連載

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TEXT:鈴木亮介 PHOTO:矢沢隆則
Section 04.
 Cute Girls Live ファイナルラウンド2014 ~Road to NAONのYAON~(後半)

Photo「NAONのYAON」のオープニングアクト出演をかけた若きガールズたちの奮闘を追う連載、「目指せYAON!Cute Girls Live最前線」。前回に引き続き、2014年4月5日(土)に代官山UNITにて開催されたファイナルラウンドの熱き戦いの模様をお届けしたい。
 
前半6組の演奏を経て明らかになったことは「Cute Girls Live」のレベルの高さ、そしてガールズロックシーンに確実に大きな波が来ていること。これだけ熱量も技量も芸術点も高いミュージシャンがそろっているのだから、ガールズロックの明日は明るい。
 
それでは引き続き、後半5組のライブステージと審査結果、そしてグランプリ受賞者のインタビューをお届けしよう。
 

前半6組(OMOIDE特急2014、Chirol、伊禮恵、浮遊スル猫、Merpeoples、ぱすてるーじゅ
 のライブレポはこちら

http://www.beeast69.com/serial/yaon/102453

【07】當山みれい

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7組目に登場したのは今大会最年少、15歳のダンサーソングライター當山みれい。バンドメンバーも従えなければ楽器一つ持たず、マイク一本のみで現れた。昨年1年間ニューヨークでダンスと歌を学んできたという彼女、確かに”その辺の中学生”という感じではない、肝が据わったというか、落ち着き払った様子でステージに立つ。
 
1曲目はオリジナル曲「Memories」を歌う。間奏でマイクを足元に置くと、本格的なダンスを披露!さらに、2曲目はJACKSON 5の「I’ll Be There」をアカペラで熱唱。大勢の観客の予想を裏切る見事なパフォーマンス、そこに「15歳」という年齢も加わる。サプライズに次ぐサプライズ。ファンタスティックな當山みれいショウに度肝を抜かれた。

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◆當山みれい Twitterアカウント
https://twitter.com/teammirei

【08】青空サイダー

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8組目は現役高校生4人組、青空サイダー。パーカーに制服スカートというラフないでたちで、あふれんばかりの笑顔を振りまく。軽快なギターリフに乗せてポップな楽曲で観客を引きつけると、コール&レスポンスを求める。臆せず堂々のパフォーマンスで、会場を「しゅわ~」で一つにする。
 
2曲目も「女子高生ならではの思い」を詰め込んだ、今しか歌えない曲。まぶしいほど明るいメロディに、自分の決めた道をしっかり進んでいきたいという力強い気持ちを乗せて歌う。高校生の、今だからこそできる表現で、観客の心を奪った。

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◆青空サイダー Twitterアカウント
https://twitter.com/Aozoraciderbot

【09】Milkey Milton

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9組目に登場するのは5人組バンド、Milkey Milton(ミルキーミルトン)。男性陣の視線を釘づけにする純白の衣装でそろえたメンバーたちは、そのルックスも鳴らす音も歌声もみな、キュートでポップに統一されている。
 
ツインギターで分厚いサウンドかと思いきや、打ち込みのシンセサイザーが加わってポップな音楽。”女子会系ガールズバンド”という名の通り、女子会でワイワイ盛り上がるような楽しいステージを繰り広げた。

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◆Milkey Milton 公式サイト
https://twitter.com/Milkey_Milton
◆インフォメーション
・2014年05月20日(火)【渋 谷】RUIDO K2

【10】CREA

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10組目に登場したのはCREA。本誌のニュースでもお知らせした、WOMEN’S POWER LABELの第一弾アーティストとしても知られる、名実認められた正統派のロックバンドだ。轟音の中にも綺麗でエモーショナルなボーカルが融合する、ガールズロックならではのサウンドが魅力だ。
 
序盤からNaki(Vocal)が激しく観客を煽ると、Aiko(Guitar)の轟音が脳天を直撃!リズム隊の分厚い重低音も観客を刺激する。背後に構えるMiku(Drums)もあどけない笑顔とは裏腹にパワフルなプレイ。サポートメンバーのERY(Bass/KiLLKiLLS)も積極的に身を乗り出し、攻めのパフォーマンスを終始繰り広げた。

