元祖ガールズバンド・SHOW-YAが主催し、国内の女性ミュージシャンが一堂に会す「NAONのYAON」のオープニングアクトを目指すオーディション「Cute Girls Live」を追う本連載。今回と次回の記事では、2015年4月19日（日）に開催されたファイナルラウンド（ライブ審査）の模様をお伝えする。
 
「Cute Girls Live」は原則25歳以下の女性ミュージシャン／バンドが対象。音源審査または予選ライブ審査を経て（音源審査のみでファイナル進出も可能）、その勝者が集うファイナルラウンドでのライブ審査により、4月29日（水・祝）開催の「NAONのYAON 2015」のオープニングアクトが決定する。
 
今年はインディーズ部門としてOMOIDE特急2014、Split BoB、SORAMIMI、Hysteric Lolita、BRIDEAR、ゆゆんの6組、そして軽音部部門として青空サイダー、Summer Snow、詩面想歌、上昇稀琉、みかづきも。、メテオ☆クラッシャーの6組、合わせて12組がファイナルに選出され、決戦の地となる東京・下北沢GARDENに集結した。このうちOMOIDE特急2014と青空サイダーの2組は昨年に引き続き2年連続のファイナル選出となる。
 
午後4時半、ステージにSHOW-YAの5名が登場。仙波さとみ（Bass）が「既に楽屋が暑い！」とその暑さ／熱さを観客にも伝え、程よく緊張感をかもし出すと、五十嵐”sun-go”美貴（Guitar）は「オープニングアクトをかけてのライブだけど、普通のライブのように楽しんで、全部のバンドを盛り上げてほしい。音を楽しむライブに」と観客に呼びかける。そうしてSHOW-YAメンバーが五者五様に出演者へのエールを送ると、いよいよ戦いの時。まずは軽音部枠の6組から、熱戦がスタート！

1組目は、千葉から来たSummer Snow。今大会唯一の、アコースティックユニットだ。この日が初めてのライブハウス出演だという初々しい2人。ピュアなメロディと温かなハーモニーに乗せて、「君が好きなんだ」と伝えたい思いをシンプルに歌い上げる。
 
放課後の教室を西日が橙色に染めるような…そんな温かさに感化され、客席からは自然と手拍子が起こる。「緊張でドキドキしているけど、それと同じくらいワクワクしている」と話した通り、心地よいドキドキとワクワクを届けてくれた。

続く2組目は神奈川から来た上昇稀琉。揃いの白と青の衣装で現れた5人。バンド名の通り元気いっぱい、ハイテンションで会場の温度を上昇させると、アップテンポな楽曲を続けて披露。
 
ツインギターの加えて、迫力満点のリズム隊の低音、そしてソウルフルなボーカル。ステージングもしっかりと仕上げ、完成度の高い演奏とパフォーマンスで上昇気流を巻き起こしてくれた。

3組目は大阪から参戦の5人組、メテオ☆クラッシャー。制服姿に、かわいらしいマスコットキャラクターも従えて登場。親しみやすいメロディーに振り付けも加えて、初めましての壁を一気にぶち壊し、引っ張り上げる。
 
「大阪パワーを出していきたい」と、演奏はもちろん関西色をしっかりと出したMCでも楽しませ、笑顔いっぱいのステージを披露した。

4組目は白いつなぎ姿で登場の青空サイダー。心地よいギターフレーズに、サビでのハイトーンボーカルが心地よい。リズム隊の安定感もあって、観客はリズムに乗せて自然と体を揺らしている。
 
ハードロックな1曲目に続いて、2曲目では自分たちの持ち味をしっかりと詰め込み、表現する。MCも堂々とした喋りで観客にコール＆レスポンスを求める。キュートな「しゅわっしゅわ」だけでない、魅力たっぷりのステージを披露した。

続いて5組目に登場するのは、詩面想歌。1曲目はSuperflyの「タマシイレボリューション」をカバー。ギターロックが多い軽音部枠の中において、管楽器も織り交ぜながら自分たちの色をしっかりと出す。
 
初めてのライブハウス出演ということだが、続く2曲目でもギターの高音を華麗に鳴らし、1曲目から続くブラスロックの迫力そのままのサウンドで観客をヒートアップさせた。

軽音枠のトリを飾るのは黒い衣装でそろえたみかづきも。だ。5人は長髪を振り乱すと、見た目同様にアダルトな鋼鉄サウンドを轟かし、観客を沸き立たせる。
 
2曲目もハードロックナンバーを披露。ただ激しい！上手い！というだけでなく、メンバー5人が個々に存在感を示し、10分とは思えない厚みのあるステージを見せてくれた。