

 
 
今回の決勝大会の総入場者数は、前回に匹敵する400人でした。会場には同世代のファンはもちろん、親世代、さらには60代のファンまで、実に幅広い世代が集まり、一つの箱の中で演奏を楽しんでいるのがとても印象的でした。吉祥寺から、着実にロックを愛する若者たちに浸透しつつあるJYOJI-ROCK。今年も夏大会の開催が決定し、決勝大会の29日から早くもエントリーの受け付けを始めています。JYOJI-ROCKにかける思い、またそれを通じてライブハウスのあるべき姿について、曼荼羅グループの藤崎博治プロデューサーに胸の内をうかがいました。 
 
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—JYOJI-ROCK2010春大会が無事成功裏に終わりました。ここまでを振り返って、現在の心境をお聞かせください。

 
藤崎博治:前回同様、出演者と接していると、触れ合えば触れ合うほど本音を出してくれますね。こちらが真剣に向き合うと、彼らも真剣に向き合ってくれます。「関わったら関わった分だけ」これがキーワードです。 
 

—昨年の夏大会と比べて、何か変わったことはありますか?

 
藤崎博治:今回は春ということで、ちょうど本選終了後から決勝にかけて、年度が切り替わります。中3だった子は高1になるし、高3だったヤツは大学に進学するし、大学を卒業して就職する子もいたり…「人生の転機」にも幾つか出会いました。その中には、今回の大会をもって音楽を一時休止する子もいます。それぞれの人生の分かれ道で、僕も責任を持って受け止めていきながら、決断に迷っていたらアドバイスするし、決めたのなら背中を押してあげたい。それがJYOJI-ROCKの一つの意義だと思います。
 
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—参加する子達も、本当に藤崎さんやROCK JOINT GBを慕っているのがよく分かります。終演後も審査員の方々をつかまえて、熱心にアドバイスを聞いていましたね。

 
藤崎博治:音楽を始めたきっかけは人それぞれです。誰かに憧れたり、女の子にモテたかったり、やりきれない思いを表現する手段だったり、「これで成り上がってやろう」だったり…きっかけは様々で、それはすごく純粋です。その部分をきちんと受け止める場所でありたいと思います。 
 

—ところで、本選ではルールを破って失格になったバンドがいたようですが…

 
藤崎博治:制限曲数を守らなかったことと、危険行為をしたことが原因です。演奏は素晴らしかったので審査員の中でも意見が割れたのですが、最終的には失格にしました。元々、ライブハウスというのは世間にそぐわない、或いは居場所がないという連中が集まってくる場でした。でも、この大会のように高校や大学などが応援してくれて、取材が入ってこうしてイベントをやるとなると「何をしてもいい無法地帯」のままではだめです。例えば、ダイブなどの危険行為はある意味ライブの華でもありますが、JYOJI-ROCKではダイブという形で表現せず、音楽で、ビートでグルーブで、歌で客席に熱を届けて欲しいですね。地元と密着して行っているので老若男女様々なお客さんが集まりますし、友人に誘われて初めてライブハウスに来たという子もいますので、そういった層とも共存できる大会でありたいと思います。
 
 

—リハーサルや事前の顔合わせでも、出演バンドに対して「制限時間などルールをしっかり守り、いい大会をみんなで作っていこう」と繰り返しおっしゃっていましたね。

 
藤崎博治:バンドマンは、スリルを好む傾向にあります。そして、人はスリリングなものがあればあるほど快楽を感じます。でも、スリリングなものには危険性が伴います。かつてのライブハウスはそうでしたね。でも、人間はその対極に、心を安心させて、リラックスできればできるほど受け入れられるというものもあります。音楽にはそのスリリングとリラックスの両方があると思います。複数の人で楽しめるライブハウスも、非日常の空間であるべきだと考えます。例えば、ディズニーランドのようなね。ライブハウスという船に乗り込む観客は、常に安定感、安心感がなければこの船旅を楽しむことはできません。今回失格になったバンドは、バイクでたとえるならブレーキを持っていない、アクセルしかない状態でした。10代は我々が想像する以上に純粋で真っ白です。自己表現の言葉を多く持ち合わせていないのです。JYOJI-ROCKを通じて、自ら進んで「つかみたい」「学びたい」という気持ちをどんどん持ってくれれば嬉しいですね。
 

—実は前回大会で、「先輩の出番を見に来ていたら、たまたまその後に出たバンドに興味を持って、今ではすっかりファンになった」という高校生に出会いました。JYOJI-ROCKは新たな音楽と出会える場でもありますね。

 
藤崎博治:今回は夏大会に出場した子たちも本選からたくさん見に来てくれていました。皆興味があるんですね。出場者同士も「久しぶりー」というノリがあるし、同窓生が集まるようでうれしいですね。 
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—それもJYOJI-ROCKの意義ですね!

 
藤崎博治:僕はこのJYOJI-ROCKを通じてこれからのライブハウスのあるべき姿を提示してみたいと思っています。お客さんの中には、同世代の10代や20代だけではなく、親世代もいます。出場するお孫さんを応援するおじいさんおばあさんもいます。かと言えば小学生も中学生も来ています。そして、最後までちゃんと見ていってくれますね。ライブハウスには、色んな人の人生が集まってきます。そんな人生のドラマの、一瞬を切り取ったものが音楽ですよね。そして、それを表現する場がライブハウス。特にROCK JOINT GBは大きすぎないハコなので、ステージからお客さんの表情が見え、表情の奥にある心の動きを感じ取ったりもできます。その中で、出演者たちはとても真剣にぶつかっています。だから、僕も真剣にぶつかっていく。落選しても、「残念、だめでした」で終わらせず、彼らのその後の人生としっかり向き合っていきたい。それがこの先のライブハウスのあるべき姿なのではないかと思います。 
 

—最後に、藤崎さんからJYOJI-ROCKに参加したすべてのバンドへメッセージを!

 
藤崎博治:観客は総勢400名。舞台から見たらとてもいい画になっていたことでしょう。客席がガラガラのライブに慣れていると、誰に対して演奏していいか分からなくなってしまいます。相手がいて、リアクションがあるからこそライブ。そして、相手に伝えることが大事だから、今日の感覚をぜひ大事にしてほしい。お客さんと一緒に、そして、スタッフとも一緒に作る。これがライブだ。スタッフと演奏者とお客さん、この三位一体。どんな小さなライブハウスだとしても、どんな大きな箱だとしても、東京ドームに行ったって、これは同じ。ぜひ忘れないで!!
 
 

JYOJI-ROCK 2010夏大会決定!現在エントリー受付中!(6/30まで) 
◆JYOJI-ROCK U-22 GRAND PRIX 公式サイト 
http://www.rock-gb.com/jyoji-rock/ 
 
応募方法など詳細はJYOJI-ROCK U-22 GRAND PRIX 2010夏大会エントリーサイトへ!