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◆CREA 公式サイト
http://www.crea-music.com/
◆インフォメーション
・2014年05月05日(祝)【渋 谷】Milkyway
・2014年05月22日(木)【渋 谷】LUSH
・2014年05月31日(土)【渋 谷】CLUB CRAWL
・2014年06月14日(土)【渋 谷】aube

【11】Mary’s Blood

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いよいよトリ、11組目は今夏Future RECORDS/日本コロムビアよりメジャーデビューが決まったMary’s Bloodだ。芯のあるメタルサウンドと大舞台に映えるボーカル、そしてアクティブなステージパフォーマンスに定評があり、今大会出場者の中では最もSHOW-YAの突き進む道に肉薄する、SHOW-YAイズムの後継者だ。
 
MARI(Drums)のバスドラにRIO(Bass)の重低音がきっちりと土台を作り、舞台女優の貫録すら漂わせるEYE(Vocal)の歌声を引き立たせる。そして注目すべきはSAKI(Guitar)の早弾き。黒髪を振り乱す全身全霊のギタープレイに観客も呼応し、ヘッドバンギング!

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◆Mary’s Blood 公式サイト
http://www.marysblood.jp/
◆インフォメーション
・2014年夏、メジャーデビュー決定!

全11組のステージが終了した。この瞬間に純粋に感じるのは、「どの出演者が優勝するのか、わからない」ということよりも、何よりこの豪華11組による決戦を間近で観ることができた感動だ。頂上決戦の余韻に浸っていると、SHOW-YAメンバーが再登場!五十嵐☆sun-go☆美貴が、ここにいる全てのガールズロックファンの心境を代弁する。「個性派揃いで…どーすんの?一等賞?」
 
さらに、SHOW-YAの5人が戦いを終えたばかりの戦士たち11組を笑顔で招き入れる。寺田恵子はそれぞれの出演者の魅力を一言述べた上で呼び込むのだが、本当に後輩たちの活躍、シーンの発展を心から願っているのだ。そこに感動新たにしていると…ついに、結果発表。グランプリは…浮遊スル猫
 
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☆グランプリ 浮遊スル猫インタビュー
 
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–グランプリおめでとうございます!

さはら:まさかうちら?みたいなね(笑)
 
いちる:会場がどよめいたね。

–1曲勝負が奏功しましたね。選曲の理由を教えてください。

いちる:時間が短いので、前置きでちょっとずつお客さんのボルテージを上げていって、バーンと盛り上がれるような曲を選びました。一発で印象付けるにはもってこいの曲です。

–「虚栄心パラドックス」はどういう曲ですか?

いちる:最近作った曲です。先に3人のセッションから音が生まれて、それにさはらの歌詞を乗せて。
 
さはら:最近(消費税が)8%になったじゃないですか。それを何もせず見逃していたけど、なったらなったで、何も言えないし、何もしてないし、ただ言われるままに従っている自分とみなさん。という社会への思いを込めた…
 
おみ:実は攻撃的な曲です。

–Cute Girls Liveはどのような経緯で応募したのですか?

いちる:知人から紹介されたのがきっかけでエントリーし、3月のライブ(卒業GIG)に出演しました。

 
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–正直なところ、優勝できると思っていましたか?

いちる:いえ、全然!
 
さはら:他の出演者の方と系統が違うというか、アウェイ感は正直感じていました。お客さんもノッてくれていましたが「独特だね」っていう感想を持った人も多いと思います。
 
いちる:その壁を取っ払わないと!

–いえいえ、圧倒していたと思います。野音でのふゆねこワールドが今から楽しみです。

おみ:これだけ大きいステージに立つのは初めてです。
 
さはら:屋外も初めてだね。

–最後にNAONのYAONに向けての意気込みをお願いします!

いちる:女の子はかわいいだけじゃないというね、秘めたものを野音にぶつけて、アンダーグラウンドを示していきたいと思います。
 
おみ:野音に出たいという自分の中での一つの目標が決まったので、嬉しいですね。純粋に。頑張ります!
 
