連載

いわき明星大学学友会文化団体連盟軽音楽部

TEXT:鈴木亮介

Photo5月になり、新入生の皆さんはだいぶ学校に慣れてきたのではないでしょうか。大学生の皆さんは履修も決まり、ようやく日常生活も落ち着いてきたことと思います。これからだんだん暑くなりますが、体調を崩さず日々頑張って行きましょう。

ロック版箱根駅伝こと「キャンパスロック図鑑」、第18回目となる今回も、前回に引き続き東北の大学をご紹介。登場するのは福島にあるいわき明星大学です。東京・多摩地区の明星大学の姉妹校として1987年に開学され、科学技術学部、人文学部、薬学部の3学部に加え、大学院は理工学研究科と人文学研究科の2科を設置。「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」を教育理念とし、地域に根差したキャリア教育を重視しています。

今回、いわき明星大学学友会文化団体連盟軽音楽部(以下:いわき明星大軽音楽部)を当連載ではピックアップします。東北・福島の大学生は先の東日本大震災で大きな被害を受けたことと思いますが、現在はどのように活動を実施しているのでしょうか。科学技術学部3年生で、バンドではギターを担当する加藤裕二部長に話を聞きました。

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— まずはじめに、いわき明星大軽音楽部の特長を教えてください。

加藤:私たちいわき明星大学学友会文化団体連盟軽音楽部は、基本的にロックのジャンルでその中で数多くのバンドがあります。バンドごとに様々な形態で演奏しています。音楽好きがたくさん集まっているのですが、特にギタリストが多いのが特徴です。その半面、現在はドラムを希望する部員が少ない状況であり、バンドが組めない時があります。ギターを担当している部員がドラムに変わったりなど、パートの入れ替えをしたりして、臨機応変に対応してバンドを組んでいます。

— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか? また、主な活動についても教えてください。

加藤:部員は約40人で、バンド数は12組ほどあります。普段の練習は校内で行います。活動日は月曜日から土曜日で、活動場所は大学内の児玉記念講堂です。ちなみに、児玉記念講堂の大ホールは約1400人の収容が可能で、大学の式典や講演会はもちろん、コンサート会場としても利用されることのある立派なホールです。これから新入部員が増えるので、バンド数は今よりも増えると思います。

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— ライブやイベントにはどのようなものがありますか?

加藤:軽音楽部では年間を通じて大学内でのライブを開催しています。まず4月には新入生歓迎ライブを行います。次いで7月には七タライブ、そして10月には学園祭ライブを行い、盛り上がります。さらに12月にはクリスマスライブを行い、そして3月には卒業ライブを行っています。また、ライブは大学内だけではなく、外のライブハウスでも活動しています。部活動の枠にとらわれず、各バンドがライブハウスなどでライブに出演しています。

— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

加藤:私たち軽音楽部は、先の東日本大震災により、練習場所として使用していた児玉記念講堂が一時使用不可能となり、通常の練習ができなくなりました。活動自体が停滞する可能性もあった中、大学教職員の方々のご協力、そして部員それぞれが活動再開に向けて努力したお陰で、代わりの練習場所の確保をし、何とか部の活動を続けることが出来ました。そして現在、軽音楽部は使用可能となった児玉記念講堂内で震災前と同じように練習することができています。また、昨年7月には大学内で行われたいわき復興祭にも軽音楽部のバンドの出演や、地域の復興祭にも出演したり、音楽を楽しむことができる喜びを強く感じながら活動しています。

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— 加藤部長にとっていわき明星大軽音楽部はどのような存在ですか?

加藤:自分にとってこの軽音楽部での部活動は、本当に楽しくて、やりがいを感じています。素晴らしい先輩や友人・後輩がおり、とても居心地の良い場所、「いやすい場所」です。軽音楽部の活動は、卒業するまでずっと続けていきたいと思います。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

加藤:現在は学内での活動が中心となっていますが、今後は学内だけではなく、学外でも積極的にライブを行うなどし、軽音楽部の活動の幅を広げていけたらなと思います。先ほども話しましたが、震災から1年を経て、こうして震災前と同じ場所で、同じように練習ができることに感謝し、音楽を楽しむことができる喜びを強く感じながら活動しています。今後も困難な状況が起こったとしても、音を楽しむことを忘れず、そしてその楽しさが少しでも伝播していったら良いなと願いつつ、部員一同音楽活動に励んでいます。

※いわき明星大学よりメッセージ

いわき明星大学は学校法人明星学苑を母体として、東北地方の最南端、
太平洋を臨むいわき市に位置する総合大学です。
幅広い研究分野を生かし、震災からの地域復興に向けて全学一丸となって頑張っています。

Photo★オープンキャンパス案内
6/24(日)・7/28(土)・29(日)
9/2(日)・10/20(土)・21(日) 全日とも9:30~15:00
◎学科見学
◎模擬講義(7/28・29・9/2)
◎キャンパスツアー
◎施設見学
◎個別相談
◎保護者ガイダンス
◎学食体験
開催日により内容は異なります。
詳細は本学HPでご確認ください。

★学園祭「IMUフェスティバル2013」
10/20(土)・21(日) 一般公開

◆いわき明星大学
学友会文化団体連盟軽音楽部


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これから、七タライブ、学園祭ライブなどがありますのでよかったら見に来てください。
部員は随時募集しています。初心者の方でも大歓迎ですので、入部したい方は児玉記念講堂内の活動場所にお越しください。
特に、ドラムをやっている方が少ないので、ドラムをやっている方、よろしくお願いします。
 

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◆いわき明星大学プロフィール
・ 大学住所
〒970-8551 福島県いわき市中央台飯野5-5-1
・ 創立年
1987年
・ 学生数(2012年1月現在)
1861名
・ 大学HP
http://www.iwakimu.ac.jp/

◆ビースト推薦文
先の東日本大震災は各方面に様々な爪痕を残しましたが、その中で音楽に携わる学生たちにも、大きな衝撃が走ったことと思います。少しずつ時間が経つにつれ、人々は心に希望を取り戻し、再び音楽と向き合えるようになりました。幸いにして今私たちは震災前と同じように音楽を聴き、演奏することができるようになりましたが、それが本当に有難いことだと改めて感じます。
彼らが学ぶ福島・いわき市は福島第一原発から30km以上離れた所に位置しますが、それでも目に見えない放射能被害の恐怖、そして「福島」ということで言われなきバッシングを受けることもあるでしょう。音楽を希望の灯に、一生に一度の大学生活を最後まで全うし、充実してほしいと思います!