さはら:昼間の2時に私達の闇をぶつけるので、よろしくお願いします。

 
「頑張っている女性ミュージシャンの活躍の場を作りたくて始めたのに、(オーディションに落選し)出場できないバンドが出てしまうのが申し訳ない。少しでも多くのミュージシャンに出てほしい」という寺田恵子たっての希望で、浮遊スル猫以外の10組の中からもう何組かがオープニングアクトに出場することがその場で決定。後日、Merpeoples、當山みれい、CREA、Mary’s Bloodの4組の出演が新たに追加発表された。
 
野音のステージをかけた真剣勝負が展開されたファイナルラウンドは、各出演者の魅力がしっかり伝わる非常に豪華なライブイベントとなった。と同時に、やはり持ち時間の少なさから、観客の多くは「もっと彼女たちのライブを見たい」と思ったに違いない。結果的にこの日のステージが次のライブへ足を運ぶきっかけ、新たなバンドのファンになるきっかけになったなら、シーンの発展という意味でも非常に有意義なライブイベントだと言えよう。
 
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ライブの最後にはSHOW-YAメンバーがファイナリストたち11組を改めてねぎらい、アドバイスを贈る場面も見られた。一方、ファイナリストたちからは「観客の熱気に感動した。楽しかった」「SHOW-YAのみなさんがステージわきで観てくださっていることで俄然燃えました」といった感想が聞かれた。真剣勝負の中にもステージを楽しむ余裕を持った出演者たちこそが、より大きな舞台に進出し、多くの観客を楽しませることができる、”プロ”になっていくのだろう。今後も「Cute Girls Live」は続く。ここから1組でも多くの”プロ”が誕生することを願ってやまない。
 
なお、当連載では4月29日のNAONのYAON 2014本ステージのレポートも含め、引き続き若きガールズたちを追い続ける。
 
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◆NAONのYAON2014
日程:2014年4月29日(火・祝)
場所:日比谷野外大音楽堂
出演:
SHOW-YA、加藤ミリヤ、森高千里、相川七瀬、中川翔子、杏子、土屋アンナ、シシド・カフカ、FLiP、LoVendoЯ、Cyntia、Gacharic Spin、黒木渚、中ノ森文子、矢沢洋子、Drop’s、Zwei、稚菜
渡辺敦子(ex. PRINCESS PRINCESS)、富田京子(ex. PRINCESS PRINCESS)、小林香織(Dr.)、力石理江、はたけやま裕、Yuki(D_Drive)、Chiiko(D_Drive)、末延麻裕子、小林香織(Sax)、菅原潤子、古屋ひろこ、枡家小雪、Ah-ran Kim

O.A
浮遊スル猫、Merpeoples、當山みれい、CREA、Mary’s Blood
 
時間:14:00 Open / 15:00 Start
オープニングアクトは14:00から演奏スタート!
 
チケット:一般発売中
 
◆Cute Girls Live 公式サイト
http://cutegirlslive.net
◆NAONのYAON OFFICIAL SITE
http://naonnoyaon.net/
 


 
◆SHOW-YA インフォメーション
NEW DVD『歴代シングル全曲披露!暴れ倒しGIG』リリース
2014年4月30日(水)発売 5,800円(税別)

◆関連記事
【連載】目指せYAON!Cute Girls Live最前線 バックナンバーはこちら
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【特集】大盛りレポ!ロック増量Vol.9 SHOW-YA「V.S. MYSELF~熟女なめんなよ!歳忘れ暴れ倒しGIG~」
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【特集】大盛りレポ!ロック増量Vol.4 NAONのYAON 2013
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【特集】BEEAST太鼓判シリーズ第15弾アーティスト『Mary’s Blood』
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【特集】BEEAST太鼓判シリーズ第25弾アーティスト『浮遊スル猫』
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【レポート】ちろるづかん観察入門vol. 1.2
http://www.beeast69.com/report/83791
【PHOTOレポ】CREA × CLUB CRAWL presents『GIRLS CARNIVAL ~3MAN決戦~』
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【レポート】青二祭ライブ選考会(ぱすてるーじゅ)
http://www.beeast69.com/report/96674